JPH0234838B2 - Kokukinotadanfuratsupukiko - Google Patents

Kokukinotadanfuratsupukiko

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JPH0234838B2
JPH0234838B2 JP3870080A JP3870080A JPH0234838B2 JP H0234838 B2 JPH0234838 B2 JP H0234838B2 JP 3870080 A JP3870080 A JP 3870080A JP 3870080 A JP3870080 A JP 3870080A JP H0234838 B2 JPH0234838 B2 JP H0234838B2
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Juzo Nakagami
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Fuji Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複数段の四節リンク装置の組合せか
らなるリンク装置を有する航空機の多段フラツプ
機構に関する。
(従来の技術) 航空機の高揚力装置の多段式フラツプ作動機構
においては、前フラツプの回動の初期微少角変化
時に、後フラツプの回動角度がその最大値近傍に
達し、その後、前フラツプがその残る回動角度範
囲にわたつて回動する間、後フラツプがその回動
角度の最大値近傍の値に保たれるように、両フラ
ツプの回動を制御しなければならない場合があ
る。
このように2つのフラツプをその回動運動に関
連をもたせつつ回動させるには、基端を固定枢軸
によつて枢着した2本の揺動アームを設けてそれ
らの先端部にフラツプを連結し、両揺動アームの
それぞれに油圧シリンダ等からなるアクチユエー
タを連結し、両揺動アームを前述のような角度関
係で回動するようにアクチユエータの伸縮量を制
御することが第一に考えられる。
第二の手段としては、一方の揺動アームが回動
する状態で他方の揺動アームの回動を阻止するラ
ツチ機構等を設け、適当な回動位置で機械的にラ
ツチ機構を切換えて他方の揺動アームの回動を開
始させることが考えられる。
最後に、四節リンク装置を用い、その一側のリ
ンクにより一方の揺動部材を制御し、その中間リ
ンク上の軌跡を利用して他方の揺動部材を制御す
ることも考えられる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、前記第一の手段を採用すると、アクチ
ユエータの制御系統のリミツトスイツチ、シーケ
ンスバルブ等の部品が必要になり、機構自体がき
わめて複雑になり作動の信頼性が低下するととも
に、アクチユエータ等の機能部品の所要数が多く
なつて高価となる。
また、前記第二の手段でも機構が複雑になり、
それだけ信頼性が低下する。また、ラツチ機構を
用いると、切換え方式のため、切換わり時点にお
ける作動が不連続になるという欠点も生ずる。
また、前記最後の手段では、リンク機構は四節
リンク機構と五節リンク機構の組合せに相当する
ものとなり、設計にあたつての解析がきわめて複
雑なものとなる。
以上の点に鑑み、本発明は、解析が容易で部材
寸度の決定も容易な四節リンクのみの組合せによ
つて、2つの揺動部材としての前後のフラツプを
前述の関係をもつて正確に回動させることのでき
るリンク装置をもつた航空機の多段フラツプ機構
を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、航空機の多段フラツプ機構
は、第1段の四節リンク装置、第2段の四節リン
ク装置等の2組以上の四節リンク装置を備え、各
四節リンク装置は、基準リンクと、この基準リン
クの一端に第1ピンで基端が枢着され基準リンク
よりかなり短い第1揺動リンクと、上記基準リン
クの他端に第2ピンで基端が枢着され基準リンク
と同長の第2揺動リンクと、第1および第2揺動
リンクの先端同士を枢着し基準リンクよりかなり
短い中間リンクと、により構成され、第2段以下
の四節リンクの第1揺動リンクは、前段の第2揺
動リンクと一体的に前段の第2ピンまわりで回動
するように枢着され、すべての四節リンク装置の
各々は、その作動開始前の基準状態と、基準状態
からある角度範囲だけ回動した作動完了状態とを
有し、前記基準状態では、各四節リンク装置の第
1揺動リンクと中間リンクは、第2揺動リンクの
先端を基準リンクに近づけるように相互に屈曲し
た状態をとるようにセツトされ、また前記作動完
了状態では、第1揺動リンクと中間リンクはそれ
らがほぼ直線状をなすように伸長して第2揺動リ
ンクの先端を基準リンクから離すようにセツトさ
れ、主翼の後縁部には前記フラツプおよび後方フ
ラツプが支持され、これらのフラツプは、主翼後
縁部に収納される閉位置と、主翼後縁部から後下
方へ変位する開位置との間で可動とされ、主翼か
ら後方へ突出するブランケツトには、前記第1段
の四節リンク装置が支持され、第1段四節リンク
装置の第1揺動リンクは前記ブランケツトにより
構成され、第1段四節リンク装置の基準リンクに
前方フラツプが取付けられ、最終段の4節リンク
装置の第2揺動リンクに後方フラツプが固着され
ており、すべての四節リンク装置の基準状態が両
フラツプの閉位置に対応し、四節リンク装置の作
動完了状態が両フラツプの開位置に対応するよう
に構成されている。
(作用) 以上の構成により、第1段の四節リンク装置の
基準リンクと第1揺動リンクのなす角度の基準状
態から作動完了状態への変動範囲のうちの初期微
少角変化時には、最終段の四節リンク装置の基準
リンクと第2揺動リンクのなす角度の変動量が最
大値となり、かつ、第1段の四節リンク位置の基
準リンクと第1揺動リンクのなす角度の変動範囲
のうちの残る範囲の全域にわたり、最終段の四節
リンク装置の基準リンクと第2揺動リンクのなす
角度の変動がきわめて小となる特性が与えられ、
このため、多段フラツプ機構は、その基準状態か
ら作動完了状態への変位に際し、前方フラツプが
主翼に対し後下方へ向かつて僅か移動する間に後
方フラツプは一気に後下方へ大きく移動し、以後
その移動位置を保持し続ける。
(実施例) 以下、図面について本発明の実施例を説明す
る。
第1図ないし第3図は本発明の航空機用多段フ
ラツプ機構に用いるリンク機構のみを原理的に示
している。
第1図において、1は、四節リンク装置の基準
リンクとなる部材であつて、説明の便宜上ほぼ梯
形板状をなすものとして図示してある。この板状
部材1の左辺の両端部の第1ピンA0および第2
ピンB0の間の部分は第1段の四節リンク装置の
基準リンクを構成している。この基準リンクA0
−B0の一端には第1ピンA0によつて第1の揺動
リンク2の基端が枢着されている。第1の揺動リ
ンク2の先端にはピンD0によつて中間リンク3
の一端が枢着され、この中間リンク3の他端はピ
ンC0によつて第2の揺動リンク4に枢着されて
いる。この揺動リンク4は前記第2ピンB0によ
つて基準リンクA0−B0の他端に枢着されている。
揺動リンク4は図示の例では三角形状の板からな
り、機構学的にはこの板のピンB0,C0間によつ
て第2の揺動リンクが構成される。なお、本明細
書中で、四節リンク装置の各リンクを1つの部材
として言及する場合には、リンクに付した符号を
用いて例えば「リンク2」・「リンク4」等の表現
をとるが、各リンクを純粋に機構学的な意味で言
及する場合には、リンク両端のピンの符号を用い
て例えば「リンクA0−D0」、「リンクB0−C0」等
の表現をとることにする。
以上の構成によつて、4つのリンク構成部材
1,2,3,4は、基準リンクA0−B0、第1揺
動リンクA0−D0、第2揺動リンクB0−C0および
中間リンクC0−D0からなる第1段の四節リンク
装置を構成する。基準リンクA0−B0と第1揺動
リンクA0−D0のなす角度α0は、後述するところ
から明らかなように本発明では重要な意味をもつ
ている。基準リンクA0−B0と第2揺動リンクB0
−C0のなす角度β0は、第1段の四節リンク装置に
続いて設けられる第2段の四節リンク装置に影響
を与える。
第2段の四節リンク装置の基準リンクも前述の
梯形板状部材1によつて構成される。部材1の頂
辺の左端部には前記第2ピンB0が設けられてい
るが、この第2ピンB0は第1段の四節リンク装
置の一部を構成すると同時に第2段の四節リンク
装置の一部を構成している。したがつて、ピン
B0を第2段四節リンクの一部として言及する場
合には、今後説明の便宜上、B0と異なる符号A1
を用いることにする。
第2段の四節リンク装置の基準リンクは、第2
ピンA1(すなわちピンB0)と部材1の頂辺の右端
部の第3ピンB1の間の部材1の部分によつて構
成される。この基準リンクA1−B1の一端A1
は、前述のように揺動リンク4が枢着されている
が、この揺動リンク4の一部には前記ピンC0
異なる位置にピンD1が設けられており、揺動リ
ンク4のピンA1,D1の間の部分によつて、第2
段四節リンク装置の第1揺動リンクA1−D1が構
成される。このように、第1段四節リンクの第2
揺動リンクB0−C0と第2段四節リンクの第1揺
動リンクA1−D1とは、同じ揺動リンク4の一部
をなしているので、一体的に揺動することにな
る。なお、このように2つのリンクB0−C0,A1
−D1を一体的に揺動させるには、必ずしも図示
のような三角形板部材4を用いなくてもよいこと
は明らかである。
基準リンクA1−B1の他端には、ピンB1によつ
て同様に三角形板リンク5が枢着され、このリン
ク5の先端部のピンC1には中間リンク6の一端
が枢着され、その他端はピンD1によつてリンク
4に枢着されている。リンク5のピンB1,C1
間の部分は、第2揺動リンクB1−C1を構成する。
かくして、基準リンクA1−B1、第1揺動リンク
A1−D1、第2揺動リンクB1−C1および中間リン
クC1−D1によつて第2段の四節リンク装置が構
成される。この四節リンク装置の基準リンクA1
−B1と第1揺動リンクA1−D1のなす角度は、前
述の角度β0に応じて定まる角度であるから符号
β′0で示すことにする。また、基準リンクA1−B1
と第2揺動リンクB1−C1のなす角度はβ1で示さ
れる。
次に続く第3段の四節リンク装置の基準リンク
は、部材1の右辺の両端のピンB1,B2の間に形
成される。第2段の四節リンク装置の一部をなす
ピンB1は、第3段の四節リンク装置の一部をも
なすので、第3段リンク装置の一部として言及す
る場合には、ピンB1に異なる符号A2を用いるこ
とにする。
基準リンクA2−B2の一端には、前記リンク5
のピンD2とA2との間の部分により構成される第
1揺動リンクA2−D2の基端が枢着されている。
また、基準リンクA2−B2の他端にはリンク7の
基端がピンB2により枢着され、リンク7の先端
のピンC2には中間リンク8の一端が枢着され、
その他端はピンD2によりリンク5に枢着されて
いる。かくして、基準リンクA2−B2、第1揺動
リンクA2−D2、第2揺動リンクB2−C2、および
中間リンクC2−D2を有する第3段の四節リンク
装置が構成される。このリンク装置の基準リンク
と第1揺動リンクのなす角度は、第2段四節リン
ク装置の角度β1によつて定まる角度であるから符
号β′1を付して呼ぶことにする。基準リンクA2
B2と第2揺動リンクB2−C2のなす角度はβ2で表
わされる。
第1図に示すリンク機構は以上のように3段の
四節リンク装置から構成されているが、必要によ
つては同じような関係をもたせて第4段以降の四
節リンク装置を設けることもできる。いずれにし
ても、図示の実施例では第3段の四節リンク装置
が最終段のリンク装置を構成している。
いま、以上の構成において、第1段四節リンク
装置の第1揺動リンクA0−D0がその基準角度位
置から揺動して、角度α0が△α0だけ変化したとす
ると、角β0も△β0だけ変化する。第1段四節リン
ク装置の第2揺動リンクの角度の変化△β0は、第
2段四節リンク装置の第1揺動リンクの角度の変
化△β′0に等しいから、第1段四節リンク装置の
第2揺動リンクの角度変化は、そのまま第2段四
節リンク装置の第1揺動リンクへ第2段リンク装
置へのインプツトとして伝達されることになる。
角度変化△β′0が第2段リンク装置の第2揺動リ
ンクの角度β1の変化△β1を生起せしめることは明
らかであり、以下同様にして、第3段四節リンク
装置すなわち最終段四節リンク装置の第2揺動リ
ンクB2−C2の角度β2の基準角度からの変化△β2
が得られる。
以上に説明したリンク機構の第1図の位置は実
際には基準位置ではなく、少し変化した第2図の
位置が基準位置である。この基準位置では、第1
段四節リンクの第1揺動リンクA0−D0と中間リ
ンクC0−D0は屈曲状態にあり、したがつて第2
揺動リンクB0−C0はその先端が基準リンクA0
B0に近づいている。第2段以下の四節リンクに
ついても同様で、第1揺動リンクと中間リンクは
基準位置で屈曲し、この屈曲の結果、第2揺動リ
ンクは基準リンクに近づいている。このような基
準位置において、 α0=β′0=β′1=30゜ とし、さらにリンクの長さを、 0 00 00 00 01 11 11 11 12 22 22 22 2 =1:1:(0.423):(0.577) なる関係にあるように定めると、リンク機構は第
2図の基準位置から第1図の状態を経て第3図の
状態に変化し(第2図ではα0=30゜、第1図では
α0=35゜、第3図ではα0=60゜)、角度β0,β1,β
2
第4図のグラフに示すように変化する。
このグラフにおいて、横軸はα0および△α0を、
縦軸は各段の四節リンク装置の第2揺動リンクの
角度βおよびその変化量△βを表わしている。こ
のグラフから明らかなように、α0が僅少角度であ
る5度変化する間にβ2は△β2=30゜だけ変化し、
α0が5゜〜60゜にわたつて変化する間、△β2は近似的
に一定値30゜を保つている。
このグラフには、β2の変化がβ0およびβ1の変化
と対比した形で示されているので、それらの関係
がよくわかるが、これから容易に推察されるよう
に、第1図ないし第3図に示す構成に加えて第4
段以下の四節リンク装置を設けることによつて、
△α0と、最終段四節リンク装置の第2揺動リンク
の角度変化△βとの相関特性は一層顕著なものと
することができる。なお、四節リンク装置を何段
設けるかは、応用する機構が要求する精度によつ
て決定される。第4図のような特性が得られる理
由は次のように説明することができる。各四節リ
ンクはその基準位置では、第1揺動リンクと中間
リンクが屈曲し、第2揺動リンクが基準リンクに
近づいている。この状態で第1揺動リンクが基準
リンクから離れる方向へ回動し始めるにつれ、第
2図と第1図の比較により明らかなように、第1
揺動リンクと中間リンクの屈曲の程度は第1揺動
リンクの僅かな回動につれ急速に少なくなり、第
1ピンA0と第2揺動リンクの先端のピンC0の距
離は急速に増大する。これは第2揺動リンクが第
1揺動リンクの最初の僅かな回動で、基準リンク
から離れる方向へ大きく回動させられることを意
味する。そして、第1図の状態から第3図の状態
への移行の際には、第1揺動リンクの回動角度に
比し第2揺動リンクの回動角度は小さなものとな
る。このように四節リンク機構の基準位置すなわ
ち作動開始位置を定めることによつて、上述のよ
うな特性を得ることができるが、四節リンク機構
を複数連設することによつて、上記特性は第4図
に示すように一層顕著なものとなる。
以上のように、第1段の四節リンク機構の第1
揺動リンクの角度変化と、最終段の四節リンク機
構の第2揺動リンクの角度変化とは一定の相関関
係をもつているので、両揺動リンクに回動角度を
制御すべき2つのフラツプをそれぞれ支持すれ
ば、両フラツプの回動角度を一定の関係をもつよ
うに制御することができる。すなわち、第1段四
節リンク装置のリンク2に前方フラツプを支持
し、最終段四節リンク装置のリンク7に後方フラ
ツプを支持すると、両フラツプは前述の相関関係
をもつて回動変位することになる。
第5図はリンク機構の他の例を示す。
この例は3段の四節リンク装置の組合せからな
る例で、第1段四節リンク装置はA0−B0,B0
C0,C0−D0,D0−A0で、第2段四節リンク装置
はA1−B1,B1−C1,C1−D1,D1−A1で、また
第3段四節リンク装置はA2−B2,B2−C2,C2
D2,D2−A2でそれぞれ示されている。この例で
は、3つの段の四節リンク装置の基準リンクは
A0−B0,A1−B1,A2−B2であつて常に同一直
線上に位置している。第1段四節リンク装置の第
1揺動リンクA0−D0が基準リンクに対してなす
角度はα0で、また、最終段としての第3段の四節
リンク装置の第2揺動リンクB2−C2が基準リン
クに対してなす角度はβ2でそれぞれ示される。
以上の構成において、基準状態で α0=β′0=β′1=0゜ とし(β′0=β0、β′1=β1)、リンクの長さを 0 00 00 00 01 11 11 11 12 22 22 22 2 =2:2:1:1 とすると、第6図に示すような関係が得られる。
なお、第6図では第5図に示す例において、四節
リンク装置を上述の関係で5段設けた場合までを
示している。このグラフから明らかなように、段
数を増せば増す程、α0のわずかな初期変化△α0
で、βは大きく(60゜)変化し、以後α0が大きく
変化してもβはほぼ一定値に保たれることにな
る。
第7図は、いわゆるUSBフラツプシステムを
有する航空機のフラツプヒンジ機構に前述のリン
ク機構を応用した本発明を示す。
同図において、11は航空機の主翼であつて、
基準空力翼面を形成している。この主翼11の後
縁部には、多段式高揚力装置用空力翼面を構成す
る前方フラツプ12および後方フラツプ13が設
けられている。これらの両フラツプ12,13
は、第7図の状態では開位置にあり、閉位置にお
いては第8図に示すように主翼11の後縁部に格
納されるようになつている。
主翼11の後部下面にはブラケツト14が後方
へ向つて突設されており、このブラケツト14の
途中のピンA0によつてリンク1bが枢着されて
いる。リンク1bは、これから説明する3段の四
節リンク装置の基準リンクを与える部材であつ
て、その上端にはピン15によつて前方フラツプ
12が金具16を介して枢着されている。また、
フラツプ12の前端下部の金具17はピン18に
よつてアクチユエータ20の一端に枢着され、ア
クチユエータ20の他端はピン21によつて前記
リンク1bに枢着されている。
前述のブラケツト14はリンク1bを横切つて
延び、その先端部はリンク2bを構成している。
リンク2bは前述のようにピンA0によつてリン
ク1bに枢着され、リンク1bに対して相対的に
回動自在であつて第1段の四節リンク装置の第1
揺動リンクを構成する。リンク1bの下端寄りに
はピンB0によつて第2揺動リンク4bが枢着さ
れている。したがつて、リンク1bのピンA0
B0の間に基準リンクA0−B0が与えられている。
第2揺動リンク4bの先端にはピンC0によつて
中間リンク3bの一端が枢着され、その他端はピ
ンD0によつて第1揺動リンク2bの先端に枢着
されている。
以上のようにして第1段の四節リンク装置A0
−B0,B0−C0,C0−D0,D0−A0が構成され、基
準リンクA0−B0と第1揺動リンクとの間に角α0
が形成され、基準リンクA0−B0と第2揺動リン
クとの間に角β0が形成される。
第2揺動リンク4bの途中には、ピンD1によ
つて、第2段四節リンク装置の中間リンク5bの
一端が枢着され、中間リンク5bの他端はピン
C1によつてリンク6bの先端に枢着されている。
このリンク6bの基端はリンク1bにピンB1
よつて枢着されている。かくして、第2段四節リ
ンク装置は、基準リンクA1−B1、第1揺動リン
クA1−D1、第2揺動リンクB1−C1、中間リンク
C1−D1によつて構成される。
リンク6bの途中のピンD2にはリンク7bの
一端が枢着され、その他端はピンC2によつて、
後方フラツプ13のブラケツト22に枢着されて
いる。そして、このブラケツト22の先端寄りに
はピンB2によつて前記リンク1bの下端が枢着
されている。後方フラツプ13のブラケツト22
はリンク8bを構成するものであつて、リンク1
b,6b,7b,8bによつて第3段四節リンク
装置が構成される。その基準リンクはA2−B2
より構成され、第1揺動リンク、第2揺動リン
ク、中間リンクは、それぞれ、A2−D2,B2
C2,C2−D2によつて構成される。この第3段四
節リンク装置、すなわち最終段リンク装置、の第
2揺動リンクB2−C2が基準リンクA2−B2に対し
てなす角度はβ2によつて示してある。
後方フラツプ13のブラケツト22、すなわち
リンク8bの先端にはピン24によつてアクチユ
エータ25の一端が枢着され、その他端はピン2
6によつて主翼のブラケツト14に枢着されてい
る。
以上に述べた機構によつて、前方フラツプ12
はピンA0を中心として主翼11に対して円弧運
動を行ない、また後方フラツプ13はピンB2
中心としてリンク1bに対して(すなわち前方フ
ラツプ12に対して)円弧運動を行なうように構
成されることになる。なお、前述のアクチユエー
タ20は、その伸縮によつて前方フラツプ12の
リンク1bに対する取付け角度を変化させるため
のものであるが、この取付け角度変更のためには
他の任意の手段を採用することができる。
前述のアクチユエータ25は例えば油圧シリン
ダ等からなる伸縮機構で、これによつて、この実
施例の要部をなす3段の四節リンク装置からなる
リンク機構が作動される。
航空機が巡航状態にあるときは、前方フラツプ
12および後方フラツプ13は第8図に示す位置
にあり、主翼11の翼形の後縁部の一部を構成し
ている。
離陸や着陸時等、一時的に大きな揚力を得よう
とするときは、アクチユエータ25を収縮させ、
両フラツプ12,13を第7図の実線で示す状態
にする。
USBフラツプシステム(例えば米国特許第
3987983号明細書に記載のシステム)においては、
主翼の前方上方に配置されたジエツトエンジンの
後方への排気が、主翼、前フラツプおよび後フラ
ツプの上面によつて構成される曲面に沿つて流
れ、第7図に矢印Fで示すように下方へ曲がる流
束となり、この排気の有する下向きの成分によつ
て揚力の増加を得るようにする。このため、通常
の離陸や着陸の場合には、主翼11、前方フラツ
プ12、後方フラツプ13から構成される曲面
は、隙間のない、連続した面である必要がある
が、エンジンが故障した場合、前記曲面上にはエ
ンジン排気流が得られず、より勢いの少ない一般
空気流程度のものとなる。したがつて、この場合
において、なおフラツプの作動状態が前記通常の
離着陸の場合と同一であると、上面に空気が沿つ
て流れることができず、曲面の途中で空気流が剥
離して、所要の揚力が得られず、しかも空気抵抗
が増大する。
このため、エンジン故障時には、アクチユエー
タ20を収縮させて前フラツプ12の取付角を変
化させ、第7図に鎖線断面で示す状態にする。こ
のようにすることによつて、前フラツプ12の後
縁部と後フラツプ13の前縁部との間に隙間30
が形成され、この隙間を通つて矢印Gで示すよう
に空気流が生じ、これによつて空気流の前述のよ
うな剥離を抑え、揚力を得るようにする。
以上のような機能を有するフラツプシステムに
おいて、前記隙間30の断面形状はそこを通過し
て後方フラツプ13の上面に流れ込む空気の様相
を決定する要素の一つとなるものであるが、第7
図の角度β2の状態によつて、すなわち前方フラツ
プと後方フラツプとのなす相対作動角によつて隙
間30の形状は変化する。この場合、選定された
前方フラツプと後方フラツプの翼形の組合せによ
つては、所定の空力的性能を満足する隙間形状が
得られる角度β2の範囲が極端に制約されることが
ある。
また一方において、着陸進入時において、その
飛行高度の微修正を行なう手段の一つとして、フ
ラツプの作動量をその広い作動範囲の中で連続的
に適宜修正して機体全体の揚力と抗力の比(揚抗
比)を変化させて飛行高度の微修正を行なう方式
がある。
本発明によるフラツプ機構は、以上のような方
式に適した作動を行なうことが可能である。
以下、具体的数値例を示して説明するに、リン
ク機構の最終段四節リンク装置の第2揺動リンク
B2−C2がその基準リンクA2−B2に対してなす角
β2の基準状態からの変化量△β2が0゜から35゜±1゜に
達する間、第1段四節リンク装置の第1揺動リン
クA0−D0がその基準リンクA0−B0に対しなす角
度α0の基準状態からの変化量△α0が5゜以下に留ま
り、△α0が5゜から45゜の値をとる間△β2が35゜±1゜
とならなければならないとする。換言するなら
ば、第8図の状態から後方フラツプ13が第7図
の状態へ向つて前方フラツプ12に対し35゜±1゜
回動する間、前方フラツプ12の主翼11に対す
る回動は5゜以下に留まり、前方フラツプ12がそ
れから主翼11に対して45゜まで回動する間後方
フラツプ13は前方フラツプ12に対して35゜±
1゜の回動位置をとり続けることが要求されるとす
る。
このような作動状態を得るための一例は、 A0B0:B0C0:C0D0:D0A0 =A1B1:B1C1:C1D1:D1A1 =A2B2:B2C2:C2D2:D2A2 =1:1:(0.45):(0.55) で、基準状態において、 α0=β′0=β′1=25゜ である。
第9図には、以上のような数値例によつて構成
されたリンク機構の作動角度の変化を示してあ
る。
第10図には本発明に用いることのできるリン
ク機構の他の例を示す。この機構において、第1
段四節装置は、A0−B0,B0−C0,C0−D0,D0
A0により、第2段四節リンク装置は、A1−B1
B1−C1,C1−D1,D1−A1により、第3段四節リ
ンク装置は、A2−B2,B2−C2,C2−D2,D2
A2によりそれぞれ構成されている。この例では、
第1段四節リンク装置の第2揺動リンクB0−C0
と、第2段四節リンク装置の第1揺動リンクA1
−D1とは、同じリンク部材の同じピンの間に形
成されていてまつたく同一である。また、第2段
四節リンク装置の第2揺動リンクB1−C1と、第
3段四節リンク装置の第1揺動リンクA2−D2
は、同様に同じリンク部材の同じピンの間に形成
されていてまつたく同一である。そして、前述の
例と同様に、基準状態の角度およびリンクの長さ
を適当に定めることによつて、第1段の角度α0
変化量△α0と最終段の角度β2の変化量△β2とに前
述のような相関関係をもたせることができる。な
お、第10図はリンク機構の基準状態を示しては
いない。
第11図に示す本発明のリンク機構の例におい
ても、リンク機構は3段の四節リンク機構からな
り、第10図に付したと同じ符号によつて各段の
四節リンク装置のピンが示されている。この例で
は、基準リンクは3つの段についてまつたく共通
で、同じリンクの2つのピンの間にA0−B0,A1
−B1,A2−B2で示すように形成されている。ま
た、第1段四節リンク装置の第2揺動リンクB0
−C0の途中に、第2段四節リンク装置の第1揺
動リンクA1−D1が形成され、同様に第2段四節
リンク装置の第2揺動リンクB1−C1の途中に、
第3段四節リンク装置の第1揺動リンクA2−D2
が形成されている。この例でもα0の変化量△α0
と、β2の変化量△β2との間に前述のような相関関
係をもたせることができる。
(発明の効果) 以上に実施例について述べたように、本発明で
は、四節リンク装置を複数段組合せ、しかもその
作動開始時の基準状態を特定の状態に定め、第1
段四節リンク装置の基準リンクと第1揺動リンク
の相対回動に対応して前方フラツプが回動するよ
うにし、かつ最終段四節リンク装置の第2揺動リ
ンクに後方フラツプを連結したことによつて、第
1段の四節リンク装置の第1揺動リンクがその基
準状態から僅かに回動して前方フラツプが僅かに
後下方へ変位する時に、最終段四節リンク装置の
第2揺動リンクがかなりの角度にわたつて回動し
て後方フラツプが大きく後下方へ一気に変位し、
その後、前方フラツプが回動を続けても後方フラ
ツプが同じ角度をとり続けるようにすることがで
きる。そして、四節リンク装置は解析が簡単で安
価であり、作動が確実であるから、本発明によれ
ば、作動が確実で安価な多段フラツプ機構が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いるリンク機構の一例の平
面図、第2図は同じく基準状態における平面図、
第3図は同じく異なる回動状態における平面図、
第4図は第1図ないし第3図のリンク機構の特性
図、第5図はリンク機構の他の例を示す図、第6
図は同例の特性図、第7図は本発明による航空機
のフラツプ機構の実施例の側面図、第8図は第7
図の実施例の異なる状態における側面図、第9図
は第7図の実施例の特性図、第10図はリンク機
構の他の例を示す図、第11図はリンク機構のさ
らに他の例を示す図である。 A0,B0,C0,D0……第1段四節リンク装置の
ピン、A1,B1,C1,D1……第2段四節リンク装
置のピン、A2,B2,C2,D2……第3段四節リン
ク装置のピン、A0−B0,A1−B1,A2−B2……
基準リンク、A0−D0,A1−D0,A2−D0……第
1揺動リンク、B0−C0,B1−C1,B2−C2……第
2揺動リンク、C0−D0,C1−D1,C2−D2……中
間リンク、α0……第1段四節リンク装置の基準リ
ンクと第1揺動リンクとのなす角、△α0……α0
変化量、βo-1……第n段四節リンク装置の基準リ
ンクと第2揺動リンクとのなす角、△βo-1……
βo-1の変化量、11……主翼、12……前方フラ
ツプ、13……後方フラツプ、25……アクチユ
エータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第1段の四節リンク装置、第2段の四節リン
    ク装置等の2組以上の四節リンク装置を備え、 第1段の四節リンク装置は、 (1) 基準リンクと、 (2) この基準リンクの一端に第1ピンで基端が枢
    着され、基準リンクよりかなり短い第1揺動リ
    ンクと、 (3) 上記基準リンクの他端に第2ピンで基端が枢
    着され、基準リンクと同長の第2揺動リンク
    と、 (4) 第1および第2揺動リンクの先端同士を枢着
    し、基準リンクよりかなり短い中間リンクと、 により構成され、 第2段の四節リンク装置は、 (1) 第1段の四節リンク装置の基準リンクの他端
    の前記第2ピンを一端に共有しかつ第1段の四
    節リンク装置の基準リンクに対し相対的に変位
    しない基準リンクと、 (2) 第1段の四節リンク装置の第2揺動リンクと
    一体的に揺動するように、前記両基準リンクが
    共有する前記第2ピンにより基端が枢着され、
    第2段の四節リンク装置の基準リンクよりかな
    り短い第1揺動リンクと、 (3) 第2段の四節リンク装置の基準リンクの他端
    に第3ピンにより基端が枢着され、第2段の四
    節リンク装置の基準リンクと同長の第2揺動リ
    ンクと、 (4) 上記第1および第2揺動リンクの先端同士を
    枢着し、第2段の四節リンク装置の基準リンク
    よりかなり短い中間リンクと、 により構成され、 後続段の四節リンク装置も同様な基準リンク
    と、第1揺動リンクと、第2揺動リンクと、中間
    リンクとにより構成されるとともに、隣接する四
    節リンク装置は、第1段および第2段の四節リン
    ク装置の前述の関係と同様に関係づけられ、 以上のすべての四節リンク装置の各々は、その
    作動開始前の基準状態と、基準状態からある角度
    範囲だけ回動した作動完了状態とを有し、前記基
    準状態では、各四節リンク装置の第1揺動リンク
    と中間リンクは、第2揺動リンクの先端を基準リ
    ンクに近づけるように相互に屈曲した状態をとる
    ようにセツトされ、また前記作動完了状態では、
    第1揺動リンクと中間リンクはそれらがほぼ直線
    状をなすように伸長して第2揺動リンク先端を基
    準リンクから離すようにセツトされ、 主翼の後縁部には前方フラツプおよび後方フラ
    ツプが支持され、これらのフラツプは、主翼後縁
    部に収納される閉位置と、主翼後縁部から後下方
    へ変位する開位置との間で可動とされ、主翼から
    後方へ突出するブラケツトには、前記第1段の四
    節リンク装置が支持され、第1段四節リンク装置
    の第1揺動リンクは前記ブラケツトにより構成さ
    れ、第1段四節リンク装置の基準リンクに前方フ
    ラツプが取付けられ、最終段の四節リンク装置の
    第2揺動リンクに後方フラツプが固着されてお
    り、すべての四節リンク装置の基準状態が両フラ
    ツプの閉位置に対応し、四節リンク装置の作動完
    了状態が両フラツプの開位置に対応するように構
    成されていることを特徴とする航空機の多段フラ
    ツプ機構。
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