JPH0276924A - ビーム支持式軸受パットを有する流体力学的軸受 - Google Patents

ビーム支持式軸受パットを有する流体力学的軸受

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JPH0276924A
JPH0276924A JP1131706A JP13170689A JPH0276924A JP H0276924 A JPH0276924 A JP H0276924A JP 1131706 A JP1131706 A JP 1131706A JP 13170689 A JP13170689 A JP 13170689A JP H0276924 A JPH0276924 A JP H0276924A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、本発明は、揺動パッド軸受とも称される流体
力学的軸受及びその製造方法に関する。
I豆皇遣1 流体力学的軸受は、軸のような回転物体を油、空気又は
水等の加圧流体を介して静止軸受パッドによって支承す
る。流体力学的軸受は、回転物体は、回転する際、流体
の頂面に沿って摺動しないという原理を利用する。即ち
、回転物体に接触する流体は、その回転物体にぴったり
と付着し、回転運動に伴って流体フィルム(薄膜又は層
)の全高に亙って流体粒子の間でスリップ又は剪断が生
じる。従って、回転物体とそれに接触する流体層とが所
定の速度で移動(回転)するとすると、その流体の厚み
(全高)の底面と頂面の間の中間部分における移動速度
は、一定の割合で減少し、静止軸受パッドに接触する流
体(流体層の頂面の流体)は、軸受パッドに付着し、軸
受パッドに対して相対的には動かない、軸受パッドが回
転物体(軸)を支承する結果として回転物体に対して僅
かな角度だけ撓むと、流体が軸受パッドと回転物体との
間に形成されるウェッジ形開口内へ吸引され、流体フィ
ルム内に荷重を支承するのに十分な圧力が創生される。
この原理は、慣用の流体力学的ジャーナル(ラジアル)
軸受にも、船の流体タービン及びプロペラ軸のためのス
ラスト軸受にも利用されている。
スラスト軸受も、ジャーナル又はラジアル軸受も、通常
、中心軸線の周りに間隔をおいて設けられた軸支承パッ
ド即ち軸受パッドを有している。
又、この中心軸線は、スラスト軸受の場合も、ジャーナ
ル軸受の場合も、それが支承すべき軸の長手軸線とほぼ
一致する。ここでは、この中心軸線を主軸線とも称する
流体軸受の理想の要件は、流体力学的ウェッジ軸受パッ
ドのパッド面即ち軸受面全体に亙って延在すること、流
体フィルム(薄膜又は層)が荷重を支承するのにちょう
ど適した厚さであること、軸受の軸線と軸の軸線とが合
致すること、パッド面の先行縁及び後行縁に近接した端
部からの流体の漏れが最少限に抑止されること、軸が回
転し始めると直ちに流体フィルムが創生されること、ス
ラスト軸受の場合はその各軸受パッドが均等に荷重を受
けることである。このような理想的な軸受は未だ実現さ
れていないが、上記の各要件を実質的に充足する軸受で
あれば、その軸受は、流体力学的ウェッジの形成を最適
化するように構成された軸受であるということができる
。ここで、「流体力学的ウェッジ」とは、流体のウェッ
ジ(くさび)状フィルム即ち薄膜又は層のことであり、
場合によっては、ウェッジ状流体フィルムを設定する、
軸受パッドの軸受面と軸との間のウェッジ状間隙のこと
をいう、ここでは、そのような流体力学的ウェッジを単
に「流体ウェッジ」又は「ウェッジ」とも称する。
一般に、この種の軸受は、相対的に運動する部品間、即
ち、軸受の軸受パッド面と、軸受パッド面によって支承
される軸との間に流体潤滑剤のウェッジ状フィルムを形
成するように、詳(、<いえば、ウェッジ状流体フィル
ムを設定するウェッジ状間隙を形成するように移動する
ことができるような態様に取付けられている。過剰な流
体が存在すると、軸及び、又は軸受パッドとの間に望ま
しくない摩擦を生じ、動力の損失をもたらすので、流体
の厚さは、最大荷重を支承するのにちょうど適した厚さ
であることが好ましい、これは、ウェッジの形成を最適
化する場合にも当てはまる。基本的には、軸受パッドは
、その軸受パッド面(軸を支承するための表面、単にr
軸受面」、r軸係合面」又は「パッド面jとも称する)
の前方に位置する中心点を中心として枢動状又は揺動状
に変位し、軸受摩擦がウェッジを開こうとする作用をす
る。ウェッジの形成が最適化されると、ウェッジはパッ
ド面全面に亙って延在する。更に、ウェッジは、支承す
べき軸のできるだけ低い回転速度の時点で、理想的には
軸が回転し始めると直ぐに形成されるのが好ましい。
従来のラジアルパッド型軸受においては、各軸受パッド
の適正な撓みにより流体力学的ウェッジを形成するには
軸受とそれによって支承される回転軸との間に正確に定
められたクリアランスを設定することが必要であると考
えられていた。しかしながら、厳密なりリアランスを必
要とすることは、特に気体潤滑式軸受の製造において困
難な要件である。気体潤滑式軸受のもう1つの問題点は
、高速回転時に流体フィルムが破断することである。こ
れらの問題のために、従来、気体潤滑式軸受の使用は制
限されていた。
米国特許第3.107,955号には、軸受パッドのパ
ッド面の前方に位置する中心点を中心として枢動状又は
揺動状に変位するビーム支持式(ビーム状部材によって
支持される型式の)軸受パッドを有する軸受の一例が開
示されている。しかしながら、この軸受は、従来の他の
多くの軸受と同様に、二次元だけの撓みが可能な軸受パ
ッドを基本としている。従って、最適なウェッジ形成は
達成されない。
米国特許第2,137,487号には、パッドが球面状
表面に沿って摺動することによって流体力学的ウェッジ
を創生するようにした流体力学的可動パッド軸受が開示
されている。しかしながら、このパッド軸受ではしばし
ばパッドが支承すべき回転軸に粘着し、ウェッジが創生
されない場合がある。又、米国特許第3.930.69
1号の軸受では、エラストマー材によって揺動が可能に
されているが、エラストマー材は汚染され易く、又、劣
化し易い。
米国特許第4,099,799号には、一体部品ではな
く、片持式に支持される弾性パッド型気体式軸受が開示
されている。この軸受は、パッド面と回転軸との間に潤
滑剤ウェッジを創生するために長方形の片持ちビーム上
に支持された軸受パッドを使用する。この特許には、ス
ラスト軸受とラジアル軸受の両方が開示されている。
米国特許第4,496,251号には、相対的に移動す
る部品間に潤滑剤のウェッジ状フィルムが形成されるよ
うにウェブ(膜)状の靭帯によって撓み自在とされた軸
受パッドが開示されている。
米国特許第4,515,486号は、エラストマー材に
よって接合された別個の面部材(軸受面を画定する部材
)と支持部材を有する複数の軸受パッドから成る流体力
学的スラスト軸受及びジャーナル軸受を開示している。
米国特許第4,526,482号は、主として、プロセ
ス流体を潤滑剤とするように設計された流体力学的軸受
を開示している。この流体力学的軸受荷重担持面(軸受
面)の中央部分は、軸受の他の部分より高い可撓性を有
し、軸受面が荷重を受けたとき撓んで、大きい荷重を担
持する圧力流体ポケットを形成するようになされている
又、米国特許第4.676.668号においては、3方
向の可撓性を与える少なくとも1つの脚部を介して軸受
パッドを支持部材から離隔させることができることが示
されている。運動平面内において可撓性を与えるために
、上記脚部は、軸受パッドのパッド面の前方に交差点即
ち頂点を有する円錐形を画定するように内方へ傾けられ
ている。各脚部は、回転軸の心振れを補償することがで
きるように所望の運動方向においては比較的小さい断面
弾性率を有する。この特許は、当該技術における1つの
進歩を画するものであるが、その軸受は幾つかの欠点を
有している。1つは、軸受パッドを支持するための支持
構造体が、パッド面の変形(撓み)を阻止する高い剛性
を有することである。更に、この軸受構造は一体構造で
はない。
上記最後の2つの特許は、スラスト軸受とジャーナル(
ラジアル)軸受との間には固有の大きな相違があるにも
拘らず、流体力学的スラスト軸受と流体力学的ジャーナ
ル軸受との間にはある概念上の類似性が存在することを
示しているという点で留意すべきである。
日が ゛しよ と る口 本発明は、一部、流体力学的スラスト軸受に関連してい
る。流体力学式スラスト軸受においてその流体力学ウェ
ッジが最適化されると、円周方向に互いに離隔して配置
された各軸受パッドに作用する荷重が実質的に均等化さ
れる。
現在、最も広く使用されているスラスト軸受は、いわゆ
るキングズベリシュー型軸受である。
キングズベリシュー型軸受枢動可能なシューと、支承す
べき軸と一緒に回転しシューに荷重をかけるスラストカ
ラーと、シューを支持するベースリングと、内部軸受部
材を収容し支持するハウジング又は取付部材と、潤滑剤
供給系と、冷却系とから成る複雑な構造を必要とする。
このような複雑な構造の故に、キングズベリシュー型軸
受は、通常、極めて高価である。
複雑な構造のキングズベリシュー型軸受に代わるものと
して、第19.20図に示される一体構造のペデスタル
軸受(軸受台型軸受)が知られている。このペデスタル
軸受は、特に、深井戸用ポンプに使用されている。この
軸受は、構造が比較的簡単であり、通常、砂型注型法又
は他の比較的粗野な製造法によって形成される。なぜな
ら、従来、この軸受の各部分の測定の寸法は、それほど
重要ではないと考えられていたからである。第19.2
0図に示されるように、ペデスタル軸受は、比較的分厚
い内周突起38PAを有する平坦なベース36PAと、
ベース38PAから軸方向に突出した複数の剛性のペデ
スタル(軸受台)34PAと、各ペデスタル34PAに
その中心線に信号するようにして連結されたスラストパ
ッド32PAとから成る。
第20A図は、第19.20図のペデスタル軸受が対向
するスラストランナー(図示せず)の矢印りの方向の運
動に応答して撓む撓み度合を示す、第20A図では、摘
んだ状態(大幅に誇張して示されている)を実践で示し
、たわまない状態を仮想線で示しである。曲線PDは、
スラストパラド32PAのパッド面(軸受面)全面にか
かる圧力分布を示す、荷重を受けると、スラストパッド
は、第20A図に示されるように剛性のペデスタルを中
心として傘のような形に撓む。スラストパッドはこのよ
うに傘のような形に撓むので、パッド面と、それが支承
する回転物体との間には、パッド面の一部分においてし
か流体力学的ウェッジが形成されない、その結果として
、第20A図に曲線PDで示されているようにパッド面
の圧力分布は不均一になる。従って、この軸受は、流体
力学的ウェッジがスラストパッドの面全体に亙って形成
される軸受に比べて得られる流体力学的利点が少ない。
更に、ペデスタル34PAが剛性であることと、平坦な
ベース36PAが不可撓性であることのために、ウェッ
ジの形成を最適にするのに必要な撓みが阻止される0以
上の説明から、第19.20図に示された型式のペデス
タル軸受は、キングズベリシュー型軸受よりはるかに安
価出はあるが、キングズベリシュー型軸受に比べて効率
及び性能が劣り、満足すべきものではないことが判明し
ている。
本発明者は、又、第19.20図に示されたペデスタル
軸受も、キングズベリシュー型軸受も、その軸受パッド
がその中心を支点として枢動する(撓む)中心枢動型で
あるため、軸受としての効率が劣ることを知見した。又
、ペデスタル軸受も、キングズベリシュー型軸受も、軸
受パッドの中心支点を構成する中心ピボット(枢動支持
部材)が剛性であるため、ウェッジの形成を最適にする
6自由度の運動が可能な態様で撓むことができない、従
って、これらあの従来の軸受は、たまたま6自由度の運
動が可能な場合もあるが、本質的に6自由度の運動を可
能にする多様に設計されていないので、得られる軸受の
性能が限られたものであることは明らかである。
又、従来の流体力学的軸受は、流体フィルムの破断の原
因ともなる流体漏れを起こすことが多い、ラジアル軸に
おいては、流体漏れは、主として、軸受パッド面の軸方
向の両端において生じる。一方、スラスト軸受において
は、流体漏れは、主として、遠心力が流体に作用する結
果として、軸受パッド面の外周縁に生じる。しかし、ウ
ェッジの形成が最適化されれば、流体の漏れは最少限に
される。
日の ・ び。 占  ゛ るこめの 本発明は、従来技術の上記問題点を解決することを企図
したものであり、パッド型軸受及びその製造方法を開示
する。このパッド型軸受は、好ましくは、肉厚の管材の
単一部片、又は、一体の円柱又は円筒形ジャーナル材か
ら形成する。詳述すれば、そのような管材又はジャーナ
ル材の壁に、又は壁を貫通して小さな溝及びスリット又
は切込みを機械加工又はその他の方法によって形成し、
可撓性のジャーナル又はスラスト軸受パッドと、るたい
りきかく的ウェッジの形成を最適化するように、その軸
受パッドを6自由度の運動(即ち、+X、−X、+Y、
−Y、+Z及び−2の方向の運動)並びにx、y、z軸
線を中心とする回転をしつるように支持することができ
る支持構造体を形成する。
本発明の軸受は、常に最適なウェッジ形成を保証するた
めに、6自由度の運動が可能な態様で撓むことができる
ように三次元的に設計される。これは、流体力学的軸受
は、それによって形成される流体力学的ウェッジが下記
の幾つかの要件を充足する場合に最も効果的に作動する
という本発明者の知見に基く、即ち、°それらの要件と
は、(1)ウェッジがパッド面全体に亙って延在するこ
と、(2)ウェッジが常に適正な厚みを有すること、(
3)ウェッジが流体漏れを最少限にするような形とされ
ること、(4)ウェッジは、軸受の主軸線が支承すべき
軸の軸線と同心関係又は実質的に平行になるように、軸
の心振れを補償すること、(5)軸の低速回転時におい
て軸と軸受パッド面とが接触すると、ウェッジ形成表面
即ち軸受パッド面が損傷され易いという事実に鑑みて、
軸受パッド面の損傷を防止するために、軸のできるだけ
低い回転速度において(換言すれば、軸の回転が開始さ
れたならば直ぐに)ウェッジが形成されることである。
更に、スラスト軸受の場合は、複数の互いに離隔した軸
受パッドにかかる荷重が均等になるようにすべきである
流体フィルムの厚さに関していえば、最適な厚さは、荷
重の大きさに応じて変化することに留意すべきである。
高い荷重下においては、荷重を十分に支持するために比
較的厚い流体フィルムが望ましい。しかしながら、流体
フィルムが厚いと、それだけ摩擦が増大し、動力の損失
をもたらすので、軸を最大源の荷重下において支承する
のに必要な最少限の厚みの流体フィルムが形成されるよ
うに軸受を設計することが望ましい。
本発明の支持構造体は、一体部片とすることが好ましく
、支持基根と、軸受ハウジングに連結されたビーム及び
、又は、膜状部分から成る。軸受ハウジングは、ジャー
ナル軸受の場合は、軸受の半径方向最外方部分によって
形成さる。スラスト軸受の場合は、軸受ハウジングは、
軸受を収納し取付けるためのハウジングである。
本発明者は、高速回転用途等の多くの具体的な用途にお
いて、軸又は回転子と、流体力学的潤滑剤フィルム(流
体フィルム)と、軸受とから成る系全体の動的可撓性を
検査し評定する必要があることを見出した。有限要素を
用いてのこの系のコンピュータ分析において、軸受全体
を作動荷重を受けて変形する完全に可撓性の部材として
扱う必要があることが確認された。軸受の基本的構造体
を機械加工することにより多少の可撓性を追加すること
によって、広い作動範囲に亙って安定した低摩擦作動を
保証する軸受特性を得ることができる。軸受の性能特性
に実質的に影響を与える変数は多数存在することが判明
した。それらのうち最も重要な変数は、軸受に形成した
スリット又は切込み及び溝によって画定される軸受パッ
ド及びその支持部材の形状、寸法、位置、及び素材の特
性(例えば弾性率等)である、軸受パッドのための支持
部材の形状は、特に重要であることが判明した。又、可
撓性部材に対して流体による後押えを設定する構成とす
ることによって、系の安定性を更に増大させる高度の防
振作用を達成することができる。場合によっては、この
防振作用は、軸受のケーシングとハウジングの間に油膜
(油フィルム)が存在する場合に得られる二次的圧搾フ
ィルムによる防振作用の代替を果たすことができる。
本発明者は、又、気体又は空気潤滑式撓みパッド型軸受
においては、荷重又は回転速度が気体フィルムの支承能
力を越える場合があることを見出した。そのような場合
は、液体溜め又は液体溜を設けるひつようなしに、液体
潤滑剤を先細ウェッジ内へ導入することができるように
することが必要である0本発明は、必要に応じて液体潤
滑剤を供給する構成とすることによってこの問題を解決
する軸受を提供する。
本発明の軸受の具体的な用途としては、電気モータ、送
風機、ターボチャージャー、内燃機関、船外モータ、圧
縮機、膨張機等がある。テスト速度は300,0OOr
、p、m、を越えた0機械加工によって形成された上記
切込みは、軸受パッドが流体力学的潤滑のための先細ウ
ェッジ(先細ウェッジ状流体フィルム)を形成するよう
に移動するのを可能にすることに加えて、パッド自体が
例えば平坦化する(平らになる)ことにより撓み、変形
することを可能にする。それにより、特に軸受の偏心度
を変えることによって作動性能を高める。
本発明の軸受は、金属、粉末金属、プラスチック、セラ
ミック又は複合材料で形成することができる。少量生産
する場合は、本発明の軸受は、通常、比較的大きい溝又
は開口を形成するためにブランク(軸受素材)を面削り
、旋盤加工又はフライス削りすることによって形成する
。比較的小さい溝は、つオータジェット切削法、放電加
工又はレーザー加工法によって形成し、それによって、
総合的な設計上の融通性が得られるので所望の特性を得
るように軸受を調整することができる。この調整は、軸
受の剛性を本質的に変更し、その結果として振動を排除
する。同一タイプの軸受を大量生産する場合は、射出成
形、鋳造、焼結を伴う粉末金属のダイカスト及び押出成
形、インベストメント鋳造法又はそれに類する製造法に
よって製造するのが好ましい6本発明の一側面によれば
、中間量の軸受を製造する場合は、機械加工とインベス
トメント鋳造法を組合せた新規な方法によって製造する
0本発明は、又、単純な二個構成金型で成形することが
できるように隠れた開口部のない成形し易い軸受を提供
することを企図する。概して、本発明の軸受は、それと
競合する従来の軸受の製造コストの何分の−かのコスト
で製造することができる。
本質的に荷重方向に指向される支持構造体を有する従来
の・パッド型軸受とは異なり、本発明の軸受は、比較的
小さいエンベロープ(即ち半径方向内方のジャーナル表
面と半径方向外方のジャーナル表面との間の領域)内で
の撓みを可能にし、先細ウェッジ形を形成するように軸
受パッドのあらゆる方向の運動(即ち6自由度)を可能
にし、軸受の性能を高めるために軸受パッド自体が変形
する(平坦化する)のを可能にし、軸受の安定性を高め
るために膜型防振系を創生ずることを可能にし、支承さ
れる軸等の部品の心触れを補償し、スラスト軸受の場合
はその各軸受パッドにかかる荷重を均等化することを可
能にする配向を提供する。これらの特性のすべてが、最
適な流体力学的ウェッジの形成に貢献する。
内孔、溝、切込み又はスリットの構成態様は多数あるが
、撓み態様には主として2つのモードがある。即ち、1
つは、はぼ荷重の方向に曲がりモードで撓む1つ又はそ
れ以上の靭帯状又は膜状部分による撓みであり、他は、
軸の長手軸線に沿って軸受パッドから離れる方向に撓む
ビーム状部分による撓みモードである1曲がりモードに
おける撓み度合は、1つには、軸受のパッド支持構造体
の半径方向の剛性の関数である。軸受パッド自体は、該
パッドの下に内部切込みを設けることによって又はパッ
ドの縁にアンダーカットを形成することによって荷重を
受けたとき撓み変形するように構成することができる。
いずれにしても、切込みは、荷重下で所定の変形をもた
らすように特別に形成する0本発明の軸受においては、
その軸受の特定の靭帯状又は膜状部分を潤滑流体で囲繞
又は後押えする構成とすることによって軸受の設計に防
振要素を付加することができる。
本発明によれば、ジャーナル軸受にも、スラスト軸受に
も同様な切込みを用いることができる。
どのような切込みを設けるかを決定する主たる要因は、
最適な軸受性能を得るためにはどのような撓みが必要と
されるかということである。ただし、ジャーナル軸受と
スラスト軸受とは、著しく異なる機能を果たす軸受であ
るから、それぞれの軸受の望ましい性能には固有の相違
が存在し、従って、異なる撓み態様を必要とする。従っ
て、ジャーナル軸受とスラスト軸受の間には、総括的に
みれば概念的な類似点があるが、やはり両者の間には相
当な概念的相違及び明白な構造的相違が存在する。
本発明の軸受は、変形することができ、どの方向にも移
動する(即ち6自由度でもって運動しつるように支持さ
れている)パッドを有する。又、この軸受は、内蔵防振
系を有することができ、経済的な大量生産に適するよう
に一体の即ち単一片の構造とすることが好ましい0本発
明のジャーナル軸受は、又、比較的小さいエンベロープ
(即ち軸受ハウジングの外径とパッドの内径の間の間隔
)内に嵌入する。
更に、軸受の内径と軸の外径の間の間隙を除去し、しか
もなお、軸受の半径方向(ジャーナル軸受の場合)又は
軸方向(スラスト軸受の場合)の剛性が支承(軸受)流
体の流体フィルム(薄膜)の半径方向又は軸方向の剛性
より小さくな纂ように軸受のパッド支持構造体の形状寸
法を定めることによって、軸受の内径と軸の外径の間の
間隔に厳密な公差を必要としないようにすることができ
る。又、本発明によれば、軸受をそれによって支承すさ
き軸等にとつけたとき(即ち、作動開始前の状態におい
て)、その軸受の各軸受パッド全体又はその一部を軸に
接触させるように軸受パッドに予備バイアス(付勢)を
与えておくこと、換言すれば、軸受パッドを軸に対して
締り嵌め即ち干渉嵌めさせる構成とすることもできる0
例えば、極めて可撓性の高い軸受の場合、軸受パッド全
体を軸に接触させるように予備トルクを与えておくこと
が望ましい場合がある。あるいは又、流体力学的ウェッ
ジを形成するように軸受パッドの後行縁だけを軸に接触
させるように予備トルクを与えておくことが有利な場合
もある。このように、本発明の軸受は、軸に装着された
とき軸に対して締り嵌めするように設計することができ
る。一実施例においては、軸受を軸に締り嵌めによって
装着すると、その装着されたままの静止状態において既
に軸受パッドの支持構造体が僅かに撓み、軸受パッドの
後行縁と軸とが接触した状態でパッド面と軸との間に先
細ウェッジを形成する。このように軸が静止状態におい
て負荷されたウェッジ(静止負荷ウェッジ)を形成する
ように設計されている場合は、流体フィルムは剛性であ
るから軸の回転を開始した瞬間にパッドと軸との間に適
正な間隙が設定される。なぜなら、軸の回転を開始した
瞬間に流体フィルムがウェッジ内へ流入して流体圧を醸
成し、軸とパッドを離隔させるからである。詳しくいえ
ば、比較的剛性である流体が比較的可撓性のパッド支持
構造体(ビーム)を両者(流体と支持構造体)の剛性が
等しくなるまでたわませる。先にも述べたように軸の始
動時の低速回転時に軸と軸受パッドとが直接接触した場
合に生じる軸受パッドの損傷は、本発明による場合流体
フィルムが軸の回転開始の瞬間に形成されることにより
防止される。
上述した締り嵌め型軸受は、その製造に当って機械加工
の公差に従来の軸受の場合よりはるかに広い許容範囲を
与える。例えば、締り嵌め型軸受においてはその締り嵌
めに比較的大きな公差(例えば0.0762mm)があ
っても、ウェッジの形成にほとんど影響を与えない。こ
のことは、気体潤滑式軸受の場合に特に重要である。気
体潤滑式軸受の場合は、軸受の形態を変更する際、適正
な作動を保証するためには極めて正確な機械加工が要求
されるからである。この点、本発明は、機械加工の所要
精度を緩和する。
同様にして、本発明のスラスト軸受も、静止付加ウェッ
ジを設定するように設計することができる。即ち、本発
明のスラスト軸受は、軸受パッドの内側周縁が支承すべ
き軸から離れる方向に延長し、軸受パッドの後行縁が軸
に近接する方向に延長するように軸受パッドをバイアス
(偏倚即ち付勢)させるように設計することができる。
この構成によれば、静止負荷状態において、軸受パッド
は、半径方向内方から外方に向って漸次軸に近接する方
向に傾斜しており、かつ、パッドの先行縁から後後縁に
いくにつれて漸次軸に近接する方向に傾斜している。か
くして、最適ウェッジに近い静止負荷ウェッジが形成さ
れ、軸が回転するとその瞬間に軸受パッドと軸の間に適
当な間隔が設定される。
本発明の軸受においては、軸受パッドが、軸の適正位置
を保持するように、そして軸の心振れ及び各軸受パッド
間の荷重の不均一を補償することができるように、軸受
パッドの運動(TQみ)方向が軸に近接する方向に向け
られるように構成することができる。もちろん、本発明
は、ラジアル(半径方向)軸受にも、スラスト(軸方向
)軸受にも、あるいはラジアル兼スラスト軸受にも適用
することができ、軸受の形態によって単一方向性にする
ことも、二方向性にすることもできる。詳述すれば、軸
受パッドを支持するためのパッド支持構造体を各パッド
の円周方向でみた中心線に関して対称的な構成とすれば
、二方向性の軸受、即ち、軸を両方向どちらの回転方向
においても同じ態様で支承することができる軸受が得ら
れる。反対に、パッド支持構造体を各パッドの円周方向
でみた中心線に関して非対称的な構成とすれば、単一方
向性の軸受、即ち、軸をどちらか一方の回転方向におい
てのみ適正に支承することができる軸受が得られる。ジ
ャーナル即ちラジアル軸受の場合も、スラスト軸受の場
合も、その主軸線は、軸受の素材である円柱形又は円筒
形ブランクの中心軸線である。
本発明の別の重要な側面によれば、軸受パッドが流体力
学的流体を保持するような態様に撓むことができるよう
に支持することができ、それによっで流体漏れの問題を
解消することができる。ジャーナル軸受即ちラジアル軸
受についていえば、そのパッド支持構造体は、軸受パッ
ドが荷重を受けたとき流体保持ポケットを形成するよう
な態様に撓むように設計される。一般に、そのような支
持構造体は、後述する一次支持体を軸受パッドにその軸
方向の両端縁に近接したところで連結し、軸受パッドの
両端縁間の中心部分が直接支持されないように、即ちパ
ッドの中心部分が半径方向外方へ自由に撓むことができ
るように構成することによって得られる。スラスト軸受
についていえば、そのパッド支持構造体は、軸受パッド
が荷重を受けたとき遠心作用による流体漏れを防止する
ために軸受の内径の方に向けて傾くように設計される。
一般に、そのような支持構造体は、一次支持体の軸受パ
ッド支持面を軸受の内径によりも外径の方に近い位置に
配置することによって得られる。一次支持体が互いに半
径方向に離隔した2つ以上のビーム状部材を有する場合
は、軸受パッドをその内端において摘ませるように支持
構造体全体を設計しなければならない。軸受パッドを互
いに半径方向に離隔した複数のビーム状部材によって支
持し、それらのビームの間のパッド部分を直接支持しな
い構成とした場合、軸受パッドは、凹面状の流体保持チ
ャンネルを形成するような態様に撓む。
本発明は、本発明の軸受を製造する幾つかの方法を提供
することも企図する。特定の製造方法の選択は、主とし
て、製造する軸受の数量と、使用される材質に依存する
。少量生産の場合は、あるいはテストのため及び、又は
金型等の製造のために軸受の原型を製造する場合は、N
C(数値制御式)放電加工法、NC(数値制御式)レー
ザー加工法、又はウォータジェット切削法によって肉厚
の管材又はその他のジャーナル材等の円柱形又は円筒形
の金属ブランク機械加工して半径方向の及び、又は互い
に対向した孔又は溝を形成し、半径方向の切込み又はス
リットを形成する。中間量の生産の場合は、本発明の軸
受は、本発明によるインベストメント鋳造法を用いて製
造することが好ましい。大量生産の場合は、本発明の軸
受は、プラスチック、セラミック、粉末又は非粉末金属
及び複合材等の広範な材料を用いて製造することができ
、射出成形、鋳造、粉末金属のダイカスト、及び押出成
形を含むいろいろな方法を用いることができる。又、本
発明の軸受は、金型成形の容易な形状に形成することが
できる。
要約すれば、本発明は、従来の軸受よりはるかに性能が
優れており、しかも、競合する従来の軸受の製造越すと
の何分の−かのコストで製造することができる流体力学
的ラジアル軸受、スラスト軸受、及びラジアル兼スラス
ト軸受を提供する。。
K立皿五1j 本発明の軸受を分り易く説明するという意味で、本発明
の軸受は、円柱形又は円筒形(以下、便宜上「円筒形」
と称する)のブランクに溝、スリット、孔及びその他の
開口を形成することによって円筒形ブランクから形成さ
れるものとして説明するのが好都合である。先に述べた
ように、これは、場合によっては、軸受の原型を製造す
るのに好適な技法である場合があるが、円筒形ブランク
を例として説明するのは、主として本発明の理解を容易
にするためである。本発明の軸受の多くは円筒形ブラン
クから製造することができるが、必ずしも円筒形ブラン
クから製造する必要はない、実際、本発明の軸受は、い
ろいろな方法で製造することができ、以下にそのうちの
幾つかを説明する。
まず、第1図を参照して説明すると、ここに示された軸
受構造体は、軸受ハウジング(以下、単に「ハウジング
」とも称する) 10と、円周方向に配置された軸受パ
ッド(以下、単に「パッド」とも称する)12と、各パ
ッド12を軸受ハウジング10から支持するビーム状部
分又は部材(以下、単に「ビーム」とも称する)14及
び基板部分16を含むパッド支持構造体とを画定するよ
うに形成された溝及びスリットを有する軸受の一扇形部
分である。溝及びスリットによって画定され   −た
軸受は、パッド12の円周方向の中心線13a(第3図
)に関して非対称である。従って、図示の軸受は、単一
方向のラジアル(半径方向)軸受である。即ち、軸を単
一方向の回転においてのみ半径方向に支承するように構
成されている0図示の実施例では、この軸受は、軸5を
矢印で示された反時計回り方向の回転においてのみ支承
する。
軸受がパッド12の円周方向の中心線13aに関して対
称であれば、それは、軸5を時計回り方向及び反時計回
り方向のどちらの回転においても支承する両方向軸受で
ある。
各軸受パッド12は、それが支承する軸5の回転方向で
みて先行する先行縁15と後続する後行縁17を有する
。詳述すれば、先行縁とは、回転する軸5の円周上のあ
る一点によって先に接近される方の縁のことであり、同
様に、後行縁とは、回転する軸の円周上の該−点によっ
て円周方向でみて後に接近される方の縁のことである。
軸5は、適正な方向に回転しているときは、流体フィル
ム(潤滑流体の薄膜)に乗って軸受パッドの先行縁15
からパッドに沿って移動し後行縁17から離れる。最適
な性能は、基板部分16がパッド12の円周方向でみた
中心線13aと、後行縁17との間の点16a(第3図
)、好ましくは中心線13a寄りの点16aにおいて軸
受パッド12(従って荷重)を支持する場合に得られる
。ビーム14は、又、先行縁と後行縁の間に位置する点
14aを中心として枢動する(撓む)ようにすべきであ
り、ビーム14の撓みの結果として後行縁17が内方へ
撓む、もちろん、撓みの度合は、特に、ビームの形状及
び軸受に形成された切込み又はスリットによって異なる
本発明の理解を容易にするために、ここではジャーナル
軸受又はスラスト軸受に関連して説明するが、この軸受
構成の原理の幾つかは、設計される軸受の形態の如何に
拘りなく同様に当てはまる0例えば、どちらの形態の軸
受も、先に述べた「流体力学的ウェッジ」 (単に「流
体ウェッジ」又は「ウェッジ」とも称する)の形成とい
う原理に基いて作動する。更に、ジャーナル軸受の主軸
線も、スラスト軸受の主軸線も、その軸受を形成する元
の円筒形ブランクの中心軸線である。パッド12の円周
方向でみた中心線13aは、パッドの幾何学的中心線並
びにその軸受の主軸線を通る半径方向の線である。従っ
て、ジャーナル軸受であれ、スラスト軸受であれ、この
中心線、即ち主軸線に関して対称であれば、その軸受は
、両方向軸受である。
スラスト軸受と、ジャーナル軸受即ちラジアル軸受との
間には大きな差がある。その最も顕著な差は、もちろん
、それらが支承する軸の部位であり、従ってそれらの軸
受の向き及び、又は姿勢である。例えば、ジャーナル軸
受は軸の円周部分を支承するのに対して、スラスト軸受
は軸の肩部又は端面部分を支承する。その他の相違は、
この基本的な相違から派生する。例えば、ジャーナル軸
受即ちラジアル軸受の場合、荷重方向の軸受パッドだけ
が荷重を支承する。これに対して、スラスト軸受の場合
は、すべての軸受パッドが荷重を分担する。更に、ジャ
ーナル軸受は、一般に、軸の外径と軸受の内径の差によ
り必然的に流体力学的ウェッジを形成するが、スラスト
軸受はそのような必然的に生じる流体力学的ウェッジを
もたない、又、ジャーナル又はラジアル軸受は荷重の他
に回転の安定性をも制御するが、スラスト軸受は単に荷
重を担持するだけである。又、ジャーナル軸受、特に流
体力学的ジャーナル軸受の設計は、スラスト軸受の設計
よりはるかに複雑であることも留意すべきである。それ
は、一つには、ジャーナル軸受の場合その半径方向のエ
ンベロープを制限しなければならないことによって課せ
られる制約のためである。上記のような差に適応するた
めには、スラスト軸受の形態は、当然、ジャーナル軸受
のそれとは多少異なるものとなるが、本書の説明から明
らかなように、ここで説明される原理の多くは、ジャー
ナル軸受にも、スラスト軸受にも当てはまる。
第2.3図を参照すると、パッド12は、それが流体フ
ィルムを介して支承する軸の外径の丸み即ち円弧に対応
する円弧状面13を有し、各パッドは、軸線方向に延長
した縁と半径方向に延長した縁によって画定されている
。軸線方向に延長した縁は、先行縁15及び後行縁17
を画定する。
ビーム14は、第3図に静止状態にあるところ(実線)
と、撓んだ状態にあるところ(仮想線)の両方が示され
ている。第1図に示された支持構造体の基本的構造は、
軸受壁を貫通して形成された小さなスリット又は切込み
によって作られる。
典型的な例では、これらのスリット又は半径方向の切込
みは、0.002〜0.125 i n (0,058
〜3.175mm)の幅とする。撓みの度合は、特に切
込みの長さを変えることによって変更することができる
。即ち、切込みの長さが長ければ、それだけモーメント
腕の長さが長くなり、より大きい撓みを生じさせる。切
込みを短くすれば、可撓性が低く、より高い荷重担持力
を有するビームを創生する。切込み又はスリットの長さ
を選択する場合、共振を生じないように注意しなければ
ならない。
ビーム14の端部を図示のように位置させることにより
、連結点16aを中心とするビームの下方への撓みの結
果として、第9図に点線で示されるように、パッド12
の後行縁17を内方へ変位させ、先行縁15を外方へ変
位させ、パッド12を僅かに平坦化する(平らにする)
、この撓みの結果として、パッドの面13と軸5の外表
面との間の、流体が流動する間隙がウェッジ状になり、
周知の流体力学的支承作用を創生ずる。後行縁と軸の間
の間隙対先行縁と軸の間の間隙の比は、1:2〜1:5
とするのが理想的である。換言すれば、先行縁と軸の間
の間隙を後行縁と軸の間の間隙の2〜5倍とする。任意
の特定の用途におけるこの理想的な間隙比、即ちウェッ
ジ比を得るためには、切込みの数、寸法、形状、配置及
び一体の軸受の材料特性を含む適正な撓み変数を選択し
なければならない、コンピュータによる有限要素分析が
、これらの変数の最適値を選択する最も有効な手段であ
ることが判明した。コンピュータによる分析は、6方向
すべての方向の運動(6自由度)を可能にする上述した
型式の軸受においては特に有用である。
第4.5図を参照すると、本発明の特徴を組入れた軸受
の第2実施例が示されている。この実施例においては、
軸受ハウジング30と、軸受パッド32と、該パッドか
ら直線的に延長した1対のビーム部分34a、34bを
有しパッド32をハウジング30から支持するビーム3
4を画定するようにスリット又は切込み及び溝が形成さ
れている。更に、このパッド32には、該パッドがビー
ム34の軸受パッド支持面(「パッド支持部分」とも称
する)34psだけによって支持されるようにアンダー
カットを施すことができる。第5図にみられるように、
ビーム34.34aは、該ビームのための片持ち式支持
体として機能する基板状ビーム端36.36aを有する
第4図から明らかなように、第5図の透視図には、パッ
ド32の一部分だけが示されている。パッドの全体図は
、第4図の軸受の変型を示す第5A、5B図に示されて
いる。これらの図から明らかなように、パッド支持面3
4psは、先行縁35より後行縁37に近い位置に位置
している。この構成によれば、第7図に示されるように
、ビームの中間部分(両端間)においてビームのねじれ
が生じ、図示のようなねじれ撓みが生じる。やはり、主
たる可撓性は、軸受ハウジングの壁を貫通して形成され
た小さな切込み又はスリットによってもたらされる。こ
れらの切込みは、軸受パッドに6自由度を与える(即ち
パッドはX、Y及び2軸線の周りに回転することができ
るとともに、+X、−X、+Y、−Y、+2及び−2方
向に変位することができる)、切込み又はスリットを、
ビーム部分34a、34bを形成するように壁を貫通す
る手前で終らせたとすれば、パッド32は、第5A図に
示されるように連続した(途切れのない)円筒形の膜状
部分(「膜状部材」又は単に「膜」とも称する)34m
によって支持される構成となる。その場合、膜状部分3
4mは、パッド32を支持する流体防振部材として機能
する。
切込みは、第4図の点A及びBにおいて終らせる。膜状
部分の可撓性と、流体潤滑剤とが相俟って、防振作用を
変更し、パッド32をハウジングから隔離するための手
段を提供する。防振作用は、高い防振特性を発揮するダ
ッシュポットの形を取る。第1−3図に示された軸受の
場合と同様に、第4−7図に示された軸受も、単一方向
の軸受である。従って、この軸受は、外方に撓む先行縁
35と、内方に撓みウェッジを形成する後行縁37を有
する。やはり、ウェッジ比(後行縁と軸の間の間隙対先
行縁と軸の間の間隙の比)は、1・2〜1;5とすべき
である。更に、パッド32に対するビーム34のパッド
支持部分34psの位置によって主として決定される荷
重の作用中心の位置は、やはり、パッド表面の円周方向
でみた中心線と、後行縁17との間で、好ましくは中心
線寄りとすべきである。
第5B図に示されるように、ビームは、単に切込み又は
スリットを点A及びBから下方に延長させることによっ
て第5図に示される例よりも簡単に形成することもでき
る。
第8図を参照すると、本発明の特徴を組入れた軸受の第
3実施例が示されている。この例では、支持構造体のビ
ームを形成するように内部スリット又は切込みが設けら
れている。詳述すれば、この軸受には、軸受ハウジング
からビーム42.44を介して支持されるパッド4oを
画定するように溝及びスリット又は切込みが形成される
。パッド40は、支持基板40a、40bにおいてビー
ム42.44に連結される。ビームとハウジングの連結
は支持基板46.48によってなされている。やはり、
この軸受は、軸受壁を貫通して切設された幅狭の切込み
又はスリットによって形成される。パッド表面の下に位
置する切込み又はスリット60は、荷重を受けたとき変
形し流体力学的流体(例えば潤滑剤)を導入するための
エアフォイルを形成するように追加の可撓性を付与する
かくして、軸受パッド40は、ビーム42.44による
2点支持構造としたことによりばね状膜として機能する
第10A図は、荷重を受けたときのパッド40の撓み状
態の形状を示す。図に(誇張して)示されるように、こ
のパッドは、荷重を受けたときエアフォイル形に撓むよ
うに形成し支承することができる。エアフォイルは、性
能を劇的に高める。
図から明らかなように、このパッドは、X、Y及び2軸
線の周りに回転することができるとともに、X、Y、Z
の方向に変位することができる、即ち、6自由度を有す
る。
第9図を参照すると、荷重を受けて平坦化する場合のパ
ッド50の固有の局部的撓みが示されている。このよう
な攬みは、第3及び10図に示される支持構造体の撓み
と組合わさるが、その撓み度合は比較的小さい。この組
合せの正味結果として生じる形状は、第3及び10図に
示されてた形状から、パッドの円弧状表面が僅かに平坦
化した形状である。
第31.31A図は、本発明によるジャーナル(ラジア
ル)軸受の別の実施例を示す。この軸受構造は、両方向
軸受であるという点で先に述べた軸受とは異なる。即ち
、この軸受は、第31図でみて時計回り方向においても
、反時計回り方向においても軸を支承する。この軸受は
、その軸受パッド632が、軸受の主軸線606とパッ
ドの幾何学的中心を通る半径方向の線606Aとして画
定される中心線に関して対称形状とされていることによ
って両方向軸受とされている。先に述べたジャーナル軸
受の場合と同様に、第31.31A図の軸受も、複数の
円周方向に離隔した軸受パッド632を画定するように
複数の細い半径方向及び円周方向のスリットを形成され
ている。
各軸受パッド632のための支持構造体は、第8図のジ
ャーナル軸受の支持構造体と多少類似している。詳述す
れば、各軸受パッド632は、ビーム支持構造体により
2つのパッド支持面632psにおいて支持されている
。各パッド支持面632psにおいて軸受パッド632
に連結されているビームのネットワークは、いずれも同
じであり、対称構造を有するので、両方向軸受を構成す
る。説明を簡単にするために、ここでは、この軸受の1
つのパッド支持面を支持するビームのネットワーク(連
結体)についてだけ説明する他のパッド支持面も同じ態
様で支持されている。第31図に示されるように、はぼ
半径方向に延長した第1ビーム640は、軸受パッド6
32にパッド支持面632psにおいて連結している。
はぼ円周方向に延長した第2ビーム642が第1ビーム
640の半径方向外方端連結しており、はぼ半径方向に
延長した第3ビーム644が第2ビーム642から半径
方向内方へ延長し、はぼ円周方向に延長した第4ビーム
646が第3ビーム644の半径方向内端部分から延長
している。更に、はぼ半径方向の第5ビーム648が、
第4ビーム646から半径方向外方に延長し、支持構造
体のハウジング部分に連結している。従って、第31図
に示される軸受においては、各1つの軸受パッド632
は、2つのパッド支持面632psにおいて合計10個
のビームによって支持されている。更に、以下に説明す
るように、支持構造体のハウジング部分に複数の半径方
向の溝を円周方向に間隔をおいて、又は連続した円周方
向の溝を形成することによって該ハウジング部分が複数
のビーム又は膜状部材として機能するように設計するこ
とができる。又、パッド表面の下に形成された切込み又
はスリットは、荷重を受けたとき変形し潤滑剤を導入す
るためのエアフォイルを形成するように追加の可撓性を
付与する。かくして、各軸受パッド632は、2つのパ
ッド支持面632psにおいてビームにより支持される
2点支持構造としたことによりばね状膜として機能する
第31A図は、第31図の半径方向の断面図であり、軸
受パッド632と、第3ビーム644と、ハウジング部
分(左側)を示す。
第32.32A、32B図は、本発明によるジャーナル
軸受の更に別の実施例を示す。この軸受構造は、円筒形
ブランクに比較的大きい溝及び開口を形成することによ
って軸受パッド及び支持構造体が画定されているという
点で先に述べた各軸受構造とは異なる。通常、この実施
例の軸受は、先に述べた各実施例の場合のように放電加
工やその他のそれに類する技法によらず、ブランクに切
削加工を施すことによって形成される。この実施例の軸
受構造の1つの利点は、極めて小さい軸受を必要とする
応用例に場合に、軸受を製造するのが容易であることで
ある。なぜなら、第32.32A、32B図のにおいて
は、軸受を形成するのに必要とされる切込み又は開口が
軸受全体の大きさに対して比較的大きいので、正確に形
成することが容易であるからである。これに対して、例
えば第1.4及び8図の軸受構造では、軸受全体の寸法
に対して著しく小さい切込みや開口が必要とされるので
、軸受全体の寸法を小さくするには、それに比例しそ極
めて微細な切込みを形成しなければならず、切込み正確
な寸法に形成するのが困難である。もちろん、大きい切
込みによって画定されるこの実施例の軸受は、軸受パッ
ドのための強固な支持構造体を備えた極めて大きな軸受
を必要とする応用例にも適用することができる。
第32図に示された軸受パッドは、その軸受の主軸線7
06とパッドの幾何学的中心を通る半径方向の線706
Aとして画定される中心線に関して対称形状とされてお
り、従って、両方向軸受である。更に、第32B図の透
視図に明示されているように、この軸受は、外から見え
ない「隠れた」開口又は孔を有していないので、容易に
押出成型、又は金型成型ができる。もちろん、この軸受
の断面に切込み等の不連続部分を設けることによって、
例えば半径方向に延長する円周方向の溝、又は、半径方
向に延長する非対称の開口を形成することによって、支
持構造体を改変し、それによって軸受の性能特性を変更
することができる。
第32図に示されるように、この軸受は、複数の円周方
向に離隔した軸受パッド732を有する。各軸受パッド
732は、該軸受パッドにパッド支持面において連結さ
れた1対のほぼ半径方向の第1ビーム740を含む支持
構造体によって支持される。各第1ビームは、はぼ円周
方向に延長した第2ビーム742によって支持される。
第2ビーム742は、ハウジング又は支持基様744に
片持ち状に連結されている。この軸受においては、ビー
ム740を一次支持体部分(単に「一次支持体」とも称
する)、ビーム742を二次支持体部分(単に「二次支
持体」とも称する)、そしてビーム744を三次支持体
部分(単に「三次支持体」とも称する)とみなすことが
できる。
第32図に示される第2ビーム742は、支持構造体の
ハウジング部分に複数の軸方向に延長した円周方向の溝
750を形成することによって画定されている。両方向
軸受としての対称性を維持するために、これらの溝75
0は、軸受パッド732が円周方向に間隔をおいて配置
されているのと同じ態様にパッドの中心線706Aの周
り1こ円周方向に間隔を配置されている。もちろん、上
述したどの実施例においても、これと同様な半径方向の
溝を円周方向に間隔をおいて形成することができる。例
えば、先に述べたように、そのような溝を第31A、3
1B図に示される軸受構造の外周面に形成し、更に追加
のビーム状支持部材を形成することができる。
第32A図は、第32図に示された軸受の一部分の半径
方向の断面図である。この断面図では軸受パッド732
と第1ビーム740がみられる。
第32B図は、第32図に示された軸受の透視図である
。この図では軸受の外周は、その湾曲面を強調するため
に多少セグメント状に(節のある状態に)描かれている
が、これらの湾曲面は、実際は連続した湾曲である。
第33図は、本発明の更に別の実施例によるジャーナル
軸受を示す。この軸受も、第32図の軸受と同様に、そ
の軸受全体の寸法に比べて比較的大きい溝及び孔によっ
て画定される。詳述すれば、複数の等間隔に配置された
半径方向に延長した円周方向の溝836によって、複数
の円周方向に離隔した軸受パッド832が画定される。
これらの軸受パッド832は、更に、1対の軸方向に延
長した円周方向の溝834.835によって画定される
。該1対の軸方向に延長した円周方向の溝834.83
5は、第33B、33C図に明示されるように、軸受の
素材である円筒形のブランクの平面状の両端面から対称
的に軸方向に切込まれている。この軸受支持構造体は、
上述した構造的特徴と、複数の円周方向に離隔して対称
的に配置された浅い孔838及び複数の円周方向に離隔
して対称的に配置された深い孔837とによって画定さ
れる。このような「隠れた」孔が存在するので、第33
図の軸受は、押出成形することができ図、又、上型と下
型から成る2部品構成金型では成型することができない
、即ち容易に成型することができない。
第33A図に明示されるように、深い孔837は、各軸
受パッド832のための支持構造体を画定するように軸
方向の溝836と交差している。
支持構造体は、更に、円筒形ブランクの外周面から切込
まれた円周方向の溝839によって画定される。
第33〜33C図から分るように、上述した構造部材を
形成することにより、軸受パッド832を直接支持する
ビーム840(即ち一次支持体)を含む軸受パッド83
2のための支持構造体が形成される。支持構造体は、更
に、孔837及び838によって一部画定された複数の
ビームから成る二次支持体と、2つの連続ビーム882
(第33C図)から成る三次支持体を含む、孔837及
び838によって一部画定された複数のビームから成る
二次支持体が、ビーム840を三次支持体即ち連続ビー
ム882に連結している。
第33〜33C図の軸受構造は、主軸線806から延長
したパッドの中心線に関して非対称でああるから、単一
方向軸受である。更に第32図の軸受と同様に、この軸
受は、極めて微小な軸受を必要とする応用例に特に適し
ている。なぜなら、この軸受及びその支持構造体を画定
する溝及び孔は軸受全体の寸法に対して比較的大きく、
従って製造し易いからである。
第34.34A〜34D図は、本発明の更に別の実施例
によるジャーナル軸受構造を示す、この軸受構造は、軸
受パッド及びその支持構造体が図示のように軸受全体の
寸法に比して大きい溝及び孔によって画定されていると
いう点では第33図のものと類似している。即ち、この
実施例の軸受パッド932のための支持構造体は、第3
3図の軸受パッド832のための支持構造体と同様のも
のである。しかしながら、各軸受パッド932のための
支持構造体は、いずれも同じであるが、その軸受パッド
に関して対称ではない、従って、第34図の軸受は、単
一方向の軸受である。又、この軸受は「隠れた」開口を
有しているので、押出成型賀できず、単純な2部品構成
の金型では成型することができない。
図に示されるように、この軸受支持構造体は、軸受パッ
ド932に連結した1対のビーム状部材940から成る
一次支持体を含む、ビーム状部材(単に「ビーム」とも
称する)940は、対称的に配置された開口942によ
って一部画定されている。軸受の外周面に形成された浅
い周溝が1対の連続した(途切れのない)ビーム状部材
982を画定する。ビーム状部材(単に「ビーム」とも
称する)982は三次支持体を構成する。ビーム940
を連続ビーム982に連結するためのビーム・膜ネット
ワーク960から成る二次支持体は、複数の対称的に配
置された大きな孔944と、複数の対称的に配置された
小さなな孔946と、複数の非対称的に配置された小さ
なな孔948を形成することによって画定されている。
複数の非対称に配置された小さなな孔948により、こ
の支持構造体は、−層可撓性にされ、それらの孔の方向
にバイアス(偏倚)される。
第15〜18図は、本発明による一体の流体力学式スラ
スト軸受を示す、先に述べたように、本発明によるスラ
スト軸受は、本発明のジャーナル軸受と同じ特徴の幾つ
かを組み入れている0例えば、本発明のスラスト軸受は
、ジャーナル軸受と同様に、その軸受を製造する元の素
材である円筒形ブランクの中心軸線として規定される主
軸線を有し、軸受パッドは、主軸線から該パッドの幾何
学的中心を通って半径方向に延長する、円周方向でみた
中心線を有する。この円周方向でみたパッドの中心線に
関して対称的な構造である場合は、そのスラスト軸受は
両方向軸受であり、パッドの中心線に関して非対称的な
構造である場合は、そのスラスト軸受は単一方向軸受で
ある。しかしながら、スラスト軸受は、先に述べたよう
にジャーナル軸受とは異なる機能を有するので、 僅か
に異なる構造を有する0例えば、第15〜18図のスラ
スト軸受は、実質的に同じ形態の複数の軸受パッド13
2を有する。第18図には、軸受パッド132の円周分
割線CDLと、半径分割線RDLが示されている。軸受
、パッド132の軸受パッド面(単に「パッド面」、「
軸受面」又は「軸係合面」とも称する)は、それが支承
すべき軸の軸線及びそのスラスト軸受の主軸線に対して
実質的に垂直な平面内に位置する。もちろん、パッド面
が荷重を受けて撓んだとき、あるいは、スラスト軸受を
据え付けられた状態又は固定状態の軸に接触させるため
に斜めにしたい場合は、軸受パッドの面を多少地平面状
にし、かつ、支承すべき軸の軸線又はそのスラスト軸受
の主軸線に対して多少斜めにすることができる。
本発明のスラスト軸受の設計に当って配慮すべき特に重
要な事項の1つは、流体の漏れを防止することである。
この目的は、荷重を受けたとき軸受パッドの内周縁が下
方に(第16図でみて)撓み、軸受パッドの外周縁が上
方に撓むように支持構造体を設計することによって大部
分達成される。ここに開示するスラスト軸受は、いずれ
もそのように設計されている0例えば、第16図に示さ
れた軸受においては、ビーム134は、軸受パッド13
2にその内周縁よりも外周縁の方に近い位置にあるパッ
ド支持面134ps(第15図参照)において連結され
ている。即ち、ビーム134のパッド支持面134ps
は、第18図に示される半径分割線RDLの半径方向外
側に位置する。かくして、この軸受は、荷重を受けたと
き軸受パッドの内周縁だ下方に撓むように設計される。
作動において、軸受パッドの内周縁の下方撓みは、それ
が支承する軸から離れる方向への撓みに相当し、軸受パ
ッドの外周縁の上方撓みは、軸に向う方向の撓みに相当
する。軸受パッドの撓みのこのような向きは、流体に遠
心力が作用する結果として生じるおそれのある流体力学
的流体(潤滑剤)の漏損な防止する。
流体力学的流体の漏損は、荷重を受けたとき軸受パッド
が流体(潤滑剤)保持ポケットを形成するような態様に
変形するように軸受パッドを支持する構成とすることに
よって更に減少させることができる。一般に、そのよう
な支持は、軸受パッドを複数の半径方向又は円周方向に
離隔したビームによって支持し、それらのビームとビー
ムの間の部分が直接的に支持されず、軸受パッドの支持
されない中央部分が外方に変形して流体保持ポケット又
はチャンネルを形成するようにすることによって達成さ
れる。後述する第29図は、そのような半径方向に離隔
されたビームを有する軸受の=−例を示す。ビームとビ
ームの間隔を大きくすれば、より大きいポケットが得ら
れる。同様にして、軸方向又は縁周方向に間隔をいて複
数のビームを設け、それらのビームの間に不支持部分を
設けことによってもスラスト軸受にチャンネルを形成す
ることができる。
第15.16図に明示されるように、各軸受パッドは、
その全周に面取り又は斜切縁132bを有する。この面
取りの目的は、潤滑剤の流入及び流出損失を少なくする
ことである。
各軸受パッド132は、図示の実施例ではビーム状支持
部材(単に「ビーム」とも称する)134から成る一次
支持体によって支持される。ビーム134は、(のパッ
ド支持面134psにおいて軸受パッドを支持する6各
ビーム134は、ビーム状部材又は膜状部材(単に「ビ
ーム」又は「膜」とも称する)136から成る二次支持
体によって支持される。ビーム又は膜136は、1対の
ビーム状部138a、138bから成る三次支持体によ
って支持される。ビーム又は膜136に穴又は開口を設
けることによって、連続した膜が一連の膜になる。もち
ろん、膜136に穴又は開口142を設けなければ、膜
136は連続した膜として機能する。別法として、内側
のビーム状部138aの代わりに短い基板状ビームを設
けてもよく、あるいは、三次支持体を構成するビーム状
部138aを省除して二次支持体が片持ち式に支持され
るようにしてもよい。穴又は開口142が主軸線に関し
て対称的に配置されているので、この軸受は、主軸線に
関して対称であり、従って両方向軸受である。
第15.17.18図に示されるように、連続した膜を
個別のビームに分割する穴又は開口142は円形である
。このような円形開口の使用は、軸受の原型の製造を容
易にする。なぜなら、円形間口は軸受材にドリルで容易
に穿設することができるからである。これは、ここに開
示したすべての軸受に当てはまる。そのような円形開口
を設ける場合、ビーム状部材134を画定するようにそ
れらの開口をビーム又は膜136を貫通して軸受パッド
132の下方部分にまで延長させることが有利な場合も
ある。なぜなら、第15図においてパッド支持面134
psの断面、従ってビーム134の側壁が円弧状となる
からである。
ビームの形状は製造上の便宜によっても規定されるが、
その形状は個々の軸受の性能に影響する。即ち、第15
〜18図のスラスト軸受を含め、ここに開示した軸受の
特定の形状は主として原型を製造することの容易さに主
として依存するが、その机上は特定の応用例に適用した
場合に優れた性能を発揮することが認められた。もちろ
ん、形状の変更は、例えば軸受パッドを支持するビーム
の曲げ特性又は捩れ特性を変えることによってその軸受
の性能特性に影響を与える。従って、ビーム、パッド及
び膜のここに例示された以外のいろいろな形状が考えら
れるが、その場合その製造の容易さと、それらの形状が
軸受の性能に及ぼす影響を配慮しなければならない。
第21〜30及び第38〜39図にスラスト軸受のその
他の変型例が示されている。それらの軸受構造と第15
〜18図のそれとの相違は、主として、一次支持体、二
次支持体及び三次支持体の構造の差にある。
第21〜24図には、スラスト軸受の1つの変型例が示
されている。この軸受は、2つの留意すべき相違点を除
いて第15〜18図の軸受と類似している。第1の相違
点は、第21〜24図の軸受け、第15図の垂直支持ビ
ームとは異なり、傾斜した支持ビーム134Aを有する
ことである。
第2の相違点は、支持ビーム136を貫通する追加の穴
144を有することである。穴144は、支持ビーム1
36を貫通する円形の開口であり、傾斜ビーム134A
をも貫通して該傾斜ビームに楕円形の開口を形成する。
この楕円形の開口は、傾斜ビーム134Aを1対の複雑
な靭帯状又は膜状部片に分割する。そのような靭帯状部
片又は膜状部片(単に「靭帯」又は「膜」とも称する)
の形状は、第24図にみられる。開口144を形成し、
それによって傾斜ビーム134Aを複雑な靭帯状部片に
分割することにより、第21〜24図の軸受の可撓性は
、第15〜18図の軸受に比べて相当に増大される。従
って、第21〜24図の軸受の軸受パッド132は、第
15〜18図の軸受の軸受パッド132より軽い荷−重
に応答して撓み、流体力学的ウェッジを形成する。この
ことからして、第21〜24図の軸受は、軽い荷重な支
持するのにより好適であり、第15〜18図の軸受は、
重い荷重を支持するのにより好適である。
更ニ、ビーム134Aのような傾斜ビームは、上述の開
口の有無に拘りなく、軸受パッドの垂直方向の可撓性を
増大させる。従って、垂直方向に荷重が及ぼされると、
ビーム134Aを軸受の内径又は中心に向けて撓ませよ
うとするモーメントが創生され、それによって遠心力に
よる潤滑液の漏れを防止する。
第23A図の底面図にみられるように、ビーム又は膜1
36の可撓性を更に高めるためにビーム又は膜136に
追加の穴146を形成することができる。これらの穴1
46は、各軸受パッド又は軸受区分132に関して非対
称に形成されている。このように穴146を非対称に形
成した結果として、軸受パッドは、他方の方向へよりも
、−方の方向へより容易に撓む。換言すれば、支持構造
体に非対称の開口を設けたことにより軸受パッドが一方
の方向にバイアスされる。もちろん、そのような非対称
の開口は、軸受パッドを一方の方向にバイアスさせたい
場合、ここに開示したどの軸受にも設けることができる
。又、そのような非対称の開口は、幾つかの選択された
軸受パッドだけをバイアスさせるように選択された軸受
パッドだけに設けることが望ましい場合もある。
第25図は、本発明の別の実施例によスラスト軸受の断
面図である。この構成によれば、軸受パッド132は、
パッド支持基板134s上に支持され、該基板は、逆方
向に反転傾斜した傾斜ビーム1341によって支持され
ている。その他の点では、この軸受の構造は、先に述べ
たスラスト軸受の構造と同様である。この軸受は、反転
傾斜した傾斜ビーム134iを有する構造の故に、一方
向には大きな可撓性を有するが、それとは反対の方向に
は極めて大きい剛性を有する。
第25図の構造に類似した構造のスラスト軸受の変型実
施例が第26図に示されている。第26図の軸受と第2
5図の軸受との相違は、第26図の軸受は、逆向きに傾
斜した傾斜ビーム1341ではなく、垂直ビーム部分1
34vを有することである0両軸受は、その他の点では
同じである。
第26図の軸受は、逆向きに傾斜した傾斜ビーム134
1を有していないので、垂直方向に比較的高い剛性を有
する。
第27.28図は、本発明のスラスト軸受の更に別の実
施例を示す。この軸受は、複数の軸受パッド321.3
22.323.324.325.326を有し、各軸受
パッドは、パッド支持構造体のパッド支持面342上に
支持されている。この支持構造体は、1対の入れ子状の
切頭円錐体(後述するように各切頭円錐体はそれぞれ複
数のビーム3,44.346に分割される)から成る一
次支持体と、一次支持体を支持する割り周縁膜360か
ら成る二次支持体と、二次支持体を支持する1対の周縁
ビーム380,382から成る三次支持体を含む。周縁
ビーム380.382は、先の実施例におけるものと同
様の構造のものである。膜360は、1対の入れ子状の
切頭円錐体(344,346)を形成する支持構造体の
底面に設けられた溝によって半径方向に分割されている
という点で先の実施例の膜とは異なる。内側の切頭円錐
体346は、外側の切頭円錐体344とは上下逆向きで
あり、両切頭内錐体の中心線はパッド支持面342の上
方の点350において交差し、逆■字形に似た断面を呈
する(第27図)。
後述するように外側の切頭円錐体の分割によって画定さ
れる支持ビーム346の円周方向でみた中心線と、それ
に対応する内側の切頭円錐体の分割によって画定される
支持ビーム344の円周方向でみた中心線とは、パッド
支持面342の上方の点350において交差しているの
で、両切頭内錐体(344,346)によって構成され
る一次支持体は、軸受パッドをそのパッド面(軸を支持
する上面)の上方の点を中心として枢動しつるように支
持する。それによって適正な撓みを保証する。 軸受パ
ッドを支持する1対の切頭円錐体(344,346)は
、互いに接近する方向に同じ角度にあるいは異なる角度
に傾斜させてもよく、あるいは、一方の切頭円錐体だけ
を傾斜させて他方の切頭円錐体を傾斜させなくてもよく
、あるいは、両切頭内錐体を同じ方向に傾斜させてもよ
い。もちろん、各切頭円錐体の傾斜角の変更は、その軸
受の攬み特性に影響を与える。
この入れ子状切頭円錐体即ち逆V字構造体は、先に言及
したように、該構造体に複数の穴又は開口420を円周
方向に対称的に設けることによって複数の支持ビーム3
44.346に分割され、逆V字構造体の頂面も分割さ
れて複数のパッド支持面342を画定する(第28図参
照)。かくして、例えば、軸受パッド321は、1対の
複合支持と−344.346によってそのパッド支持面
342上に支持される。1対の複合支持ビー344.3
46は、互いに接近する方向にテーパしており、複合支
持ビー344.346を貫通した円筒形の開口によって
画定された複雑な幾何学的形状を有する。先に述べたよ
うに、支持ビーム344と346の中心線は、適正な枢
動支持を保証するようにパッド支持面342の上方の点
350において交差する(第27図)0個々のビーム3
44.346は、2つの切頭円錐体を画定する周溝によ
って分割された割り周縁膜360上に支持されている。
膜360は、周縁ビーム380.382によって支持さ
れる。もちろん、周縁ビーム380.382及び膜36
0も、それぞれ対応する個々の支持ビーム344.34
6を支持するための個々のビーム支持体を画定するよう
に円周方向に分割することができる。
このパッド支持構造体にはいろいろな変型が可能である
。例えば、支持構造体の撓み性は、ビームの344.3
46の傾斜角、ビームを画定する穴又は開口の配置、ビ
ーム又は膜360の長さ、幅又は厚さ等を変えることに
よって改変することができる。このような変型の可能性
の幾つかを例示するために、第27及び28図には、軸
受パッド321〜326の各々について異なる支持構造
体が示されている。ただし、単一の軸受にいろいろな異
なる支持構造体を図示したのは、単に本発明を例示する
ためになされたものであり、実際の実用においては、軸
受321〜326の各々は、均一な性能を保証するため
に、必ずしも同じではなくともよいが、同様な支持構造
体を有するのが普通である。
第27.28図において、軸受パッド322のための支
持構造体は、ビーム346に1つの穴又は開口422を
穿設し該ビームを2つのビーム又は副ビーム346a、
346bに分割したという点で他の支持構造体と異なる
。開口422のように、ビームを完全に分離するように
開口の直径及び位置を定めれば、ビームは2つの別個の
ビームに分割される。これに対して、例えば開口423
(第28図)のように、開口がビームを部分的に分離す
るように定めた場合、ビームは副ビームに分割される。
第27図に示されるように、開口422は、ビーム34
6の壁に楕円形の開口を画定し、ビーム346をビーム
346aと348 b 1.:分割している。第27図
では、この楕円形の開口を通して半径方向外側のビーム
344が見える。
この構成により、パッド322は、3つの傾斜した靭帯
状部材即ちビーム344.346a、346bによって
支持される。
一方、軸受パッド323は、4つの傾斜した靭帯状部材
即ちビーム344a、344b、346a、346b 
(第28図)によって支持される。
この構造は、両方のビーム344及び346を貫通し、
パッド支持面342を2つの部分に分割する穴又は開口
423を設けることによって得られる。
いずれにしても、開口の寸法は、ビニム344及び、又
は346を別個のビームに分割すべき度合に基いて選定
すべきである。ビームを完全に分離した別個のビームに
分割することが望ましい場合は、大きい開口を用いるべ
きである。あるいは又、軸受パッド323のための支持
構造体に関連して例示した場合のように、ビームの壁を
部分的に分割することが望ましい場合もある。又、図に
はビーム344及び、又は346を分割するために1つ
の開口だけを設ける例しか示されていないが、1つのビ
ームを3つ以上のビーム又は副ビームに分割するために
第28図に示される開口422.423.424.42
5.426のような開口を2つ以上設けることもできる
。採用すべき支持構造体の形態の決定は、必要とされる
性能特性に応じて行われる。一般に、ビームを複数の別
個のビーム又は副ビームに分割すればその支持構造体の
可撓性が増大される。軸受パッド322.324.32
6のための支持構造体のように、支持構造体の一方向の
可撓性を他方向の可撓性より高くすることに夜って、そ
の軸受パッドを所定方向にバイアスさせることができる
軸受パッド324のための支持構造体は、その間口42
4が内側支持ビーム346ではなく、外側支持ビーム3
44に穿設されている点を除いて軸受パッド322のた
めの支持構造体と同様である。従って、軸受パッド32
4は、軸受パッド322と同様に3つの傾斜ビーム即ち
脚によって支持される。
軸受パッド325のための支持構造体は、その間口42
5が外側周縁ビーム380及び周縁膜360に非対称的
に穿設されている点を除いて軸受パッド321のための
支持構造体と同様である。
従って、軸受パッド325は、開口425によって所定
方向にバイアスされる、即ち、所定方向に、より大きい
可撓性を与えられる。
軸受パッド326のための支持構造体は、ビーム346
を分割する開口426が非対称的に穿設されている点を
除いて軸受パッド322のための支持構造体と同様であ
る。従って、軸受パッド326は、開口426によって
所定方向にバイアスされる、即ち、所定方向に、より大
きい可撓性を与えられる。
もちろん、所望の性能特性を得るために、第27.28
図に示された支持構造体を任意に組合せることもできる
第29.30図は、本発明のスラスト軸受の更に別の実
施例を示す、この軸受は、複数の軸受パッド521.5
22.523.524.525.526(第30図参照
)を有し、各軸受パッド521〜526は、軸受パッド
支持構造体と一体であり該支持構造体上に支持されてい
る。この軸受パッド支持構造体は、少なくとも、外側円
周支持ビーム544と内側円周支持ビーム546を含む
一次支持体と、内側周縁膜362と外側周縁膜364を
含む二次支持体と、内側周縁ビーム380と外側周縁ビ
ーム382を含む三次支持体を有する。第29図に明示
されるように、円周支持ビーム544.546は、その
軸受の底面から軸受パッドにまで形成された深い円周チ
ャンネルによって一部画定される。支持ビーム544.
546は、更に、該軸受パッドし自構造体の周りに対称
的に配設された複数の穴又は開口620によって画定さ
れる。開口620は、各支持ビーム544.546を隣
接する支持ビーム544.546から分離する。従って
、例えば、軸受パッド521は、はぼ円弧状の側壁を有
する1対のビーム544.546によって支持される。
この軸受構造体においてもいろいろな変型が可能である
。そのような変型の可能性の幾つかを例示するために、
第29及び30図には、軸受パッド521〜526の各
々について異なる支持構造体が示されている。ただし、
先の第27.28図の実施例の場合と同様に、単一の軸
受にいろいろな異なる支持構造体を図示したのは、単に
本発明を例示するためになされたものであり、実際の実
用においては、軸受521〜526の各々は、均一な性
能を保証するために、必ずしも同じではなくともよいが
、同様な支持構造体を有するのが普通である。
第29.30図において、軸受パッド522のための支
持構造体は、内側円周ビーム546に1つの穴又は開口
622を穿設し該ビームを2つのビーム又は副ビーム5
46a、546bに分割したという点で軸受パッド52
1のための支持構造体と異なる。この構成により、パッ
ド522は、3つの垂直靭帯状部材即ちビーム544.
546a、546bによって支持される。
一方、軸受パッド523は、4つの垂直靭帯状部材即ち
ビーム544a、544b、546a。
546b (第30図)によって支持される。この構造
は、両方のビーム544及び546を貫通する穴又は開
口623を設けることによって得られる。この変型例に
よって得られる比較的細いビームは、当然に、軸受パッ
ド521.522の支持構造体より高い可撓性を付与す
る。
軸受パッド524は、5つの垂直靭帯状部材即ちビーム
(第30図)によって支持される。この構造は、内側円
周ビーム546を貫通する1つの穴又は開口624を設
けて該ビームを2つのビームに分割し、外側円周ビーム
544を貫通する2つの穴又は開口624を設けて該ビ
ームを3つのビームに分割することによって得られる。
軸受パッド525のための支持構造体は、追加の開口6
35によって外側円周ビーム544が非対称的に分割さ
れている点を除いて軸受パッド522のための支持構造
体と同様である。軸受パッド525は、開口635によ
りビーム544が非対称的に分割されることによって、
所定方向にバイアスされる、即ち、所定方向に、より大
きい可撓性を与えられる。
軸受パッド526のための支持構造体は、開口626に
よって内側円周ビーム546ではなく、外側円周ビーム
544が分割されている点を除いて軸受パッド522の
ための支持構造体と同様である。更に、開口626は、
開口622より多少大きく、内側円周ビーム546の外
周面に溝が形成され、それによって内側円周ビーム54
6の可撓性を多少高める。
もちろん、所望の性能特性を得るために、第29.30
図に示された支持構造体を任意に組合せることもできる
第29A、29B、30A、30B図は、第29.30
図の軸受パッド521を支持するための支持構造体と非
常に類似した複数の軸受パッド521Aを有するスラス
ト軸受を示す、ただし、この軸受構造は、第29.30
図の軸受のビーム544.546に比べて、ビーム54
4A、548Aの円周方向の幅が狭く、高さが低いとい
う点で異なる。もちろん、幅の狭いビームは幅の広いビ
ームより剛性が小さく、高さの低いビームは高さの高い
ビームより剛性が大きい。更に、外側円周ビーム544
Aの半径方向の厚みは、内側円周ビーム546Aのそれ
より薄い(第29.30図の軸受の場合はビーム544
と546の厚みは同じである)、シかしながら、この半
径方向の厚みの差は補償される。なぜなら、ビーム54
4A、546Aの円周方向の幅を規定する大径の開口6
20がビーム544Aの円周方向の幅をビーム546A
の円周方向の幅より相当に大きくするように配置されて
いるからである。又、開口620は、第29.30図の
軸受の対応する開口620より相当に大きく、それだけ
、支持構造体の可撓性を増大させる。
第35〜37図は、本発明による流体力学式スラスト兼
ラジアル(ジャーナル)軸受を示す。第35図の軸受は
、第34図の軸受と非常に類似しており、同様な部分は
同様な参照番号で示されている。又、第35〜37図の
軸受は、その軸受パッド1032及び、ビーム及び、又
は膜1034.1036.1038を含む軸受パッド支
持構造体が、軸受全体の寸法に比して比較的大きいスリ
ット及び溝によって画定されているという点を除いては
、第4図及び14D図のラジアル軸受と多少類似してい
る。第35〜37図のラジアル兼スラスト軸受は、その
軸受パッド面1032psが軸受の主軸線1006に対
して傾斜しているという点でラジアル専用軸受とは異な
る。第35〜37図の軸受は、その軸受パッド面103
2psが傾斜していることにより、主軸線1006に沿
う方向に作用する荷重と、主軸線から半径方向に作用す
る荷重の両方を支承する。
軸を傾斜した軸受パッド面1032psによって支持す
るためには、軸受パッド面の傾斜角に合致する角度に傾
斜させたランナーを軸に装着しなければならない。この
軸受によって担持される軸方向荷重と半径方向荷重との
割合は、パッド面1032psの傾斜角に依存する。主
軸線1006に対するパッド面の傾斜角ををαとすれば
、軸受に作用する軸方向荷重ALは、下式によって与え
られる。
AL=全軸方向荷重x sinα 同様にして、軸受に作用する半径方向荷重RLは、下式
によって与えられる。
RL=全半径方向荷重X CO3α 第35図の軸受のための支持構造体は、第34図に示さ
れた軸受のための支持構造体に類似している。
第36.37図に示された軸受のための支持構造体は、
軸受パッド1032を支持するためのビーム1034か
ら成る一次支持体と、1対の円周ビーム(途切れのない
、連続したものであってよい)1038から成る三次支
持体と、ビーム1034をビーム1038に連結するた
めの、膜10365又はビームのネットワークから成る
二次支持体を含む。第36図に明示されるように、各軸
受パッド1032のための支持構造体は、非対称である
。従って、第36.37図の軸受は、単一方向軸受であ
る。
一般に、ここに開示した軸受の構造は、いずれも、第3
6.37図に示された型式のラジアル兼スラスト軸受の
構成に用いることができる。もちろん、ラジアル−スラ
スト兼用軸受を得るためには、軸受パッド面を軸受の主
軸線に対して0°から90’の間で傾斜させなければな
らない。更に、半径方向と軸方向の両方の荷重に対処す
る必要性から軸受パッドの支持構造体の設計にも影響す
る。
本発明の重要な側面の1つは、機械加工可能な軸受形状
を開示したことである。換言すれば、本発明の軸受は、
慣用の標準的機械加工を用いて肉厚の管材又は円筒形素
材(ブランク)又は円筒形ジャーナルを機械加工するこ
とによって製造することができる。この軸受は、肉厚の
管材又は円筒形素材(ブランク)等からそれに穴、スリ
ット及び、又は溝を形成することによって得られるとい
う点で特徴づけられる。この軸受の利点は、軸受の原型
を製造するのが容易であり、テストした後そのような原
型を改変するのも容易であることである。もちろん、例
えば金型成形や注型法を用いて軸受を大量生産する場合
は、そのような異なる製造法における異なる製造上の配
慮から軸受の形状を変更しなければならないこともある
。その場合、形状の変更が軸受の性能に影響することを
認識することが慣用である。
もう1つの製造上の配慮事項は、金型成形を容易にする
ということである。もちろん、本発明の軸受構造体は、
はとんどとれも、何らかの成形法によって成形すること
ができる。しかしながら、単純な二個構成金型即ちカム
を含まない金型で射出成形することができるのは、本発
明の軸受のうちの限られた形状のものだけである0本発
明の軸受のもう1つの利点は、成形し易い形状、即ち単
純な二個構成金型を用いて射出成形することができる形
状に軸受を構成することができることである。成形し易
い形状、即ち、容易に成形できる形状とは、一般に、成
形するのにカムを必要とする「隠れた」空洞などがない
こととされる。例えば、ラジアル軸受の場合、容易に成
形できる形状とは、軸受の内周面にも外周面にも半径方
向に内部に延長する溝を含まず、途切れのない、連続し
た軸方向の断面を有するものである。第32図、32A
図及び32B図に示された軸受は、成形し易いラジアル
又はジャーナル軸受の一例である。
同様に、成形し易いスラスト軸受とは、単一の継ぎ目を
生じるだけで成形することができるものである。例えば
、軸受の両端面からみてすべての表面が見えるような形
状の軸受である。
第38A〜38C図は、成形し易いスラスト軸受を示す
。この軸受は、複数の円周方向に互いに離隔した軸受パ
ッド132mと、各軸受パッドを支持する支持構造体か
ら成る。支持構造体は、円周ビーム134mb、134
maから成る二次支持体と、半径方向ビーム136mか
ら成る二次支持体と、1対の基板法ビーム138mから
成る三次支持体を含む。第38A〜38C図では、図示
を分り易くするために支持構造体の各部分の寸法が多少
変えて示されている。例えば、第38C図において、円
周ビーム134mb、134maは、非常に肉厚のもの
として示されているが、そのようなビーム構造体は、軸
受パッド132mのための支持体として非常に高い剛性
を示すことになるが、実際の実用においてそのように高
い剛性の支持体が必要でないか、あるいは望ましくない
場合もある。
この成形の容易なビーム構造体にもいろいろな変型が可
能である0例えば、互いに離隔された内外円周ビーム1
34mb、134maの両方、又はどちらか一方を途切
れのない連続した円周ビーム部材として形成することが
できる。更に、二次支持体は、各軸受パッド132mと
132mの間に半径方向に延設した複数個のビームを有
するものとしてもよい。又、一次支持体は、3つ以上の
円周ビーム部片として構成し、1つのビーム部片が各々
1対の隣接する軸受パッドを連結する構成としてもよく
、半径方向の幅が異なる円周ビーム部片を使用すること
もできる。更に、基板法ビーム138mは、ビーム13
6のmの両端に円周方向に出はなく半径方向に設けても
よい。最後に、本発明によるどの軸受の場合とも同様に
、この支持構造体も、その撓み特性を変更するために構
成部品の長さ又は厚さを変えることができる。
この軸受構造体においてもいろいろな変型が可能である
。そのような変型の可能性の幾つかを例示するために、
第38D図の底面図には、軸受パッド321m、322
m、323m、324m。
325m、326mの各々について異なる支持構造体が
示されている。ただし、単一の軸受にいろいろな異なる
支持構造体を図示したのは、単に本発明を例示するため
になされたものであり、実際の実用においては、軸受3
21m〜326mの各々は、均一な性能を保証するため
に、必ずしも同じではなくともよいが、同様な支持構造
体を有するのが普通である。
第30D図において、軸受パッド321mのための支持
体は、軸受パッド321mに剛性の高い支持を与えるた
めに軸受パッド面の裏側に楕円形の突起120mを突設
したという点で軸受パッド132mのための支持構造体
と異なる。この構成により、パッド321mは、その外
周端において極めて高い剛性を付与される。
軸受パッド322mのための支持構造体は、軸受パッド
面の裏側に単一の突起ではなく、軸受パッド面の裏側の
外周縁に近いところに比較的小さい2つの突起122m
を突設した点を除いて軸受パッド321mのための支持
構造体と同様である。これらの2つの突起122mは、
突起120mと同様に、軸受パッド322mの外周縁に
高い剛性を付与するが、2つの突起の間の不支持部分で
は撓むことができる。
軸受パッド323mは、一次支持体として連続した外側
円周ビーム134maを含む変型支持構造体によって支
持される。一方、軸受パッド324mは、一次支持体と
して連続した内側円周ビーム134mbを含む変型支持
構造体によって支持される。このような連続した円周ビ
ームは、軸受支持構造体の剛性を高める。
軸受パッド325mのための支持構造体は、内側円周ビ
ーム134mbに大きい開口142を穿設し、外側円周
ビーム134maに小さい開口144を穿設したという
点で他の支持構造体と異なる。このような開口を設けた
ことによりビームの可撓性を高めることができる。もち
ろん、大きい開口142の方が、小さい開口144より
高い可撓性をビームに付与する。この実施例の変型とし
て、軸受パッド325mを所定の方向にバイアスさせる
ように異なる寸法の開口又は異なる数の開口を用いるこ
とができる。
軸受パッド326mのための支持構造体は、その一次支
持体が1対のビームではなく、膜134mを有するとい
う点で他の支持構造体と異なる。
この実施例では、軸受パッド326mを所定の方向にバ
イアスさせるように一方の膜134mに開口146mが
穿設されている。もちろん、開口146mは必ずしも必
要ではなく、又、所望ならば複数個のそのような開口を
設けることもできる。
第38A〜38D図から明らかなように、これらの容易
に成形可能な軸受は、複雑な金型及び、又は変位自在の
カムを備えた金型の使用を必要とするような隠れた空洞
を有していない、即ち、軸受構造体の各表面は、第38
A図の頂面図においても、第38B図の底面図において
も直接見える形状であるから、この軸受は二個構成金型
を用いて簡単に成形することができる。詳述すれば、−
方の金型半分体は、第38A図の頂面図において飲み直
接見える表面を成形し、他方の金型半分体は、第38B
図の底面図においてのみ直接見える表面を成形するよう
にすればよい。第38A図と第38B図の両方において
見える縁を有する表面は、2つの金型半分体のどちらか
一方又は両方で成形するようにすることができる。これ
らの図に例示した軸受の場合は、二次支持体及び三次支
持体が各軸受パッド間の空間内に円周方向に配置されて
いることから、金型成形が容易にされる。第38D図に
示された各変型実施例も、成形の容易性を変えるもので
はない。
第38A〜38D図に示された成形容易なスラスト軸受
の場合、より複雑な変型例も可能である。軸受構造体の
先に説明した各種変型例のうち容易な成形に適合しつる
ものはどれでも用いることができる。例えば、一次支持
体のビームは、分割体ではなく、連続したものとするこ
とができる。従って、成形の容易な軸受の構造は、必ず
しも簡単な構造を必要とするものではなく、複雑な構造
であっても容易な成形に適合するように構成することが
可能である。比較的複雑な軸受構造体の一例は、第39
A〜39C図に示されている。
第39A〜39C図に示される軸受は、軸受パッド支持
構造体によって支持された複数の円周方向に離隔した軸
受パッド232mを有する。この支持構造体の二次支持
体と三次支持体は、第38図(第38A〜38D図)の
支持構造体の対応部分と同様であるが、第39図(第3
9A〜39C図)の軸受は、その一次支持体が複数の複
雑なビーム234ma、234mbを有するという点で
第38図の軸受と異なる。即ち、各軸受パッド232m
は、半径方向でみて外側の連続した円周ビーム234m
aと、複数の互いに離隔した円周ビーム234mbとに
よって支持される。これらの連続円周ビーム234ma
と、複数の円周ビーム234mbの複雑な形状は、それ
らの側面からみた形状を示す第39C図を参照すること
によってよりよく理解することができる0作動において
は、ビーム234maと234mbとは、1つのビーム
ネットワークとして機能する。このように、軸受の成形
の容易性(簡単な二個構成金型での成形が可能なこと)
を保持し、かつ、複雑な形状を有するスラスト軸受のい
ろいろな変型構造が可能である。もちろん、どの変型例
においても、その軸受の設計にあって最適な、潤滑剤等
の流体を受容するためのウェッジ状の間隙(単に、「流
体ウェッジ」又は「ウェッジ」とも称する)の形成を達
成するように撓み特性を配慮しなければならない。
ある種のガス又は空気潤滑式撓みパッド型軸受において
は、荷重又は軸の回転速度が空気フィルム(空気膜)の
担持の力を越える場合がある。そのような場合は、別個
に液体溜め又は液体溜を設ける必要なしに、ウェッジ状
間隙内へ液体系の潤滑剤が導入されるようにすることが
望ましい、第40.40A、41.41A図は、その目
的を達成するための軸受構造を示す。これらの図に示さ
れた軸受は、本発明の別の重要な側面による新規な内部
潤滑性撓みパッド型軸受である。この軸受は、本質的に
は、上述した本発明の各撓みパッド型軸受と同じである
が、そのいろいろな開口部に内部潤滑性プラスチックを
包含するように改変されている。
この軸受に使用されるプラスチックは、潤滑系に浸漬さ
れるとその潤滑液を吸収することができる慣用の注型可
能な多孔質プラスチックである。
そのようなプラスチックの1例として、「ボレックス」
という商品名で販売されているものがある。一般に、多
孔質プラスチックは、いろいろなプラスチック材料から
それに空気を注入して気孔を形成することによって得ら
れる。潤滑液は、灯心作用によって多孔質プラスチック
内に吸収され、保持される。
内部潤滑性撓みパッド型軸受は、上述した型式のジャー
ナル軸受、スラスト軸受、又はラジアル兼スラスト軸受
において、その各撓み部材の周り及びそれらの境み部材
間の空間に慣用の多孔質プラスチックを注型又は射出す
ることによって得られる。この構成によれば、作動中、
軸が運動し、各撓み部材が圧縮されると、潤滑液が多孔
質プラスチックから滲出し、軸と軸受パッドとの間に形
成され、る漸次狭くなっていくウェッジ状間隙の先行端
内へ吸入される。このように、潤滑液で満たされたウェ
ッジが形成されることにより軸受の荷重及び速度担持能
力が増大される。潤滑液は、1つのパッド面を通り過ぎ
その後行縁を離れた後再び多孔質プラスチックによって
吸収される。
本発明の重要な側面の1つは、慣用の標準軸受素材と多
孔質プラスチックとを組合せた複合構造体を提代するこ
とである。この複合構造体により画法の材料の独特の特
性を利用することが可能となる。即ち、慣用の多孔質プ
ラスチックだけでは、撓みパッド型軸受材として不都合
である。なぜなら、プラスチック中の気孔は、実際上、
極く薄の流体フィルムを創生するのを阻害する空洞であ
るからである。一方、気孔を持たない慣用のプラスチッ
ク又は金属の軸受材は、潤滑液をほとんど吸収すること
ができない、しかしながら、成就した態様で両方の材料
を組合せて使用すれば、有効な内部潤滑性流体力学式軸
受を得ることができる。しかも、標準軸受材と潤滑液吸
収性多孔質プラスチックとの組合せ使用により相乗効果
が得られる。例えば、軸受パッド面の撓みが、潤滑液を
ウェッジの先行縁内へ押出すのを助成する。又、軸受パ
ッド面が変形することにより潤滑液を保持するのを助成
する。
第40及び41図は、本発明の内部潤滑性撓みパッド型
軸受の2つの例を示す。これらの軸受は、上述した本発
明の各撓みパッド型軸受と類似しているが、その撓み部
材間の空間内に液体吸収性多孔質プラスチック(即ち内
部潤滑性プラスチック)を充填するように改変されてい
る。ある意味で、軸受構造体本体は、骨組み部分として
機能し、多孔質プラスチックは潤滑液を保持し、放出す
るスポンジとして機能する。
詳述すれば、第40.40A図は、第32.32A図に
示された軸受と基本的に同じ軸受本体構造を有する内部
潤滑性軸受を示す。しかしながら、第40,40A図の
軸受構造体は、各軸受パッド732間の開口又は空間と
、それらの空間に連通した支持構造体(ビーム)内の開
口に多孔質プラスチックを充填したという点で改変され
ている。もちろん、所望ならば、軸受パッドの下側の空
間にも、多孔質プラスチックを充填することができる。
しかしながら、多孔質プラスチックと軸受パッド面との
間に連通が存在しない限り、そのような多孔質プラスチ
ックを設けても、効果がない。
同様に、第41.41A図は、第36.37図に示され
たラジアル兼スラスト軸受と基本的に同じ軸受本体構造
を有する内部潤滑性軸受を示す。
しかしながら、第41.41A図の軸受構造体もやはり
、各軸受パッド1032間の開口又は空間と、それらの
空間に連通した支持構造体内の開口又は間隙に多孔質プ
ラスチックが注入されている。やはり、この多孔質プラ
スチックの注入により軸受に連続した途切れのない内周
面が形成される。ただし、第40図の軸受の場合と同様
に、軸受の内周面の材料特性は、軸受パッド面と、多孔
質プラスチック面とでは相当に異なる。
第40図の軸受の場合と同様に、第41図の軸受の内周
面は、ウェッジを維持する軸受パッド面と、円周方向に
互いに離隔した潤滑液放出・吸収部分(多孔質プラスチ
ック)とを含む0作動において、軸が運動し、各撓み部
材が圧縮されると、潤滑液が多孔質プラスチックから滲
出し、軸と軸受パッドとの間に形成される漸次狭くなっ
ていくウェッジの先行端内へ吸入される。このように、
潤滑液で満たされたウェッジが形成されることにより軸
受の荷重及び速度担持能力が増大される。
この内部潤滑性撓みパッド型軸受の製造には、3つの主
要な工程を必要とする。第1の工程では、軸受の基本構
造体即ち骨組み部分を標準軸受材で形成する。第2の工
程で、その軸受構造体の所望の空間内へ多孔質プラスチ
ックを注入する。
製造の便宜上多孔質プラスチックは、それに潤滑液を含
浸させないで注入する。第3の工程において、所望の空
間内へ注入された多孔質プラスチックを有する軸受に潤
滑液を含浸させる。多孔質プラスチックに潤滑液を適正
に含浸させるためには、潤滑液を多孔質プラスチックの
一側面から灯心作用により浸透させることが望ましい、
潤滑液体内に没入させることにより、潤滑液を充填され
ない内部部分が生じる。これは、プラスチックの気孔を
一方の側から通気させないことによって生じる。第41
図の基本軸受構造は、第36図に示されたラジアル兼ス
ラスト軸受構造と同様であるが、その支持構造体内の隙
間に多孔質プラスチックが充填されている。この多孔質
プラスチックの充填により、連続した内周面を有する複
合軸受が構成される。ただし、この内周面全体の撓み性
は均一ではなく、大幅に異なる。即ち、金属又は非多孔
質プラスチックの等の標準軸受材は、撓曲して流体ウェ
ッジを形成するのに適しているが、多孔質プラスチック
の方は、圧縮される性質を有し、軸受パッドの先行縁に
おいて潤滑液を放出し、軸受パッドの後行縁において潤
滑液を吸収するのに適している。
上述した各実施例に関連して述べたように、本発明の軸
受は、l:2〜1:5のウェッジ比をなすように形成す
ることができ、変形自在の軸受面を有し、パッドの6自
由度を可能にし、ダッシュポット型防振作用を発揮する
ことができる。そして、本発明の軸受は、通常は、一体
構造である。
本発明の軸受は、軸受パッドの撓みによって形成される
ウェッジと、パッドが6自由度をもって運動することが
できることにより、格別の性能特性を発揮する。一体的
軸受に画定される各要素の数、寸法、形状、位置及び材
料特性を含む寸法及び撓み変数は、任意の特定の用途に
合せて選定することができ、広範囲の荷重を担持するこ
とができる。これらの変数のうち、上述したビーム、膜
等の支持部材の形状が特に重要である。支持構造体の撓
み特性に及ぼす各支持部材の影響力が如何に大きいかは
、特定の例に関して慣性モーメントのための変数式bh
’/12(英国単位)(長方形の断面のための断面弾性
率の主成分Z=I/C=bih” /8)を用いれば分
るであろう、更に、軸受パッドが6自由度をもって変位
することができることにより、本発明の軸受は、軸の心
振れを補償し修正することができる。即ち、本発明の軸
受は、その剛性により非撓み状態へ復帰しようとする性
質から生じる自己修正特性を有する。もちろん、軸受の
剛性は、主として、支持構造体(ビーム)の形状の関数
であり、それよりは影響力は小さいが、その他の撓み変
数としては、一体軸受に形成された溝及び切込み又はス
リットによって画定される各要素の数、寸法、位置及び
材料特性がある。剛性の高い軸受は、それだけ自己修正
作用が大きいが、軸の心振れ補償能力は小さくなる。
テストの結果、本発明の特徴を組入れた軸受は、本出願
人の先の米国特許第4,496,251号に開示された
構造と比べても、劇的に改良された性能を発揮すること
が認められた。最近のテストにおいて、本発明を0.0
91 i n (2,31mm)の半径方向エンベロー
プを有するラジアル軸受に適用したところ、その軸受の
内方撓みはo、oo。
3 i n (0,0076mm)であり、格別の安定
性と軸受性能を発揮した。上記米国特許第4.496゜
251号に開示された構成を用いたとすれば、これと同
等の撓みを生じさせるには0.30in(7゜6mm)
の半径方向のスペースを必要とする。
従来の流体力学式ジャーナル軸受においては、通常、軸
受パッドの表面(単に、「軸受パッド面」又は「軸受面
」と称する)と、それが支承する軸の外周面との間に流
体フィルム形成用クリアランス(間隙)を設けろ必要が
ある。そのために、極めて厳密な製造公差が要求され、
それが大量生産の障害になる。しかしながら、本発明の
軸受は、そのような精密な製造公差の必要性を排除する
ように設計することができる。即ち、適正な溝及び切込
み又はスリットを設けることにより、実際上任意所望の
性能特性を有する軸受を設計することが可能である。そ
のような特性の1つは、荷重の作用方向、即ち、ラジア
ル(ジャーナル)軸受においては軸受パッドの半径方向
、スラスト軸受においては軸方向の剛性又はばね特性で
ある。軸受の技術分野においては、軸と軸受の間の流体
フィルムは、計算可能な半径方向の剛性又はばね特性を
有しているので、ばねを模して設計することができる。
これは、圧縮性流体にも、非圧縮性流体にも当てはまる
が、ガス状潤滑剤において特に有効である。流体フィル
ムの半径方向剛性と軸受の半径方向剛性とは、互いに対
抗して作用するので、流体フィルムの半径方向剛性又は
ばね特性が軸受の半径方向剛性を上回ると、軸受は、流
体フィルムの半径方向剛性と軸受の半径方向剛性とが均
衡するまで流体フィルムの剛性の方向(即ちラジアル軸
受では半径方向、スラスト軸受では軸方向)に撓む。か
くして、軸受の半径方向剛性の方が流体フィルムの半径
方向剛性より小さくなるようにジャーナル(ラジアル)
軸受を設計すれば、軸受と軸の間に正確な間隙を設定す
る必要がなくなることが認められた。なぜなら、流体フ
ィルムの半径方向剛性が、軸が回転すると自動的に、か
つ、瞬間的に軸受の適正な半径方向の撓みを生じさせる
からである。実質的に瞬間的にウェッジが形成されるの
で、実質的に瞬間的に向護流体フィルムが形成され、軸
受のウェッジ形成表面(即ち軸受パッド面)への損傷が
防止される。
(先に述べたように、従来の軸受では、支承すべき軸が
回転し始めた直後の低速度運転時において流体フィルム
が形成される過程で軸受パッド面の損傷が起こり易い、
) もちろん、軸受の半径方向剛性は、主として、支持構造
体(ビーム)の断面弾性率即ち曲げ弾性率の関数であり
、そのような弾性率は支持構造体の形状によって左右さ
れる。パッドの半径方向剛性は、又、軸受に形成された
スリット又は切込みの長さによっても左右される。これ
は、スラスト軸受についても当てはまる。ただし、スラ
スト軸受の場合重要なのは軸受の軸方向の剛性である。
従って、本発明によれば、流体力学式軸受に通常必要と
される精密な製造公差なしに高い性能を得ることが可能
である。
例^ば、本発明の軸受け、軸に嵌められたとき締り嵌合
するように設計することができる。その場合、その軸受
を軸に締り嵌めによって装着すると、軸受パッドが僅か
に攬み、装着された静止状態のままでもウェッジを形成
する。軸受パッドと軸とは、パッドの後行縁において接
触する。軸の回転を開始するとその瞬間に流体フィルム
がウェッジ内に進入して流体圧を創生じ、軸とパッドを
離隔させる。このように、本発明の別の重要な側面によ
れば、本発明の軸受は、その軸受パッドの後行縁が軸の
静止状態において該軸接触するように設計し、寸法づけ
することができる。
本発明のスラスト軸受も、静止負荷ウェッジな形成する
ように設計することができる。静止負荷ウェッジを形成
するためには、軸受パッドが、その半径方向内側の円周
縁から半径方向外側の円周縁にまで軸に向って接近する
方向に傾斜し、かつ、その先行縁から後行縁まで軸に向
って接近する方向に傾斜するように、軸受の支持構造体
を設計する。かくして、最適なウェッジに近い静止負荷
ウェッジが形成される。更に、所望の流体保持特性を発
揮するように軸受パッドの外側円周縁を軸に接近する方
向に傾斜させる。又、支持構造体の剛性も、軸が回転し
始めた瞬間に各軸受パッドと軸との間に適正な空隙が設
定されるように設計することができる。
別法として、軸が静止状態にあるとき軸受パッド全体が
支承すべき軸部分に接触するように軸受を設計すること
もできる。本発明のこの側面は、軸受の機械加工におけ
る許容公差を大幅に広げるので、軸受の大量生産に特に
有用であり、ガス状潤滑流体を用いる軸受にとって特に
有用である。
1例として挙げれば、0.003 i n (0,07
62mm)もの大きな公差があっても、ウェッジの形成
に大きな影響を及ぼさない、ちなみに、従来のガス状潤
滑剤による軸受の機械加工においては、0.0OOOO
xの公差が要求され、そのような公差は、蝕刻によるマ
イクロインチレベルの精巧な、費用のかかる機械加工法
を使用しなければ達成することができない。
本発明の軸受は、少量生産の場合は、放電加工法又はレ
ーザー切削法によって形成するのが好ましい、添付図に
示される二重線は、典型的な例では直径0.002〜0
.060 i n (0,50〜1.52mm)の放電
ワイヤ又はレーザービームの実際の経路を示す。放電加
工又はレーザー切削されたそれらの経路内に流入した潤
滑剤は、共振振動数での振動又は不安定性を減少する流
体防振手段として機能する。連続的な円筒形膜状部材を
形成する上述の実施例においては、この防振作用は、高
い防振特性を発揮するダッシュポットの形を取る。
この設計において配慮すべき重要な要素は、支持構造体
の長さと向きを、第3図に示されるような内方撓みを生
じるように定めることである。又、第9図に示されるよ
うな荷重方向へのパッド自体の僅かな撓みが生じれば、
その結果として、偏心度の変化をもたらし、それが更に
軸受の性能を向上させる。フェアーズ著「機素の設計」
においては軸受の中心と軸の中心との間の距離(隔たり
)を軸受の偏心度と称している。この用語は、軸受の設
計技術者には周知である。軸受構造、特にビームの剛性
を特定の軸受用途に適合するように調整又は変更する本
発明の方法によれば、最適の性能が容易に得られる。本
発明によれば実際上任意の剛性又は撓みを達成すること
ができることは最近のコンピュータ分析によって立証さ
れている。
先に述べたように、本発明の軸受を少数製造するか、あ
るいは軸受の原型を製造する場合は、放電加工法又はレ
ーザー切削法によって形成するのが好ましい0本発明の
軸受の少量生産又は原型製造の場合は、通常、金属で製
造する。しかし、特定の軸受を大量生産する場合は、射
出成形、鋳造、粉末金属のダイカスト及び押出成形等の
他の製造方法の方がより経済的である。又、そのような
製造方法の場合、本発明の軸受の素材としてプラスチッ
ク、セラミック、粉末金属又は複合材料を用いるのがよ
り経済的である。射出成形、鋳造、焼結を伴う粉末金属
のダイカスト及び押出成形等の方法は、周知であり、こ
こで詳しく説明する必要はない、又、−旦軸受の原型を
製造したならば、その軸受の大量生産のための金型を作
る方法は、成形及び鋳造技術分野の当業者には周知であ
る。ただし、本発明の軸受において押出成形によって大
量生産するのに適合するのは、ある種の形態のものに限
られることを留意されたい、−数的に、押出成形に適合
するのは、円周溝と、軸受全体に亙って軸線方向に切込
まれた半径方向の切込み又はスリット及び円周方向の切
込み又はスリットだけによって構成された軸受、換言す
れば、一定の、あるいは押出成形可能な断面を有する軸
受である。
本発明の更に別の側面によれば、本発明の軸受を例えば
5000個未満の中間量生産する場合には、新規なイン
ベストメント鋳造法が特に有利であることが認められた
。このインベストメント鋳造法による場合、その最初の
工程は、軸受の原型を製造することである。先に述べた
ように、又、以下に詳述するように、原型は、いろいろ
な方法で製造することができるが、肉厚の管材料又はそ
れに類似した円筒形のジャーナル素材を機械加工するこ
とによって製造するのが好ましい。大型の軸受の場合は
、通常、円筒形のジャーナル素材を旋盤を用いて機械加
工して軸受面と円周溝を形成し、フライス盤を用いて軸
方向及び半径方向の穴を形成する。比較的小さい寸法の
円筒形ジャーナル素材を機械加工する場合は、ウォータ
ジェット切削法、レーザー切削法又はワイヤ放電加工法
等の技術の方が、一般に安定性が高い、しかしながら、
いずれの場合も、比較的大きい溝を形成するときは、通
常、円筒形ジャーナル素材を回転し、フライス削りする
軸受の原型が形成されたならば、その軸受が予測通りの
態様で機能することを確認するためにその原型をテスト
することが望ましい場合がある。
そのようなテストの結果、所望の性能を得るために原型
を更に改変し洗練することが必要な場合もある。
満足な原型が得られたならば、その原型のゴム型を形成
する。通常、この工程は、原型を溶融コ゛ムで包被し、
ゴムを硬化させた後、ゴムを切開し原型を取出すことに
よって開放したゴム型を形成する。
ゴム型が得られたならば、それを用いて蝋型を形成する
。この工程は、通常、溶融蝋をゴム型内へ注入し、蝋を
硬化させることから成る。
軸受の蝋型が得られたならば、それを用いて石膏型を形
成する。この工程は、通常、蝋型を石膏で包被し、石膏
を蝋型の周りで硬化させることから成る。
この石膏型を用いて軸受を成形することができる。詳述
すれば、青銅等の溶融軸受材を石膏型内へ注入し、蝋型
を融解して蝋型を石膏型から排除させる。かくして、石
膏型に溶融軸受材が充填され、融解した蝋型型石膏型か
ら除去される。
溶融軸材を硬化させた後、その軸受材の周りから石膏型
を除去すれば軸受が得られる。
この製造法は蝋型を犠牲にするので、インベストメント
鋳造法又は犠牲注型法と称されている。
上述したインベストメント鋳造法又は犠牲注型法は、蝋
型の犠牲を伴い、ゴム型と石膏型の2つの型を製造しな
ければならず、かなりの労働集約を伴うが、特定の軸受
例えば5000個未満の中間量生産する場合には経済的
であることが判明している。中間量生産の場合にインベ
ストメント鋳造法が経済的であるのは、この方法に使用
する鋳型は射出成形法又は粉末金属注型法に必要とされ
る複雑な金型に比べてはるかに製造比が易いからである
。先に述べたように、インベストメント鋳造法、及び他
のどの方法による場合も、本発明による軸受を製造する
最初の工程は、軸受原型を製造することである0本発明
の軸受構成によれば、比較的複雑なジャーナル軸受であ
れ、スラスト軸受であれ、簡単な製造技法を用いて形成
することができる。しかも、ジャーナル軸受にも、スラ
スト軸受にも同様な製造法を用いることができる。
以上のことを念頭におけば、機械加工及び放電加工を用
いて単一の軸受を製造する方法を説明するだけで十分で
あろう、又、そのような製造方法の説明から、本発明の
比較的複雑な軸受形状を容易に形成することができるこ
とが分るであろう。
各軸受は、最初は、第11A、118図に示されるよう
に円筒形の内孔な有する円筒形ブランクの形をしている
。このブランクを機械加工し、第12A、12B図に示
されるような半径方向の潤滑流体受容溝を形成する。あ
る種の応用例においては、このブランクを更に機械加工
して、第13A、13B図に示されるよう軸受の半径方
向の面(端面)に互いに対向した、好ましくは対称的な
溝を形成することが望ましい場合がある。このような対
向した溝は、ねじり撓みし易い軸受をもたらす。第13
A、13B図に示された円周溝は円筒形であるが、第1
4A、14B図に示されるようにテーパ付の溝を形成す
ることも可能である。
以下の説明から明らかになるように、このテーパ付溝に
よって、支持ビームの斜め整列により向上された撓み特
性を発揮する軸受を形成することができる。これに関連
して留意すべきことは、支持ビームは第14A図に示さ
れるように軸の中心線に近い点に収斂する線に沿ってテ
ーパさせることが好ましい。それにより、軸受パッドが
軸の心振れを補償することができるような態様に軸受系
全体の作用中心を設定することによって撓みが軸の中心
の周りに生じることを保証する。基本的に、支持ビーム
にテーパを付すと、その軸受は、軸が心振れを修正する
ためにどの方向にでも枢動することができる単一の枢動
点に支持力を集中させることによって球状軸受に類似し
た態様で動作することができる。第14Δ図の矢印は、
撓みの作用線を示す。
第12A及び14A図に示されるような断面を有する軸
受は、流体力学的流体を保持するのに特に有効である。
なぜなら、軸受パッドがその両端に近いところで支持さ
れ、軸受パッドの両端間の中央部分が直接支持されない
からである。軸受パッドは、荷重を受けると、その中央
部分が半径方向外方に撓み流体を受容するポケット(窪
み)を形成する。それによって、流体の漏出を大幅に減
少する。もちろん、そのようなポケットを形成する撓み
度合は、軸受パッド及びその支持構造体の相対寸法に左
右される。即ち、軸受パッドを比較的肉薄にし、軸受パ
ッドの両端で支持する構成とすれば、それだけ軸受の中
央部分が半径方向外方に撓み易いので、大きいポケット
が形成される。
円柱形たは円筒形ブランクを第12A、12B図、第1
3A、13B図、又は第14A%14B図に示されるよ
うに機械加工した後、その機械加工されたブランクの半
径方向面に沿って半径方向及び、又は円周方向のスリッ
ト又は溝を形成し、それによって軸受パッド、ビーム支
持構造体及び軸受ハウジングを形成する。第14C,1
4D図は、第14A、14B図の機械加工されたブラン
クに形成したスリットを示す。少数の軸受を製造する場
合、あるいは、金型の製造に使用するための軸受の原型
を製造する場合は、切込み又はスリットは放電又はレー
ザー加工法を用いて形成するのが好ましい、第12A、
12B図、第13A513B図、又は第14A、14B
図に示されるような形態あるいはそれに類似する形態を
得るための円筒形ブランクの機械加工は、旋盤等の慣用
の工作機械を用いて行うことができる。
以上の説明は特にジャーナル軸受に向けられているが、
その原理はスラスト軸受にも当てはまる。例えば、第1
5〜18図に示されたスラスト軸受は、肉厚の管材に機
械加工によって半径方向内方及び外方の溝、互いに対面
する溝、軸方向の孔、半径方向の切込み、及び斜切縁を
形成することによって得られる。
本発明の軸受の性能特性は、機械加工したブランクに形
成された切込み又はスリットによって画定される各軸受
パッド及びビーム支持構造体の相対的形状、寸法、位置
及び材料特性に基因する。
これらのパラメータは、軸受を作るためにスリットを形
成する前の機械加工されたブランクの形状、並びに、軸
受に形成された半径方向の、及び円周方向の切込み又は
スリットの形状寸法及び配置によって、主として決定さ
れる。
先に述べたように、本発明の軸受の構造は、その機械加
工法を参照することによって最もよく理解されるが、本
発明の軸受は、中間量又は比較的多量の生産の場合は、
インベストメント鋳造法によって製造するのが好ましく
、それ以上の大量生産も、射出成形、鋳造、粉末金属の
ダイカスト及び押出し成形等によってより経済的に実施
することができる。
1本のパイプ状の円筒形ブランクから多数の軸受を押出
し成形する場合は、押出成形の前に第12A、12B図
に示されるような半径方向の潤滑流体受容溝をパイプ状
の円筒形ブランクの全長に沿って形成しておくことがで
きる。ただし、軸受に互いに対向した溝を形成したい場
合は、そのような溝は、押出成形され、機械加工された
ブランクから個々の軸受をスライスした(薄切りした)
後、個々に形成する。このような理由から、押出成形法
は、ねじり撓み性を高めるために対面溝を必要とする軸
受を製造する方法としては好ましくない。
の   な言 日 第1図は、本発明の一実施例によるジャーナル軸受の一
扇形部分の断面図である。
第2図は、第1図に示された実施例に従って製造された
単一のパッドの概略図である。
第3図は、第2図のパッドの端面図であり、その支持構
造体が荷重を受けた状態にあるときのパッドの向きを示
す。
第4図は、本発明に従って製造されたジャーナル軸受の
第2実施例の一扇形部分の断面図である。
第5図は、第4図の単一のパッドの一部断面による図で
あある。
第5A図は、第4図の軸受の変型実施例の部分透視図で
ある。
第5B図は、第4図の軸受の更に別の変型実施例の部分
透視図である。
第6図は、第4図の軸受の端面図である。
第7図は、ねじり撓み状態のビームの拡大端面図である
第8図は、本発明による2つのビームを備えた軸受の実
施例を示すジャーナル軸受の断面図である。
第9図は、第1図のパッドの端面図であり、支持構造体
の撓みを伴わずにパッド表面が局部的に撓んだ状態を、
誇張して示す。
第10図は、第8図のパッドの端面図であり、荷重を受
けた状態の支持構造体及びパッドの向きを示す。
第10A図は、第8図のパッドの端面図であり、パッド
表面が局部的に撓んだ状態を誇張して示す。
第11A及び11B図は、機械加工される前の円筒形ジ
ャーナル又はブランクの断面図である。
第12A及び12B図は、機械加工された円筒形ジャー
ナル又はブランクの断面図である。
第13A及び13B図は、更に機械加工された円筒形ジ
ャーナル又はブランクの断面図である。
第14A及び14B図は、変型実施例の機械加工された
円筒形ジャーナル又はブランクの断面図である。
第14C及び14D図は、第14A、14B図の機械加
工された円筒形ジャーナル又はブランクから形成された
軸受の断面図である。
第15図は、ビーム支持式軸受パッドを有するスラスト
軸受の上からみた平面図である。
第16図は、第15図の線1.6−16にぞってみたス
ラスト軸受の断面図である。
第17図は、第15図のスラスト軸受の下からみた平面
図である。
第18図は、第15図のスラスト軸受の一部分の透視図
である。
第19図は、従来のスラスト軸受の上からみた平面図で
ある。
第20図は、第19図の従来のスラスト軸受の断面図で
ある。
第20A図は、第19及び20図の従来のスラスト軸受
の一部分の概略図であり、軸受パッド面に作用する圧力
分布を示す。
第21図は、本発明による2脚支持体を有する型式のス
ラスト軸受の上からみた平面図である。
第22図は、第21図のスラスト軸受の断面図である。
第23図は、第21図の軸受の下からみた平面図である
第23A図は、第21図の軸受の変型例の下からみた平
面図である。
第24図は、第21図の軸受の一部分の透視図である。
第25図は、本発明の別の実施例による軸受の断面図で
ある。
第26図は、本発明の更に別の実施例による軸受の断面
図である。
第27図は、本発明の更に別の実施例による軸受の断面
図である。
第28図は、第27図の軸受の上からみた一部断面によ
る平面図である。
第29図は、本発明の別の実施例による軸受の断面図で
ある。
第29A図は、本発明の更に別の実施例によるスラスト
軸受の断面図である。
第29B図は、第29A図の軸受の別の断面でみた断面
図である。
第30図は、第29図の軸受の上からみた一部断面によ
る平面図である。
第30A図は、第29A図の軸受の上からみた平面図で
ある。
第30B図は、第29A図の軸受の下からみた平面図で
ある。
第31図は、本発明の更に別の実施例によるジャーナル
軸受の平面図である。
第31A図は、第31図の軸受の一部分の断面でみた断
面図である。
第32図は、本発明の更に別の実施例によるジャーナル
軸受の平面図である。
第32A図は、第32図の軸受の断面図である。
第32B図は、第32図の軸受の透視図である。
第33図は、本発明の更に別の実施例によるジャーナル
軸受の平面図である。
第33A図は、第33図の軸受の外周面の一部分の詳細
図である。
第33B図は、第33図の軸受の断面図である。
第33C図は、第33図の軸受の別の断面でみた断面図
である。
第34図は、本発明の更に別の実施例によるジャーナル
軸受の平面図である。
第34A図は、第34図の軸受の外周面の一部分の詳細
図である。
第34B図は、第34図の軸受の断面図である。
第34C図は、第34図の軸受の別の断面でみた断面図
である。
第34D図は、第34図の軸受の更に別の断面でみた断
面図である。
第35図は、本発明の更に別の実施例によるラジアル兼
スラスト軸受の平面図である。
第35A図は、第35図の軸受の断面図である。
第35B図は、第35図の軸受の別の断面でみた断面図
である。
第36図は、本発明の別の実施例によるラジアル兼スラ
スト軸受の平面図である。
第37図は、第36図の軸受の概略断面図であり、軸受
パッドに作用する力を示す。
第38A図は、本発明による金型成形容易なスラスト軸
受の上からみた平面図である。
第38B図は、第38A図の軸受の下からみた平面図で
ある。
第38C図は、第38A図の線38C−38Cに沿って
みた展開断面図である。
第38D図は、第38A−38C図の軸受の変型例の下
からみた平面図である。
第39A図は、本発明の別の実施例による金型成形容易
なスラスト軸受の上からみた平面図である。
第39B図は、第39A図の軸受の下からみた平面図で
ある。
第39C図は、第39A及び39B図の軸受の軸受パッ
ドのための支持構造体を示す部分断面図である。下から
みた平面図である。
第40図は、本発明による内部潤滑性軸受の平面図であ
る。
第40A図は、第40図の軸受の断面図である。
第41図は、本発明による内部潤滑性ラジアル兼スラス
ト軸受の平面図である。
第41A図は、第41図の軸受の断面図である。
10: (軸受)ハウジング 12: (軸受)パッド 14:ビーム 15:先行縁 17:後行縁 30: (軸受)ハウジング 32: (軸受)パッド 34:ビーム 132:軸受パッド 134:ビーム、一次支持体 134ps:パッド支持面 136:ビーム又は膜、二次支持体 138a、138b :ビーム状部、三次支持体142
:穴、開口 134A :傾斜した支持ビーム 144:穴 134i:傾斜した支持ビーム 134v:垂直ビーム 321〜326:(軸受)パッド 342:パッド支持面 344.346:ビーム、一次支持体 360:割り周縁膜、二次支持体 380.382:周縁ビーム、三次支持体521〜52
6:(軸受)パッド 544.546:ビーム、一次支持体 562.564:周縁膜、二次支持体 632:(軸受)パッド 640:第1ビーム 642:第2ビーム 644・第3ビーム 646:第4ビーム 648;第5ビーム 732:(軸受)パッド 740:半径方向ビーム、一次支持体 742:第2ビーム、二次支持体 744・第3ビーム、三次支持体 ++ン FIG、6 当 FIG、 14C FIG、15 FIG、 16 FIG、 17 FIG、 f8 FIG、 19 FIG、20A FIG、 21 FIG、22 FIG、23 FIG、24 FIG、25 FIG、 26 FIG、2B FIG、30 FIG、31 FIG、32 FIG、328 Fl6.33A FIG、33C FtG、34 FIG、35A       Fl(、35BFIG、
 36 係 FIG、 38A FIG、 38B FIG、 380 FIG、 398 FIG、39C FIG、40 FIG、40A FIG、41 P FJG、4fA

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、複数の軸受パッドと、該軸受パッドを支持するため
    の支持構造体とから成り、流体フィルムを介して回転軸
    を支承するための流体力学式軸受であって、 前記軸受パッドと支持構造体とは一体であり、該支持構
    造体は、一次支持体部分と、二次支持体部分と、三次支
    持体部分とから成り、該各支持体部分は、互いに相対的
    に撓みうるようになされており、該支持構造体は、6自
    由度の運動を可能にするような態様で該軸受パッドを支
    持し、それによって該軸受パッドは、荷重を受けたとき
    最適な流体力学的ウェッジを形成するように、軸受パッ
    ドの後行縁の方が先行縁よりも前記軸に近接する位置へ
    撓むようになされていることを特徴とする流体力学的軸
    受。 2、前記軸を半径方向の荷重に対して支承するように前
    記各軸受パッドの軸受面は、部分円筒形とされているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の流体力学的
    軸受。 3、前記軸を軸方向の荷重に対して支承するように前記
    各軸受パッドの軸受面は、実質的に平坦にされているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の流体力学的
    軸受。 4、前記軸を半径方向の荷重並びに軸方向の荷重に対し
    て支承するように前記各軸受パッドの軸受面は、該軸受
    の軸線上に頂点を有する円錐体の一部分の形とされてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の流体力
    学的軸受。 5、前記軸受パッド及び支持構造体は、一体部材に形成
    された複数の切込み、溝及び開口によって画定されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1〜4項のいずれ
    かに記載の流体力学的軸受。 6、前記支持構造体は、前記軸受パッドに流体フィルム
    の剛性より小さい所定の剛性を付与するように支持し、
    それによって該流体フィルムが前記の回転中軸受パッド
    を該軸から離れる方向に撓ませるようになされているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに
    記載の流体力学的軸受。 7、前記軸受パッドは、前記軸の静止中軸受パッドの軸
    受面とそれによって支承される軸部分との間に先細ウェ
    ッジを設定するように形成されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第6項記載の流体力学的軸受。 8、前記支持構造体は、流体防振作用を受けるようにな
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第1〜7項
    のいずれかに記載の流体力学的軸受。 9、前記各軸受パッドは、その軸受面が荷重を受けたと
    き凹面状の潤滑剤保持ポケットを形成するように変形す
    るような態様に前記支持構造体によって支持されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1〜8項のいずれか
    に記載の流体力学的軸受。 10、前記各軸受パッドは、荷重を受けたとき軸受面を
    変形し、潤滑剤の流れを通し潤滑剤の流れの方向にウェ
    ッジを形成するように撓むような態様に前記支持構造体
    によって支持されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1〜8項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 11、前記支持構造体は、該軸受が前記軸を2つの回転
    方向のどちらの回転においても支承することができるよ
    うに対称構造とされていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1〜10項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 12、前記支持構造体は、軸受パッドを所定の方向にバ
    イアスさせ、該軸受を単一方向軸受とするように非対称
    構造とされていることを特徴とする特許請求の範囲第1
    〜10項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 13、前記支持構造体は、軸の心振れを吸収するべく撓
    むように設計されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1〜12項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 14、前記支持構造体は、荷重を受けたとき各軸受パッ
    ドに作用する荷重を均衡化するべく撓むように設計され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1〜13項の
    いずれかに記載の流体力学的軸受。 15、前記各軸受パッドと軸受パッドの間の空間を充填
    する多孔質プラスチック材が設けられている特許請求の
    範囲第1〜14項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 16、前記多孔質プラスチック材は、液体潤滑剤を吸収
    ・放出することができる特性を有するものであって、液
    体潤滑剤を充填されており、前記支持構造体が撓んだと
    き液体潤滑剤が多孔質プラスチック材から軸受パッドの
    軸受面上へ放出されるようになされていることを特徴と
    する特許請求の範囲第15項に記載の流体力学的軸受。 17、該軸受は成形の容易な形状を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第1〜16項のいずれかに記載の流
    体力学的軸受。 18、前記支持構造体は、平常の荷重下において軸受パ
    ッドがその後行縁が前記軸に対し先行縁よりも2〜5倍
    接近する位置にまで撓むように設計されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1〜17項のいずれかに記載
    の流体力学的軸受。 19、前記支持構造体は、前記軸の静止中前記軸受パッ
    ドの後行縁に接触するように設計されており、該支持構
    造体は、所定の半径方向剛性を有し、該軸が回転し始め
    たとき流体力学的流体の圧力が、その流体フィルムが該
    支持構造体の剛性より大きくなる点にまで増大し、それ
    によって軸受パッドの後行縁を該軸から離れる方向に撓
    ませて軸受パッドの後行縁と該軸との間に流体フィルム
    を形成させるようになされていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1〜10項のいずれかに記載の流体力学的
    軸受。 20、前記一次支持体は、1つのビームから成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜19項のいずれかに記
    載の流体力学的軸受。 21、前記一次支持体は、2つのビームから成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜19項のいずれかに記
    載の流体力学的軸受。 22、前記一次支持体は、3つ又はそれ以上のビームか
    ら成ることを特徴とする特許請求の範囲第1〜19項の
    いずれかに記載の流体力学的軸受。 23、前記二次支持体は、1つのビームから成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜22項のいずれかに記
    載の流体力学的軸受。 24、前記二次支持体は、2つのビームから成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜22項のいずれかに記
    載の流体力学的軸受。 25、前記二次支持体は、3つ又はそれ以上のビームか
    ら成ることを特徴とする特許請求の範囲第1〜22項の
    いずれかに記載の流体力学的軸受。 26、前記二次支持体は、連続した膜状部材から成るこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1〜22項のいずれか
    に記載の流体力学的軸受。 27、前記三次支持体は、2つ又はそれ以上のビームか
    ら成ることを特徴とする特許請求の範囲第1〜26項の
    いずれかに記載の流体力学的軸受。 28、前記三次支持体は、連続した環状ビームから成る
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1〜27項のいずれ
    かに記載の流体力学的軸受。 29、前記軸受パッドは、荷重を受けたとき凸面形状に
    撓むように設計されている特許請求の範囲第1〜28項
    のいずれかに記載の流体力学的軸受。 30、前記軸受パッドは、荷重を受けたときエアフォイ
    ル形状に撓むように設計されている特許請求の範囲第1
    〜28項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 31、前記支持構造体は、荷重を受けたときねじりモー
    ド又は曲げモードでで撓むようになされていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1〜30項のいずれかに記載
    の流体力学的軸受。 32、前記軸受パッドの後行縁は、荷重を受けたとき前
    記軸に接近する方向に変位する容認されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1〜18項及び第20〜31
    項のいずれかに記載の流体力学的軸受。 33、該軸受は鉄金属材で形成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1〜32項のいずれかに記載の流
    体力学的軸受。 34、該軸受は非鉄金属材で形成されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第1〜32項のいずれかに記載の
    流体力学的軸受。 35、該軸受はプラスチック材で形成されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜32項のいずれかに記
    載の流体力学的軸受。 36、該軸受はセラミック材で形成されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1〜32項のいずれかに記載
    の流体力学的軸受。 37、軸受を製造する方法であって、 中心軸線を有する円柱形ブランクを形成する工程と、 該円柱形ブランクにその中心軸線と合致する中心軸線を
    有する中心内孔を形成する工程と、 所定方向に変位自在の複数の円周方向に互いに離隔した
    軸受パッドを形成するように該円柱形ブランクを機械加
    工する工程と、 該各軸受パッドを支持するための一体の支持構造体を形
    成するように該円柱形ブランクを機械加工する工程とか
    ら成る軸受製造方法。 38、支持構造体を形成するため円柱形ブランクを機械
    加工する前記工程は、前記軸受パッドを、ウェッジの形
    成を最適にするように6自由度の運動を可能にするよう
    な態様で支持する支持構造体を形成することを特徴とす
    る特許請求の範囲第36項記載の軸受製造方法。 39、前記円柱形ブランクの機械加工は放電加工によっ
    て行うことを特徴とする特許請求の範囲第37項記載の
    軸受製造方法。 40、前記円柱形ブランクの機械加工はレーザー切削に
    よって行うことを特徴とする特許請求の範囲第37項記
    載の軸受製造方法。 41、該軸受を鋳造によって形成することを特徴とする
    特許請求の範囲第37項記載の軸受製造方法。 42、該軸受を射出成形によって形成することを特徴と
    する特許請求の範囲第37項記載の軸受製造方法。 43、該軸受を粉末金属を用いて焼結法によって形成す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第37項記載の軸受
    製造方法。 44、該軸受を押出成形によって形成することを特徴と
    する特許請求の範囲第37項記載の軸受製造方法。 45、前記円柱形ブランクの円周の周りに半径方向の溝
    を形成する工程を含むことを特徴とする特許請求の範囲
    第37項記載の軸受製造方法。 46、前記円柱形ブランクの互いに対向した円形面の一
    方に対面溝を形成する工程を含むことを特徴とする特許
    請求の範囲第37項記載の軸受製造方法。 47、前記円柱形ブランクの機械加工はウォータジェッ
    ト式切削法によって行うことを特徴とする特許請求の範
    囲第37項記載の軸受製造方法。 48、前記機械加工された円柱形ブランクを溶融ゴムで
    包被する工程と、 該ゴムを硬化させる工程と、 該ゴムを分割する工程と、 開放したゴム型を得るように前記機械加工された円柱形
    ブランクを除去する工程と、該ゴム型内へ溶融蝋を注入
    する工程と、 該蝋を硬化させて蝋型を形成する工程と、 該蝋型を前記ゴム型から取出す工程と、 該蝋型を溶融石膏で包被する工程と、 該石膏を硬化させて石膏型を形成する工程と、 該石膏型に少なくとも1つの開口を形成する工程と、 溶融した軸受材を前記石膏型内へ注入して前記蝋型を融
    解させ、蝋型に代わって該溶融軸受材を充填する工程と
    、 該溶融軸受材を硬化させる工程と、 該硬化した軸受材から前記石膏を除去する工程を含むこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第37項記載の軸受製造
    方法。 49、前記軸受パッドと軸受パッドの間の空間及び前記
    一体の支持構造体の開口内に多孔質プラスチックを充填
    する工程を含むことを特徴とする特許請求の範囲第37
    項記載の軸受製造方法。
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