JPH0231691Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は照明器具に関し、更に詳述すれば電球
の位置が可変になつた照明器具に関する。

従来の技術 照明器具において、保持具に対する電球の取付
態様を可変にすると、電球の照射域を調整できる
ことになるので、大変便宜である。

しかるに、従来の照明器具ではこの点に妥当な
配慮がなされておらず、僅かに電球を保持具に取
りつけるためのねじの取りつけ位置を調整して、
この調整分だけ電球を可変になす形態をとるもの
があるのみであつた。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、ねじの取りつけ位置を調整する
ことにより電球を可変になす形態をとる場合は、
調整作業が煩わしく、使い勝手が悪くなるという
欠点がある。

本考案はかかる従来技術の問題点を解決するた
めになされたものであり、簡潔な構造で、電球の
取りつけ位置の調整が迅速に行えることになり、
使い勝手を向上できることになる照明器具を提供
することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本考案に係る照明器具は、支柱を介して固定面
に取りつけられる第１の半球殻体と、該第１の半
球殻体の開口部における内周面に設けてある周回
状の溝と、電球を保持し、前記第１の半球殻体に
対して蓋合わせ状に取りつけられる第２の半球殻
体と、該第２の半球殻体の開口部における内周面
に設けてある係合穴と、前記係合穴より突出し、
前記周回状の溝に係止する係合凸部を有し、第２
の半球殻体の内周面に装着されるリング状のばね
部材とを具備し、前記第２の半球殻体を第１の半
球殻体に対して回動操作することにより、第１の
半球殻体に対して電球の位置が変化するようにな
つている。

ここに、周回状の溝とは第１の半球殻体の全周
にわたる溝及び全周の一部を除いた略全周に及ぶ
溝をいい、また半球殻体とは完全な半球を含むこ
とは勿論のこと、半球と多少異なる形状をも含む
概念である。

作 用 しかるときは、第２の半球殻体を手回しする
と、電球が第１の半球殻体に対して所定の位置
に、確実に固定されることになる。

実施例 以上本考案の実施例を図面に基づき説明する。
第１図は本考案に係る照明器具を天井面に取りつ
けた状態を示す一部切欠正面図、第２図は上側半
球殻体と下側半球殻体を示す断面図、第３図はば
ね部材を示す正面図である。

この照明器具は、半球状に形成された支柱連結
部２０の上端に備えたフランジ部２１を天井面１
に取りつけてなる固定部材２と、固定部材２の下
部に垂設した支柱３と、半球殻体をなし、支柱３
の下端に連結した上ケース半体４と、上ケース半
体４と同様の半球殻体状をなし、上ケース半体４
に蓋合わせ状に取りつけられ、下部に光源たる電
球６を保持する下ケース半体５と、上ケース半体
４と下ケース半体５との合わせ面に装着され、こ
れらの連結を行うばね部材７とを有してなり、後
述するばね部材７の機能により下ケース半体５が
上ケース半体４に対して合わせ面回りに回動可能
になつた構造になつている。

以下各部の詳細について説明する。まず、フラ
ンジ部２１の天井面１に対する取りつけは図外の
ボルトにより行われるようになつている。支柱連
結部２０と支柱３との連結はボルト・ナツト結合
により行われるようになつている。即ち、固定部
材２の内部には支柱３の上端部に形成したねじ部
３０が挿通するブラケツト２２を取りつけてあ
り、このブラケツト２２の上面側に設けたナツト
３１がねじ部３０に締結しており、これで両者の
連結が行われるようになつている。

上ケース半体４はアルミダイキヤスト製品から
なり、開口端４２が斜め下方に位置するようにし
て前記支柱３の下端に取りつけられている。即
ち、上ケース半体４の球面の図上右側寄りの部分
には、支柱３の下端部に形成したねじ部３２が突
出状態で螺合するねじ穴４０を形成してあり、ね
じ部３２の突出端にはナツト３３を締結してあ
る。そのうえで、上ケース半体４の開口端４２に
近接する内周面には周回状の溝４１を形成してあ
る。

上ケース半体４の開口端４２には同様のアルミ
ダイキヤスト製品からなる下ケース半体５を蓋合
わせ状に取りつけてある。下ケース半体５の斜め
上方に位置する開口端５３には上ケース半体４内
に挿入される係入部５４を設けてあり、係入部５
４の内周面にはこの部分に装着されるばね部材７
を受止め支持する支持溝５５を設けてある。その
うえで、支持溝５５の対向する２位置には係入部
５４に貫通状に形成した係合穴５１（図面では１
個のみが現れている）を設けてある。

５０は電球６を保持するソケツト６０を取りつ
けるためのねじ穴であり、下ケース半体５の球面
に形成されている。ソケツト６０の上端には下ケ
ース半体５の内部に設けたたマウント５２に取り
つけたソケツト台６１を当接してある。ソケツト
台６１はソケツト６０の下部に連結した傘６２内
に収納された電球６と図外の電源とを接続するこ
とになる。

さて、ばね部材７は第３図に示すように開口７
１を設けることにより、ばね性を付与した、リン
グ状をなしており、対向する２位置には前記係合
穴５１に係止する係合凸部７０，７０を設けてあ
る。

かくして、係合凸部７０，７０が係合穴５１か
ら突出するようにしてばね部材７を支持溝５５に
装着し、次いで下ケース半体５を上ケース半体４
に押込むと、係合凸部７０，７０が溝４１に嵌り
込むことになるので、これでばね部材７を介して
上ケース半体４と下ケース半体５とが確実に連結
されることになる。しかも、かかる連結態様をと
る場合は、下ケース半体５が上ケース半体４に対
して両者の合わせ面回りに回動自在になるので、
下ケース半体５を手回しすることにより、これに
保持された電球６の位置を、例えば第１図に仮想
線で示す位置に変更することができることにな
る。従つて、電球６の照射域を簡単に調整できる
ことになる。

ここに、係合穴及び係合凸部の個数については
２以上であればよく、また支持溝５５は必ずしも
設ける必要はない。

なお、８は上ケース半体４と下ケース半体５と
の蓋合わせ部において、上ケース半体４の開口端
部に装着されるゴムであり、上ケース半体４と下
ケース半体５とを識別させる機能と、両者の連結
態様をより確実に行わせる機能とを併せ持つと共
に、例えばこれに彩色を施すことにより本案照明
器具の意匠的効果をも発揮し得ることになる。ま
た、意匠的効果を高めるうえでは上ケース半体４
及び下ケース半体５の外面にスリツト等を形成す
ることにすればよい。

なお、上記実施例では本案照明器具を天井面１
に取りつける場合について説明したが、かかる取
りつけ態様に限定されるものではなく、室内の壁
面、床面或いは野外のポール等に取りつけること
も可能である。また上記説明の上ケース半体４と
下ケース半体５との上下を逆にして取りつけるこ
とにしてもよいことは勿論である。

考案の効果 以上の本案照明器具による場合は、第２の半球
殻体を手回しするだけで、電球の取りつけ位置、
つまり電球の照射域を調整することができること
になるので、上述の従来例による場合に比べて調
整作業を格段に能率よく行えることになる。従つ
て、使い勝手を格段に向上できることは勿論のこ
と、調整に要する機構が簡潔なものになるという
利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示して
おり、第１図は本考案に係る照明器具を天井面に
取りつけた状態を示す一部切欠正面図、第２図は
上側半球殻体と下側半球殻体を示す断面図、第３
図はばね部材を示す正面図である。 １……天井面、３……支柱、４……上ケース半
体、４１……溝、５……下ケース半体、５１……
係合穴、６……電球、７……ばね部材、７０，７
０……係合凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支柱を介して固定面に取りつけられる第１の半
   球殻体と、該第１の半球殻体の開口部における内
   周面に設けてある周回状の溝と、電球を保持し、
   前記第１の半球殻体に対して蓋合わせ状に取りつ
   けられる第２の半球殻体と、該第２の半球殻体の
   開口部における内周面に設けてある係合穴と、前
   記係合穴より突出し、前記周回状の溝に係止する
   係合凸部を有し、第２の半球殻体の内周面に装着
   されるリング状のばね部材とを具備し、前記第２
   の半球殻体を第１の半球殻体に対して回動操作す
   ることにより、第１の半球殻体に対して電球の位
   置が変化するようになつていることを特徴とする
   照明器具。