JPH0248057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば消臭剤噴射において、操作レ
バーが復帰するまでの一定時間継続噴射できるよ
うにした時限構造の噴射装置に関する。

（従来の技術） 香料や消臭剤を室内に放散するために包装用噴
霧器が使用され、この場合、ステムを断続的に押
下げる断続噴射の外に、ステムの操作レバーの復
帰を遅延させて、その復帰までの一定時間連続噴
射を行なうものがある。後者のものは一定量を噴
射して消臭効果を確実に得ることができ、又操作
レバーの操作上使い勝手がよい。

しかし、操作レバーを遅延させる復帰構造が複
雑化し、同時に容器を含む装置全体が大型化して
しまう。更に、この種の容器は、壁面固定式とな
るから拡散のためにはステムの方向性を可変させ
るのが望しい。

（考案が解決しようとする問題点） 上記に鑑み本考案は、構造簡単にし、しかも拡
散効果の高い噴射装置を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は噴射窓孔を有するキヤツプの内部にス
テム下部との係合部を備える水平部を横架し、か
つキヤツプ外周において操作可能に操作部を突出
した操作レバーの内端部に下端を容器側に固定し
た板バネ部を連設し、又水平部が貫くキヤツプ外
周の窓孔にはレバーを揺動案内しうる蛇行溝を設
けたことを特徴とする。

以下、本考案の実施例を示す図面について説明
すれば、第１図は噴射装置の要部の縦断面図で、
装置の使用前、あるいは使用後の旧状態に復帰し
た時のように操作レバー及び噴射管が上限位置に
あることを示している。ここにおいて、１は容器
本体、２は外装キヤツプ、３はステム、４はステ
ムに嵌合連結した噴射管、５は操作レバーであ
る。外装キヤツプ２は上端面２ａに噴射窓孔６を
設け、又、外周２ｂの一部には軸方向にスリツト
７を設ける。図示上、前記スリツト７部分は下端
部を除いて外周２ｂにスリツト７を中心とした凹
入部８を設けてある。この外装キヤツプ２は知ら
れているように、下面開口部２ｃを容器本体１の
上端部の大径締着部１ａに嵌め付け固定する。噴
射管４は下端の拡大部４ａをステム３に嵌め付
け、肩部４ｂより上方は小径部４ｃの上端面４ｄ
を噴射窓孔６に臨ませる。又、噴射管４の肩部４
ｂには後記する操作レバー５との係合面を設けた
り、図示したように肩部４ｂの一部上端面に係合
凸部９を設ける。操作レバー５は略中央に透孔１
０ａを有する水平部１０の外端に摘部１１を設
け、同内端には逆くの字状に内曲されたバネ板部
１２を連設して成る。外装キヤツプ２の内部にお
いて、操作レバー５は透孔１０ａに噴射管４の小
径部４ｃを遊嵌させるとともに、透孔１０ａの外
縁部分を噴射管４の係合部９に係合させて水平部
１０を横架設置するとともに、外装キヤツプ２の
外周面に摘部１１を突出し、更にバネ板部１２の
下端を前記容器本体１の大径締着部１ａに固着す
る。これにより、操作レバー５は上向きに付勢さ
れている。尚、バネ板部１２の下端は外装キヤツ
プ２の外周２ｂ内壁に固定させてもよい。１３は
外装キヤツプ２の外周２ｂの内面に前記スリツト
７に沿つて固定した案内板で、この案内板１３に
は下端から案内溝１４を設けてスリツト７に合致
させる。前記案内溝１３は操作レバー５の水平部
１０の巾に比してやや巾広く設けるとともに、溝
１３の左・右縁には夫々一定間隔をあけていくつ
かの係合凸部１５…を設け、かつ係合凸部１５は
左右において交互に配設することにより、前記広
巾溝イに比して狭巾ロ…を設け、しかも当該狭巾
溝ロと前記広巾溝イとを一定範囲に連続して設け
る。これにより案内溝１４に嵌まる水平部１０は
狭巾溝ロの上・下位置、即ち広巾溝イにおいては
巾方向端縁の一縁を係合凸部１５に係合すること
になり、この係合時に他縁は係合を解除されてい
るから解放側に斜行移動して上方の狭巾溝ロから
次の巾広溝イに上動する。狭巾溝ロと広巾溝イが
連続している一定範囲では前記したように水平部
１０が係合凸部１５に係合しながら斜行移動して
上動するため、直線状の案内溝に比してその復帰
時間が遅延することになり、その間継続噴射を行
なえる。

又、前記したように操作レバー５は案内溝１４
を左・右に蛇行移動しながら上動するので水平部
１０に係合して傾斜状態にある噴射管４はその復
帰時に揺動され、更には回動される。これにより
噴射方向を可変して拡散噴射を効果的にしうる。
尚、案内溝１４はスリツト７に兼用させるよう、
変形され得る。

又、案内溝１４の係合凸部１５の形状は、半円
形、その他に変形しうる。更に、案内溝１４を蛇
行形態にするとともに、溝に嵌まる水平部１０の
形状を断面円形状にしてスムーズに蛇行移動させ
るように変形しうる。尚、１６は取付板で裏面の
フツク１６ａを外装キヤツプ２の窓孔２ｅに係止
させて壁面固定させる場合を示す。

（作用・効果） 本考案は以上のように操作レバー５は内端に上
向きに付勢させる板バネ部１２を設けて固着し、
この操作レバー５の押下げ時に噴射管４に係合さ
せてこれを傾斜姿勢下で噴射させ、その噴射時に
操作レバーを解除すれば板バネ及びステムにより
操作レバーは案内溝を蛇行しながら上動し、同時
に噴射管を揺動、円回動させることになる。従つ
て、板バネに付勢された操作レバーの復帰が確実
に行なわれ、その復帰時間中、自在噴射方向性に
より拡散効率を高めうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置要部の縦断面図、第２図は操作レ
バーが押下げ時の同要部の縦断面図、第３図は案
内溝をもつ案内板の正面図である。 １……容器本体、２……外装キヤツプ、４……
噴射管、５……操作レバー、６……噴射窓孔、９
……係合部、１０……レバーの水平部、１１……
摘部、１２……バネ板部、１３……案内板、１４
……案内溝、１５……係合凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器のバルブ構成端側に固着した外装キヤツプ
   の噴射窓孔に臨む噴射管を同キヤツプ内に横架す
   る操作レバーとの係合によりキヤツプ外部の摘部
   で噴射操作する噴射装置において、横架した操作
   レバー５の水平部１０の透孔１０ａに噴射管４を
   貫通し、前記水平部１０の内端にレバーを上向き
   に付勢しうるバネ板部１２を連設するとともに、
   その下端を外装キヤツプ２内下方に固着し、外装
   キヤツプ２には摘部１１側にレバー部分の案内溝
   １４を設け、かつ案内溝１４にレバーの巾方向端
   縁と係合する係合凸部１５…を該溝の左右縁に交
   互に設けて成る噴射装置。