JPH0240072Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は人間の身体を中に入れ、かつ空中に吊
つて作業を行うことができるゴンドラの改良に関
するものである。

従来、植木作業を行うには、梯子を木につけ、
これに登つて作業するのが普通であつた。

しかし、植木作業においても、ビルデイングの
清掃などと同様に人間が中に入つて作業できるゴ
ンドラ１を使用し、かつこれを第１図に示すよう
に、クレーン車のクレーン７に牽垂して、クレー
ン７を移動させることによつて作業する位置を調
整自在とできるならば、極めて便利であり、作業
効率が上げる筈である。

しかし、植木作業を行う場合、作業の対象とな
る樹木の枝及び葉が第２図に示すように上方から
下方にいくに従つて軸方向に広がつていくのでゴ
ンドラ１の下方部分が樹木の枝や葉につかえ、逆
にゴンドラ１の下方部分を樹木の枝や葉に触れな
いようにする場合には、上方のゴンドラの位置が
樹木５の枝や葉の位置から離れて、作業が極めて
困難になる可能性がある。

本発明は、ゴンドラ１が第２図に示すように、
樹木５の枝や葉の下方に下つて広がつていく角度
に応じて、前方向の傾斜角度を一定の範囲で調整
できるゴンドラを提供することを目的とするもの
である。

（発明の考案の構成） 本考案の構成は、牽垂する位置を前後方向につ
いて調整自在にすると共に、支柱から前方向に突
出している足場となる面の前後方向の角度を調整
自在とゴンドラである。

以下図面に従つて説明する。

第３ａ図は本考案の作業用ゴンドラを垂直方向
に牽垂した状態を示す側面図である。

この場合にはゴンドラ１を牽垂する取手１４を
支柱１１より前方とし、かつ作業する人の重心の
位置を垂直方向を基準にして、牽垂する取手１４
のほぼ真下とすればゴンドラ及び人体の重心の前
後方向の位置は、牽垂する取手１４とほぼ同じな
のでゴンドラは垂直方向に牽垂されることにな
る。

他方、ゴンドラ１を牽垂する取手１４を支柱１
１により近い位置とし、ゴンドラ１を垂直に牽垂
した場合には、作業する人の重心を前記牽垂する
位置よりも前方とした場合にはゴンドラ１の重心
は牽垂する位置よりも前方となるので、第３ｂ図
に示すように、ゴンドラ１が傾斜することによつ
て重心が牽垂する位置の真下に位置するようにな
る。しかし、第３ｂ図に示すように単に足場の位
置を調整することによつてゴンドラ１を傾斜させ
た場合には、足場となる下側面１２も傾斜してお
り、極めて作業するのに不都合である。

これを避けるために予め作業する前から下側面
の前後方向の角度を調整自在としておけば、第３
ｃ図に示すようにゴンドラ１の全体は傾斜して樹
木の枝や葉が下方向に広がることにある程度合わ
せることができると共に、作業する下側面１２を
ほぼ水平に保つことが可能となる。

第４ａ，ｂ図に示す実施例は、支柱から円弧形
状取手２を付着し、これに複数個の留穴２１を設
けて、下側面の端部を螺子２２によつて、取手２
の穴に螺着させることによつて、下側面の前後方
向の角度を調整する実施例の構成を示す。

この場合には、予め作業して登る前に下側面の
角度を螺子によつて固定しておくことが必要であ
る。

第５ａ，ｂ図に示す実施例はテニスのネツトを
張る道具と同じように逆転防止用の留金３１及び
歯車３２を有する手動用回転張設器を支柱に設
け、該回転張設機３と下側面１２の一端とを網３
３によつて結び、回転張設機３を回転させて網を
巻き取ることによつて、回転調節との長さを調整
して、下側面１２の前後方向の角度を調整する実
施例を示す。

第５図に示す実施例では、作業しながらも回転
張設機を手動によつて回転しながら、足場となる
下側面１２の前後方向の角度を調整することが可
能となる（勿論網３３は切断することがないよう
な丈夫なものを使用することが必要である。）。

第６図に示す実施例は、下側面１２及び身体を
支持する支持枠１３を支柱の上方向に回転自在に
持着することによつて、支柱の上方側に折り畳自
在とした実施例を示す。これは作業用ゴンドラを
使用していない状態で物置などに置く際、折りた
たみ自在とすることによつて占める空間の体積を
小さくすることができるを特徴とするものであ
る。

第７図に示す実施例は作業用ゴンドラ１の下側
面１２に椅子４を固着した実施例を示す。これは
ゴンドラの中で、椅子４に腰掛けた状態で作業し
たり又は休息できる点に特徴を有するものであ
る。

（考案の効果） このように本考案の作業用ゴンドラをクレーン
等に牽垂することによつて、作業する位置を自由
にコントロールできると共に、植木の作業などに
おいてはゴンドラの傾斜角度を変えても、足場と
なる下側面をほぼ水平に保持することができ極め
て便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図：ゴンドラをクレーン車に牽垂させたこ
とを示す見取図、第２図：ゴンドラに乗つて植木
作業を行つている状態を示す側面図、第３ａ，
ｂ，ｃ図：本考案の原理を示す側面図、第４ａ，
ｂ図：下側面の前後方向の角度を円弧状の取手及
び螺子によつて自在とする実施例の構成を示す側
面図及び横断面図、第５ａ図、ｂ図：下側面の前
後方向の角度を手動用回転張設器によつて調節自
在とする実施例の構成を示す全体の側面図及び拡
大部分側面図、第６図：下側面及び支持幹を支柱
の上方の側に折り畳み自在とした実施例の側面
図、第７図：下側面上に椅子を設けた実施例の側
面図。 １：ゴンドラ、１１：支柱、１２：下側面、１
３：支持枠、１４：牽垂する取手、２：円弧状取
手、２１：留穴、２２：螺子、３：手動用回転張
設器、３１：留金、３２：歯車、３３：網、４：
椅子、５：樹木、６：人体、７：クレーン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 牽垂する前後方向の位置を調整自在とし、足
   場をなす下面の前後方向の角度を調整自在とし
   たことによる作業用ゴンドラ。 (2) 下面の角度を調整するために円周方向に複数
   個の留穴を設け、下側面を留穴を通して、螺子
   留めすることによつて下側面の角度を調整自在
   とすることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲(1)記載の作業用ゴンドラ。 (3) 逆転防止用の歯車及び留具を有する回転張設
   機と下側面の一端とを綱で結合し、下側面の角
   度を調整自在とすることを特徴とする実用新案
   請求の範囲(1)記載の作業用ゴンドラ。 (4) 下側面及び身体を支える支持枠を支柱の上方
   側に折り畳自在とすることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲(1)記載の作業用ゴンドラ。 (5) 下側面に椅子を固着したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲(1)記載の作業用ゴンド
   ラ。