JPH0235856Y2 - - Google Patents

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JPH0235856Y2
JPH0235856Y2 JP1983008698U JP869883U JPH0235856Y2 JP H0235856 Y2 JPH0235856 Y2 JP H0235856Y2 JP 1983008698 U JP1983008698 U JP 1983008698U JP 869883 U JP869883 U JP 869883U JP H0235856 Y2 JPH0235856 Y2 JP H0235856Y2
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water
river
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seawater
movable shelf
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JP1983008698U
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Description

【考案の詳細な説明】 [本考案の技術分野] 本考案は、海水が進潮してくる河川域の河水を
海水の混入を阻止することによつて、工業用水等
として簡易に活用することを可能にする水位対応
式の淡水分離用可動棚装置に関するものである。
[従来の技術、および解決すべき問題点] 周知のとおり、我が国では海岸線付近に多数の
重・軽工業工場が立地しており、これら工場で使
用する工場用水は厖大な量である。このような事
情から、河水を有効利用を図ることが必要とされ
ているが、河口付近の河水は潮の干満により海水
と混ざり合うため、そのまゝでは工場用水として
使用することができない。
かゝる問題を解決する方法として、河口に水門
等の構造物を構築して河水を堰き止める方法が考
えられるが、一般に臨海工業地域付近における河
幅が広く、しかも満潮時を基準にして築造しなけ
ればならぬため、水門建造費が厖大なものになる
のに加えて、そのような構造物を設置してしまう
と、その付近での河川の利用(例えば船舶の航
行、漁業など)に支障を生ずることは避け難く、
兎角、付近の住民の利益が損なわれることが否め
なかつた。
本考案者は、水門等の構造物を構築することに
前述のごとき難点があるのに鑑み、その打開策に
ついて工夫研究を重ねてきた結果、河川側の表層
流に所要の流水抵抗を与えるようにすれば、海水
と混合することの殆どない河水を表層域において
取水できるとの着想に至り、この新着想を基礎と
して更に工夫研究を凝らしてきた次第である。
しかして、本考案は、水門等のように厖大な構
築費用を要せず、しかも船舶の航行にも支障の少
ない水位対応式の淡水分離用可動棚装置を提供す
ることを技術的課題とするものである。
[課題解決のために採用した手段] 本考案者が上記技術的課題を解決するために採
用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、
次のとおりである。
即ち、本考案は、海水が進潮する河川域Rの両
岸に対設された支柱1,1間に、河川流に流動抵
抗を付与するスクリーン部材を河水の流れを停滞
せしめる流水抵抗体5として、昇降可能に設置す
るという可動棚(かどうしがら)手段を採用する
ことによつて、下流側における海水表層部分の進
潮を制限すると共に、上流側の河水流には流動抵
抗を付与することによつて取水に必要な淡水溜域
を形成できるようにした実用的な淡水分離用可動
棚装置を実現したのである。
[実施例] 以下、本考案を添附図面に示す実施例に基いて
更に具体的に説明する。図面は、本考案の実施例
である水位対応式淡水分離用可動棚装置の河川流
路方向から眺めた正面図である。
図面上、符号1で指示するものは、河川の海水
進潮影響域の両岸に対設された一対の支柱であ
る。これらの支柱1の各々の上下部には、スプロ
ケツト2,2とエンドレスチエーン3が附設して
あり、駆動モータMを駆動することによつて前記
両岸のチエーン3,3が同一方向に同速度で同じ
量だけ正逆循環移動されるようになつている。
符号4で指示するものはメインケーブル
(main cable)であり、その両端は上記エンドリ
スチエーン3,3に同一レベルを保つて連結され
てある。したがつて、上記駆動モータM,Mが駆
動して、チエーン3,3におけるメインケーブル
4の連結部位が上昇すると当該ケーブル4は上昇
し、同連結部位が下降すると当該ケーブル4は下
降する。
符号5で指示するものは、流水抵抗体である。
具体的には、流水抵抗体5は、上記メインケーブ
ル4と、このメインケーブル4に所定間隔をもつ
て繋止されたサスペンダーケーブル(suspender
cable)6と;同メインケーブル4の下方に位置
するごとく上記エンドレスチエーン3,3に連結
されたサブケーブル7と、多数の短冊状のスクリ
ーン構成材5a,5a…とによつて構成されてお
り、これらスクリーン構成材5a,5a…の各々
が並立状態で河水流に向流対向するように前記メ
インケーブル4、サスペンダーケーブル6、およ
びサブケーブル7に支持連結されることによつて
流動抵抗機能を発輝する構成にしてある。かくし
て、河川の水流は、前記スクリーン構成材5a,
5a…の間から水漏れする如く少量ずゝ流出する
ことになるが、それは同時に海水と河水との撹拌
現象を抑制する作用を発揮する。なお、スクリー
ン構成材5aとしては、防錆塗料を塗布した塗装
鉄板、ステンレス板または耐候性・耐塩性(耐薬
品性)合成樹脂パイプを簣子式に繋いで使用する
ことができる。
図示例では、可能な限り構造強度を大きく、か
つ、重量を軽くする狙いから、短冊状のスクリー
ン構成材5a,5a…の下端は両岸付近から中央
に向うに従つて次第に高く、全体としてアーチ状
を成すとともに、隣接するスクリーン部材5a,
5a同士の間隔も両岸から中央に向うにつれて大
きくしてある。それゆえ、河川の表層域では両岸
付近において大きな流水抵抗が与えられる一方、
中央付近では小さくなつている。これは、工業用
水の取水は両岸付近において行われるのが常態で
あり、河川の中央部では海水が逆流して河水と海
水とが多少混合したとしても両岸付近には影響が
なく、工業用水として充分に使用できることか
ら、河川中央部分においては強く加わる河川の水
流圧負担を軽減することを優先したのである。
他方、潮の干満で河水と海水との相対的水位は
変化するので、淡水溜域に海水が混入する惧れが
あるときは、変化した水位に応じて流水抵抗体5
を淡塩水の境界部に向けて移動させ、当該抵抗体
5の下端部の位置を淡水の取水に必要とされる河
水深度に補正する必要がある。本実施例では、支
柱1,1脇の駆動モータM,Mを駆動させること
によつて、メインケーブル3およびサブケーブル
7が上下動し、これに伴つて流水抵抗体5も昇降
することになるが、河水位に対する海水位(潮
位)を検出して自動的に抵抗体5を上下動させる
ことも可能である。なお、図中、H,W,Lは満
潮レベル、L,W,Lは干潮レベルを示す。
[本考案の効果] 以上実施例をもつて説明したとおり、本考案の
可動棚装置にあつては、要に臨んで随意に上昇さ
せることが可能な流水抵抗体を海水が進潮してく
る河川域の河水中に所要の深さに沈潜させる、と
いう簡素な可動棚機構手段を採用することによつ
て大量の淡水を工業用水として簡易に分離するこ
とが可能であるので、水門構造物などの大掛りな
施設を設ける必要があつた従来技術と異なつて建
造費が大幅に軽減化できて非常に資本節約的であ
るうえに、付近住民の河川利用に迷惑(船舶の航
行妨害、鮭鱒の遡上阻止など)を与えることもな
く、公共の施設としての適性も頗る良好である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施である水位対応式淡水分
離用可動棚装置の正面図である。 1……支柱、3……メインケーブル、4……サ
スペンダーケーブル、5……流水抵抗体、5a…
…スクリーン構成材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 海水が進潮する河川域Rの両岸に支柱1,1
    を対設し、この支柱1,1との間に、多数の短
    冊状スクリーン構成材5a,5a…より成る流
    水抵抗体5を、その下端部が取水に必要な河水
    深度にまで沈潜可能なる如くし、下流側におけ
    る海水上層部分の進潮を制限して河水上層部へ
    の海水混入を抑制すると共に、上流側の河水流
    に対し流動抵抗を付与して取水に必要な淡水溜
    域が上流側付近に出来るように昇降可能に張設
    したことを特徴とする水位対応式の淡水分離用
    可動棚装置。 支柱1,1に、メインケーブル4とサブケー
    ブル7とを昇降可能に張り渡し、これらケーブ
    ル4,7に短冊状のスクリーン構成材5a,5
    a…を横繋ぎに連結することによつて流水抵抗
    体5を構成した請求項記載の、水位対応式の
    淡水分離用可動棚装置。 流水抵抗体5の下端部がアーチ形状を成して
    いる請求項または記載の、水位対応式の淡
    水分離用可動棚装置。
JP869883U 1983-01-24 1983-01-24 水位対応式の淡水分離用可動柵装置 Granted JPS59116420U (ja)

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JPS59116420U JPS59116420U (ja) 1984-08-06
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3917869B2 (ja) * 2002-01-18 2007-05-23 三菱重工業株式会社 開閉式港湾構造物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5689613A (en) * 1979-12-15 1981-07-21 Sumitomo Electric Ind Ltd Floating and sinking type fense of flexible membrane

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