JPH0263405A - スキー靴用インナーブーツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、スキー靴の硬質なシェルと足との間に足を苦
痛の無い状態で保持するために設けられろインナーブー
ツに関し、インナーブーツの内外皮間にパッドが着脱自
在に収容されると共に、該パッドの収容された空間につ
ながるバンド交換用開口部を館記外皮に設け、面記パッ
ドをスポンジ層とエラストマー層とを積層して形成する
ことにより、スポンジ層とエラストマー層との厚さの比
率等が異なるパッドを適宜入れ換えて、スキーヤ−が各
人の技量等に応じてスキー靴の特性をを選択し得るよう
にしたものである。

「従来の技術」 今日広く用いられているスキー靴は、一般に第１Ｏ図に
示すように、硬質なシェルｊと、足３を苦痛なく保持す
るためにシェル１内に配置されたインナーブーツ２５に
よって構成されている。

この種のスキー靴には、スキーヤ−の技量や使用対象に
応じて、初心者向け、上級者向け、回転競技用、大回転
競技用、滑降競技用など特性の異なるものか提供されて
いる。

従来のスキー靴では、シェルの硬さや、ｉｆｆｆｆレフ
レックスを適宜設定することによって各用途に適した特
性が付与されていた。

「発明が解決しようとする課題」 面記従来のスキー靴では、耐用期間内であってム、スキ
ーヤ−の技虫が向上した場合には、より上級向けの特性
を存する新しいものを購入しなければならない不満があ
った。

また回転、大回転、滑降など各種競技に参加する選手は
、各競技用に適した特性を備えたスキー靴をそれぞれ準
備しなければならない不満があっノこ。

「課題を解決するための手段」 本発明では、インナーブーツの内外皮間にパッドが着脱
自在に収容されると共に、該パッドの収容された空間に
つながるパッド交換用開口部を前記外皮に設け、かつ前
記パッドをスポンジ層とエラストマー層とを積層して形
成することにより、前記課題の解決を図った。

パッドのエラストマー層は、スキー靴が使用される温度
範囲内（通常−１５℃〜＋４０°Ｃ）でゴム状弾性を示
す材料によって形成される層である。

バンドのエラストマー層を形成する材料としては、１５
〜＋４０℃の温度範囲でショアー硬度（Ａ型）が９０〜
ｌＯ程度の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。このよう
な特性を有する材料を用いることより、インナーブーツ
は使用時に足に苦痛を感じることがなく、しかも足とシ
ェルとの間の力の伝達を十分行ない得ろものとなる。

このエラストマー層は、前記ゴム状弾性を示す材料から
なるソートによって形成することもできるが、そのよう
な材料を袋に収容したものによって形成することらでき
る パッドのスポンジ層は、前記エラストマー層よりら軟質
な材料すなわち弾性率の小さな材料によって形成された
層である。このスポンジ層は、軟質ポリウレタンフォー
ムなどの発泡プラスチックによって好適に形成される。

パッドをなすスポンジ層とエラストマー層の厚さは、所
望ずろ特性に応じて適宜調整されるか、パッドのエラス
トマー層の厚さは１〜６ｍｍ程度、またスポンジ層の厚
さはインナーブーツの内皮を含む厚さで２〜７　ｍｍ程
度に設定されることが望まし′い。

エラストマー層の厚さが１ｍｍ未満になると、エラスト
マー層が弱くなるのでスポンジ層の変形を抑制ずろ効果
が得られない。またエラストマー層が６ｍｍを越えると
、パッドか厚くなりすぎて、インナーブーツの形状が崩
れる不都合が生じる。

スポンジ層と内皮との厚さが２ｍｍ未満になると、エラ
ストマー層が足に強く当たりインナーブーツのフィツト
感が悪化ずろ。またスポンジ層と内皮との厚さか７ｍｍ
を越えろと、足を十分に締めることができず、スギ−の
操作性が損なイつれる。

前記インナーブーツの内皮は前記パッドのスポンジ層と
路間しかそれよりも軟質の材料によって形成されること
が望ましい。またインナーブーツの外皮は前記パッドの
エラストマー層よりら硬質な材料で形成されることか望
ましい。

このようにインナーブーツの内外皮を形成するとパッド
を挿入した状態で、インナーブーツの内面から外面に向
かって漸次硬質になるので、良好なフィツト感を得るこ
とができる。

加えて、前記バッドのエラストマー層を形成する材料は
、ガラス転移、＠度が−１５℃以下、メルトフローレー
トか３　Ｑ　Ｏｚ／　Ｉ　０ｍ１ｎ以上であって、示差
走査熱量測定法による熱分析での融点測定の結果がピー
ク温度＋３０〜＋８０℃、融解終了温度＋４０〜＋９０
°Ｃを示し、かつ＋２５６Ｃから融解終了温度までの溶
融熱エネルギーが５０ｃａｌ／ｇ以下の熱可塑性樹脂で
あることが望ましい。

エラストマー層をなす熱可塑性樹脂のガラス転移温度が
一１５°Ｃ以下であると、スキー靴の使用中はエラスト
マー層がゴム状弾性を示す変形し易い状態なので、イン
ナーブーツは足を楽にボールドし得ろものとなる。

さらにエラストマー層をなず熱可塑性樹脂がメルトフロ
ーレート３００ｇ／ｌｏｍｉｎ以上であると、スキー靴
をフィッティング処理するときに熱可塑性樹脂が十分流
動して、特にパッドの周縁部が徐々に薄くなり、良好な
フィツト感が得られる。

示差走査熱量測定法による熱分析で、熱可塑性樹脂の融
点測定を行うと、一般に第９図に示すようなデータが得
られる。第９図中Ｔ、はピーク温度を示し、第３は融解
終了温度を示している。そして昇温速度５°Ｃ／分で熱
分析した結果ピーク温度Ｔ２が＋３０〜＋８０℃、融解
終了Ａ　度Ｔ　３　カ＋４０〜＋９０℃を示す熱可塑性
樹脂を用いてエラストマー層を形成すると、フィッティ
ング処理時の熱によってシェルが変形するような事故が
起こる危険が無いうえ、使用中に体温でエラストマー層
が流動化してフィッティング状態が損なわれることもな
い。

またエラストマー層をなす熱可塑性樹脂の＋２５°Ｃか
ら融解終了温度までの溶融熱エネルギーが５０ｃａｌ／
ｇ以下であれば、エラストマー層の耐熱温度以下でもフ
ィッティング処理を短時間で行うことができる。

このような特性を存する熱可塑性樹脂としては、例えば
酢酸ビニル、アクリル系成分あるいは酢酸ビニルニアク
リル系成分と、エチレンとが主体となって構成された共
重合体を例示できる。

ここでアクリル系成分とは、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレートなどで代表され
るアクリル酸およびメタクリル酸とその誘導体を示す。

またこの共重合体には、エチレン、酢酸ビニル、アクリ
ル系成分に加えて、さらに他の単債体、例えばブタジェ
ンなどを共重合させることにより改質されたらのも含ま
れる。

この種の共重合体においては、エチレン以外の成分の割
合が２０重量％以上であることが望ましい。

またその数平均分子ＭＭｎは３万以下であることが望ま
しい。

この種の共重合体の具体例としては、エチレン−メチル
メタクリレート共重合体であるアクリフト（商品名；住
友化学（株）製）、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタ
クリレート共重合体であるアクリフト（商品名；住友化
学（株）製）、エチレン−エチルアクリレート共重合体
であるＮ　Ｕ　Ｃ−Ｅ　Ｅ　Ａ（商品名；日本ユニカー
（株）製）、エバフレックスＥＥＡ（商品名；三井デュ
ポン（株）製）およびレフスポール（商品名；白石（株
）製）、エチレンーメヂルアクリレート共重合体である
Ｐ　ｏｌｙ−Ｅ　ｔｈ（商品名′；ガルフ（株）あるい
は長面（株）製）などを挙げることかできる。

またこのエチレン等からなる共重合体には必要に応じて
液状可塑剤を添加し、硬度等の物性を適宜調整ずろ。液
状可塑剤としてはジオクチルフタレート（ＤＯＰ）など
の二塩基酸エステル系のものが好適に１１１用できるが
、リン酸エステル系、セパノン酸エステル系、アジピン
酸エステル系、ポリエステル系等のものなど、種々のも
のを利用できろ。

「作用　」 本発明のインナーブーツは、内皮と外皮との間の空間に
バットをセットした状態でシェル内に挿入される。そし
てこの状態でインナーブーツのフィンティング処理が行
なわれる。

ついでスキー靴の特性、例えば締め付は力や柔軟性を変
える場合には、シェルからインナーブーツを取り出して
パッド交換用開口部を開き、セットされているパッドを
特性の異なるものに交換する。これによりスキー靴の特
性を所望の状態に変化さけることができる。

そして本発明のインナーブーツでは、エラストマー層が
厚いバンドを用いると、このインナーブーツからなるス
キー靴は硬い感触のものとなり、結果としてスキーの軟
感な操作が可能となるので、回転競技に適した特性を得
ることができる。

他方スポンジ層の厚いパッドを用いると、このインナー
ブーツを用いたスキー靴は柔らかい感触のむのとなり、
スキーの操作性はマイルドになるので、滑降競技に適し
た特性を得ることができる。

またパッド全体の厚さを厚くすると、このインナーブー
ツを用いたスキー靴は足を強く圧迫するものとなり、強
い締め付けを好む上吸晋向けの特性が得られる。

「実施例」 第１図は本発明のインナーブーツの一実施例をを示すも
ので、図中符号２はインナーブーツである。このインナ
ーブーツ２は、硬質なシェルｌと足３との間に介在して
足３壱苦痛の無い伏聾で保持するために設けられたもの
である。

このインナーブーツ２は、第３図に示すように、内皮４
と外皮６とパッド７とによって形成されている。内皮４
と外皮６とは周縁部で一体化されており、内外皮４，６
間には、バッド収容空間９が形成されている。このパッ
ド収容空間９は、第１図中２点鎖線で示すように、足３
のかかとの部分と、くるぶしの部分と、小指および親指
の付は根の側部とを覆うように、足３の内側側部から外
側側部に亙って形成されている。

このインナーブーツ２の外皮６には、底部外周にｌａっ
で、交換用開口部１０か形成されている。交換用開口部
１０は、パッド収容空間９を開放するもので、ファスナ
ーによって開閉自在となっている。

パッド収容空間９には、パッド７か収容されている。こ
のパッド７は、マジックファスナー１２によって外皮６
の内面に仮止めされている。

パッド７は、第４図に示すように、スポンジ層１４とと
エラストマー層１５が積層されてなるものである。この
パッド７のスポンジ層１４は、軟質発泡ウレタンによっ
て形成されている。エラストマー層１５は、薄いフィル
ムからなる袋１７内にフィッティング材１８が収容され
たものでフィッティング材１８はネット２０とこれを挟
む熱可塑性樹脂２１とからなる板状のものである。この
フィッティング材Ｉ８は、第５図に示すように、袋１７
よりも−回り小さく形成されている。またこのフィッテ
ィング材［８をなす熱可塑性樹脂２１には、エチレン−
酢酸ビニル−メチルメタクリレート樹脂（住友化学製、
ＣＫ５００６）が用いられている。このパッド７のエラ
ストマー層１５側には、該パッド７をパッド収容空間９
に挿入したときその位置を仮止めするためのマジックフ
ァスナー１２・・・が取り付けられている。このパッド
７の平面形状は、長方形の長手方向の両側部を上方から
切り欠き、中央部を下方から切り欠いた形状となってい
る。そして、このパッド７は、中央部が足３のかかと側
に位置し、一端が足３の親指側に位置し、他端が小指側
に位置するようにして、面記バッド収容空間９に挿入さ
れる。

このパッド７を２枚準備して、本発明のインナーブーツ
の使用感を試験した。準備したパッド７は（スポンジ層
１４およびエラストマー層１５の厚みのみが異なるもの
で、第１のパッド７はスポンジ層１４が２　ｍｌＬ　エ
ラストマー層１５が６ｍｍのものあった。また第２のパ
ッド７はスポンジ層１４が５　ｍｍ。

エラストマーＲ１５が３ｍｍのものであった。

試験Ｈに、まずインナーブーツ２のフィッティング処理
を行った。フィッティング処理にあたっては、インナー
ブーツ２の交換用開口部１０を開いてパッド収容空間９
に第１のパッド７を納め、ついで交換用開口部１０を閉
じた後、インナーブーツ２をシェルｌに挿入した。つぎ
に１００〜２０００Ｃの温風でこのスキー靴を内外から
加熱してパッド７のエラストマー層１５をなす熱可塑性
樹脂２１を流動可能な状態とした。ついでこの状態でイ
ンナーブーツ２に足３を入れシェルｌのバックルを締め
てエラストマー層１５の熱可塑性樹脂２１を冷却固化さ
せた。

フィッティング処理後、シェルｌからインナーブーツ２
を取り出し、交換用開口部１０を開いてフィッティング
処理した第１のパッド７を取り出し、ついで第２のパッ
ド７を収容空間９に納めて、第１のパッド７と同様にフ
ィッティング処理した。

同一のスキー靴にこれら第１．第２のパッド７７を交互
にセラｌ−ｔ、て、スキー場にて使用感を調べた。

その結果、エラストマー層１５が厚い第１のパッド７を
用いた場合には、スキー靴が硬い感触が得られ、また俊
敏なスキー操作を行うことかできた。

他方スポンジ層Ｉ４が厚い第２のパッド７を用いｆコ場
合には、スキー靴か柔らかくフィツトした。またスキー
の操作はマイルドな感触であった。

「他の実施例廖 第６図ないし第８図は、本発明のインナーブーツの第２
ないし第４実施例を示すものである。これら実施例のイ
ンナーブーツ２・・・は、交換用開口部１０の位置か異
なっている。

第６図に示すインナーブーツ２は、履き口の前部２３、
すなわち足３の甲からすねにかかる部分の端縁に交換用
開口部１０が形成されている。そしてこの交換用開口部
１０は、ファスナーによって開閉自在とされている。

第７図に示すインナーブーツ２では、ブーツ２の後部側
、すなわち足３のアキレス社側に位置する部分に交換用
開口部１０が形成されている。

第８図に示すインナーブーツ２では、足の内外のくるぶ
しの位置に交換用開口部１０．１０が２箇所設けられて
いる。

これらのインナーブーツ２にあっても、前記第１実施例
のものと同様の作用効果を得ることができる。なお、第
６図および第８図に示したインナーブーツ２２において
は、パッド交換が容易であるように、足３の内側に配置
されるパッドと外側に配置されるパッドとが別れたパッ
ドを用いることか望ましい。

「発明の効果」 以上説明したように本発明のスキー靴用インナーブーツ
は、内皮と外皮との間にパッドが着脱自在に収容され、
前記バッドの収容される空間につながるパッド交換用開
口部か前記外皮に設けられろと共に、前記パッドがスポ
ンジ層とエラストマー層とが積層されてなるものである
ので、本発明のインナーブーツは、必要に応じてパッド
交換用開口部からパッドを出し入れして種類の異なるパ
ッドに交換することができる。

従って本発明のインナーブーツによれば、スポンジ層と
エラストマー層との厚さ比率などが異なるパッドを複数
準備して、これらを交換して使用することによってスキ
ー靴の特性を所望の状態に変化させることができる。

よって本発明のインナーブーツによれば、１足で、初級
から上級まで、また回転競技から滑降競技まで使用し得
るスキー靴を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のインナーブーツの一実施例を示す斜視
図、 第２図は同実施例の底面図、 第３図は第１図中Ｉ−ＩＩＩ線に沿う断面図、第４図は
同実施例のインナーブーツに納められたパッドを示す断
面図、 ′第５図は同パッドを示す平ＷＪ図、 第６図ないし第８図はそれぞれ本発明のインチ−ブーツ
の他の実施例を示す斜視図、 第９図は示差走査熱ｆ測定法による熱分析の結果得られ
る一般的なデータを示すグラフ、第１０図はインナーブ
ーツを備えた一般的なスキー靴の構造を示す断面図であ
る。 ２・・インナーブーツ、４・・・内皮、６・・外皮、　
　　　　　７・・・パッド、９・・・バット収容空間、
１０・・交換用開口部、１４・・スポンジ層、　　１５
・・・エラストマー層第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内皮と外皮とからなり、これら内外皮間にパッドが着脱
   自在に収容されたスキー靴用インナーブーツであって、 前記パッドの収容された空間につながるパッド交換用開
   口部が前記外皮に設けられると共に、前記パッドが、ス
   ポンジ層とエラストマー層が積層されてなるものである
   ことを特徴とするスキー靴用インナーブーツ。