JPH0249500Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は熱交換器等に使用される螺旋型伝熱
管の改良に関する。

〔従来技術とその問題点〕

伝熱管を使用する熱交換器には、螺旋型伝熱管
を使用したものがある。一方伝熱管そのものの熱
伝達効率を向上させるためには、伝熱管の内周面
および外周面に放熱フインを装着させれば良いこ
とは知らされている。しかし、螺旋型伝熱管で
は、その外周面はともかく、内周面には放熱フイ
ンを配設することは極めて困難であつた。即ち、
管軸と平行な放熱フインを内周面に固着した直線
形状の伝熱管を曲げて螺旋状に加工する場合に、
放熱フインが曲げ加工に対し補強部材として働く
ため曲げ加工が困難であるばかりでなく、その際
に管とフインとが剥離する虞れがあつた。

〔問題点を解決するための手段および作用〕

この考案の螺旋型伝熱管は、内周面に放熱フイ
ンを固着した直管型の伝熱管と、曲管型の伝熱管
とを具えており、これらを適宜組合せ、螺旋状に
連結することによつて内周面に放熱フインを固着
した螺旋型伝熱管が得られる。

〔実施例〕

以下、本考案に係る螺旋型伝熱管の一実施例を
詳述する。

第１図、および第２図は本考案の螺旋型伝熱管
１０を示す平面図、およびその一部破断側面図で
ある。

この螺旋型伝熱管１０は直管型伝熱管単体１２
と、この各伝熱管単体１２の間を連結する短い曲
管型伝熱管単体１４とにより構成され、その平面
形状が第１図に示すように略八角形状をなしてい
る。また、各伝熱管単体１２，１４の外周面に
は、その軸方向に沿つて所定ピツチで、矩形状の
放熱フイン１６が固着されている。そして、前記
直管型伝熱管単体１２には、第３図の要部断面拡
大斜視図に示すように、軸方向に沿つて平行な放
熱フイン１８が内周面１２ａ所定位置に固着され
ている。したがつて、螺旋型伝熱管１０と、その
内部を通過する流体（図示せず）との接触面積
は、曲管型伝熱管単体１２を通過する間に増大す
るので、螺旋型伝熱管１０の熱伝達効率は極めて
大きくなる。なお、第１図、および第２図で符号
２０は各伝熱管単体１２，１４内に供給される流
体のアウトレツドパイプである。

なお、上記実施例では各伝熱管単体１２，１４
の外周面に、その軸方向に沿つて所定ピツチで矩
形状のフイン１６を固着させるようにしたが、フ
イン１６の形状は上記実施例に限定されることな
く、例えば円板状に形成したフイン１６を固着さ
せるようにしても良い。また上記実施例では、フ
イン１６を管の軸方向と直角な方向に配設した
が、管外流体の流れ方向に応じて該伝熱管単体１
２，１４の軸方向に配設しても良い。さらにまた
上記実施例では伝熱管単体１２，１４の外周面
に、それぞれフイン１６を固着させており、それ
だけ伝熱面積が大きくなり、好ましいが、これは
必ずしも必要ではなく、直管型伝熱管単体１２の
内周面１２ａのみに放熱フイン１８を固着させる
だけでも良い。勿論、曲管型伝熱管１４が短く、
その内周面にもフインの固着が可能であれば、固
着するのもよい。また、上記実施例では、螺旋型
伝熱管１０の平面形状を、伝熱管単体１２，１４
を組合せて略八角形状に形成するようにしたが、
勿論本考案は上記実施例に限定されることなく、
伝熱管単体１２，１４との組合せで形成される形
状であればいかなる形状（多角形状）でも良い。

〔考案の効果〕

この考案では、内周面に放熱フインを有する直
管型伝熱管単体を曲管型伝熱管単体によつて連結
し、もつて螺旋型伝熱管を構成しているので、熱
伝達効率が高く、コンパクトで、しかも容易に形
成することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図、および第２図は本考案に係る螺旋型伝
熱管の平面図、およびその一部破断側面図、第３
図は直管型伝熱管単体を示す要部断面拡大斜視図
である。 １０……螺旋型伝熱管、１２……直管型伝熱管
単体、１２ａ……内周面、１４………曲管型伝熱
管単体、１８……放熱フイン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 曲管型伝熱管単体と、内周面に放熱フインを固
   着した直管型伝熱管単体とを組合せて、螺旋状に
   連結したことを特徴とする螺旋型伝熱管。