JPH0232642Y2 - - Google Patents

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JPH0232642Y2
JPH0232642Y2 JP16966885U JP16966885U JPH0232642Y2 JP H0232642 Y2 JPH0232642 Y2 JP H0232642Y2 JP 16966885 U JP16966885 U JP 16966885U JP 16966885 U JP16966885 U JP 16966885U JP H0232642 Y2 JPH0232642 Y2 JP H0232642Y2
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JP
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hem
uchikake
cloth
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length
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JP16966885U
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  • Outerwear In General, And Traditional Japanese Garments (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、花嫁衣裳等に使用される打掛の改良
に関するものである。
(ロ) 従来の技術 従来、花嫁衣裳等に使用する打掛は一般に着用
時に裾の部分が床面に接する、いわゆる曳裾にな
る身丈を有している。この場合、従来の打掛は当
然ながら曳裾になる裾の部分では後身頃と衽を含
む左右前身頃とが一連に縫合されているものであ
り、その裾の部分には曳裾の形を整えるために割
合厚く裾綿を収容するものである。したがつて、
着用時に曳裾は足下のまわりにおいて屈曲しなが
ら前側左右から後側にかけて円弧状に床面に接す
るものであつた。このため、その曳裾の垂れ下り
の屈曲部分が足下のまわりで円弧形に湾曲しなが
ら屈曲することになることにおいて不規則なしわ
を生じ易く、しわをなくするように奇麗な形に整
えにくくて、体裁が余りよくない上に裾さばきが
悪く、着用者の歩行を妨げる等動きにくく、着心
地がよくないものであつた。
(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記従来の問題に鑑み、曳裾が垂れ
下りの屈曲部においてしわになるおそれが少く
て、裾さばきもよく、しかも従来と異なつた新規
な形態の体裁のよい打掛を提供しようとするもの
である。
(ニ) 問題点を解桁するための手段 本考案は、着用時に裾の部分が床面に接する曳
裾になる身丈を有する打掛において、その後身頃
と左右前身頃との境目に相当する両脇部につき、
裾から腰部付近にまで達する割れ目を形成し、そ
れら割れ目のところを綴り紐によつて少くとも前
記曳裾になる裾の部分を除いて綴り合わせたこと
を特徴とするものである。
(ホ) 作用 本考案の打掛によれば、両脇部に形成した割れ
目において後身頃と左右前身頃とが少くとも曳裾
になる裾の部分において連結されず分離されるた
め、着用に際して左右前身頃の曳裾が夫々独立に
屈曲して足下の左右に垂れ、後身頃の曳裾が独立
に屈曲して後方に引き摺られる状態に垂れるよう
になる。したがつて、左右前身頃と後身頃の曳裾
が従来のように足下のまわりで円弧状にならず、
それらの垂れ下りの屈曲部には不規則なしわを生
ずるようなおそれがなく、寄麗な曲面になり得
る。そして、そのように後身頃と左右前身頃が曳
裾の部分で分離していることによつて裾さばきが
よく、着用者が歩行等の動きをし易くなり良好な
着心地が得られるものである。しかも、そのよう
に後身頃と左右前身頃とが曳裾の部分で分痢して
いること、及びその分離をなす両脇部の割れ目が
腰部付近にまで達し、綴り紐によつて綴り合わさ
れていることによつて外観形態的に従来の打掛に
ない独特な美しい着用形態が得られるものであ
る。さらに、両脇部の綴り紐によつて綴り合わさ
れた腰部付近にまで達する割れ目を通じて通気性
がようなるという利点もあり、この点でも着心地
のよいものである。
(ヘ) 実施例 以下に、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。
第1図と第2図に示す打掛において、この打掛
は左右後身頃1,1′と、左右の衽2,2′を有す
る前身頃3,3′と、衿4と左右の袖5,5′とを
有している。身頃1,1′,3,3′はすべて着用
時に裾1a,1a′,3a,3a′の部分が床面に接
する曳裾になる身丈を有する。この打掛は袖5,
5′の付け方や衿4の付け方等において仕立て方
が基本的にほぼ従前の常法通りである。そして、
各部の生地を表をどんすや錦地等の織地からなる
ものとされ、その織地は図示していないが、金や
銀や種々の色で適宜に豪華な模様が施されている
こと、及び内側にはほぼ全体に適当な布地からな
る内裏地を設けてあること、及び各裾部分の内側
には裾布を設けてあること等においても従前の常
法通りである。
この打掛の後身頃1,1′に対する左右の前身
頃3,3′の縫着の境目に相当する両脇部につい
て、裾から腰部付近の部位Pまで達するほぼ下半
身部分に相当する長さ範囲を縫着せずに割れ目
6,6′として形成してある。両割れ目6,6′の
ところはいずれも綴り紐7によつて綴り合わせて
ある。この綴り合わせは例えばその割れ目の両側
縁に沿つて適当な間隔をおいて複数の紐通し8を
設け、それら紐通し8に2本の綴り紐7a,7b
を中間でねじり合わせるように交互交叉状に通す
ようにしてなされる。両綴り紐7a,7bには好
ましくは垂れ下る下端に飾り房7a′,7b′を有す
るものとされる。この綴り合わせは裾の部分まで
割れ目の全体にわたつて完全に行うことなく、左
右後身頃と前身頃の少くとも曳裾になる裾1a,
1′a,3a,3′aの部分を除いて行われ、した
がつて、その曳裾になる裾の部分は後身頃と左右
の前身頃との3部に分離したものとされる。この
場合、曳裾になる裾の部分のみにとどまらず、そ
れより適当に少し上の部位にまで綴り合わせを除
外することが好ましい。
この打掛においては、後身頃1,1′と左右の
衽2,2′を含む前身頃3,3′とを裾の長さにお
いて一致させてもよいが、好ましくは後身頃1,
1′の裾1a,1′aを左右前身頃3,3′の裾3
a,3′aよりも長くすることがあり、図示の実
施例では、そのようにして後身頃の裾1a,1′
aと左右前身頃の裾3a,3′aとに長さの差異
Sをもたせてある。
この打掛において、好ましくは少くとも下半身
部の内面側に下半身比翼布9が設けられる。その
比翼布9はその上端9bを少くとも前記した割れ
目6,6′の上端の部位Pと同じか、またはそれ
よりも上に位置するものとし、その位置より下方
の左右後身頃1,1′と左右の衽2,2′を含む前
身頃3,3′の内面にちようど重ね合わせられる
一枚ものとされる。そして、その比翼布9は、例
えば綸子等の薄布からそれらを二枚合わせ、その
他適当に仕立てたなるべく薄く柔軟なものとされ
る。その比翼布の裾9aは左右前身頃の裾3a,
3′aと同じ長さにしてもよいが、それよりも後
身頃の裾1a,1′aを長くした場合には図示の
ようにその裾1a,1′aと等しい長さにするこ
とが好ましく、あるいはそれよりも短くしながら
も少くとも左右前身頃の裾3a,3′aよりも長
くすることが好ましい。また、その比翼布9は特
にその裾9aの部分の外面側を、例えば紫、赤、
黄緑、緑といつたように適当に複数の異色布をそ
れぞれ適当に少しずれをもつて段々に積層縫製す
る等のようにして比翼仕立ての部分F1として形
成することが好ましく、これにより十二単状の形
態を得ることができる。
なお、比翼布9は少くともその裾9aから衿下
にかけての周縁部において衽や身頃に縫着するこ
となく、実質的にほぼ全面にわたつて後身頃1,
1′と左右の衽2,2′を含む前身頃3,3′に対
して縫着することなく、単に重ね合わせ状に設け
るものとすることはもちろんであり、その取り付
けは上端9bに沿つて後身頃と前身頃に縫着し、
あるいはさらに中間の適所をポイント的に後身頃
に綴じ付け縫いする等のようにして行うとよい。
また、そのように比翼布9を縫着等によつて固定
的に取り付けることなく、適当なフアスナー等の
係止手段によつて着脱自在にしてもよく、こうす
る方が好ましいものである。また、もちろんその
比翼布9はこれを全く設けないようにしてもよい
ものである。
さらに、この打掛は前記した比翼布9の裾,9
aにおける比翼仕立てにした部分F1に準じて両
袖5,5′の外側端縁の部分や衿4のまわり等に
それぞれ比翼仕立ての部分F2,F3,F4を設ける
ようにするようなことが適宜でき、このようにし
て全体的に十二単状の良好な外観を得ることがで
きる。また、両袖5,5′の夫々の外内の外側端
縁に沿つて適宜に飾り紐10を取り付けて装飾す
るようなこともできる。
また、この打掛は、必要に応じて従前通りに各
裾1a,1′a,3a,3′aに裾綿を収容し、比
翼布9の裾9aにも裾綿を収容するとよいことは
勿論であるが、その裾綿の収容量を従前よりも少
量にし薄くするとよいものである。
この打掛の寸法例を述べると次の通りである。
まず、左右後身頃1,1′の身丈は着用者の身長
に応じて従前の打掛の身丈と同程度に、例えば鯨
尺4尺4寸〜5尺(約167〜190cm)程度とし、そ
の身幅の全体を従前通り鯨尺1尺4寸〜1尺7寸
(約53〜64cm)程度とするとよい。そして、後身
頃の裾1a,1′aと両前身頃の裾3a,3′aと
に長さの差異Sを設ける場合にはその差異Sを好
みに応じて適当にできるが、普通に良好には鯨尺
4寸〜6寸(約15〜23cm)程度とすることであ
り、これに関連して左右前身頃3,3′の身丈を
鯨尺3尺8寸〜4尺6寸(約144〜174cm)程度と
するとよい。また、両前身頃3,3′の衽2,
2′を含めた身幅をそれぞれ従前と同程度に鯨尺
1尺1寸(約42cm)内外にするとよい。また、両
脇部の割れ目6,6′の前身頃3,3′の裾から腰
部付近の部位Pまでの長さを鯨尺2尺5寸(約96
cm)内外にするとよい。また、両袖5,5′の丈
を従前通り適当にたとえば鯨尺2尺8寸(約106
cm)程度にするとよい。
以上の打掛によると、着用した場合、第3図に
示すように後身頃1,1′と左右の前身頃3,
3′とが両脇部の割れ目6,6′においてそれらの
曳裾となる裾の部分で裾1a,1′aと裾3aと
裾3′aとの3部に分離しており、左右前身頃の
裾3a,3′aがそれぞれ独立して足下の左右に
屈曲して垂れ下がるように床面に接し、後身頃の
裾1a,1′aが独立して足下の背部に引き摺ら
れるような形に屈曲して垂れて床面に接すること
になる。したがつて、それらの独立した曳裾にな
る裾の部分はそれらの屈曲部Bにおいていずれも
従来のようにそれらが一連になつて足下のまわり
を円弧状に湾曲した形にはならないので不規則な
しわを生じることなく流麗な曲面になり得る。そ
して、そのように各曳裾となる裾の部分が分離し
ていることにより裾さばきがよくなり、着用者は
歩行等の動きをし易いものである。そして、その
ような裾の分離した特異な形態と両脇部に形成し
た裾から腰部付近の部位Pにまで達する割れ目
6,6′に綴り紐7による綴り合わせを適用した
形態により従来にない風変わりな、興趣深い、美
しい着付けの外観形態を得られるものである。ま
た、両脇部の割れ目6,6′において通気性がよ
く、着心地がよい。さらに、後身頃の裾1a,
1′aが前身頃の裾3a,3′aよりも長くされて
いると、その長くされた後身頃の裾1a,1′a
が後方に長く引き摺られる形になるので一層華麗
である。さらにまた、下半身比翼布9があると、
両割れ目6,6′を打側からおおう形でその裾9
aが足下のまわりを円弧状に囲むような曳裾にな
り、より一層華麗である。この場合、裾9aが比
翼仕立ての部分F1を外面に有していると、さら
に一層華麗であり、その比翼布9が薄布から形成
されることにおいて柔軟で、ほとんど裾さばきの
障害にはならない。
なお、この打掛の着用に際して内側に長着を付
けたり、袴を付けたりするような場合、それが下
半身比翼布9の代わりを果たし、したがつてこの
場合には比翼布9は不要であり、この意味で比翼
布9は着脱自在であることが好ましく、また必ず
しも必要でなく、あえて設けないようにしてもよ
いものである。
(ト) 考案の効果 以上のようにして、本考案の打掛によると、後
身頃と左右前身頃との境目に相当する両脇部につ
き、裾から腰部付近にまで達する割れ目を形成
し、それら割れ目のところを綴り紐によつて少く
とも曳裾になる裾の部分を除いて綴り合わせたこ
とにより、着用に際し、曳裾の屈曲部にしわを生
ずるようなことなく、流麗な屈曲形態を得られ、
裾さばきもよくて、着用者が歩行時の動きをし易
く、さらには外観形態において従来にない新規で
格別に美しい形態が得られるもので、従来の打掛
に比して機能および形態的に極めて良好なもので
ある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の打掛の実施例を示すもので、第
1図は一方の前身頃を開いた状態の正面図、第2
図は両前身頃を開いた状態の背面図、第3図は着
用状態の斜め後からみた斜視図である。 1,1′……後身頃、1a,1′a……裾、3,
3a……前身頃、3a,3′a……裾、6,6′…
…割れ目、7……綴り紐、9……下半身比翼布、
9a……裾、F1……比翼仕立ての部分。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 着用時に裾の部分が床面に接する曳裾になる
    身丈を有する打掛において、その後身頃と左右
    前身頃との境目に相当する両脇部につき、裾か
    ら腰部付近にまで達する割れ目を形成し、それ
    ら割れ目のところを綴り紐によつて少くとも前
    記曳裾になる裾の部分を除いて綴り合わせたこ
    とを特徴とする打掛。 (2) 前記後身頃の裾が前記左右身頃の裾よりも長
    くされていることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第(1)項に記載の打掛。
JP16966885U 1985-11-02 1985-11-02 Expired JPH0232642Y2 (ja)

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JP16966885U JPH0232642Y2 (ja) 1985-11-02 1985-11-02

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