JPH0238850B2 - - Google Patents
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- JPH0238850B2 JPH0238850B2 JP59059130A JP5913084A JPH0238850B2 JP H0238850 B2 JPH0238850 B2 JP H0238850B2 JP 59059130 A JP59059130 A JP 59059130A JP 5913084 A JP5913084 A JP 5913084A JP H0238850 B2 JPH0238850 B2 JP H0238850B2
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- air
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Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は微粉炭燃焼バーナに係り、特に低
NOX燃焼を実現するのに好適な微粉炭バーナに
関する。
NOX燃焼を実現するのに好適な微粉炭バーナに
関する。
微粉炭燃焼においては、石炭中N分含有量が多
いことから、大量のフユーエルNOXが生成され
る。このため、環境対策が必要である。現在では
燃焼法を改善してNOXの発生を抑制しようとす
る低NOX燃焼技術の開発が推進されている。具
体的には低NOXバーナの開発、多段燃焼法の組
合せ等によつて実用化への検討が進められてい
る。
いことから、大量のフユーエルNOXが生成され
る。このため、環境対策が必要である。現在では
燃焼法を改善してNOXの発生を抑制しようとす
る低NOX燃焼技術の開発が推進されている。具
体的には低NOXバーナの開発、多段燃焼法の組
合せ等によつて実用化への検討が進められてい
る。
微粉炭燃焼において生成するNOXは、燃焼領
域での酸素(O2)の拡散、燃焼温度等によつて
影響を受ける。特に、空気の拡散は重要な因子で
あり、空気の混合を段階的に進めることが必要と
なる。また、前記した低NOX燃焼バーナと多段
燃焼法の組合せによる炉内脱硝燃焼法を比較する
と、既設ボイラなどに適用する場合、バーナで対
応するのが有利である。しかし、従来のNOXバ
ーナは燃料と空気との混合を遅らせることによつ
てNOX発生量を抑制するものであつて、その結
果、微粉炭の燃焼性を悪くする傾向にあつた。
域での酸素(O2)の拡散、燃焼温度等によつて
影響を受ける。特に、空気の拡散は重要な因子で
あり、空気の混合を段階的に進めることが必要と
なる。また、前記した低NOX燃焼バーナと多段
燃焼法の組合せによる炉内脱硝燃焼法を比較する
と、既設ボイラなどに適用する場合、バーナで対
応するのが有利である。しかし、従来のNOXバ
ーナは燃料と空気との混合を遅らせることによつ
てNOX発生量を抑制するものであつて、その結
果、微粉炭の燃焼性を悪くする傾向にあつた。
火力発電所等の汚染物質の固定排出源では、微
粉炭の燃焼不完全により発生する未然カーボンや
NOXは総量規制の対象となり、また緊急時には
NOX発生量を抑制することが必要となる。
粉炭の燃焼不完全により発生する未然カーボンや
NOXは総量規制の対象となり、また緊急時には
NOX発生量を抑制することが必要となる。
本発明の目的は、微粉炭の燃焼を高め、同時に
NOXの発生量を低減できる微粉炭燃焼バーナを
提供することにある。
NOXの発生量を低減できる微粉炭燃焼バーナを
提供することにある。
本発明の要点は、燃焼用空気を燃料と段階的に
混合していくことが不可欠と考え、1次空気(微
粉炭の搬送を兼ねる)の外に2次空気と3次空気
に分け、先ず1次空気気と微粉炭混合流噴出ノズ
ル先端に保炎器を設け、その外側に設置される2
次空気用噴出ノズルからの2次空気の一部を巻き
込み保炎を良くすると共に、これによつて微粉炭
の燃焼性を高め、大半の2次空気、3次空気は、
各々の噴出ノズル先端に設けたそらせ板によつて
燃料との混合を遅らせるように構成したことにあ
る。
混合していくことが不可欠と考え、1次空気(微
粉炭の搬送を兼ねる)の外に2次空気と3次空気
に分け、先ず1次空気気と微粉炭混合流噴出ノズ
ル先端に保炎器を設け、その外側に設置される2
次空気用噴出ノズルからの2次空気の一部を巻き
込み保炎を良くすると共に、これによつて微粉炭
の燃焼性を高め、大半の2次空気、3次空気は、
各々の噴出ノズル先端に設けたそらせ板によつて
燃料との混合を遅らせるように構成したことにあ
る。
また本発明は、2次空気と3次空気の分配率を
変え、両者の混合する位置を調整することによつ
て微粉炭の燃焼性を高めると同時にNOXの発生
量を抑制できる。
変え、両者の混合する位置を調整することによつ
て微粉炭の燃焼性を高めると同時にNOXの発生
量を抑制できる。
第1図は本発明のバーナの一実施例を示し、本
実施例では同心円筒型の微粉炭燃焼バーナである
が、本発明においては同心円筒型に限らず他の筒
型でもよい。
実施例では同心円筒型の微粉炭燃焼バーナである
が、本発明においては同心円筒型に限らず他の筒
型でもよい。
第1図において、バーナ中心部には、補助燃料
(例えば予熱用の重油、あるいはプロパン)噴出
ノズル9が配置され、これに隣接して同心円上の
微粉炭噴出ノズル1が設けられる。微粉炭噴出ノ
ズル1の先端に沿つて保炎器4が設けてある。こ
の保炎器4はノズル1の口径に対し湾曲状に広が
る構造体とし、微粉炭が1次空気G1によつて保
炎器4を介して火炉内に噴出される際、保炎器5
に沿つて広がつた状態で噴出する。保炎器4の内
側(微粉炭と1次空気G1の混合流と接する側)
はこのとき負圧になり、微粉炭と1次空気G1噴
出ノズル1の内側に同心円上に設けたノズル2か
ら噴出される2次空気G2の一部が、この保炎器
4の先端部分でき込まれ、微粉炭は保炎器4の部
分から安定した火炎を形成して燃焼が行なわれ
る。また、2次空気噴出ノズル2の先端には2次
空気G2の噴出方向(ノズルの軸方向)に対して
所定の角度で傾斜するそらせ板5を配置してい
る。このそらせ板5によつて、2次空気G2の大
部分は、中心部の微粉炭と1次空気G2との混合
流に対する混合が遅れるようになる。また3次空
気G3の噴出ノズル3の先端には3次空気G3の噴
出方向(ノズルの軸方向)に対して所定の角度で
傾斜するそらせ板6を配置している。
(例えば予熱用の重油、あるいはプロパン)噴出
ノズル9が配置され、これに隣接して同心円上の
微粉炭噴出ノズル1が設けられる。微粉炭噴出ノ
ズル1の先端に沿つて保炎器4が設けてある。こ
の保炎器4はノズル1の口径に対し湾曲状に広が
る構造体とし、微粉炭が1次空気G1によつて保
炎器4を介して火炉内に噴出される際、保炎器5
に沿つて広がつた状態で噴出する。保炎器4の内
側(微粉炭と1次空気G1の混合流と接する側)
はこのとき負圧になり、微粉炭と1次空気G1噴
出ノズル1の内側に同心円上に設けたノズル2か
ら噴出される2次空気G2の一部が、この保炎器
4の先端部分でき込まれ、微粉炭は保炎器4の部
分から安定した火炎を形成して燃焼が行なわれ
る。また、2次空気噴出ノズル2の先端には2次
空気G2の噴出方向(ノズルの軸方向)に対して
所定の角度で傾斜するそらせ板5を配置してい
る。このそらせ板5によつて、2次空気G2の大
部分は、中心部の微粉炭と1次空気G2との混合
流に対する混合が遅れるようになる。また3次空
気G3の噴出ノズル3の先端には3次空気G3の噴
出方向(ノズルの軸方向)に対して所定の角度で
傾斜するそらせ板6を配置している。
ここで第2図は3次空気噴出ノズル3のそらせ
板6の角度θ3=10度と一定の条件で、2次空気噴
出ノズル2のそらせ板5の角度θ2の影響を検討し
たデータである。実験条件は次の通りである。
板6の角度θ3=10度と一定の条件で、2次空気噴
出ノズル2のそらせ板5の角度θ2の影響を検討し
たデータである。実験条件は次の通りである。
△微粉炭燃焼炉寸法;φ600mm、長さ5000mm
△供試石炭;太平洋炭、200メツシユ篩い下80%
に粉砕した微粉を使用した。
に粉砕した微粉を使用した。
△石炭供給量;20Kg/h
△1次空気量G1;30Nm3/h
△2次空気量G2
△3次空気量G3}G2+G3=120Nm3/h(G3/G2
=1〜5の範囲内で変化) △3次空気ノズル口径D3;φ300mm 第2図において、縦軸X/D3中のXはバーナ
面からの噴出方向距離であり、D3は3次空気噴
出ノズル3の口径であり、したがつてX/D3は
3次空気が中心部分(燃焼火炎)に拡散してくる
ときの値を示す。すなわち、θ2=10〜65度の条件
では3次空気の中心部分への拡散はX/D3≒3.2
の位置で起こつていることを示す。
=1〜5の範囲内で変化) △3次空気ノズル口径D3;φ300mm 第2図において、縦軸X/D3中のXはバーナ
面からの噴出方向距離であり、D3は3次空気噴
出ノズル3の口径であり、したがつてX/D3は
3次空気が中心部分(燃焼火炎)に拡散してくる
ときの値を示す。すなわち、θ2=10〜65度の条件
では3次空気の中心部分への拡散はX/D3≒3.2
の位置で起こつていることを示す。
第3図は、2次空気噴出ノズル2のそらせ板5
の角度θ2を10度と一定とし、3次空気噴出ノズル
3のそらせ板6の角度θ3の影響を検討したデータ
である。第3図から3次空気の燃焼火炎中心部へ
の拡散位置X/D3が3以上となるθ3は10度以上
であることがわかる。
の角度θ2を10度と一定とし、3次空気噴出ノズル
3のそらせ板6の角度θ3の影響を検討したデータ
である。第3図から3次空気の燃焼火炎中心部へ
の拡散位置X/D3が3以上となるθ3は10度以上
であることがわかる。
次に1次空気G1と微粉炭の混合流体噴出ノズ
ル1、先端にそらせ板を有する2次空気用噴出ノ
ズル2及び先端にそらせ板を有する3次空気噴出
ノズル3から構成され、且つ、2次空気噴出ノズ
ル2と3次空気噴出ノズル3には旋回器7,8を
設けた微粉炭燃焼バーナでの微粉炭の燃焼試験結
果を第4図および第5図に示す。
ル1、先端にそらせ板を有する2次空気用噴出ノ
ズル2及び先端にそらせ板を有する3次空気噴出
ノズル3から構成され、且つ、2次空気噴出ノズ
ル2と3次空気噴出ノズル3には旋回器7,8を
設けた微粉炭燃焼バーナでの微粉炭の燃焼試験結
果を第4図および第5図に示す。
実験条件は、θ2=20度、θ3を20度とした他は、
第2図および第3図における実験条件と同じであ
る。
第2図および第3図における実験条件と同じであ
る。
第4図は微粉炭燃焼バーナでの燃焼火炎中心軸
方向の酸素濃度の変化を示し、第5図は同様に火
炎中心軸上流れ方向のNOX濃度の変化を示す。
第4図、第5図ともに横軸は流れ方向距離Xと3
次空気用噴出ノズル口径Dの比として整理した。
第4図、第5図中に示すA〜Cまでの特性は、同
条件での燃焼試験時の結果を示し対応している。
図中Aは3次空気量G3と2次空気量G2の配分比
がG3/G2=2、BはG3/G2=3、CはG3/G2=
4になるように設定した条件での結果を示す。こ
の燃焼試験では1次空気量G1と微粉炭供給量は
一定にして変動させず、G2とG3のみを変化させ
た。また、1〜3次空気量の総量GT(=G1+G2+
G3)は微粉炭を燃焼させるのに必要な理論空気
量G0に対し、GT/G0=1.2になる条件とし、GTは
一定とした。この結果、A(G3/G2=2)の条件
ではバーナ面から燃焼が進み、バーナ面から離れ
るに従い、O2が消費され、低O2領域が形成され
る。この傾向はB,Cの条件でも同様となる。こ
のO2濃度に対応したNOX濃度の変化を第4図中
のAの結果から、バーナ面で燃焼が起こると石炭
中N分がNOXとして放出され、NOX濃度は増加
する傾向を示すが、O2濃度が低下した領域では、
NOXは減少する。これは、低O2領域では石炭中
N化合物からNH3が生成され、NOXと共存する
ことによつてNOXをN2に還元する脱硝反応が起
こつているためである。しかし、第4図のAの特
性では低O2領域が短かく、O2濃度が次に増加す
る領域が存在する。これは、2次空気G2及び3
次空気G3が混合してくるためで、G3/G2=2の
本条件ではこれら空気の混合が早くなることを表
わしている。この結果、第5図に示すごとく、
NOX濃度はO2増加と共に高くなる傾向を示す。
これは低O2領域で存在したNH3のNOXへの酸化
反応が進むこと、また、チヤー中に含まれるN化
合物がNOXに転換されるためである。従つて、
このG3/G2=2の条件では、炉出口NOX=
200ppmとなり、NOXを低減する効果は少ない。
これに対し、第4〜第5図中のBの特性はG3/
G2=3とした条件での試験結果を示し、3次空
気量G3を増加させることによつて、第4図に示
すごとく、低O2領域を長く保つことができる。
これによつて、第5図に示すごとく、NOXの
NH3による還元反応も進み、NOX濃度はAの
G3/G2=2の条件に対し、大幅に低下する。ま
た、第4図に示すように2次、3次空気の混合に
よつてO2濃度が増加する位置でも、NOXの増加
は少なくすることができる。これは、低O2領域
で共存するNH3がNOXの還元に消費されるため、
空気の混合する位置ではNH3の量が少ないので
酸化されてNOXになる量も減少すること、また
低O2領域が長くなつたことでチヤーの燃焼時間
も長くなり、チヤー中のN分もガス中に放出され
る割合が高くなり、チヤー中N分からのNOX発
生量も減少することに起因している。このG3/
G2=3の条件での炉出口NOX値は100ppmとなり
G3/G2=2の条件に対し1/2にNOX低減が可
能となつた。さらにG3/G2=4の条件で測定し
た結果を第4〜第5図中のCの曲線でO2濃度、
NOX濃度の変化を示したが、G3を増加させるほ
どG3の噴出速度が高くなり、G3は運動量が増え
るので、中心部の燃料に対し、離れ、混合はより
遅くなり、中心軸上の低O2領域はさらに長く保
つことができるから、NOX還元反応を促進でき、
炉出口NOXは70ppmとなつた。すなわち、G3/
G2>2の領域になる範囲でG3とG2を制御すれば
低NOX化を図ることができ、これらの操作は、
2次空気及び3次空気レジスタの角度を変えるだ
けで容易に達成することができる。
方向の酸素濃度の変化を示し、第5図は同様に火
炎中心軸上流れ方向のNOX濃度の変化を示す。
第4図、第5図ともに横軸は流れ方向距離Xと3
次空気用噴出ノズル口径Dの比として整理した。
第4図、第5図中に示すA〜Cまでの特性は、同
条件での燃焼試験時の結果を示し対応している。
図中Aは3次空気量G3と2次空気量G2の配分比
がG3/G2=2、BはG3/G2=3、CはG3/G2=
4になるように設定した条件での結果を示す。こ
の燃焼試験では1次空気量G1と微粉炭供給量は
一定にして変動させず、G2とG3のみを変化させ
た。また、1〜3次空気量の総量GT(=G1+G2+
G3)は微粉炭を燃焼させるのに必要な理論空気
量G0に対し、GT/G0=1.2になる条件とし、GTは
一定とした。この結果、A(G3/G2=2)の条件
ではバーナ面から燃焼が進み、バーナ面から離れ
るに従い、O2が消費され、低O2領域が形成され
る。この傾向はB,Cの条件でも同様となる。こ
のO2濃度に対応したNOX濃度の変化を第4図中
のAの結果から、バーナ面で燃焼が起こると石炭
中N分がNOXとして放出され、NOX濃度は増加
する傾向を示すが、O2濃度が低下した領域では、
NOXは減少する。これは、低O2領域では石炭中
N化合物からNH3が生成され、NOXと共存する
ことによつてNOXをN2に還元する脱硝反応が起
こつているためである。しかし、第4図のAの特
性では低O2領域が短かく、O2濃度が次に増加す
る領域が存在する。これは、2次空気G2及び3
次空気G3が混合してくるためで、G3/G2=2の
本条件ではこれら空気の混合が早くなることを表
わしている。この結果、第5図に示すごとく、
NOX濃度はO2増加と共に高くなる傾向を示す。
これは低O2領域で存在したNH3のNOXへの酸化
反応が進むこと、また、チヤー中に含まれるN化
合物がNOXに転換されるためである。従つて、
このG3/G2=2の条件では、炉出口NOX=
200ppmとなり、NOXを低減する効果は少ない。
これに対し、第4〜第5図中のBの特性はG3/
G2=3とした条件での試験結果を示し、3次空
気量G3を増加させることによつて、第4図に示
すごとく、低O2領域を長く保つことができる。
これによつて、第5図に示すごとく、NOXの
NH3による還元反応も進み、NOX濃度はAの
G3/G2=2の条件に対し、大幅に低下する。ま
た、第4図に示すように2次、3次空気の混合に
よつてO2濃度が増加する位置でも、NOXの増加
は少なくすることができる。これは、低O2領域
で共存するNH3がNOXの還元に消費されるため、
空気の混合する位置ではNH3の量が少ないので
酸化されてNOXになる量も減少すること、また
低O2領域が長くなつたことでチヤーの燃焼時間
も長くなり、チヤー中のN分もガス中に放出され
る割合が高くなり、チヤー中N分からのNOX発
生量も減少することに起因している。このG3/
G2=3の条件での炉出口NOX値は100ppmとなり
G3/G2=2の条件に対し1/2にNOX低減が可
能となつた。さらにG3/G2=4の条件で測定し
た結果を第4〜第5図中のCの曲線でO2濃度、
NOX濃度の変化を示したが、G3を増加させるほ
どG3の噴出速度が高くなり、G3は運動量が増え
るので、中心部の燃料に対し、離れ、混合はより
遅くなり、中心軸上の低O2領域はさらに長く保
つことができるから、NOX還元反応を促進でき、
炉出口NOXは70ppmとなつた。すなわち、G3/
G2>2の領域になる範囲でG3とG2を制御すれば
低NOX化を図ることができ、これらの操作は、
2次空気及び3次空気レジスタの角度を変えるだ
けで容易に達成することができる。
次に、これらA〜Cの各条件での結果から、中
心軸上流れ方向距離Xに対し、2次、3次空気の
混合する位置(第4図中〜の位置)を3次空
気ノズル3のスロート口径D3との関係で整理す
ると次のように表わせる。先ずAの条件ではX/
D3=2、Bの条件ではX/D3≒3及びCの条件
ではX/D3≒4であつた。従つてG3/G2を大き
くすることはX/D3を大きくすることであり、
本発明者らの検討結果ではG3/G2>3以上に対
し、X/D3>3の条件にすることが低NOX燃焼
を実現するのに必要である。
心軸上流れ方向距離Xに対し、2次、3次空気の
混合する位置(第4図中〜の位置)を3次空
気ノズル3のスロート口径D3との関係で整理す
ると次のように表わせる。先ずAの条件ではX/
D3=2、Bの条件ではX/D3≒3及びCの条件
ではX/D3≒4であつた。従つてG3/G2を大き
くすることはX/D3を大きくすることであり、
本発明者らの検討結果ではG3/G2>3以上に対
し、X/D3>3の条件にすることが低NOX燃焼
を実現するのに必要である。
また第2図および第3図から、X/D3とする
条件は、2次空気噴出ノズル2のそらせ板5の角
度が10〜65度であり、3次空気噴出ノズル3のそ
らせ板6の角度が10度以上であり、したがつてこ
れらの角度を有するそらせ板のときに低NOX燃
焼を効率よく実現できる。
条件は、2次空気噴出ノズル2のそらせ板5の角
度が10〜65度であり、3次空気噴出ノズル3のそ
らせ板6の角度が10度以上であり、したがつてこ
れらの角度を有するそらせ板のときに低NOX燃
焼を効率よく実現できる。
更に、前記した2次空気ノズル2と3次空気ノ
ズル3に旋回器7,8を設ける理由としては、1
次空気によつて微粉炭を低空気比条件で燃焼さ
せ、その火炎と2次、3次空気の混合を適度に進
めるために必要な要素であり、旋回器7,8がな
く、旋回流として噴出させないときは、2次空
気、3次空気の混合が早くなる。従つて旋回器
も、そらせ板同様に2次、3次空気と微粉炭燃焼
の火炎との混合を遅くする効果を有する。
ズル3に旋回器7,8を設ける理由としては、1
次空気によつて微粉炭を低空気比条件で燃焼さ
せ、その火炎と2次、3次空気の混合を適度に進
めるために必要な要素であり、旋回器7,8がな
く、旋回流として噴出させないときは、2次空
気、3次空気の混合が早くなる。従つて旋回器
も、そらせ板同様に2次、3次空気と微粉炭燃焼
の火炎との混合を遅くする効果を有する。
本発明によれば、微粉炭の着火性を良くし、保
炎効果を高くすると共に、100ppm以下のNOX発
生量となる低NOX効果があり、且つ2次空気、
3次空気量を制御するだけで、NOX発生量を制
御できるから、光化学スモツグ注意報などが発せ
られる緊急時の処置を容易に対応することがで
き、信頼性向上にも大きく貢献できる。
炎効果を高くすると共に、100ppm以下のNOX発
生量となる低NOX効果があり、且つ2次空気、
3次空気量を制御するだけで、NOX発生量を制
御できるから、光化学スモツグ注意報などが発せ
られる緊急時の処置を容易に対応することがで
き、信頼性向上にも大きく貢献できる。
第1図は本発明の燃焼制御方法を説明するため
の微粉炭バーナ略図、第2図および第3図はそら
せ板の角度と3次空気の燃焼火炎中心部への拡散
位置との関係を示す図、第4図および第5図は3
次空気量と2次空気量の配分による燃焼特性を示
す図である。 1……1次空気と微粉炭混合流体の噴出ノズ
ル、2……2次空気噴出ノズル、3……3次空気
噴出ノズル、4……保炎器、5,6……そらせ
板、7,8……旋回器、9……補助燃料ノズル。
の微粉炭バーナ略図、第2図および第3図はそら
せ板の角度と3次空気の燃焼火炎中心部への拡散
位置との関係を示す図、第4図および第5図は3
次空気量と2次空気量の配分による燃焼特性を示
す図である。 1……1次空気と微粉炭混合流体の噴出ノズ
ル、2……2次空気噴出ノズル、3……3次空気
噴出ノズル、4……保炎器、5,6……そらせ
板、7,8……旋回器、9……補助燃料ノズル。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 噴出方向先端部に保炎器を有するとともに1
次空気と微粉炭との混合流を噴出する混合流噴出
ノズルと、この混合流噴出ノズルの外周囲に設け
られた2次空気用噴出ノズルと、この2次空気用
噴出ノズルの外周囲に設けられた3次空気用噴出
ノズルとを備え、前記2次空気用噴出ノズルの噴
出方向先端部と前記3次空気用噴出ノズルの噴出
方向先端部とにそれぞれ噴出方向に向つてその内
径が次第に大きくなるそらせ板を有することを特
徴とする微粉炭燃焼バーナ。 2 前記2次空気用噴出ノズルに設けられたそら
せ板が、そのノズルの軸方向に対し外側に10〜65
度の角度で傾斜していることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の微粉炭燃焼バーナ。 3 前記3次空気用噴出ノズルに設けられたそら
せ板が、そのノズルの軸方向に対し10度以上の角
度で傾斜していることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の微粉炭燃焼バーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5913084A JPS60202204A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | 微粉炭燃焼バーナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5913084A JPS60202204A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | 微粉炭燃焼バーナ |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19092589A Division JPH0244111A (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | 微粉炭燃焼方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60202204A JPS60202204A (ja) | 1985-10-12 |
JPH0238850B2 true JPH0238850B2 (ja) | 1990-09-03 |
Family
ID=13104414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5913084A Granted JPS60202204A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | 微粉炭燃焼バーナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60202204A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60226609A (ja) * | 1984-04-23 | 1985-11-11 | Babcock Hitachi Kk | 燃焼装置 |
EP0445938B1 (en) * | 1990-03-07 | 1996-06-26 | Hitachi, Ltd. | Pulverized coal burner, pulverized coal boiler and method of burning pulverized coal |
WO2020234965A1 (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 固体燃料バーナ |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5644504A (en) * | 1979-09-20 | 1981-04-23 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | Method of combusting pulverized coal in pluverized coal combusting furnace |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5360139U (ja) * | 1976-10-23 | 1978-05-22 |
-
1984
- 1984-03-27 JP JP5913084A patent/JPS60202204A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5644504A (en) * | 1979-09-20 | 1981-04-23 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | Method of combusting pulverized coal in pluverized coal combusting furnace |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60202204A (ja) | 1985-10-12 |
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