JPH028182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、店頭等に設置して好適な電子秤に
関する。

〔従来技術〕

かかる電子秤の多くは、AC電源によつて駆動
されている。したがつて、このような電子秤を店
頭に設置した場合には、ACコードが店員や客の
足元を這い、引つ掛けてつまずく等の事故が頻繁
に発生していた。

そこで、このような不便を解決するものとし
て、電池あるいは太陽電池を備えた電子秤が提案
されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、電池を使用したものにあつて
は、最長のものでも24時間おきに電池を交換しな
ければならず、非常に煩らわしく、又コストも高
くついていた。

又、太陽電池を使用したものにあつては、一般
に付加的に太陽電池を取り付けているために秤が
大型化し、店頭の狭いスペースに設置することが
できなかつた。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、
太陽電池を使用し、しかも大きさは従来のAC電
源を使用したもの同程度の電子秤を提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案は、少な
くとも秤皿上面もしくは秤皿内部に太陽電池を配
設することを特徴とする。

〔実施例〕

以下、図面を参照して、この考案の実施例につ
いて説明する。

第１図は、この考案の第１実施例による電子秤
を示す斜視図である。この図において、１は秤皿
であり、その上面には、略全面にわたつて太陽電
池２が配設されている。なお、この太陽電池２の
上面は、透明な保護シールで覆われている。

又、３は、秤本体であり、その前面には、３つ
のデイジタル表示部、すなわち、計量した重さを
表示する重量表示部４、被計量物の単価を表示す
る単価表示部５および被計量物の値段を表示する
金額表示部６と、単価等の設定を行うキーボート
７とが設けられている。この場合、上記表示部
４，５，６には消費電力の小さい液晶表示器が用
いられており、又秤内部の重量検出部には、やは
り消費電力の小さい静電容量型の検出部が用いら
れている。又、さらに、この重量検出部には、充
電可能なバツテリ（コンデンサ）が設けられてお
り、太陽電池２により充電される一方、太陽電池
２の発生電力が少なくなつたときは、このバツテ
リにより、バツクアツプが行なわれる。

以上の構成において、秤は、その用途からして
必ず、照明中で使用される。したがつて、使用中
に光が不足することはない。又、秤皿１上に被計
量物が載せられたときは、一時的に受光量が減る
が、この場合には、内部のバツテリにより、バツ
クアツプがなされる。

このように、この電子秤は、太陽電池２および
バツテリによつて動作するので、ACコードは不
要であり、したがつて、コードに足を引つ掛ける
等の事故が全くなくなる。又、電池交換の煩らわ
しさがなく、使い勝手が非常によい。又、さら
に、秤皿２に太陽電池２を配設したので、特に、
秤の表面積を大きくすることなく、十分に受光面
積を確保することができ、従来の秤よりも形状が
大きくなるということがない。したがつて、従来
の秤と同様に、狭いスペースの店頭でも設置する
ことができる。

次に、第２図は、この考案の第２実施例による
電子秤の構成を示す斜視図である。この第２実施
例による電子秤が前述した第１実施例と異なる点
は、太陽電池１０がその上面に設けられている保
護シールと共に、取り外し自在になつている点に
ある。すなわち、秤皿１０の上面には、太陽電池
１１が嵌め込まれる凹部１０ａが形成され、この
凹部１０ａ内の左右には、メス形のコネクタ１
２，１２が取り付けられている。この場合、秤皿
１０には、コネクタ１２，１２と凹部１０ａの左
右の縁１０ｂ，１０ｂとの間に、各々、孔１０
ｃ，１０ｃが形成されている。一方、太陽電池１
１の下面には上記コネクタ１２，１２と対応する
位置にオス形コネクタ１３，１３が取り付けられ
ており、これらコネクタ１２，１２が、各々コネ
クタ１３，１３と接続されることによつて、太陽
電池１１が、秤皿１０に装着され、同太陽電池１
１により発生した電力が、一方のコネクタ１２，
１３を介して秤本体１４に供給されるようになつ
ている。なお、コネクタの他方は、一方にのみ負
荷が加えられ、太陽電池１１が破損することを避
けるために設けられたダミーである。

他方、秤本体１４の一方の側面には、コード収
納部１４ａが設けられており、このコード収納部
１４ａ内には、接続コード１５が収納されてい
る。又、このコード収納部１４ａは、蓋体１４ｂ
によつて、閉じられるようになつている。

上記接続コード１５は、コード収納部１４ａか
ら取り出されて前記太陽電池１１のコネクタ１３
に接続可能となつている。すなわち、太陽電池１
１が、秤皿１０から取り外され、スタンド１６に
立て掛けられて設置された場合に、接続コード１
５は、太陽電池１１の一方のコネクタ１３に接続
され、同太陽電池１１に生ずる電力を秤本体１４
に供給するようになつている。

このように構成することにより、太陽電池１１
を秤皿１０から取り外し太陽電池１１のみをを太
陽光の下に設置して使用することが可能になる。
この場合、太陽光により、秤本体１４内部に設け
られたバツテリを急速に充電することができる。
又、この充電最中においても秤として使用するこ
とは可能である。

なお、太陽電池１１を秤皿１０から取り外すと
きは、秤皿１０と秤本体１４との間に指を差し入
れ、下側から孔１０ｃ，１０ｃを通り太陽電池１
１を押し上げるようにする。

次に、第３図は、この考案の第３実施例による
電子秤の構成を示す断面図であり、前述した第２
図に示す第２実施例と同一の部分については、同
一の符号が付してある。

この第３実施例による電子秤が、前述した第２
実施例と異なる点は、秤皿２０を、中空に形成
し、その中空部に、太陽電池２１を抜差可能に配
置した点にある。すなわち、秤皿２０は、透明な
上板２０ａと、この上板２０ａに僅かな間〓を置
いて対向して設けられた下板２０ｂとを有してお
り、これら上板２０ａと下板２０ｂとが、図示せ
ぬ側板によつて固定されて、秤皿２０内には断面
スリツト状の中空部２２が形成されている。この
場合、上板２０ａの前端部２０ｃが折曲されて、
中空部２２の前方は閉じられており、この中空部
２２の前端にコネクタ２３が配置されている。一
方、中空部２２の後方は開口し又、上板２０ａの
後端２０ｄ中央には第３図ロに示す円弧状の切欠
２０ｅが形成されている。

この中空部２２内に太陽電池２１が差し込ま
れ、この太陽電池２１の一端に取り付けられたコ
ネクタ２４が、前記コネクタ２３と接続されてい
る。この様に太陽電池２１が差し込まれた状態
で、その後端は下板２０ｂよりも後方に突出し、
かつ上板２０ａの切欠２０ｅから若干覗いた場所
に位置する。

又、前記下板２０ｂは、脚２５，２５を介して
秤本体１４内に固定されている重量検出部２６に
重量を及ぼすようになつている。

しかして、太陽電池２１は、透明な上板２０ａ
を介して光を受光し、発生した電力をコネクタ２
４，２３を介して秤本体１４へ供給する。

又、この太陽電池２１は、秤皿２０から抜き出
して、第４図に示すように、ガイド２７によりス
タンド２８に立て掛けることができるようになつ
ている。この場合、第２図に示す接続コード１５
を、太陽電池２１のコネクタ２４に接続する。
又、太陽電池２１を抜き出すときは、上板２０ａ
の切欠２０ｅから覗く後端をつかむようにする。

このように構成することにより、太陽電池２１
を秤皿２０から抜き出し、太陽電池２１のみを太
陽光の下に設置して使用することが可能になる。
この場合、太陽光により、内部に設けられたバツ
テリを急速に充電することができる。又、この充
電の最中においても秤として使用することは可能
である。

次に、第５図は、この考案の第４実施例による
電子秤の構成を示す断面図である。この第４実施
例による電子秤が前述した第１実施例による電子
秤と異なる点は、秤皿３０を凹状に形成し、太陽
電池３２の配設面積を広げた点にある。すなわ
ち、秤皿３０を構成する下板３１は、円柱の周面
の一部をなし、凹部を上に向けて配置された底板
３１ａと、弓形の側板３１ｂ，３１ｂとからな
り、底板３１ａの面積は、第１図に示すごとく秤
皿１を平面に形成した場合に比べて広くなつてい
る。この底板３１ａの略全面に太陽電池３２が配
設され、さらに、この太陽電池３２の上面が透明
シール３３で覆われている。

このように構成することにより、秤皿を平面に
形成した場合に比べ、太陽電池の配設面積が広く
なり、より大くの電力を発生させることができ
る。

なお、図中２５および２６は、各々第３図に示
す脚および重量検出部である。

次に、第６図イは、この考案の第５実施例によ
る電子秤の構成を示す断面図である。この第５実
施例による電子秤が、前述した第１実施例と異な
る点は、表示部４，５，６が秤本体５０の後部に
垂設された表示装置５０ａに設けられ、さらに、
この表示装置５０ａに、太陽電池５２が配設され
ている点にある。すなわち、秤本体５０は、その
一部として後部に表示装置５０ａを有しており、
この表示装置５０ａの両面において、表示部４，
５，６を除いた部分の全てに、太陽電池５２が配
設されている（同図ロ参照）。

このように、第１実施例に比べて、表示装置５
０ａに配設された分、太陽電池の面積が増加して
いる。

なおこの場合、表示装置５０ａに限らず、例え
ば秤本体の前面であつてもよいことは勿論であ
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、秤皿
の一部に太陽電池を配設したので、ACコードが
不要になり、これに足を引つ掛けるという事故が
なくなる。又、太陽電池を使用しているので、電
池交換の煩雑さがない。

又、秤の表面積を拡張して、付加的に太陽電池
を取り付けたのではなくて、従来の秤において、
光が当たる広い平面部分を利用し、その部分に太
陽電池を配設したので、秤の形状が大きくなるこ
とはなく、したがつて、従来の秤と同様に、狭い
スペースの店頭でも設置することができる。

又、太陽電池を着脱自在に配設した場合には、
太陽電池のみを太陽光の下に置いて、大きな電力
を発生させることができる。

又、秤皿の上面を凹状に形成し、その上面に太
陽電池を配設した場合には、受光面積が増加し、
大きな電力を発生させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の第１実施例による電子秤
を示す斜視図、第２図は、この考案の第２実施例
による電子秤の構成を示す斜視図、第３図イ、お
よびロは、各々この考案の第３実施例による電子
秤を示す断面図および上板２０ａの部分図、第４
図は、同電子秤の太陽電池２１をスタンド２８に
立て掛けた状態を示す側面図、第５図は、この考
案の第４実施例による電子秤を示す断面図、第６
図イおよびロは、各々この考案の第５実施例によ
る電子秤を示す断面図および表示装置５０ａを示
す正面図である。 １，１０，２０，３０……秤皿、３，１４，５
０……秤本体、２，１１，２１，３２，５２……
太陽電池。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 少なくとも秤皿上面もしくは秤皿内部に配設
   された太陽電池を具備してなることを特徴とす
   る電子秤。 (2) 前記秤皿の上面は凹状をなし、この上面に前
   記太陽電池が配置されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の電子秤。 (3) 前記太陽電池は着脱自在に配設されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の電子秤。