JPH0232260B2 - - Google Patents

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JPH0232260B2
JPH0232260B2 JP58130390A JP13039083A JPH0232260B2 JP H0232260 B2 JPH0232260 B2 JP H0232260B2 JP 58130390 A JP58130390 A JP 58130390A JP 13039083 A JP13039083 A JP 13039083A JP H0232260 B2 JPH0232260 B2 JP H0232260B2
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JP
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morpholinyl
deamino
cyano
compound according
imino
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JP58130390A
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JPS5933278A (ja
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Uookaa Motsushaa Kyaroru
Ro Toongu Jooji
Matsukintotsushu Akuton Edowaado
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SRI International Inc
Original Assignee
Stanford Research Institute
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Publication date
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Publication of JPH0232260B2 publication Critical patent/JPH0232260B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はモルホリニルダウノルビシン及びモル
ホリニルドキソルビシン誘導体並びにそれらの類
縁体に関する。 ここに記載された発明は、米国厚生省
(Department of Health and Human Sevices)
の国立癌研究所承認番号CA25711及び同CA32250
の下における研究の過程でなされたものである。 本発明はアントラサイクリン化学の分野に属
し、更に詳しくは、抗腫瘍剤として有用なアント
ラサイクリン系ドキソルビシン及びダウノルビシ
ンの類縁体に関する。 米国特許第3590028号、エフ・アルカモーネら
(F.Arcamone,et al.)に記載され、請求された
ドキソルビシン(アドリアマイシン)は、おそら
く現在使用されている最も有用な新規な抗癌剤で
ある。ドキソルビシン(ダウンノルビシンと共
に)は、広範な種類の固型腫瘍及び白血病の治療
に用いられる基礎的な薬剤である。しかし、残念
なことには、これらの腫瘍を有する多数の患者が
応答に失敗し、実質的に数種の重篤な腫瘍型(結
腸ガン、黒色腫)を有する患者では応答がない。
加えて、数人の患者では、長期の治療を続けた場
合に、死に至らしめる回復不能な心臓障害を引起
こす。かくして、さらに良好な応答率、さらに広
範な応答スペクトルが得られ、又は心毒性の低下
が図れる類縁体が、殊に必要とされる。より効果
的で毒性の少ない薬剤が幅広く探索されており、
これが本発明の基本的な目的となつている。マウ
ス白血病P388に対して広範に用いられる3回投
与療法(4日間隔q4d,5,9,13)試験のスク
リーニング結果から判断したところ、最も活性な
新規類縁体は、2つの好脂質性誘導体(AD32及
びN,N−ジベンジルダウノルビシン)である。
これらの誘導体は著しく高い投与量を必要とし、
またDNAがアントラサイクリン系の初期の生物
学的ターゲツトであると信じられているが、管内
ではDNAとの相互作用は行なわれない。大部分
のN−アルキル誘導体はマウス白血病P388に対
する抗腫瘍スクリーニングにおいて活性である
が、ドキソルビシンとダウノルビシンとはそれほ
ど差異がない。又若干のこのような誘導体は不活
性である。 ドキソルビシン及びそのアントラサイクリン類
縁体の歴史と従来技術の多くは、ダビツド・ダブ
リユ・ヘンリー著、エーシーエス・シンポジウ
ム・シリーズ、No.30・キヤンサー・ケモセラピ
ー、アメリカン・ケミカル・ソサイエテイ、15〜
57頁、1976年(David W.Henry,ACS
Symposium Series,No.30,Cancer
Chemotherapy,American Chemical Society,
pp.15〜57(1976))の論文“アドリアマイシン”
(Adriamycin)及びフエデリコ・アルカモーネ
著、ドキソルビシン,アカデミツクプレス発行、
1981年,(Doxorubicin by Federico
Arcamone,Academic Press,1981)に見出さ
れる。AD32は米国特許第4035566号(1977年7
月12日)に開示されている。 5−イミノダウノルビシンは、1978年8月22
日、ダビツト・ダフリユ・ヘンリー及びジヨー
ジ・エル・トング(Gergi L.Tong)に対して発
行された米国特許第4109076号に示されており、
この米国特許は本発明の護受人に護渡されてい
る。ドキソルビシン同等物はエドワード・エム・
アクトン及びジヨージ・エル・トング共著“シン
セシス・アンド・プリリミナリー・アンテイチユ
ーマー・エバリユエイシヨン・オブ・5−イミノ
ドキソルビシン”,ジエイ・メデイシナル・ケム、
24巻、669頁、1981年(“Synthesis and
preliminary Antitumor Evaluation of 5−
lminodoxorubicin”,J.Medicinal Chem.,24
669(1981)by Edward M.Acton and George
L.Tong)に示されている。5−イミノダウノル
ビシンは副作用が減少した活性を有する一方、5
−イミノドキソルビシンは高活性を示すが高投与
量を必要とした。 1981年11月7日、エドワード・エム・アクトン
及びキヤロル・ダブリユ・モシヤー(Carol W.
Mosher)に対して発行され、その後本発明の譲
渡人に譲渡された米国特許第4301277号に開示さ
れている3′−デアミノ−3′−(4−モルホリニル)
ダウノルビシンは、ドキソルビシンの1/40の投与
量で活性であるほかは、ほぼ同一のT/C値(P
388に対して166%対160%)を与える。この化
合物、その調整物及び性質もキヤロル・ダプリ
ユ・モシヤー、ヘレン・ワイ・ウー、アラン・エ
ヌ・フジワラ、及びエドワード・エム・アクトン
共著“エンハンスト・アンテイチユーマー・プロ
パーテイーズ・オブ・3′−(4−モルホリニル)・
アンド・3′−(4−メトキシ−1−ピペリジニル)
デリバテイブズ・オブ・3′−デアミノダウノルビ
シン”,ジエイ・メデイシナル・ケム,25巻、18
〜24頁、1982年(“Enhanced Antitumor
Properties of 3′−(4−Morpholi−nyl)
and3′−(4−Methoxy−1−Piperidi−nyl)
Derivatives of 3′−Deaminodaunorbicin”、J.
Medicinal Chem.,25,pp−18−24(1982)by
Carol W.Mosher,Helen YWu,Allan N.
Fujiwara and Edward M. Acton)に開示され
ている。 新規な半合成アントラサイクリン誘導体を合成
するための一般的な還元的アルキル化方法は、ジ
ー・エル・トング,エイチ・ワイ・ウー,テイ
ー・エイチ・スミス及びデイー・ダブリユ・ヘン
リー共著“アドリアマイシン・アナログズ・3・
シンセシス・オブ・N−アルキレイテド・アント
ラサイクリンズ・ウイズ・エンハンスト・エフイ
カシー・アンド・リデユースト・カーデイオトキ
シシテイ”、ジエイ・メデイシナル・ケム,22巻、
912〜918頁,1979年(“Adriamycin Analogs.3.
Synthesis of N−AlKylated Anthracyclines
With Enhanced Efficasy and Reduced Cardio
−Toxicity”,J.Medicinal Chem.,22,pp.912
−918(1979)by G.L.Tong,H.Y.Wu,T.H.
Smith and D.W.Henry)に記載されている。
この従来技術の主旨が文献によつてここに詳細に
述べられている。 新規なダウノルビシン及びドキソルビシン誘導
体の群が見出された。これらの化合物は、 次式: (式中、Rは、ダウノルビシン誘導体の場合に
はCO−CH3もしくはCHOH−CH3又はドキソル
ビシン誘導体の場合にはCO−CH2OHもしくは
CHOH−CH2OHであり;XはO又はNHであ
り;Aはシアノ基(CN)又は水素原子のいずれ
かであるが、但し、XがOのときAはシアノ基で
ある) で示される。Aが水素原子のとき、これらの化合
物は酸付加塩としても存在できる。これらの塩は
本発明の付加的な性質である。式の化合物の合
成 これらの化合物の合成は、 (式中、Rは−COCH3又は−COCH2CHを表
す) の構造の公知のダウノルビシン、ドキソルビシン
を、混合水性極性有機媒体中で、 次式: の構造の化合物又はその好適な先駆物質と反応さ
せ、その反応をアルカリ金属シアノボロハイドラ
イド等のシアノボロハイドライド塩の存在下で行
ない、かつ目的物質をそれ自体公知の方法で単
離、精製することを特徴とする。これらの化合物
は、既知の抗ガン剤、ダウノルビシン及びドキソ
ルビシン(アドリアマイシン)に関連し、化学的
合成及び誘導体化技術によつてそれらから合成さ
れ、かつ癌に対して活性な薬剤である。これらの
化合物は、2つの有利なかつ要望された特性すな
わち高抗腫瘍効果及び低抗与要求量を合わせ持つ
ているようである。このようにこれらの化合物
は、先に開示した物質と比較して、心毒性等の投
与量に関連した幅作用を減少させるという高い効
果を保証する。 別の観点では、本発明は、これらの新規な誘導
体を含有する製剤をも提供する。 本発明はイミノダウノルビシン、イミノドキソ
ルビシンのモルホリニル誘導体及びそれらの薬学
上許容される塩並びにダウノルビシン、ドキソル
ビシン、イミノダウノルビシン及びイミノドキソ
ルビシンのシアノモルホリニル誘導体を提供す
る。これらの化合物を第1表に示す。 【表】 ルビシン
これらの物質のうち、5つが、抗腫瘍剤として
優れた活性を有していることから好ましい。これ
らは、3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モル
ホリニル)ドキソルビシン 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロドキソルビシン 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシン 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロダウノルビシン及び 3′−デアミノー3′−(4″−モルホリニル)−5−
イミノドキソルビシン である。これらの5つの物質の中でも最初のもの
が最も好ましい物質である。 第1表に掲げられた本発明の最初の4つの化合
物は、同表に示された遊離のままの塩基であつて
もよく、あるいはこれらの塩基の薬学上許容され
る酸付加塩でもよい。この酸付加塩は、水及び水
−アルカノールもしくは水−アルカンジオール等
の水性混合溶媒に可溶であるという利点を有す
る。これらの混合溶媒の具体例としては、水−プ
ロピレングリコール、水−エタノール、水−エチ
レングリコール、食塩水、他の種々の注射可能な
水性媒体等が挙げられる。これらの遊離塩基は、
クロロホルム−メチレンクロライド、クロロホル
ム−メタノール混合溶媒等の極性の小さい有機溶
媒に可溶である。これらを懸濁液として用いても
よい。 上記塩は、遊離塩基と薬学上許容される酸との
酸付加生成物である。“薬学上許容される”酸と
は、毒性がなく、薬学的生成物に一般的に使用さ
れるものである。これらの酸の具体例としては、
塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸;例
えば酢酸、グリコール酸、マレイン酸、リンゴ
酸、オキシリンゴ酸、酒石酸、クエン酸及びサリ
チル酸等のカルボン酸及び例えばメタンスルホン
酸、P−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸
等の有機酸等が挙げられる。1又はそれ以上の遊
離塩基と1又はそれ以上の酸との付加塩の混合物
として、2又はそれ以上の酸の混合物を用いても
よい。容易かつ迅速な溶解性が得られることか
ら、塩酸及び臭化水素酸付加塩が好ましい。 前述したように、これらの化合物は誘導体とし
て存在してもよい。これらの誘導体は、化合物の
溶解度を増大するように又は化合物の他の物性を
変えるように形成される。 本発明のいくつかの好ましい化合物の合成 これらの化合物は以下の一般的な方法に従つて
合成される。 まず、市販のダウノルビシン又はドキソルビシ
ン(酸付加塩として)を還元的なアルキル化条件
下、2,2′−オキシジアセタールアルデヒド、
【式】と反応させる。このアルキ ル化により4つの基本的な成分を含有する混合生
成物が得られる。ダウノルビシンの場合には、こ
れらの成分は、 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ダウノ
ルビシン、 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−
ジヒドロダウノルビシン、 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシン及び 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロダウノルビシンである。 ドキソルビシンの場合には、反応生成物は、 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシン、 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−
ジヒドロドキソルビシン、 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ドキソルビシン及び 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロドキソルビシン を含有する。 2,2′−オキシジアセタールアルデヒドは、フ
イールドら、ベルギー国特許第655436号の方法に
よつて2,2′−オキシジアセタールアルデヒド=
ビス(ジエチルアセタール)、
【式】の酸加水 分解又はバリーら、カーボハイドレート・リサー
チ、第7巻、299頁、1968年(Barry,etal,
Carbohydrate Resarch,,299(1968))の方
法およびグリーンベルグら、カーボハイドレー
ト・リサーチ,第35巻、195頁、1974年
(Greenberg,etal,Carbohydrate Research
35,195(1974))の方法による1,4−アンハイ
ドロエリスリトール、
【式】の開環によつて形成 することができる。 還元的アルキル化は、例えばナトリウム又はカ
リウムシアノボロハイドライド等のアルカリ金属
シアノボロハイドライド等の還元剤の存在下、一
般に約PH7で水−アセトニトリル等の混合水性極
性有機媒体中で過剰のジアルデヒドを用いて行な
うことができる。これは比較的容易な反応であ
り、通常室温で1時間以内に完了できる。還元的
アルキル化は実施例に示されており、前述した米
国特許第4301277号及び、ジエイ・メデイシナ
ル・ケム,第25巻,18−24頁,1982年(J.
Medicinal Chem.,25,pp18〜24(1982))にも
示されている。 混合反応生成物の調製は、目的の単離及び分離
を行なういかなる方法によつて実施してもよい。
反応生成物の酸抽出は、酸により抽出可能なシア
ノ基で置換されていない物質を酸不溶性のシアノ
基置換物質から分離することが効果的である。次
に得られた一対の物質を、薄層クロマトグラフイ
ー、カラムクロマトグラフイー又は薄層高速液体
クロマトグラフイー等の種々のクロマトグラフイ
ー法によつて個々の化合物に分離することができ
る。 5−イミノ化合物は、上述した、ジエイ・メデ
イシナル・ケム,第24巻、669頁、1981年に開示
された方法を用いて、単離した5−オキソ化合物
から容易かつ直接に合成できる。この方法では、
5−オキソ物質を−25℃〜+25℃の好適な温度で
約0.5〜約100時間、低温の過剰なアルコール性ア
ンモニアと接触させる。3′−デアミノ−3′−(4″−
モルホリニル)ドキソルビシン及び3′−デアミノ
−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシンの場合には、アンモニア処理の前に14位
炭素の水酸基を保護する必要がある。ある弱酸に
対して不安定な保護基も使用できる。製薬化学に
おいて広範に用いるためには、メトキシ−トリチ
ル基が好ましい保護基である。3′−デアミノー
3′−(4″−モルホリニル)ドキソルビシン又は3′−
デアミノー3′−(3″−シアノー4″−モルホリニル)
ドキソルビシンを室温付近で過剰のp−アニシル
クロロジフエニルメタンで処理することによりト
リチル基を導入できる。アンモニアとの反応が完
了した後、酢酸又は冷トリフルオロ酢酸水溶液等
の酸と接触させて、再び14−水酸基に戻すことが
できる。 本発明は以下の実施例によつてさらに示される
が、これは本発明を説明するために示されるもの
であつて、本発明の範囲を限定するよう構成され
るものではない。 実施例 1 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシンの合成、単離及び同定 A モシヤーら、ジエイ・メデイシナル・ケム,
25巻、18〜24頁1982年(Mosher,et al,J.
Medicinal Chem.,25,pp 18〜24(1982))に
示されている3′−デアミノ−3′−モルホリノダ
ウノルビシン・臭化水素酸塩の合成方法に続い
て、3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ダ
ウノルビシン、3′−デアミノ−3′−(4″−モルホ
リニル)−13−ジヒドロダウノルビシン、3′−
デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニ
ル)ダウノルビシン及び3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジヒド
ロダウノルビシンを含有する粗反応生成物を合
成した。この粗原料物質を、そこに示されてい
るようにCHCl2で抽出して、4つの基本生成物
をCHCl3相中に移行させた。0.01NのHClで
CHCl3相を徹底抽出することにより、文献記載
のように2個の基本的なモルホリノ生成物を除
去した。この中性生成物に富むCHCl3
NaHCO3溶液で洗浄した後、乾燥、蒸発した。
試料を4:1のCHCl3:CH3OHに溶解し、
Waters Radial−Pak C−18の高速液体クロ
マトグラフイーカラムに注入し、65:35の
0.05M、PH4のクエン酸緩衝液:CH3CN溶出
液により2ml/分で溶出した。一方の物質(通
常、全体の19〜24%)は6.1〜6.8分で溶出した
が、他方の物質(通常、26〜27%)は11.9分で
溶出した。UVにより254nmで検出した。これ
によると、6.1〜6.8分の物質は3′−デアミノ−
3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジ
ヒドロダウノルビシンであり、11.9分の物質は
3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシンであつた。 B 更に大きいスケールで、固体副生成物5.41g
を9:1のCHCl3−CH3OH500mlに溶解した。
この溶液を0.01NのHCl(3×100ml)、H2O(1
×100ml)及び希NaHCO3(1×100ml)で洗浄
した。この有機層を乾燥し、蒸発乾固し、残渣
を室温中0.1mmHgで真空乾燥してガラス状残渣
5.10gを得た。なお、水層も保存しておいた。 C 上記Bのガラス状残渣5.09gを4:1の
CH2Cl2−CH3OH50mlに溶解した。この溶液を
撹拌しながら、CH3CN30mlを滴下した。得ら
れた懸濁状溶液を蒸発乾固して半固状残渣を得
た。この残渣を暗所中CH3CN200mlですりつぶ
した。この不溶性固体を集め、再びCH3CN100
mlですりつぶした。この2個の液相は目的生成
物を含有していた。これらを蒸発させると、半
固状残渣2.23gが得られた。 D 上記Cの半固状残渣をCH2CI25mlに溶解し、
CH2CI2で洗浄した200〜325メツシユのMall−
inckrodt Silic AR CC−7シリカゲルを充填
した3.1cm(外径)×59cmのカラムに付した。こ
のカラムをCH2CI2(500ml)で溶出し、次いで
CH2Cl2−CH3OH(99:1,1500ml;98:2,
1000ml;97;3,1500ml;90:10,500ml)で
溶出した。最初の溶出液2550mlを集めた後(10
ml画分、TLCで追跡)、画分190mlを蒸発させ
て生成物0.48gを得た。この初期の成分を比較
高速液体クロマトグラフイー及び薄層クロマト
グラフイーによつて測定したところ、3′−デア
ミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)
ダウノルビシンであると後に確認された物質と
同一であつた。 E 上記Dの物質の試料0.35gをさらに暗所で5
枚の2mm×20cm×20cmのシリカゲル板を用いて
2個のCH2Cl2−CH3OH29:1の展開液により
まず精製した。用いた試料重量の65%を含有す
る中心帯を切断し、溶出、ろ過、蒸発乾固し
た。 F 上記Eの生成物をクロマトグラフイーで中間
部分から回収された他の等量の精製物質と混合
し、200〜400メツシユのシリカゲルを充填した
1.1cm(外径)×27cmカラムを用いて最終的に精
製して生成物0.18gを得た。このカラムを
CH2CI2−EtOAc(80:20,30ml;60:40,30
ml;40:60,30ml;20:80,30ml)で溶出し、
次いでEtOAc(175ml)で溶出した。初期の溶
出液162ml(2ml画分、TLCで追跡)を集めた
後、画分88mlを集め蒸発させて生成物0.15gを
得た。 この純粋物質の元素分析を行つたところ、そ
の構造は、360MHzのNMR、UV、IR及びマ
ススペクトル分析と同様に、3′−デアミノ−
3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ダウノ
ルビシンであることが確認された。 この生成物は、ジアステレオマーの混合物と
して存在していることが、HPLC及び360MHz
のNMR分析によつて確認された。Waters
Radial−Pak C−18カラムを用い0.05M、PH
4のクエン酸緩衝液−CH3CN(60:40)により
2ml/分でHPLCを行なつたところ、53:44の
比率の2個の近接したピーク(9.6分及び10.2
分)を示した。この物質の360MHzのNMRス
ペクトルでは、6−OH,11−OH,1−H,
2−H,3−H,1′−H,7−H,9−OH,
10A−H,14−H3及び6−H3プロトンが2つ
に共鳴していた。 360MHz NMR CDCl3 δ 13.99,13.98(2s,
6−OH),13.25,13.24(2s,11−OH),8.02,
8.00(2d,1−H),7.79,7.77(2t,2−H),7,
40,7.38(2d,3−H),5.59,5.56(2d,1′−H)

5.29,5.26(2bs,7−H),4.47*,4.34*(2s,9−
OH),4.08(s,OCH3),3.97−4.07(m,2″B−
H,5′−H),3.92(t,J=12Hz 3″−H),3.74
(m,2″A−H,6″B−H),3.68(bs,4′H),3.58
(t,J=12Hz,6″A−H),3.20(d,J=19Hz,
10B−H),2.91,2.90(2d,J=19Hz,10A−
H),2.75−2.95(m,3′−H),2.68(m,5″−
H2),2.43,2.42(2s,14−H3),2.35(m,8B−
H),2.13(m,8A−H),1.70−2.0(m,2′−
H2),1.86*(s,4′−OH,H2O),1.37,1.36
(2d,J=6.4Hz,6−H3) 〓 D2Oで置換可能 マススペクトル 〔トリメチルシリル(TMS)誘導体として〕,
m/e910〔M(TMS)4〕,895〔M(TMS)4−Me〕,
883〔M(TMS)4−HCN〕,838〔M(TMS)3〕,823
〔M(TMS)3−Me〕,811〔M(TMS)3−HCN〕,
70eVのマススペクトルでは、m/e27に基本ピー
ク(HCN)を示した。 実施例 2 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロダウノルビシンの単離 実施例1の上記Dにおける3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ダウノルビシ
ンと3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
リニル)−13−ジヒドロダウノルビシンの混合物
をクロマトグラフイーに付して一連の画分を得
た。溶出液3460mlを集めた後、初めに充填した物
質の12.5%を含有し実質的単一化合物としての画
分430mlを集め蒸発させた。この画分の化合物は、
NMR及び質量分析によつて予め特定された物質
の3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロダウノルビシンと同一であ
ることが、HPLCによつて確認された。実質的に
純粋な3′−デアミノ−3′―(3″−シアノ−4″−モ
ルホリニル)−13−ジヒドロダウノルビシンを生
成する実施例1のE及びFに示された方法によつ
て、この物質を純粋に精製した。 360MHz NMR CDCl3は、3′−デアミノ−
3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ダウノル
ビシンのそれと類似する。ただし、14−H(2.43,
2.46,2S)は高磁場側(1.32,1.30,2d,J=64
Hzにシフトした。マススペクトル(トリメチルシ
リルTMS)誘導体として)はm/e957[M
(TMS)5−HCN]885[M(TMS)4−HCN];
TLC SiGelCHCl3−CH3OH(19:1(19:1v/
v)Rf=0.28。 実施例 3 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ダウノ
ルビシン及び3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロダウノルビシンの単離 実施例1のA及びBにおける3′−デアミノ−
3′−(4″−モルホリニル)ダウノルビシンと3′−デ
アミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−ジヒドロ
ダウノルビシンを含有する0.01NのHCl層を単離
した。この水層は充填物質の約40%を含有してい
た。次いでこの水層から、先に示した、ジエイ・
メデイシナル・ケム,25巻の方法を用いて、3′−
デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ダウノルビ
シンと3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−
13−ジヒドロダウノルビシンを単離化合物として
分離した。 実施例 4 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ドキソルビシン及び3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジヒド
ロドキソルビシンの合成及び単離 A ジエイ・メデイシナル・ケム,25巻に示され
ている反応と類似する方法により、15〜20℃の
水浴で冷却されたH2O75ml中、次式: で示される6.25g(60.0mmol)の1,4−アン
ヒドロエリスリトールの撹拌溶液にメタ過ヨウ
素酸ナトリウム6.42g(30.0mmol)を加えた。
得られた透明な溶液を室温で17時間撹拌した。
溶液のpHをNaHCO3により4.0〜7.3に調整し、
次いで撹拌下CH3CN75mlで希釈すると、沈澱
物が形成された。混合物を撹拌し、次いで
NaBH3CN 0.126g(2.0mmol)を含む1:1
(容量)のCH3CN−H2O 5mlを加えた。次い
でこの混合物にドキソルビシンジヒドロクロリ
ド1.16g(2.0mmol)を含む1:1のCH3CN−
H2O 30mlを加えた。10分後、反応混合物を希
NaHCO3 50mlで希釈し、50mlのCHCl3で3回
抽出した。この粗抽出物は3′−デアミノ−3′−
(4″−モルホリニル)ドキソルビシン、3′−デ
アミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−ジヒド
ロドキソルビシン、3′−デアミノ−3′−(3″−シ
アノ−4″−モルホリニル)ドキソルビシン及び
3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−13−ジヒドロドキソルビシンを含有し
ていた。抽出物を合わせ、0.1N酢酸(5×25
ml)で抽出し、次いでH2Oで抽出し、希
NaHCO3とNaCl飽和水溶液で洗浄した。酸性
水溶液層を保存した。クロロホルム層を
Na2SO4で乾燥し、Celite珪藻土を通してろ過
し、濃縮して残渣を得た。この残渣をCHCl325
mlに溶解し、真空下室温にて溶媒を再度蒸発さ
せて暗赤色の泡状ガラス物質0.518g(40%)を
得た。 B 上記Aの泡状ガラスの試料をCH3CNに溶解
し、Waters Radiai−Pak C−18 高速液体
クロマトグラフイ−カラム中に注入し、PH4.0、
0.05Mクエン酸緩衝液−CH3CN(55:45)によ
り2ml/分で溶出した。化合物の溶出液を
254nmで調べた。2.3分で3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジヒド
ロドキソルビシンと確認された物質を13%の収
率(注入混合物に基づいて)で得、3.8分には
3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ドキソルビシンを69%の収率で得た。他
の同様の保存された生成物を得、HPLCによつ
て分離した。 C 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
リニル)ドキソルビシン及び3′−デアミノ−
3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジ
ヒドロドキソルビシンの単離を次のように連続
的に繰り返した。 上記Aの泡状ガラス物質の試料0.424gを
CH2Cl21.5mlに溶解し、CH2Cl2で洗浄した200〜
400メツシユのBio−Sil A シリカゲルの1.5×
35.5cmカラムに付した。このカラムをCH2Cl2(50
ml)で溶出し、次いでCH2Cl2−CH3OH(99:1,
150ml;98:2,150ml;97:3,300ml;95:5,
100ml及び90:10,300ml)で溶出した。最初の溶
出液445mlを集めた後、画分80mlを蒸発させて生
成物0.217gを得た。この物質を初期に合成したも
のから得た精製生成物0.039gと合わせ、混合物を
CH2Cl22mlに溶解し、CH3OH10mlで希釈し、蒸
発乾固した。この残渣をCH3OH5mlですりつぶ
し、3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
リニル)ドキソルビシン0.218gを得た。 HPLC及び400MHzNMR分析を行なつたとこ
ろ、この生成物はジアステレオマーの混合物であ
ることが確認された。Waters Radial−Pak C
−18を用いて0.05M、PH4のクエン酸緩衝液−
CH3CN(65:35)により2ml/分でHPLC分析を
行なつたところ、58:39の比率の2個の密に近接
したピーク(14.4分及び15.7分)を示した。この
物質の400MHzのスペクトルでは、1−H,2−
H,3−H,1′−H,7−H,14−H2,9−
OH,OCH3,10A−H及び6′−H3プロトンが2
つに共鳴していた。 400MHz NMR CDCl3 δ 14.02(s,6−
OH),13.26(s,11−OH),8.05,8.04(2d,1
−H),7.80,7.79(2t,2−H),7.41,1.40(2d,
3−H),5.61,5.57(2d,1′−H),5.34,5.30
(2m,7−H),4.79,4.78(2s,14−H2),4.54,
4.42(2s,9−OH),4.11,4.10(2s,OCH3)4.05
(m,5′−H),3.97(m,2″B−H,3″−H,6″B
−H),3.71(m,4′−H,6″A−H),3.58(t,
2″A−H),3.30(d,J=19Hz,10B−H),
3.07,3.06(2d,10A−H),3.03(m,3′−H),
2.69(m,5″H2),2.38(m,8B−H),2.22(m,
8A−H),1.84(m,2′−H2),1.61(s,H2O),
1.40,1.39(2d,J=6.5Hz,6′−H3)。 UV−Vis(CH3OH)max 234nm(ε40,100),
252(27,700),289(9,420),478(13,000),
495(12,900),530(7,190).マススペクトル
〔トリメチルシリル(TMS)誘導体として〕,
m/e899M(TMS)4−HCN. C H N 計算値 56.97 5.68 4.15 C32H34N2O12・2H2O 実測値 57.07 5.37 4.17 さらに上記カラムの溶出により、3′−デアミノ
−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジ
ヒドロドキソルビシンを得た。 UV−Vis(CH3OH)max 234nm(ε 37,
400),252(28,000),289(9,390),475(12,
700),496(12,800),530(7,410),マススペク
トル〔トリメチルシリル(TMS)誘導体とし
て〕,m/e985M(TMS)5−CH3,973M(TMS)5
−HCN C H N 計算値 57.57 5.89 4.20 C32H36N2O12・1.5H2O 実測値 57.35 5.94 3.82 実施例 5 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシンと3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニ
ル)−13−ジヒドロドキソルビシンの単離 A 実施例4のAで得られた酸性の水相を
NaHCO3で塩基性化し、CHCl3で抽出した。
このCHCl3相をMaCl飽和溶液で洗浄し、
Na2SO4で乾燥し、Celite(登録商標)を通して
ろ過し、濃縮し、乾燥して、赤色泡状物質
0.828gを得た。この物質は、HPLC、90MHz
NMR,UV−Visスペクトロスコピー及び質量
スペクトルによつて、2個の主要成分である
3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシンと3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニ
ル)−13−ジヒドロドキソルビシンを含有して
いることが示された。 B 上記Aで調製した泡状ガラスを0.98g集めた。
この物質をCH2Cl23mlに溶解し、シリカゲル
2.2×33cmカラムを用いてクロマトグラフを行
なつた。このカラムをCH2Cl2(50ml)で溶出
し、次いでCH2Cl2−CH3OH(99:1300ml;
98:2300ml;97:3900ml及び90:10700ml)に
より溶出した。初期の溶出液1170mlを集めた
後、画分490mlを分け、蒸発させて残渣を得た。
この残渣は充填された試料の45%を含有してお
り、HPLCによつてほぼ純粋(99%)の3′−デ
アミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソルビ
シンであることが判明した。 90MHz NMR CDCl3 δ 13.88(s,6−
OH),13.07(s,11−OH),7.90(d,J=8Hz,
1−H),7.72(t,J=8Hz,2−H),7.38
(d,J=8Hz,3−H),5.51(bs,1′−H),
5.20(bs,7−H),4.75(s,14−H2),4.68(s,
9−OH),4.07(s,OCH3),3.98(m,5′−H),
3.67(m,4′−H,2″−H2,6″−H2),3.09(d,
J=19Hz,10B−H),2.83(d,J=19Hz,10A
−H),2.80−3.20(m,3′−H),2.50−3.00(bs

4′−OH,14−OH),1.95−2.65(m,8−H2
3″−H2,5″−H2),1.80(m,2′−H2),1.38(d

J=6.5Hz,6′−H3).マススペクトル〔トリメチ
ルシリル(TMS)誘導体として〕,m/e973M
(TMS)5,901M(TMS)4. 遊離塩基をH2Oに懸濁し、0.1NHClでPH4.4に
酸性化した。得られた溶液を凍結乾燥し、その生
成物をCH3OHに溶解し、10容積のエーテルで析
出させてヒドロクロリドを得た。 C H Cl- N 計算値 54.27 5.88 5.17 2.04 C31H35NO12・HCl・2H2O 実測値 54.08 5.35 4.78 2.00 UV−Vis(CH3OH)max 234nm(ε39000),
252(26300),290(8990),480(12600),495
(12500),530(6700). 画分190mlを採取した後画分160mlを採取した。
この後者の画分を蒸発させ、純粋な(97%)3′−
デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−ジヒド
ロドキソルビシンとして充填物質の19.5%を含有
していることが判明した。 300MHz NMR CDCl3 δ 13.98,13.96(2s,
6−OH),13.34,13.32(2s,11−OH),8.03(d,
1−H),7.79(t,2−H),7.40(d,3−H),
5.56(bs,1′−H),5.29(bs,7−H),4.64,4.5
9
(2s,9−OH),4.09(s,OCH3),4.03(m,
5′−H),3.82−4.05(m,4′−H,13−H),3.68
(m,2″−H2,6″−H2,14B−H),3.54(bs,
14A−H),3.30(m,10B−H),2.98(bs,OH),
2.87(bs,OH),2.77(m,10A−H,3′−H),
2.30−2.70(m,8B−H,3″−H2,5″−H2),1.99
(m,8A−H),1.78(m,2′−H2),1.41(d,
6′−H3).マススペクトル〔トリメチルシリル
(TMS)誘導体として〕.m/e975M(TMS)5. 実施例 6 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5−
イミノドキソルビシンの合成 A 乾燥ピリジン5mlの実施例5で示したように
調製した3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニ
ル)ドキソルビシン溶液にp−アニシルクロロ
ジフエニルメタン0.990gを加えた。この混合物
を暗所にて室温で約2日間反応させた。この溶
液を氷水中で冷却し、CH3OH0.5mlを加えた。
この混合物を2時間撹拌し、希NaHCO350ml
に加え、CH2Cl2で抽出した。この抽出物を濃
縮してゴム状残渣を得た。このゴム状残渣をト
ルエンに溶解し、濃縮し、CH2Cl2に溶解し、
35〜65℃の石油エーテルをゆつくり添加するこ
とによつて折出させた。この析出物を回収し、
CH2Cl2に再度溶解し、2:1の石油エーテ
ル:ジエチルエーテルにより析出させて94%の
収率で非晶質固体として14−O−p−アニシル
ジフエニルメチル−3′−デアミノ−3′−(4″−モ
ルホリニル)ドキソルビシン()を得た。 この物質をCDCl3中で90MHz NMRにより同
定した。 B 14−O−p−アニルシルジフエニルメチル−
3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシン0.532gのCH2Cl2溶液10mlを0℃でア
ンモニアで飽和させたCH3OH30mlに加えた。
この混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで3℃
で27時間放置した。反応生成物中の溶媒を蒸発
させた。この残渣を4:1のCH2Cl2−CH3OH
に溶解し、濃縮した。これを2回繰り返し、そ
の固体をCH2Cl2に溶解し、Celiteを通してろ
過し、濃縮し、1:2のCH2Cl2−CH3OHに溶
解し、再度濃縮し、乾燥させて紫色残渣0.52g
(97%)を得た。 C 上記Bの残渣をCH2Cl22mlに溶解し、1.5×
40cmシリカゲルカラムに付し、CH2Cl2(50ml)
で溶出し、次いでCH2Cl2−CH3OH(99:1150
ml;98:2150ml;97:3500ml;95:5100ml;
93:7100ml;及び90:10200ml)で溶出した。
溶出液565mlに続いて画分335mlを分離し、ろ
過、蒸発して試料の59.9%が単一物質として得
られた。この物質は、90MHz NMRにより、
14−O−p−アニシルジフエニルメチル−3′−
デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5イミノ
ドキソルビシンと確認された。 D 上記Cの生成物の試料0.341gを80%酢酸20ml
に溶解し、次いで、この溶液を暗所で7時間撹
拌した。次いでこの溶液を50mlの水で希釈し、
CHCl3で3回抽出した。水層は所望の生成物を
含有しており、これを暗所で凍結乾燥させて
0.294gの固体を得た。この固体を0.1N酢酸に溶
解した。この溶液を、NaHCO3で塩基性化さ
れたCHCl3で洗浄し、CHCl3で抽出した。有機
層に移行した目的物質を洗浄、乾燥、ろ過、濃
縮して残渣を得た。この残渣をCHCl3
CH3OH(1:10)に溶解し、濃縮乾燥して3′−
デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5−イミ
ノドキソルビシン0.228gを得た。この物質を
300MHz NMR及び元素分析によつて同定し
た。 実施例 7 酸付加塩の調製 実施例6の遊離塩基生成物を水20mlに懸濁し
た。この混合物を撹拌し、0.1N HCl3.2mlをゆつ
くり加えてPH4.5とした。この懸濁された固体は
除々に溶解した。この溶液を暗所で凍結乾燥し、
HPLCによると97%の純度の酸付加塩、3′−デア
ミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5−イミノドキ
ソルビシン・塩酸塩を得た。 C H Cl- N 計算値 54.35 6.03 5.17 4.09 C31H36N2O11・HCl・2H2O 実測値 54.20 5.96 4.33 4.03 実施例 8 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5−
イミノ−13−ジヒドロドキソルビシンの調製及
び単離 A 1:1のCH2Cl2−CH3OH6mlの実施例5の
ように調製した3′−デアミノ−3′−(4″−モルホ
リニル)−13−ジヒドロドキソルビシン0.186g
溶液を0℃でアンモニアにより飽和された
CH3OH20mlに加えた。混合物を1時間撹拌
し、次いで3℃で27時間放置し、濃縮した。残
渣生成物をCH2Cl2−CH3OH(4:1)に溶解
し、3回濃縮してアンモニアを完全に除去し
た。得られた残渣を、2mm×20cm×20cmシリカ
ゲル板でCHCl3−CH3OH(9:1)展開液を
用いて薄層クロマトグラフにより精製した。実
質的に純粋な3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリ
ニル)−5−イミノ−13−ジヒドロドキソルビ
シンを含有する帯域を分離し、溶出し、溶出液
を乾燥させて300MHzNMRにより確認される
遊離塩基生成物0.139gを得た。 B 上記Aの遊離塩基を実施例7の方法によつて
塩酸塩とした。HPLC分析によれば、その塩酸
塩は97〜98%の純度であつた。 C H Cl- N 計算値 54.19 6.31 5.16 4.08 C31H35N2O11・HCl・2H2O 実測値 54.17 5.95 4.88 3.87 実施例 9 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)−5−イミノダウノルビシンの調製 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシン0.031gを含むCH2Cl2溶液
1.0mlを、0℃でアンモニアで飽和されたメタノ
ール5mlに加えた。この混合物を30分間撹拌し、
次いで3℃で45分間放置した。この反応生成物を
蒸発乾固して残渣を得た。この残渣を19:1の
CHCl3−CH3OH5mlに溶解し、濃縮した。この
操作を繰り返した。この残渣をCHCl3−CH3OH
に溶解し、2mm×20cm×20cmシリカゲル板に付
し、9:1のCHCl3−CH3OHを用いて展開し
た。主帯域を溶出し分析した。マススペクトル分
析により、その化合物は3′−デアミノ−3′−(3″−
シアノ−4″−モルホリニル)−5−イミノダウノ
ルビシンであることを確認した。 マススペクトル(トリメチルシリル(TMS)
誘導体として)はm/e882[M(TMS4−HCN]、
810[M(TMS)3−HCN]、70evでのMSはm/e27
においてベースピーク(HCN)を示した。TLC
SiGelCHCl3−CH3OH(19:1v/v)Rf=0.32 実施例 10 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ドキソ
ルビシンの代わりに、原料として実施例4で合成
された3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モル
ホリニル)ドキソルビシンを用い、実施例6の合
成を繰り返した。実施例6の一連のブロツク化−
アミノ化−脱ブロツク化単離を行い、最終生成物
として3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モル
ホリニル)−5−イミノドキソルビシンを得た。 さらに詳しくは、この合成は次の如くであつ
た。 A 実施例4に示した如く合成される3′−デアミ
ノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ド
キソルビシン0.241gを含む乾燥ピリジン溶液4
mlに、p−アニシルクロロジフエニルメタン
0.587gを加えた。この溶液を暗所にて室温で44
時間撹拌した。この反応混合物を冷却し、
CH3OH0.5mlで希釈し、室温で3時間撹拌し、
次いで希NaHCO350mlに加え、CH2Cl2で抽出
した。この抽出物を濃縮し、残渣をCH2Cl23ml
に溶解し、ジエチルエーテル40mlをゆつくり加
えることによつて析出させ、14−O−p−アニ
シルジフエニルメチル−3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)ドキソルビ
シン0.333g(97%)を得た。 90MHz NMR CDCl3δ 13.84(s,6−OH),
12.99(s,11−OH),7.82(d,1−H),6.70−
7.75(m,2−H,3−HH,トリチル−アリー
ル),5.42(bs,1′−H),5.08(bs,7−H),4.4
5
(bs,2,14−H2),4.19(s,9−OH),4.00
(s,OCH3),3.79(s,OCH3),3.30−4.15(m,
4′−H,5′−H,2″−H2,3″−H,6″−H2),
1.60−3.10(m,2′−H2,8−H2,5″−H2,10−
H2,3′−H),1.13(d,6′−H3). B CH2Cl28mlの14−O−p−アニシルジフエニ
ルメチル−3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−
4″−モルホリニル)ドキソルビシン0.369gを含
むCH2Cl2溶液8mlを、0℃でアンモニアを飽
和させたCH3OH25mlに加えた。この混合物を
0℃で1時間撹拌し、次いで3℃で26時間放置
した。この反応混合物を蒸発させてアンモニア
を完全に除去し、紫色残渣0.376gを得た。 C CH2CI21.5mlの上記Bの残渣を1.5×28cm
(200〜400メツシユ)シリカゲルカラムに付し、
CH2Cl2(50ml)で溶出し、次いでCH2Cl2
CH3OH(99:1200ml;98:2300ml;97:3100
ml;95:5100ml及び90:10200ml)で溶出した。
初期の溶出液360mlを集めた後、画分125mlを蒸
発させて14−O−p−アニシルジフエニルメチ
ル−3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モル
ホリニル)−5−イミノドキソルビシン0.203g
を得た。 D 上記Cの残渣試料0.158gを0℃に冷却し、氷
冷した50%トリフルオロ酢酸8mlに溶解した。
この溶液を0℃で2分間撹拌し、次いで氷水
100mlに注いだ。混合水溶液をCHCl3(4×10
ml)で抽出し、合わせた抽出物を希NaHCO3
とH2Oで洗浄し、NaSO4で乾燥し、Celiteを通
してろ過し蒸発させた。この残渣をCHCl3
CH3OH(4:1)3mlに溶解し、溶液を撹拌
し、エーテル25mlを滴下した。得られた析出物
を集めて3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−
モルホリニル)−5−イミノドキソルビシン
0.093gを得た。 HPLC及び300MHz NMR 分析により、こ
の物質がジアステレオマーの混合物であることが
確認された。Waters Radial−Pak C−18カラ
ムを用い0.05M、PH4のクエン酸緩衝液−
CH3OH(40:60)によるHPLC分析を行つたとこ
ろ、69:31の比率で18.4分と25.0分にピークがあ
らわれた。この生成物の300MHz スペクトルで
は、1−H,2−H,3−H,1′−H,7−H,
14−H2,9−OH,OCH3,10A−H,6′−H3
ロトンが2つに共鳴していた。 300MHz NMR CDCl3δ 15.61(s,11−OH),
13.74(d,6−OH),9.27(d,NH),8.21,8.19
(2d,1−H),7.73,7.72(2t,2−H),7.33,
7.32(2d,3−H),5.77,5.72(2d,1′−H),
5.41,5.38(2m,7−H),4.79,4.77(2s,14−
H2),4.72,4.66(2s,9−OH),4.15,4.14(2s,
OCH3),4.04(m,5′−H),3.97(m,3″−H,
2″B−H),3.75(m,6″−H2,4′−H),3.59(m

2″A−H),3.23(d,10B−H),3.03(m,10A−
H,3′−H),2.72(m,5″−H2),2.33(m,8B−
H),2.14(m,8A−H),1.85(m,5″−H2),
2.33(m,8B−H),2.14(m,8A−H),1.85(m,
2′−H2),1.38,1.37(2d,6′−H3). UV−Vis(CH3OH)max 221nm(ε 31000),
252(32900),307(7110),520sh(9110),551
(17400),592(20700).DCI−MSm/e638(M+
H),611(M+H−HCN) C H N 計算値 58.62 5.69 6.41 C32H35N3O11・H2O 実測値 58.79 5.47 6.30 実施例 11 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−
ジヒドロドキソルビシンの代わりに、等モル量の
別の出発物質をそれぞれ用いて実施例8の調製を
4回繰り返した。第1の場合には、3′−デアミノ
−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジ
ヒドロドキソルビシンを原料として用い、最終物
質として3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モ
ルホリニル)−5−イミノ−13−ジヒドロドキソ
ルビシンを得た。第2の場合には、3′−デアミノ
−3′−(4″−モルホリニル)ダウノルビシンを原
料として用い、最終生成物として3′−デアミノ−
3′−(4″−モルホリニル)−5−イミノダウノルビ
シンを得た。第3の場合には、3′−デアミノ−
3′−(4″−モルホリニル)−13−ジヒドロダウノル
ビシンを原料として用い、最終生成物として3′−
デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−5−イミノ
−13ジヒドロダウノルビシンを得た。第4の場合
には、3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モル
ホリニル)−13−ジヒドロダウノルビシンを原料
として用い、最終物質として3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−5−イミノ−
13−ジヒドロダウノルビシンを得た。 本発明の化合物は、哺乳動物の抗腫瘍剤として
有用である。この効果は、生体内及び試験管内の
研究によつて実証される。キヤンサー・ケモセラ
ピー・リボーツ、ナシヨナル・キヤンサー・イン
ステイテユート、第3巻、第2号、パート3、
1972年9月(Cancer Chemotherapy Reports,
National Cancer Institute,,No.2,Part
3,September、1972)に記載されたプロトコー
ルに従つて行なわれるある生体内試験では、リン
パ球白血病P−388腹水を健康なマウスの腹腔内
に接種した。次いで接種したマウスに、本発明の
種々の量の化合物を5,9,13日目に継続して投
与した。比較として他のマウスには投与せず、又
別のマウスにはダウノルビシン又はドキソルビシ
ン、3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)ダウ
ノルビシン又は米国特許第4301277号の3′−デア
ミノ−3′−(4″−モルホリニル)−13−ジヒドロダ
ウノルビシンあるいは3′−デアミノ−3′−(4−
メトキシ−1−ピペリジニル)ダウノルビシン又
は米国特許第4314054号に示されたその13−ジヒ
ドロ同等物を投与した。 投与を行なつた種々のマウスの平均生存期間を
測定し、白血病腹水を接種したが試験化合物を投
与しなかつたマウスの均生存期間と比較した。得
られたデータを以下の第A表に示す。このデータ
は、投与マウスの生存期間をコントロールの生存
期間で除して100を乗じた%T/C値として表わ
されている。又第A表には、最良の改良された生
存期間が得られると観察された種々の化合物の投
与量が示されている。 【表】 これらの結果は本発明の化合物が低い最適の投
与量で、生体内で優れた抗腫瘍効果を有すること
を示している。化合物NSC 357704は、基本化合
物に要求される約150分の1の最適投与量を示し
た。本発明の他の物質は、ダウノルビシン及びド
キソルビシンより著しく低い最適投与量を示し
た。このことにより、実質的に心毒性が減少した
有効な抗腫瘍剤を提供することが約束される。 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホリ
ニル)ダウノルビシン及び3′−デアミノ−3′−
(3″−シアノ−4″−モルホリニル)−13−ジヒドロ
ダウノルビシンの管内試験でもこの系統の化合物
の活性増大が示された。ジー・トング、ダブリユ
ー・ダブリユー・リー、デイー・アール・ブラツ
ク、デイー・ダブリユ・ヘンリーら、ジエイ・メ
デイシナル・ケム,19巻、395頁1976年(G.
Tong,W.W.Lee,D.R.Black,D.W.Henry,J.
Medicinal Chem,19,395(1976))に記載され
た方法によつてL1210細胞中のDNA,RNA合成
抑制剤としてこれらの化合物を試験したとき、ダ
ウノルビシン、ドキソルビシン又は以前の類縁体
の投与量より600倍も低い投与量で有効であつた。
これらの化合物も、DNA合成に対するよりRNA
合成に対する抑制作用がはるかに大きい(ED50
比DNA/RNA=10:11)ことが観察された。こ
のような比率は改良された治療特性を有する第2
類のアントラサイクリン系に属することがエス・
テイー・クルークら、モル・フアーマコル、第14
巻、290頁、1978年(S.T.Crooke,et al,Mol.
Pharmacol.,14,290(1978))で提案されてい
る。これらのデータは第A表に示されている。 第A表のデータは、モルホリノ構造により抗腫
瘍効力が増大したこと及びシアノモルホリノ構造
により効能がさらに増大することを示し、この分
類の化合物による活性を象徴している。 本発明の化合物の生物学的効果を立証するため
に、更に誌験を行なつた。これらの誌験は、前述
したキヤンサー・ケモセラピー・リポーツ,1972
年の方法によつて実質上行なわれるP−388及び
L1210白血病並びにB−16黒色腫に対するマウス
の生体内試験であつた。種々の用量で、更に腹腔
内(ip)、静脈内(iv)及び経口(po)投与で試
験した。これらの結果を第B表に示す。 【表】 【表】 【表】 ヒドロドキソルビシン
3′〓デアミノ〓3′〓(4″〓モルホリ 0.25 0.01
7
ニル〓3″〓シアノ)〓5〓イミノ〓ダ
ウノルビシン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式: (式中、RはCO−CH3、CHOH−CH3、CO−
    CH2OH及びCHOH−CH2OHから選ばれ、Xは
    O及びNHから選ばれ、AはCN及び水素原子か
    ら得らばれるが、但し、XがOのときAはCNで
    ある) の構造を有する化合物。 2 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)ダウノルビシンである特許請求の範囲第
    1項記載の化合物。 3 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−13−ジヒドロダウノルビシンである特
    許請求の範囲第1項記載の化合物。 4 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−13−ジヒドロドキソルビシンである特
    許請求の範囲第1項記載の化合物。 5 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)ドキソルビシンである特許請求の範囲第
    1項記載の化合物。 6 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−5−デオキソ−5−イミノ−ダウノル
    ビシンである特許請求の範囲第1項記載の化合
    物。 7 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−5−デオキソ−5−イミノ−13−ジヒ
    ドロ−ダウノルビシンである特許請求の範囲第1
    項記載の化合物。 8 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−5−デオキソ−5−イミノ−ドイソル
    ビシンである特許請求の範囲第1項記載の化合
    物。 9 3′−デアミノ−3′−(3″−シアノ−4″−モルホ
    リニル)−5−デオキソ−5−イミノ−13−ジヒ
    ドロドキソルビシンである特許請求の範囲第1項
    記載の化合物。 10 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−
    5−デオキソ−5−イミノ−ダウノルビシンハイ
    ドロクロライドである特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。 11 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−
    5−デオキソ−5−イミノ−13−ジヒドロ−ダウ
    ノルビシンハイドロクロライドである特許請求の
    範囲第1項記載の化合物。 12 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−
    5−デオキソ−5−イミノ−ドキソルビシンハイ
    ドロクロライドである特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。 13 3′−デアミノ−3′−(4″−モルホリニル)−
    5−デオキソ−5−イミノ−13−ジヒドロドキソ
    ルビシンハイドロクロライドである特許請求の範
    囲第1項記載の化合物。 14 次式: (式中、RはCOCH3又はCO−CH2CHである) の構造の化合物を、混合水性極性有機媒体中で、 次式: の構造の2,2′−オキシジアセトアルデヒドの過
    剰量(18モル当量)と反応させ、反応は室温で2
    モル当量のアルカリ金属シアノボロハイドライド
    の存在下に出発物質と反応させる。そして粗製の
    反応生成物、即ち出発物質の塩基性3′−モルホリ
    ノ誘導体とその13−ジヒドロ類縁体及び対応する
    中性の3″−シアノ−モルホリノ類縁体とが一緒に
    なつた混合物として得られたものを、塩基性及び
    中性の分画に分ける。次いで塩基性又は中性の分
    画のいずれも式(X=O)の3′−モルホリノ及
    び3″−シアノモルホリノ誘導体のそれぞれを得る
    ため、CH2Cl−CH3OH(9:1v/v)の溶出液
    を用いてシリカゲルカラムでクロマトグラフイ分
    離に付して分離する。もし存在すれば
    COCH2OH基のOH基をp−メトキシ−トリチル
    基のような弱酸に対して不安定な保護基で適当に
    保護した後、0〜30℃の温度で過剰のアルコール
    性アンモニアとはげしくまぜて反応させる。もし
    必要なら、前記弱酸に対して不安定な保護基を室
    温で酢酸又は冷トリフルオロ酢酸で処理すること
    により、所望の式(X=NH)の化合物を遊離
    の塩基として得る。そしてシリカゲルカラム上で
    クロマトグラフイーで精製後、CHCl3−CH3OH
    (9:1v/v)の溶出液を用いて最終的に(A=
    CN)を分離するか、又は塩酸で処理することに
    よつて関連するHCl塩(A=H)に変形すること
    を特徴とする 次式: (式中、RはCO−CH3、CHOH−CH3、CO−
    CH2OH及びCHOH−CH2OHから選ばれ、Xは
    O及びNHから選ばれ、AはCN及び水素原子か
    ら得らばれるが、但し、XがOのときAはCNで
    ある) の構造を有する化合物の製造方法。 15 次式: (式中、RはCO−CH3、CHOH−CH3、CO−
    CH2OH及びCHOH−CH2OHから選ばれ、Xは
    O及びNHから選ばれ、AはCN及び水素原子か
    ら得らばれるが、但し、XがOのときAはCNで
    ある) の構造を有する化合物を含有し、薬学上認容され
    る希釈剤又は担体と混合された抗腫瘍性組成物。
JP13039083A 1982-07-20 1983-07-19 モルホリニルダウノルビシン及びモルホリニルドキソルビシン誘導体、その製法及び抗腫瘍性組成物 Granted JPS5933278A (ja)

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