JPH024048Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は包装用段ボール箱に関するものであ
る。

〔従来の技術及びその問題点〕

段ボール箱として、例えばみかん箱のようなも
のには指掛け用の取付孔が設けてある。

ところでこのような指掛け用取手孔を設ける
と、梱包した段ボール箱を手で運搬する際に、箱
が重い場合指を掛けた取手孔が破断するおそれが
あり、又輸送運搬格納中に取手孔から粉塵や虫類
が入るおそれがある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は箱
本体と取手とからなり、取手はプラスチツクの成
形品とし垂直基板部の上縁に取付環部をそなえ、
基板部の下側裏面には段ボールの厚みに等しい寸
法の間隔保持横桟を立設しこれにヒンジ部を介し
て裏当て板部を連成し、且つ基板部の裏面複数箇
所に突設したピンを裏当て板部に形成した小孔に
抜け止め状に嵌合可能とし、箱本体の取手取付部
位には前記裏当て板部を通す横向き細長孔及びピ
ンを通す小孔を形成した段ボール箱としたもので
ある。

〔作用〕

箱本体の取手取付部位にある細長孔に取手の裏
当て板部を表側から挿入して箱本体内に引き出
し、次いで基板部の裏面に突設したピンを箱本体
の小孔を経て裏当て板部の小孔に挿入して抜止め
とし、梱包した段ボール箱を手で運搬する場合に
は取手の環部を箱本体から離すようにする。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る段ボール箱の一例を示
し、１は段ボルール箱における箱本体、２は箱本
体１の左右両側壁板部に付設された取手である。

取手２はポリエチレンのようなプラスチツクの
成形品であり、第２図に示すように垂直基板部３
の上縁に取手環部４が連成してあり、又基板部３
の下側裏面には段ボールの厚みに等しい寸法の間
隔保持横桟５を立設してこれに、ヒンジ部６を介
して裏当て板部７が連成してある。更に基板部３
の裏面側には複数箇所にピン８が突設してあり、
裏当て板部７のピン８に対応する位置にこのピン
が嵌合する小孔９が設けてある。

ピン８の先端は円錐形に膨らんでいて、この膨
らみ部ａの後端はあごのように段となり、小孔９
に強制嵌合し抜け止めとなるようにしてある。な
おピン８には中途部から先端に達する割溝１２が
設けてある。

箱本体１には取手取付部位に、第２図に示すよ
うに、取手の裏当て板部７を通す横向きの細長孔
１０と、ピン８を通す小孔１１が形成してある。

第３図は箱本体１に取手２を組込んだ状態を示
し、この取手を取付けた状態で箱内に物品を収納
し、梱包した状態でこれを手で運搬する際には取
手の環部４を握るが取手環部の根元部は薄肉にし
てあつて外側に撓み易いようにしてある。ｂは薄
肉部である。

〔効果〕

この考案の段ボール箱とすることにより、以下
に述べるような効果がある。

(1) 箱本体には取手の裏当て板部通し用の横一文
字細長孔と、基板部のピンを裏当て板部に嵌合
させるための小孔があつて取手が機械的安定な
取付けとなつているので、取手環部を握つて段
ボール箱を運搬しても従来の取手孔に指をかけ
て運搬する場合に見られる段ボール箱の破断が
ない。

(2) 従来の段ボールの如き指かけ孔がないので、
梱包した段ボール箱の輸送運搬並びに格納状態
において箱内に粉塵や虫類が入り込むおそれが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る段ボール箱の一例の一部
切欠斜視図、第２図は同上要部の分解斜視図、第
３図は取手の結合状態の側面図である。 １……箱本体、２……取手、３……基板部、４
……取手環部、ｂ……薄肉部、５……間隔保持横
桟、６……ヒンジ部、７……裏当て板部、８……
ピン、ａ……先端膨らみ部、９，１１……小孔、
１０……細長孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 箱本体と取手とからなり、取手はプラスチツ
   クの成形品とし垂直基板部の上縁に取手環部を
   そなえ、基板部の下側裏面には段ボールの厚み
   に等しい寸法の間隔保持横桟を立設しこれにヒ
   ンジ部を介して裏当て板部を連成し、且つ基板
   部の裏面複数箇所に突設したピンを裏当て板部
   に形成した小孔に抜け止め状に嵌合可能とし、
   箱本体の取手取付部位には前記裏当て板部を通
   す横向き細長孔及びピンを通す小孔を形成した
   ことを特徴とする段ボール箱。 (2) 前記取手環はその根元部に表側への屈曲可能
   部を有する実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の段ボール箱。