JPH028026Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は配電線・通信線などの電柱上で作業を
行うときに使用する作業台に関する考案である。

従来この種の柱上作業台としては、チエインな
どの締付部材を備えた電柱取付体に支脚を備えた
真直ぐな踏板を取付けたものが一般に使用されて
いた。それらの柱上作業台は作業の状態および方
向によつて電柱取付台の取付方向をいちいち変え
る必要があり操作が面倒である。また踏板は常に
電柱に対して放射状に位置するので、作業時には
踏板は腕木（金）に添わないために作業姿勢が悪
く、疲労の増大と作業能率の低下および安全性な
どに問題があつた。本考案はこのような欠点を除
去し改善することを目的とするものである。

本考案の態様を添付図面に示す一実施例につい
て詳記する。

本実施例は図示する如く、電柱Ｐへの取付台６
と結合部体１２と踏台１８とからなり、取付台６
は取付板１の一側部にチエイン受具２を取付け、
他側部にチエイン３の一端を取付けたボルト・ナ
ツト・摺動駒などからなる締付部材４を設けて形
成し、結合部体１２は踏板支持板９の一端部に前
記取付台６の結合部材５に対応する結合部材７を
設け、中央部に近似門型にしてその間に踏板１３
が嵌入する踏板の係止保持部材８を設け、裏面に
支脚１０を設け、先端部寄りの両側に各々支脚１
６のチエイン掛部１１，１１を設けて形成し、踏
台１８は近似く字状の踏板１３の先端部に安全ピ
ンが嵌入する結合孔１４を設け、両側縁部におけ
る所定の部分の表裏に各々ゴム・プラスチツク・
木材などからなる滑止め桟１５を設け、基端部に
支脚１６の基端部を回動自在に枢着１９し、支脚
１６の先端部寄り部分に吊りチエイン１７を取付
けて形成し、前記取付台６に前記結合部体１２を
着脱自在に結合し、その結合部体１２に前記踏台
１８を着脱自在に結合した構造を有するものであ
る。

なお、図中の符号２０は取付台６と結合部体１
２とを結合したときの外れ止め安全ピンである。
また符号２１は結合部体１２と踏台１８とを結合
したときの外れ止め安全ピンである。

本考案を使用するには、電柱Ｐの高所作業位置
に取付台６の取付板１を当てて、チエイン３を電
柱Ｐに巻いてチエイン受具２に掛止めた後、締付
部材４を締着して取付台６を電柱に固定する。続
いて結合部体１２を取付台６に結合するのである
が、本実施例では結合部材５として取付台６の取
付板１に２個の近似ダルマ状の孔に対応する２個
の突出取付ボルトを設けて、該突出取付ボルトを
前記ダルマ状の孔の大きい孔から小さい孔へ嵌合
し安全ピン２０を取付板１と踏板支持板９とに貫
通して差込んで両者を結合する。この場合支脚１
０の先端部は電柱Ｐに当つている。更に続いてそ
の結合部体１２に踏台１８を結合するのである
が、本実施例の場合、結合部体１２の踏板支持板
９に近似門型に設けた係止保持部材８の内側に踏
板１３の先端部を差込んで係止保持部材８に設け
ている安全ピン２１を踏板１３の結合孔１４に差
込んで両者を結合する。

この場合、作業方向および状態によつて踏板１
３の突出方向を考えて表裏のいずれかが上面にな
るように選択して取付ける。

また、踏板１３の先端部はピン２２と両側部は
突片２３，２３とによつてガイドしている。次に
支脚１６の先端部を電柱Ｐに当てた状態でそれに
設けた吊りチエイン１７を結合部体１２のチエイ
ン掛部１１に結合することによつて本考案を電柱
に取付ける。

電柱から取外す場合は前記の逆の操作をすれば
足りる。

本考案は上記の如く構成したもので、取付台６
と結合部体１２と踏台１８とを着脱自在に組合せ
るようにしているので、電柱への取付け・取外し
および運搬・携帯に至便である。

また、本考案は踏台１８の踏板１３の近似く字
状に形成し、その支脚１６を回動自在に枢着１９
しているので、柱上作業での乗出し方向に応じて
取付台６の取付方向と踏台１８における踏板１３
の取付方向とによつて容易に対応することができ
る。

また作業途中においても結合部体１２との結合
を外して踏板１３の表裏を逆にして取付けること
により反対側への乗出しも可能であり、この場
合、支脚１６は回動自在に枢着１９しているの
で、いずれ側にも同じ条件で対応する。すなわ
ち、第１図によつて踏台１８側から電柱Ｐ方向を
見た場合、実線では踏板１３は右方へ屈曲した状
態に結合しており、これを表裏反対に結合すると
想像線のように踏板１３は左方へ屈曲した状態に
なる。支脚１６は各々踏板の取付方向によつて同
方向へ移動し、吊りチエイン１７は踏板の方向に
対応して左右いずれかのチエイン掛部１１，１１
を選択して掛合する。このようにして踏板１３の
支脚１６取付側の端部は電柱ＰのアームＡより離
れた位置で、そのアームＡに添うように取付ける
ことができる。従つて作業状態に応じて適切な作
業足場を提供できるので、楽な姿勢で安全作業が
能率的に行える。

また本考案は踏板１３をく字状に形成したこと
から起こる強度的アンバランスを防止するため
に、支脚１２と１６を設け、踏板１３の端部に掛
る荷重を支脚１６が支え、踏板１３の屈曲部あた
りに掛る荷重を結合部体１２の支脚１０が支えて
いるので安定性が良い。また本考案の踏板側縁部
表裏に各々ゴムなどからなる滑止め桟１５を設け
ているので、乗出し作業時には踏ん張りがきいて
滑ることなく安全である等々の顕著な効果があ
る。

上記実施例の説明で取付台６と結合部体１２と
の結合部材５，７として近似ダルマ状の孔と突出
取付ボルトとによる着脱方式を詳記しているが、
これらに限らず既に知られている他の結合方式を
採用することも当然可能である。

【図面の簡単な説明】

別紙図面は本考案の一実施例を示すもで、第１
図はそれの平面図、第２図はそれの正面図、第３
図それの側面図である。 図中の符号１は取付板、２はチエイン受具、３
はチエイン、４は締付手段、５は結合部材、６は
取付台、７は結合部材、８は係止保持部材、９は
踏板支持板、１０は支脚、１１はチエイン掛部、
１２は結合部体、１３は踏板、１４は結合孔、１
５は滑止め桟、１６は支脚、１７は吊りチエイ
ン、１８は踏台である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付板１の一側部にチエイン受具２と他側部に
   チエイン３を備えた締付部材４と中央部分に結合
   部材５とを設けて取付台６を形成し、該取付台６
   と結合すべく、踏板支持板９の一端部に結合部材
   ７を設け、中央部に踏板の係止保持部材８を設
   け、裏面に支脚１０を設け、先端部寄りの両側に
   各々チエイン掛部１１，１１を設けた結合部体１
   ２を形成し、更に当該結合部体１２と結合すべ
   く、近似く字状の踏板１３の先端部に結合孔１４
   を設け、両側縁部の所定部分の表裏に各々滑止め
   桟１５を設け、基端部に支脚１６の基端部を回動
   自在に取付け、支脚１６の先端部寄り部分に吊り
   チエイン１７を設けて踏台１８を形成して、取付
   台６に結合部体１２を、又結合部体１２に踏台１
   ８を表裏選択して着脱自在に結合してなる構造を
   特徴とする柱上作業台。