JPH0248943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、商品の展示効果を損なうことなく陳
列が容易で安定する構造の自動販売機に関する。

［従来の技術］ 自動販売機は、商品の陳列棚を備えており、販
売する商品を顧客に良くわかるように構成してい
るものである。

しかしながら、陳列される商品は、販売する商
品の変更等の理由によりしばしば交換しなければ
ならない。

また、自動販売機は、顧客に良く見える場所に
陳列棚を設けるべきものであり、たいていドアー
を形成する前面の上部に形成されるものである。

このため、従来、実願昭54−94167号に示され
るように、陳列された商品を陳列棚に動かないよ
うに固定すると容易に交換ができなくなり、交換
が困難になるといつた問題を生じた。

従つて、陳列棚に箱を備え、この箱に固定しな
いで挿入しておくと、交換は容易になるもののド
アーを上下方向に回動すると陳列商品が箱から脱
落するといつた問題を生じ、陳列の効果を損うこ
とになるといつた結果になつた。

この様に箱に入れて陳列すると陳列商品の交換
に際して問題を生じる他、箱のような固定用具に
陳列商品を挿入すると陳列商品の一部が見えなく
なつたり、外観的な商品のイメージが変化するこ
とになり、陳列の効果を損うことになつた。

そこで、実開昭56−127578号公報に記載される
ように陳列商品の背後に備えられるスプリングで
商品を把持することが試みられ係る問題を解決し
ている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、この場合、商品の背後に備えら
れるスプリングにコイル状のものが採用されてお
り、一定の径を有するため、前後方向の寸法が大
きくなり、陳列棚を小形に構成するのに不都合で
あつた。

しかも、商品の背後にスプリングによる大きな
空間ができるため、その空間に位置するスプリン
グが横から見えることになり、商品の展示効果を
損なうことになつた。

本考案は、このような事情に鑑みてなされたも
のであり、陳列棚を小形に形成することができる
と共に陳列棚の商品が容易に操作でき、しかも展
示効果を損なうことなく、また安定して陳列でき
る構造の自動販売機を提供することを目的として
いる。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、一本の剛性を有する鋼材をくの字状
に曲げると共にその頂部を水平方向に直角に曲げ
てフツクを形成し、Ｌ字状に形成される商品の載
置部分における背面に突出する把持部材を備え、
この把持部材によつて前記くの字状の鋼材の裾に
おける中間部分を外側から摺動可能に把持して鋼
材が拡がる作用を抑制し、陳列される商品の上部
を前記フツクで押えることによつて問題点を解決
している。

［作用］ 鋼材がくの字状に形成されており、その裾が外
側から摺動可能に把持されるため、くの字状に拡
がろうとすることから、鋼材が裾の方向へ移動す
るように作用する。

このため、頂部に形成されるフツクが商品を下
方へ押すように作用し、商品を陳列棚に保持する
ことができる。

そして、商品を押えているフツクを上げれば容
易に商品を取外すことができ、商品の着脱が容易
に行える。

さらに、商品の背後に空間がほとんどできない
ため、商品の展示効果を損なうことがなく、陳列
棚を小形にすることができる。

［実施例］ 以下、本考案を図面に示された一実施例にもと
づいて説明すると、第１図は、本考案による一実
施例による自動販売機の正面図であり、第２図
は、その陳列棚の要部を示した要部の縦断面図で
あり、第３図は、把持部材の立体斜視図である。

第１図において、自動販売機は、外箱１の前面
にドアー２が形成されており、ドアー２は、開閉
できるよう構成され内部に図示されないコラムが
設けられ多数種類のたばこ等の商品が収容できる
よう構成されている。

そして、ドアー２の前面上部には、ガラス等で
形成された透明の板３を介して陳列棚４が設けら
れており、陳列棚４の内部には、断面がＬ型に構
成されており、商品５が載置でき陳列されてい
る。

さらに、陳列棚４の内部には、陳列商品５に応
じて商品の価格の表示６がなされており、その下
方のドアー２の前面には陳列商品５に対応して販
売の操作スイツチ７が設けられている。

ドアー２の前面には、上部の陳列棚４に金銭投
入口８が併設されており、下部に商品の取出し口
９および釣銭の取出し口１０が形成されている。

第２図において、陳列棚４は、透明の板３の内
側に棚状に形成されて商品５が載置できるよう構
成された陳列棚４が形成されており、陳列棚４の
上部には、内部の商品５を照明するように照明灯
１１が設けられている。

そして、陳列棚３の内部は、Ｌ字状に形成され
るもので、鋼板１２が階段状に形成されて価格の
表示６や商品５が備えられるように構成されてい
る。

さらに、鋼板１２は、商品５が載置される部分
の背面にスプリング作用を形成する鋼材１３が設
けられており、この鋼材１３の頂部が直角に曲げ
られ、カギ状のフツク１４が形成されている。

鋼材１３の頂部のフツク１４は、商品５の上端
を押えるように構成されており、鋼材１３の中間
部分には、第３図に示されるような把持部材１５
が備えられるよう構成されている。

このような鋼材１３は、第３図に示されるよう
にくの字状に形成されており、その中間部分が把
持部材１５によつて把持されており、把持部材１
５によつて把持されることで鋼材１３が外側へ拡
がらないように拘束され、このために鋼材１３が
その裾の方向へ滑つて移動しようとする作用を形
成している。

このような構成において、自動販売機は、ドア
ー２を開けて陳列棚４を開け、陳列されている商
品５を装着あるいは交換操作することが容易にで
きる。

すなわち、陳列棚４の鋼板１２は、ドアー２の
内側へ容易に傾動させることができ、傾動した鋼
板１２の商品５を鋼材１３の頂部のフツク１４を
上方へ押し上げるようにして商品５を取外すこと
ができる。

そして、商品５を交換する場合は、鋼材１３を
把持部材１５に沿つて持ち上げることができるた
め、商品５でフツク１４を押し上げるようにして
商品５を鋼板１２の階段状の所定の場所に載置す
る。

このように載置される商品５は、常時鋼材１３
によつて載置部分に押えられており、鋼板１２の
傾動やドアー２の開閉によつて移動することがな
く、常に安定して陳列することができる。

また、鋼材１３は、前後方向に対して偏平に形
成されており、鋼板１２と商品５との間に装着す
ることができるため、鋼板１２の商品５の背面に
なる部分に把持部材１５を備えることで簡単に実
施でき、その実用性は高い。

しかも、鋼材１３は、構成が簡単であり、一本
の針金を曲げて構成できるため容易に実施できる
ほか、頂部を折り曲げることによつてフツク１４
が形成できるため、また、この折り曲げて形成さ
れるフツク１４は、尖つたものではなく商品５を
押えるのに都合が良い形状となる。

さらに、把持部材１５についても、鋼材を折り
曲げて形成したものでよく、陳列棚４の背面に密
着したように取り付けることができ、把持部材１
５によつて陳列される商品５を前方へ押出すこと
がない。

このような鋼材１３で商品５を陳列棚４に固定
すると、陳列棚４の正面から見える部分がきわめ
て少なく、商品５を購入する顧客に対して商品５
以外の不要な物が目に入らないため陳列の効果が
大きくなる。

また、陳列される商品５の外観から来るイメー
ジを損うことがなく、顧客に対しての正しい商品
５の認識を与えることができるといつた効果が得
られる。

［考案の効果］ 以上説明の通り、本考案によれば、陳列棚の陳
列商品を鋼材で押えるように構成したため商品が
安定に陳列でき、しかも容易に交換することがで
きるためしばしば開閉するドアーに陳列棚を形成
しても陳列商品の姿勢が変化したり、所定の位置
から脱落する等の不都合がなくなり、また陳列さ
れる商品の外観を損うことがないため大きな陳列
効果を得ることができ、その実用性は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による一実施例による自動販
売機の正面図であり、第２図は、その陳列棚の要
部を示した要部の縦断面図であり、第３図は、把
持部材の立体斜視図である。 ２……ドアー、４……陳列棚、５……商品、１
２……鋼板、１３……鋼材、１５……把持部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正面に透明の板を介在する商品の陳列棚を備
   え、この陳列棚をＬ字状に形成して商品を載置す
   る自動販売機において、一本の剛性を有する鋼材
   をくの字状に曲げると共にその頂部を水平方向に
   直角に曲げてフツクを形成し、Ｌ字状に形成され
   る商品の載置部分における背面に突出する把持部
   材を備え、この把持部材によつて前記くの字状の
   鋼材の裾における中間部分を外側から摺動可能に
   把持して鋼材が拡がる作用を抑制し、陳列される
   商品の上部を前記フツクで押えることを特徴とす
   る自動販売機。