JPH02502103A - 下層プライ中に楕円形ワープ・ヤーンを有する複層紙成形ファブリック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 下層プライ中に楕円形ワープ・ヤーンを有する複層低成形ファブリック 発明の分野 本発明は製紙機において紙を支持するために用いられる７アブリツクに関し、特 に製紙機の湿潤端（ｗｅｔ　ｅｎｄ）において用いられる複層成形ファブリック （ｍｕｌｔｉ−ｐｌｙ　ｆｏｒｍｉｎｇ　ｆａｂｒｉｃ）に関する。

発明の背景 フォードリニアｆｉ（Ｆｏｕｒｄｒｉｎｉｅｒ）製紙機の湿潤端において従来用 いられてきたワイヤに代えて、近年は、合成ポリマーによって作られた７アプリ ツタが多用されている。この合成ポリマーは通常の場合モノフィラメント（ｍｏ ｎｏｆ　ｉｌａｍｅｎｔ）ヤーンであって、最終的に紙ウェブに成形するための 成形ファブリツタ上に付着されたパルプから多量の水を抽出させることができる ように十分な多孔性を有する織パターンに配置されている。パルプからの自由水 抽出を可能にするという成形７アブリツクの特性とは別に、成形７アブリツクの 両面においては異なる表面特性を与えて、成形ファブリツタのパルプ側によって ７アブリツタ上に形成される紙ウェブの特性が損なわず、また７アブリツタの機 械側には製紙機の湿潤端においてウェブがガイドローラ上を走行し脱水箱（ｄｅ ｖａｔｅｒｉｎｇ　ｂｏｘ）を横切って搬送されるときにその耐水性を向上させ るような特性が付与されなければならない。

これらの結果を達成するために、パルプ側と機械側とにおいて異なる表面特性を 有する複層成形ファブリツタを提供することが好ましいということが既に知られ ている。この観点より多用されているいわゆる３層ファブリックは、０．００フ インチ（約０．１８ｍ＋ｍ）径のポリエステル・ヤーンをＩＸＩの平面織パター ンに形成した自己保持性（ｓｅｌｆ−ｓｕｓｔａｉｎｉｎｇ）　７アブリツクを 頂部プライに有し、例えば０．０１５インチ（約０−３８１１１１）径のポリエ ステル・モノフィラメントを１×１の平面織パターンに形成した自己保持性ファ ブリックを底部プライに有している。頂部プライ及び底部プライは０．００４イ ンチ（約０．１ａ＋１１）径のバインダーによって連結され、このバインダーは 頂部プライ中をｌＸ７バスで通過し底部プライ中を３×１バスで通過する。寅際 の使用に供して、このファブリックは予期された通り底部プライにおいてかなり の耐摩耗性を発揮することが確認されたが、一方、一旦摩耗しｔ：後の７アブリ ツタは、バインダー内部が局部的に摩耗し７アブリツタ内の不均一をもたらす結 果として層分離（ｄｅｌａｍｉｎａｔｉｏｎ）を起こしやすくなり、摩耗ファブ リック上に形成された紙ウェブに悪影響を与えることが見い出されるに至った。

従来技術によるいわゆる３層７アブリツクは、製紙機の成形区域（ｆｏｒｍｉｎ ｇ　５ｅｃｔｉｏｎ）中を走行する間良好な機械的安定性を示し、それが有効寿 命にある限りウェブに所望の表面特性を与え続けることができるが、この増大し た安定性の故にいわゆる「テーブル活動」（ｔａｂｌｅ　ａｃｔｉｖｉｔｙ）　 ｓ即ちワイヤ上のパルプを押進して製造される紙に均一で且つ円滑な表面の織地 を促進せしめる特性が制限されてしまう。

発明の要約 上述した観点から、本発明によれば、上方及び下方プライの表面特性を損なうこ となしに摩耗特性を向上せしめた製紙機用の複層成形ファブリツタが提供される 。

より詳細には、本発明によって提供される複層７アブリツクの織地は、頂部プラ イにおいてワープ・ヤーンを用いることを許容して成形ファブリック上に形成さ れる紙ウェブにおいて予め選択された表面特性を与えると共に、下方プライにお いてもワープ・ヤーンを用いることを許容して複層ファブリックに所望の孔質性 と耐摩耗性を与える。

更に、本発明によって提供される複層ファブリツタは、上方及び下方プライにお いて略同等の高さ寸法を有するワープ・ヤーンが用いられているものの、下方プ ライにおいてより水平方向幅の大きなり−ンが用いられ、また双方のプライはバ インダー・ヤーンによって、寿命後においても層分離を生じる傾向を最小に抑制 するような絡合態様で結合されている。

本発明の７アプリツタはワープ及びシュート方向において良好な寸法安定性を有 し、従来の７７ブリツクに比べてワープ方向における柔軟性が向上されているた めに、テーブル活動を促進して機械製造された紙の緒特性を向上させる。

本発明は更に、製紙機の成形区域を搬送される間に７ァブリック内に取り込まれ る水分量を減少させ、よって成形区域においてパルプから除去される水分量を増 大させ、成形区域の出口端において乾燥されたパルプがファブリック体内の帯同 水によって再湿潤されることを回避する。

図面の簡単な説明 本発明の全目的は添付図面を参照しつつ以下により十分に記述される。添付図面 中、第１図は本発明による成形７アブリ７りの一例を示すと共に製紙機の成形区 域を概略的に示す図、第２図は第１図の成形ファブリックのシュート方向断面図 、第３図は第２図の７アプリツタの底部ワープについての拡大断面図、第４図は 第２図の７アプリツタの線図（ｗｅａｖｅ　ｄｉａｇｒａｍ）である＠好適な実 施例の説明 添付図面特に第１図を参照して、この第１図にはフォーミング区域における典型 的な製紙機の構造が概略的に示されている。フォーミング区域には、フォードリ ニアー・ワイヤ・セクションとも呼ばれるワイヤ成形機が配備されており、これ は符号１０によって概括的に示されている。他の成形機として、例えばサクショ ン・プレスト・ロール成形機、シリンダ・マシン、ツイン・ワイヤ成形機、或は これらの変形晃等が知られているが、以下の記述は特にワイヤ成形機を対象とす る。しかしながら、本発明の７アプリツタは、ポリエステル等の合成樹脂フィラ メントを主要な重量成分として形成されている無端ベルトがパルプ・スラリーを 受容するために用いられる湿式製紙法のいずれにおいても、採用することができ ることを理解しなければならない。ワイヤ成形機がこのように呼ばれているのは 、パルプ・スラリー中の製紙繊維が水平走行する無端成形ファブリツタ、ベルト ｌｌ上に付着堆積し、排水素材（ｄｒａｉｎａｇｅ　ｅｌｅｍｅｎｔ）が７７ブ リツク・ベルトの上方水平走行部の下方に配置されているからである。パルプ・ スラリーがパルプと水との混合物であることは明らかであるが、パルプと水との 混合物と言つｔ；場合には湿ったウェブが７７ブリツク・ベルト上に形成され始 めてからプレス・セクションを通過する時点までの該湿ったウェブをも意味する 。従って、ウェット・セクションの前端からプレス・セクシ厘ンの後端に至るま での間におけるパルプ・水混合物中のパルプ／水重量比は広範な範囲に亙って変 動するものである。

ワイヤ成形機は剛体である機枠を有し、その一部には大型のサイド・ビーム１２ が配備されていてベルト走行を規定する種々の素材を支持している。成形機の前 端にてパルプ・スラリーを収容し且つ分散せしめるヘッドボックス１４の下方に 大径の方向転換ロール１３が設けられ、これは約１８０度のラップ（ｗｒａｐ） を有していてプレスト・ロール（ｂｒｅａｓｔ　ｒｏｌｌ）と呼ばれる。ワイヤ ・セクションの遠い側の端部に設けられたロール１５はカウチ（ｃｏｕｃｈ）と 呼ばれる。プレスト・ロール１３とカウチ１５との間のベルト頂部は直線的に且 つほぼ水平に、様々なタイプの排水要素及び支持機構上を走行している。これら 排水要素及び支持機構は製紙機において吸引装置（ｓｕｃｔｉｏｎ　ｄｅｖｉｃ ｅ）として公知である。

吸引装置として主として用いられるのは、平滑な或は溝切りされたテーブル・ロ ール１６．偏向器１７．金属箔１８．ウェット・セクション箱１９及び／又はド ライ・セフシロン箱２１．及びカッチ１５上のランプ・ブレーカー・ロール（ｌ ｕｍｐ　ｂｒｅａｋｅｒ　ｒｏｌｌ）２０である。その名称が示すように、ラン プ・ブレーカ−・ロール２０はパルプの塊を破砕し、ベルト上のパルプ・水混合 物に圧カバルスを与えることによって該混合物をならす役割を果Ｉ；す。吸引箱 を通過する混合物に対して吸引パルスが付与され、脱水を促進する。即ち、成形 機において、パルプ・水混合物には吸引パルスと圧力パルスの双方が与えられる 。混合物に対して吸引パルスを付与しない場合であっても脱水は行われ得るが、 それは極めて緩慢である。ワイヤ・ベルトの下方部分におけるカウチ１５とプレ スト・ロール１３との間にリターン・ロール２２が配置されて、ベルトを駆動し 、支承し、伸張し、案内する。

第２図乃至第４図を参照しながら以下説明すると、本発明のファブリック・ベル ト１１を構成する上方プライ２３は、好ましくはシュート・ヤーン（ｓｈｕｔｅ 　ｙａｒｎｓ）２５とＩＸＩに縫合されたときに平滑な上面を提供するようにテ ンシヨンを与えられｔ；ワープ・ヤーン（ｗａｒｐ　ｙａｒｎｓ）　２４を有す る。下方プライ３１のワープ・ヤーン３２はシュート・ヤーン３４とＩＸ２に縫 合されるように配置されている。これら２つのプライ２３と３１はバインダー・ シュート（ｂｉｎｄｅｒ　５ｈｕｔｓｓ）　４１によって接合されている。本実 施例においてこのバインダー・シュート４１は第２図及び第４図に示すような位 置関係に配置される。好ましくは、上方シュート・ヤーン２５は上方ワープ・ヤ ーン２４と同等の径を有し、下方シュート・ヤーン３４は上方シュート・ヤーン ２５の略２倍の径を有し、バインダー・シュート４１は上方シュート・ヤーン２ ５と同等か或はより小さな径を有している。いずれにしても、バインダー・シュ ート４１は上方プライ中の少なくとも１本のワープ２４上に載置されて圧力を与 えると共に、下方プライ中の少なくとも１本のワープ３２の下方を通過する。好 ましくは、バインダー・ヤーン４１は複層ファブリツタ体中に埋没し、該複層フ ァブリックのパルプ側上面にも機械側下面にも実質的に露出部分を持たないよう に配置される。

第３図に示されるように、下方ワープ３２の断面は長円形であって、垂直軸Ｙの 長さの１．５〜２．５倍の水平軸Ｘを有する。下方ワープ３２の垂直軸の長さは 上方ワープ２４の径の１．０〜１．５倍の範囲にあるので、上方プライ２３及び 下方プライ３１の厚さは夫々時等しい。例えば、上方ワープ２４の径が１本位長 であるとすると、下方ワープ３２の垂直軸は１．０〜１．５単位長の高さとなり 、その水平軸は１．５〜２．５単位長の幅となる。

第２図の７７ブリツクのための線図（ｗｅａｖｅ　ｄｉａｇｒａｍ）を示してい る第４図から、上方プライ２３におけるヤーン２４のワープ密度が下方プライ３ １におけるヤーン３２のワープ密度よりも実質的に大であって、これによって、 ファブリツタ上に付着されるパルプ側の面がより密に形成されることが理解され よう。上方プライ２３は６シエツド（ｓｈｅｄ）毎に繰り返される織パターンを 有する単層構造であり、下方プライ３１は３シエツド毎に繰り返される織パター ンを有する単層構造である。

夫々のプライにおいては種々の織パターンを採用することができるが、ファブリ ツタを織るだめの織機における機械的制限の観点より、各プライにおける織パタ ーンは２〜６シエツド（ｓｈｅｄ）毎に繰り返されるものであることが好ましい 。上方及び下方プライがバインダーによって絡合される態様は本実施例のものに 限定されることなく種々の態様を採用し得るが、バインダーが上方及び下方プラ イ中に埋没されて複層ファブリツタの外表面に実質的に露出しないような配置関 係とすることが好ましい。

下方ワープの楕円形断面形状は、該下方ワープの断面領域がより大きくなるとい う理由によって７アプリツタにおけるワープ方向強度が増大され、これによって 機械方向におけるファブリツタの張力が実質的に増大される。楕円形断面形状の 長袖が水平になるように７アブリツクを形成することにより、このワープに対す るバインダー圧力がより大きな領域に互って分散され、バインダーの局部的摩耗 を軽減し、ファブリツタの寿命を向上させる。フープの垂直方向厚みは水平方向 幅よりもかなり小さいが、これによって摩耗特性が損なわれることはない。なぜ ならば、いかなる形成ファブリツタにおいても、ワープは突き出たシュートによ って保護されているためにその底面側から摩耗することは稀だからである。公知 のいわゆる３層形成７アブリツクの主要な廃棄原因は、バインダー不良或はシュ ート摩耗による層分離である。

楕円形ワープの採用は下方プライの厚さを増大させることなしに張力増大を達成 する。このことは、成形区域において金属箔或はテーブル・ロールを越えて搬送 される７アブリツクの柔軟性を増大させる。即ち、下方ワープの高さを低減する ことによって比較的薄く形成されたファブリツタは、機械方向におけるファブリ ツタの柔軟性を高めて形成テーブル上を搬送される間のテーブル活動を許容し、 ｌってテーブル上のパルプ層中への繊維分散をより均一化し、良質の紙を製造さ せる。機械方向における柔軟性は望まれるが、工程中に７アブリツクがうねり（ ｒｉｄｇｉｎｇ）を生ずることを避けるために、シュート方向には過度の柔軟性 を付与しないよう留意されるべきである。この理由のために、両方のプライにお いて断面円形のシュートを用いることが好ましく、これによってシュート方向に おけるファブリックのうねりを抑制する。頂部ワープもまた断面円形であって、 断面円形の頂部シュートと釣り合いのとれた構造を与える。

上方プライ２３及び下方プライ３１の間に略等高のワープ・ヤーンを配合するこ とによって、頂部プライの全ワープ断面積は底部プライのそれと略等しいものと なる。本発明の織構造は複層７アブリツク体内での内部応力及び張力（ｉｎｔｅ ｒｎａｌ　５ｔｒｅｓｓｅｓ　ａｎｄ　５ｔｒａｉｎｓ）の発生原因を回避する ものであると信じられる。ファブリックの下方プライにおけるワープが上方プラ イにおけるワープよりも実質的に大径である公知ファブリツタにおいては、全ワ ープ断面積は上方プライのそれよりも実質的に大きなものとなる。従って、２つ の異なるファブリツタに対する伸張率が異なり、製紙機の成形端において複層フ ァブリツタがガイドローラの回りを走行する時に複層プライの屈曲によって応力 及び張力が発生し、これが上方及び下方プライ間における相対的な長さ方向位置 ずれを起こしてバインダー・シュート・ヤーンに悪影響を与える。これは、下方 プライの摩耗によって７アブリツクを交換する必要が生ずる以前に、バインダー ・ヤーンの内部剪断変形に起因して係る必要が生じてしまうという弊害が起こり 易くなることを意味している。

本発明の７アブリツクにおいては、上方プライにおけるよりもワープ密度の小さ い楕円形ワープが、下方プライにおける開放性（ｏｐｅｎｎｅｓｓ）に寄与し、 ７アブリツクの保水性（ｗａｔｅｒ−ｅｎｔｒａｉｎｍｅｎｔｃｈａｒａｃｔｅ ｒｉｓｔｉｃｓ）を減少させる。下方プライにおける開口度のより大きな織は、 下面に広い開口隙間を与えて、下方プライを通じて上方プライの下面に吸引を付 与する。このようにして、ファブリツタ上に形成された紙ウェブの表面密度を損 なうことなしに、パルプからの脱水効率が向上される。

この特性を有するファブリツタを準備する上で、下方プライにおける減少された カリバス（ｒｅｄｕｃｅｄ　ｃａｌｉｐｅｒ）が、従来の３層ファブリック形成 においてパルプからの抽出水のかなりの量を帯同するという傾向を回避する。従 来の形成７アブリツタ体の約６０％はこの抽出水分を保持し得る空隙スペースが 占めていることが確認されている。本発明はこの空隙スペースを減少し、該スペ ース内に伴われる水分の排出を促進する。更に、楕円形の底部ワープを用いるこ とにより、全７アブリツク・カリバスが減少され、従って７アブリツク内におい て空隙スペースを含有し得る全容量もまｔ；減少される。

これによって７アブリツクの保水性が最小限に止どめられる。

従来の形成区域においては、パルプの上面が、形成区域の出口端においてワイヤ と面する側の表面よりもより大きな乾燥度を示すことが確認されている。このパ ルプ層の両面における乾燥度の相違は、層下面が７アブリツク表面に係接される 一方層上面は大気にさらされているという事実によるだけでなく、同時に、パル プ層下面がキャピラリー作用によって７アプリンク中の巻き込み水分を引き寄せ ることによってもたらされることが確認されている。このようなパルプ層の再湿 潤は好ましくない、なぜならば、パルプ層中の湿度傾斜が増大されると共に、高 湿度条件が形成区域における製紙機の効率を低下させるからである。本発明は形 成区域における巻き込み水分量を低減し、形成区域の出口端におけるウェブの好 ましがらざる再湿潤を抑制する。

添付図面に示されるように、ファブリック内におけるバインダー・シュートの配 置は、バインダー・シュートが過度の摩耗条件にさらされることなしに、ファブ リツタが製紙機のガイド部材の回りに屈曲することを可能ならしめている。バイ ンダー・シュートは従って上方及び下方プライのシュート及びフープのいずれよ りも小径とすることができ、７アブリツクの上下面から突出しない。即ち、７ア プリツタ上の機械摩耗は、ファブリック下方プライの主要部品、特に下方プライ 下面に露出しているシュート・ヤーンにおいて限定的に行われるが、このシュー ト・ヤーンは大径であってバインダー・ヤーンよりも耐摩耗性に優れている。７ アブリツタ下方プライにおける楕円形ワープ・ヤーンの減少された本数は、ファ ブリツタ上方プライにおけるワープ・ヤーンのより多い本数によって与えられる 耐延伸性に匹敵する耐延伸性が発揮されるように選択され、機械方向における上 方及び下方７アデリツクの係数（ｍｏｄｕｌｕｓ）は略同等であり、そうでなけ れば複層ファブリック中で生ずるであろう内部応力及び張力を最小化する。

上方プライは７アブリツタのパルプ側に平滑なファブリツタ面を与え、これによ って密でしかも円滑な表面の織地を有する紙ウェブを製造することができる。一 方、下方プライは空隙率の大きい開放７アブリツタを与え、自由水をパルプから ７アブリツタの機械側を通じて抽出せしめる。各プライにおける構造はワープ方 向において略同等の伸張率（ｍｏｄｕｌｕｓ　ｏｆ　ｅｘｔｅｎｓｉｏｎ）を与 えるように選択され、かくして応力下に置かれたときの複層ファブリック中の張 力を最小化する。

以上に本発明の特定の一実施例について詳細に記述したが、請求項の範囲内にお いて各種の変更並びに変形が許容されるものである。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. １．製紙機の湿潤端において湿潤パルプを受容し該湿潤パルプ中の自由水を排出 しながらこれをウエブに形成するために用いられる成形ファブリックであって、 該製紙機の幅に対応する幅を有すると共に該製紙機中を搬送される該ファブリッ クの搬送路の長さに対応する長さを有する連続ループ状に形成されており、所定 径のモノフィラメント・ワープ・ヤーンと、シュート・ヤーンとが、該ファブリ ック上に形成される該ウエブから製造される祇に所望の表面織地を与えるように 選択された織パターンに織り込まれて成る自己保持性の織構造を有する上層プラ イと、上記上層プライ中のワープ・ヤーンの径の１乃至１．５倍の範囲内の径を 垂直方向に有すると共に水平シュート方向における径が該垂直方向における径よ りも央質的に大である略楕円形のワープ・ヤーンと、シュート・ヤーンとが、実 質的な空隙なしに高度の孔質性を有することによって特徴付けられる自己保持性 のファブリック構造を与えるように織り込まれて成る下層プライと、上層プライ ・シュート・ヤーンが上層プライ・ワープ・ヤーンの上方を通過する地点におけ る上層プライ・シュート・ヤーンに隣接して上層プライと絡合されると共に、下 層プライ・シュート・ヤーンが下層プライ・ワープ・ヤーンの下方を通過する地 点における下層プライ・シュート・ヤーンに隣接して下層プライと絡合されるこ とによって、上層プライ及び下層プライを連結するバインダー・シュート・ヤー ンと、から成る複層構造を有することを特徴とする複層成形ファブリック。
2. ２．上記上層プライ及び下層プライが共に単層織構造を有することを特賞とする 請求項１記載の複層成形ファブリック。
3. ３．上記上層プライ及び下層プライが共に少なくとも２シェッド毎に繰り返され る織パターンを有し、上記バインダー・シュート・ヤーンが上層プライにおいて 少なくとも１つのワープ・ヤーンの上方を通過すると共に下層プライにおいて少 なくとも１つのワープ・ヤーンの下方を通過することを特徴とする、請求項２記 載の複層成形ファブリック。
4. ４．上記バインダー・シュート・ヤーンが上層プライ・シュート・ヤーンと同等 若しくはより小さな径を有し、該バインダー・シュート・ヤーンが上層プライに おいて少なくとも１つのワープ・ヤーンの上方を通過すると共に下層プライにお いて少なくとも１つのワープ・ヤーンの下方を通過することを特徴とする、請求 項１記載の複層成形ファブリック。
5. ５．機枠と、パルプ・スラリーを収容し分散させるためのヘッドボックスと、プ レスト・ロールと、カウチ・ロールと、該ブレスト・ロールとカウチ・ロールと の間を直線的に走行する成形ファブリック無端ベルトと、該直線走行部分の下方 に配置された排水要素及び支持機構であって該パルプ・スラリーから液分を抽出 するための吸引装置を含むものと、該吸引装置を通過する該パルプ・スラリーに 対して吸引パルスを与えて液分除去を促進せしめる手段とを有して成るワイヤ成 形機であって、上記成形ファブリック・ベルトが請求項１記載の成形ファブリッ クより成ることを特徴とするワイヤ成形機。