JPH0231458Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はローラ主体及びローラ支持体並びにホ
ルダ部材をプラスチツクで製作したベルトコンベ
ア用ローラに関する。

〔従来技術〕

従来のベルトコンベアに使用されるローラは金
属筒の両端内周に金属製ベアリングのアウタレー
スを嵌合し、そのベアリングのインナーレースの
内周部にコンベア機枠に固着されるガイドシヤフ
トを挿通させた構成であるが、コンベアで運搬す
るものが例えば川底から堀り出した土砂のように
多くの水分を含むものであつたり、或いは土砂以
外の物品でも水分、塩分或いは酸分等を含むもの
では、ベアリングが早期に錆びて回転がスムーズ
でなくなり、ベアリングが摩滅したり、或いは固
着したりする問題があり、このような環境で使用
される場合には、ローラをガイドシヤフトととも
に頻繁に取換える必要があつて取扱いが面倒であ
り、また、ローラ、ベアリング等がいずれも金属
製のために全体の重量も大きくなる欠点がある。
更に、ベアリングのローラが錆付いたまま回転さ
れると火花が生じ、粉塵をともなう場合に、爆発
等の原因となり危険であつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、ローラを構成するローラ主体と
ローラ支持体及びホルダ部材をプラスチツクで形
成することにより、運搬するものが水分、塩分或
いは酸分を含むものでも錆発生の虞れがなく、長
期に渡つてスムーズに回転し且つ摩耗が少なくて
長寿命にでき、しかも全体の重量の軽量化が可能
で粉塵をともなう環境で使用される場合も安全な
ベルトコンベア用ローラを提供するにある。

〔考案の要約〕

本考案は機枠に固着されたガイドシヤフトの外
周部に一体的にガイド鍔を設け、筒状をなすプラ
スチツク製のローラ主体を設け、このローラ主体
の内周部に前記ガイドシヤフトが回転自在に挿通
される軸孔を有するプラスチツク製のローラ支持
体を設け、前記ガイド鍔を前記ローラ支持体の一
側面との間に回転を許容しつつ挾持するように該
ローラ支持体にプラスチツク製のホルダ部材を連
結固着したことを特徴とするものである。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例について第１図〜第３図
を参照しながら説明する。１は両端部がローラコ
ンベアの機枠（図示せず）に固着されるガイドシ
ヤフトで、これの外周部にはガイド鍔２が例えば
溶接により固着されている。３はローラ主体で、
これはプラスチツク製で両端が開放した筒状に形
成されている。４，４はこのローラ主体３の内周
部に例えば圧入等で固着されたプラスチツク製の
ローラ支持体で、これの中心部に軸孔５が夫々穿
設され、その軸孔５をガイドシヤフト１に回転自
在に挿通させている。６はローラ支持体４に軸孔
５を囲繞するように陥没形成した複数個の肉盗み
孔で、ローラ支持体３の一側面４ａとこの肉盗み
孔６との間を連通するように複数個の矩形状の係
合孔７が軸孔５を囲繞するように形成されてい
る。そして、一方のローラ支持体４の一側面４ａ
はガイド鍔２に近接されている。８はプラスチツ
クで製作された浅底の容器状をなすホルダ部材
で、これに設けられた複数個の係合爪９がガイド
鍔２側に位置されたローラ支持体４に設けた係合
孔７に嵌入係合することにより、該ローラ支持体
４に連結固着され、以て、そのガイド鍔２を一方
のローラ支持体４の一側面４ａとホルダ部材８の
内面側との間に該ローラ支持体４の回転を許容し
つつ挾持している。１０，１０はローラ主体３の
両端に超音波溶着等で固着された端板で、これの
中心部にはガイドシヤフト１が貫通する孔１０ａ
が夫々形成されている。１１，１１はガイドシヤ
フト１に嵌挿された環状のシールで、これが端板
１０，１０の内面側に摺接され、孔１０ａを覆う
ようにしている。

而して、ガイドシヤフト１は第３図に示すよう
にコンベアの機枠（図示せず）に水平及び傾斜状
態に夫々固着されてローラ主体３によりコンベア
ベルト１２が案内されており、ローラ主体３及び
ローラ支持体４に作用するスラスト荷重はガイド
鍔２によつて受けられる。

上記構成によればローラ主体３及びローラ支持
体４並びにホルダ部材８がいずれもプラスチツク
製で、ガイドシヤフト１と軸孔５との摩擦係数が
小さいから、金属製のベアリングが不要となり、
運搬するものが水分、塩分或いは酸分を含むもの
であつても錆による影響が全くなくなり、長期に
渡つてスムーズに回転し且つ摩耗が少なくて長寿
命にでき、しかも全体の重量の軽量化も達成でき
る。また、回転が万一重くなつた場合でも火花が
生ずる虞れは全くない。ローラ主体３とローラ支
持体４とが別個に形成されているから、例えばロ
ーラ支持体３を耐摩耗性に優れたプラスチツクで
形成し、ローラ支持体４を摺動抵抗の小さなプラ
スチツクで形成するようにしても良い等、その部
分に必要な性質を有するプラスチツクを選択して
用いる事ができる。

尚第４図に示すようにローラ支持体４の外周部
にローレツト部４ｂを設けるようにすればローラ
主体３に一層強固に圧入固着し得る。

〔考案の効果〕

本考案は以上の説明から明らかなように、非常
に簡単な構成で、長期に渡つてスムーズに回転し
且つ摩耗が少なくて長寿命にでき、しかも全体の
重量の軽量化が可能で粉塵をともなう環境で使用
される場合にも安全なベルトコンベア用ローラを
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示すもの
であり、第１図は縦断面図、第２図は分解斜視
図、第３図は使用状態を機枠を取除いて示す縦断
面図、第４図は本考案の他の実施例を示すローラ
支持体の斜視図である。 図面中、１はガイドシヤフト、２はガイド鍔、
３はローラ主体、４はローラ支持体、５は軸孔、
８はホルダ部材、１２はコンベアベルトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基枠に固着されたガイドシヤフトと、このガイ
   ドシヤフトの外周部に一体的に設けられたガイド
   鍔と、筒状をなすプラスチツク製のローラ主体
   と、このローラ主体の内周部に固着され前記ガイ
   ドシヤフトが回転自在に挿通される軸孔を有する
   プラスチツク製のローラ支持体と、前記ガイド鍔
   を前記ローラ支持体の一側面との間に回転を許容
   しつつ挾持するように該ローラ支持体に連結固着
   されたプラスチツク製のホルダ部材とを具備して
   なるベルトコンベア用ローラ。