JPH0242283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、室内外の各所で使用する酸素吸入
時に於いて、酸素の流通を容易に確認できるよう
にした流通表示器であつて、特に携帯用に使用す
る酸素ガスの流通を表示器を起立作動するだけで
確認される事を目的とした酸素流通表示器に関す
るものである。

（従来の技術） 一般にこの種の酸素供給装置に於ける酸素の流
通表示器は、酸素容器に設けた圧力計等に隣接し
て流量を確認できる流量計を設置しているため、
患者が寝たまゝの状態又は携帯時に酸素容器を毎
回立設して流量を確認するため大変に面倒で手間
の係るものである。そして、特に携帯中の酸素容
器の場合、背中等に掛け吊りするため、容器に直
接設置されている流量計を見ることは非常に困難
な事である。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は上述の問題点を解決するためのもの
である。そして、近年病院外での酸素療法にも健
康保険が適用され、そのために在宅酸素療法や携
帯しながら酸素吸入する患者が増大している。即
ち、患者が病院への通院時や歩行時に酸素容器を
使用するため使用中の酸素の流量状態を容易に確
認することができたら大変に便利である。また、
この様な流量を確認できるものが、身体又は被服
等の一部に取付けられたり、小型で移動自在でも
使用できるものができたら大変に便利となる。然
し、これ等の要望を満足させる流通表示器は、現
在の所見当らず、その出現が望まれている所であ
る。

（問題点を解決するための手段） この考案の酸素流通の表示器は、上述の問題点
を解決するために、酸素容器より供給される酸素
ガスの通過する軟質ホースの間に表示器本体を装
設する。この表示器本体は硬質合成樹脂よりなる
透明体を以て筒体に形成し、その両端には内部に
貫通孔を設けた連結部を有する弁座を各々嵌着し
てある。また、前記弁座の内面には各種形状のス
リツトを各形成する。

また、表示器本体の内部には、表示用の球体を
収納せしめ、上記の各目的の達成を計つたもので
ある。

（実施例） 次に、この考案の実施例を図面について説明す
る。表示器本体１は、透明な硬質合成樹脂を以せ
筒状に形成した透明体２と、その透明体２の両端
に嵌着する弁座３，３とより構成されている。前
記透明体２には、長手方向に通過ガスの圧力を示
す数字目盛１９を画書すると共に、内部にフロー
トの役目を果たす所要径の球体７を収納する。前
記弁座３，３は、内部に酸素が通過する貫通孔
５，５を穿設する。

また、この弁座３，３には、外側に軟質ホース
８及び９を連結する。連結部４，４を形成すると
共に、内側には貫通孔５を中心にして方斜状のス
リツト６，６を各々形成してある。

次に、前記軟質ホース９には、所要長さの先端
に患者の口、鼻等に位置せしめるマスク又は鼻孔
挿入体１７等を接続してある。また、該軟質ホー
ス８側には、その先端が給湿器１８、浮子１７を
有する流量計１６、圧力計１５及び供給管１４を
得て圧力流量調整器１３を設けた酸素容器１２に
各々連結されている。

（作用） この考案は前記の如き構成であるから、今第６
図の実施例によつて使用法を説明すると、酸素容
器１２を携帯又は設置等に酸素容器１２のガスを
圧力計１５により圧力流量調整器１３を以て所定
の圧力に調整し、給湿器１８より軟質ホース８を
経て表示器本体１に至る酸素ガスは、弁座３の貫
通孔５を通気して表示器本体１の内部に進入す
る。この時、表示器本体１が軟質ホース８側に傾
斜していて球体７が弁座３に接合位置していても
内面に設けてある各スリツト６，６より球体７の
外周を通つて通過するため何等流通を防止するこ
とがない。

次に、表示器本体１を通気して反対の出口側に
位置する弁座３の貫通孔５を経て軟質ホース９を
経てマスク又は鼻孔挿入具１０により患者に吸気
されるものである。この時他方の弁座３も前記同
様に球体７が表示器本体１の傾斜等により接合し
ていてもスリツト６，６より流通して送気される
ものである。そして、使用中に酸素ガスの流通状
態を確認する時には、第１図に示すように表示器
本体１を縦方向に手で立てれば、通過していれば
内部の球体７が浮上するため容易に確認ができ、
安心して使用できるものである。又、医師の指示
する流量と違う場合には圧力流量調整器と操作し
て合わせることが出来る。

（考案の効果） 以上の如く、この考案の流通表示器によれば、
表示器本体を縦方向に立設するだけでガスの流通
量を確認でき大変に便利であると共に、患者が使
用するマスク等の近くに装設されるため確認操作
が極めて容易である。また、酸素ガスの通過する
軟質ホース間のいかなる途中の場所にも流通表示
器を容易に連結できると云う便利さがある。ま
た、携帯用の酸素容器を使用の場合には、ガスの
通過を確認するのに酸素容器に直接ついている流
量計を見る面倒な操作が不用となる優れた効果が
ある。そして、表示器本体を硬質合成樹脂製の透
明体を以て形成してあるので、強靭で内部を確実
に透視できると共に、軽量で小型化できると云う
優れた効果がある。該透明体の両端に嵌着した貫
通孔と連結部とを設けた弁座によつて、軟質ホー
ス間の各所に自由自在に連結できる特性を有し、
且つ該弁座の内面に設けた各種形状のスリツトに
よつては、該表示器本体が縦横及び傾斜、反転状
態に変化しても酸素ガスは球体の移動位置に関係
なく通過するため安心して使用できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の酸素流通を確認する時の一
部欠除した正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断
面図、第３図は弁座の斜面図、第４図は同じく横
方向に位置した一部欠除した正面図、第５図は表
示器本体の一部欠除した斜面図、第６図はこの考
案を装設した実施例を示す全体の側面図である。 符号１は表示器本体、２は透明体、３は弁座、
４は連結部、５は貫通孔、６はスリツト、７は球
体、８，９は軟質ホース、１０はマスク又は鼻孔
挿入具、１２は酸素容器である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 酸素容器と人体の口、鼻等に供給するマスク等
   の間に設置される酸素流通表示器に於いて、前記
   表示器本体は、両端を軟質合成樹脂製のホースを
   以て連結すると共に、その表示器本体は硬質合成
   樹脂製の透明体を以て形成され、該透明体の両端
   には内部に貫通孔を設けた連結部を有する弁座を
   各々嵌着せしめ、前記弁座の内面には各種形状の
   スリツトを各々形成せしめ、且つ該表示器本体の
   内部に球体を収納した事を特徴とする酸素流通表
   示器。