JPH0286723A - 大型生簀 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は養殖用大型生簀に関するものである。

〔従来の技術］ 近年、生簀による増養殖も極めて盛んに、かつ広域に実
施されている。

一方、増養殖の密度も過密で狭い内湾での養殖生簀がひ
しめいていて、過密化された魚貝類の運動不足や、養殖
生簀付近の海の汚れも著しく、魚の死亡や質の低下が問
題となりつつある。

従来の生簀は内湾内のおだやかな海域での養殖が主だっ
たので、養殖網を海上に固定する為の浮体も第４図に示
す様な浮子数個を棒状の桟等にローブ等で固定した簡易
浮子組込枠体のみの組合せで、円型又は四角、六角、六
角等の多角形の浮体を構成し、養殖生簀を海上に浮かべ
養殖網を固定していた。勿論簡易浮子組込枠体組合せの
浮体よりも充分浮力があり、波浪等の外力に対してより
強固で安定な、ポンツーン等は浮体に組込まれていなか
った。

しかし、内湾内から外海へ、より大きな容積を持つ養殖
生簀の必要性にせまられ、潮流や波浪等による外力の厳
しい海域での生簀設置が望まれて、この厳しい海域へ従
来の簡易浮子組込枠体のみの組合せである浮体を設置す
ると、潮流、波浪等の外力が厳しいので、生簀が外力に
より沈んだり、傾いたり、網の変形が著しく、時には、
浮体や網が移動する事があり、生簀設備の破損等が起り
、養殖魚が逃げる等の被害があった。

これらの生簀設備とりわけ、浮体部分の損壊を防ぐ為に
も、多角形型浮体の支点部を外力に対して第４図で示す
様に自由に移動又は回転可能な静定構造体とすること、
すなわち、不静定トラスや、ラーメン構造体を避ける事
が望ましいと言われていたので、従来の生簀の浮体は静
定構造体が主なものであった。

一方、従来の生簀の浮体は、簡易浮子組込枠体の組合せ
若しくは、一部これらの間に、又は上に小幅板のあまり
安定でない足場を設け、その上を給餌や、パトロールの
為に移動又はこの上で作業をしていた為、安定性、作業
性が悪く、移動や、作業時又は小船の係船、離船時に、
作業がしづらく、怪我をしたり、少しの荒天時でも、作
業を中止したり、時には海へ落ちる等危険性の高いもの
であった。

（発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、内湾は勿論、外海においての養殖生簀で生簀
浮体を外力に対し、かつ、安定させ、養殖網を安定設置
し、養殖されている魚にとって安定した生活圏を与え、
又、作業員の生簀全体へのパトロール、給餌、その他の
作業を安定に、かつ容易にし、又、生簀へ又は生簀から
の荷役、収穫、小型船等の係船網替え等をより安全容易
にする為の耐久性の良い優れた大型生簀を提案するもの
である。

Ｃ問題点を解決するための手段〕 本発明は１個以上の箱型ポンツーンと浮子を数個取り付
けた簡易浮子組込枠体を組合せて、組合せ接合部を移動
及び回転や移動を許さぬように固定支点を有する剛節構
造とし、かつ固定支点部でとなり合う部材角の挟角が外
力等により変化しない構造の不静定トラス又は／及びラ
ーメン構造体とする事を特徴とする大型生簀である。

本発明のポンツーンを利用した生簀は、ポンツーン及び
簡易浮子組込枠体共、その側方部に養殖網を取り付は得
る構造を有し、養殖網の脱着が容易で、浮力も簡易浮子
組込枠体のみの浮体と比べ、箱型構造をしているので、
極めて太き（又、生簀用浮体を各支点部で不静定トラス
又は／及びラメン構造体とし、剛結構造としたので、浮
体全体で外力に充分耐え得るものである。

又、このポンツーン利用生簀浮体は、その浮力構造強度
上、耐久性もよく、安定設置が可能である。

更にこのポンツーン利用生簀は、潮流や、波浪条件によ
ってポンツーンと、簡易浮子組込枠体との互換性を有し
ており、ポンツーンの数を必要に応じて加減出来る任意
の組合せが特徴であり、又作業性から、各節部分のポン
ツーンも種々の形状構造とする事が可能であり、前述の
如く色々な問題を解消する事が出来る。

なお、ポンツーンの主材料はＦＲＰ、鉄鋼材、コンクリ
ート製及び、これらの組合せであってもよい。

〔実施例〕

以下、実施例にて本発明の詳細な説明する。

実施例１ 第１図に示す生簀で、網内容積を８０００　ｒｒｒとし
て、２年もの真鯛の養殖を行った。

生簀は平面形状が六角形で一辺が１５ｍ、最大幅が３０
ｍあり、生簀の中心から各辺の接点に放射状の支構１１
構造の浮体を取り付け、縁辺部の側方内側に深さ１４ｍ
の生簀網７を固定した。

この生簀浮体の六角縁辺６個のうち２個、支構部６個の
うち２個を六角形の中心部及び、各縁辺の交点部６個に
ＦＲＰ製ポンツーンと取り付け、他は簡易浮子組込枠体
として、それぞれの接合部分をフランジ接続として剛結
し不静定トラス構造体とした。ポンツーン１は、第３図
に示す様に幅１ｍ、高さ１ｍ、長さ１４ｍの寸法で、断
面の形状は正方形とし、甲板上は平滑な平面で、かつ滑
り止め加工をしたのと、安全手摺を片側に取付けたので
、作業者の移動や、作業時、安定で安全容易であった。

又、厳しい潮流や波浪の外力に対しても支点部を不静定
トラス構造とした為、全体が一体構造で、充分な浮力を
有している為、ポンツーン１が安定し、浮体全体が安定
であり、すなわち生簀全体の安定性が向上した。

又小型船１０にて餌の持込みや、収穫期に入った魚を生
簀！４７内から取り出す事も度々あり、簡易浮子組込枠
体５のみの生簀に比べ移動や、作業、荷役等に於いて安
全性が増した。

又、ポンツーン１を外力に対して適所に複数個配列した
事によって、生簀全体の安全性が増したのと第３図に示
す様に、ポンツーンｌの甲板上に、係船用金具８を数個
取り付ける事により、小型船１０の係船、離船も容易、
安全となり、少々の荒天や潮流、波浪が厳しくとも、安
全な作業が計画的に行えるようになり作業性も良く、経
済効果もあった。

又、ポンツーン１を支構部に付ける事によって作業通路
が安定性を増し、必要の都度節単に、生簀の中心や、任
意の位置へ移動出来る様になり、必要な作業が安心して
出来る様になった。

更に真鯛は生簀の中心を中点とした同心円を画いて回遊
しているので、支構１１のポンツーンｌの上にいるだけ
で、全体の魚の異常の有無が簡単に確認出来た。例えば
へい死した魚や、病気の魚又は収穫した魚を取り出す作
業が安全容易であった。

生簀浮体全体では、ポンツーン１を適所に配置し、各支
点の結合部を剛結一体構造物としたので、工学的な強度
向上に寄与し、生簀全体の強度をより強固なものとし、
外力に対して安全であった。

更に浮力の大きいポンツーンｌを要所要所に取り付けた
ので沈子を重く出来養殖４Ｍ　７についた貝等の海中生
物が経時的に多くなっても、安定であり、長期間組替え
の必要もなかったし、沈子が重いので養殖網７の波浪等
外力に対して垂直性がよく、養殖網７が変形せず養殖魚
に対して良かった。

又接合部は簡易浮子４を主体とした簡易型浮子取付枠体
５とポンツーンｌは相互に互換性を有し且つ、容易に脱
着出来、剛結すべく、フランジ型構造とし、２４本のボ
ルトナンドで締結した。

これは、生簀浮体が、潮流や波ン良条件又はパトロール
等による移動範囲や経済性から、ポンラン１の数を１〜
１２個と自由に増減出来る構造としたので、任意設計が
可能であった。

その他夜間他の船舶が衝突して本施設を破損させない様
に夜間のみ自動的に点滅する標識灯９を取付けたので、
大型生簀を設置してから生簀や、生簀上での作業に異常
や間′題がなかった。

実施例２ 第２図に示す平面形状が正方形で一辺が２０．ｍ、養殖
Ｍ４７の深さが２０ｍあり、全容積が８０００ｒｒｆあ
る大型生簀で養殖を行った。

生簀は、外周辺４辺の内１辺にＦＲＰポンツンｌを取付
は他は簡易浮子組込枠体５で浮体を作り、養殖′！Ａ７
を海面上に固定した。

ポンツーン１を取付けた事によって、生簀への荷役、収
獲時の作業、パトロールや給餌等の作業を容易にし、且
つ、小型船舶１０の係船、離船も安全、簡単であった。

このポンツーン１は主要部材をＦＲＰ製とし、巾２ｍ、
高さ０．６ｍ、長さ２０ｍとし、簡易浮子取付は枠体５
とを支点部分をフランジ接合とした剛結構造体で生簀浮
体全体を一体構造物とし、充分な浮力を与えたので、網
や浮体に作用する潮流や波浪等の外力で変形する事もな
く、工学的な安全は勿論、作業者の移動、作業時にも安
全であった。

又、平面形状正方形の配置したポンツーン１の反対側コ
ーナ一部に、直径２．２ｍ、厚み０．６ｍの円盤状浮体
を配置して、ポンツーンｌの反対側の浮力を増加せしめ
、養殖ｍ７の形状を潮流や波浪に対し垂直に安定させ、
養殖魚に安心せしめた。

給餌等の一般的な諸作業はポンツーン１の上で行ってい
たが、必要に応してコーナ一部の円盤状浮体の上でも安
心して行う事が出来た。

特に、へい死や病気の魚を獲り出す作業は容易に出来た
。更にポンツーンｌを配置しているので小型船１０の係
船や荷役作業も容易かつ安全で行えた。

〔発明の効果〕

本発明の生簀は生簀浮体を外力に対し強固に安定させ、
養殖網を安定設置し、養殖されている魚にとって安定し
た生活圏を与え、又、作業員の生簀全体へのパトロール
、給餌その他の作業を安全に、かつ容易にし、又、生簀
へ又は生簀からの荷役、収穫、小型船等の係船網替え等
をより安全容易にする為の耐久性の良い優れた大型生簀
である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本発明に係る生簀の実施態様の例を
示す斜視図である。第３図は、第１図、第２図に示すポ
ンツーンの拡大斜視図である。 第４図（イ）（ロ）は従来の浮子を示す斜視図で、（イ
）はピン継手を用いた浮子、（ロ）はロープ継手を用い
た浮子である。 １：ポンツーン、２：六角形ポンツーン、３：矢印形ポ
ンツーン、４：浮子、５：簡易浮子取付枠体、６：手摺
、７：養殖網、８：係船金具、９：夜間標識灯、ｌＯ二
作業船、１１：支構、１２：手摺、１３：係船柱、１４
：フランジ型継手特許出願人　旭化成工業株式会社 第２図 第３図 第４

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １個以上の箱型ポンツーンと浮子を数個取り付けた簡易
   浮子組込枠体を組合せて、組合せ接合部を移動及び、回
   転や移動を許さぬように固定支点を有する剛節構造とし
   、かつ固定支点部でとなり合う部材角の挟角が外力等に
   より変化しない構造の不静定トラス又は／及びラーメン
   構造体とする事を特徴とする大型生簀