JPH02299725A - 超電導磁性流体を用いた金属加工方法 - Google Patents

超電導磁性流体を用いた金属加工方法

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JPH02299725A
JPH02299725A JP2096170A JP9617090A JPH02299725A JP H02299725 A JPH02299725 A JP H02299725A JP 2096170 A JP2096170 A JP 2096170A JP 9617090 A JP9617090 A JP 9617090A JP H02299725 A JPH02299725 A JP H02299725A
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magnetic
solenoid
magnetic flux
coil
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JP2096170A
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David O Hobson
ディヴィッド オー ホブソン
Igor Alexeff
イーゴー アレクセエフ
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Electric Power Research Institute Inc
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D26/00Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces
    • B21D26/14Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces applying magnetic forces

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般的には金属加工に関し、より詳細には超電
導磁性流体を用いることによりダイスを用いることなく
行う金属加工に関する。
〔従来の技術〕
歴史的には、様々な方法を用いて金属9形状を変えるこ
とが行われてきた。それらの方法は、液体状から固体状
の特定の形状に変えるものか、あるいは、より一般的に
は固体のままある形状から他の形状へ変えるものである
。近年に至り、セラミックやポリマーに代表されるよう
な新素材が開発され、これらの新素材の処理技術も研究
されている。それらの特性から見れば、力を作用させて
液体状物質を含むようにするか、あるいは固体状物質を
変形させる手段が考えられる。従来、そのような力を作
用させる手段としては成形金型あるいはダイスが用いら
れていた。例外的なものとしては、超溶融処理法や、電
気的手段により発生させた磁力を用いる電磁パルス形成
処理法がある。
近年、ダイス製造の分野や、加工対象物に力を伝達する
手段の分野においては、製造技術は高度に精巧の域に達
している。金属加工法の大部分は力伝達媒体としてダイ
スを用いるものであるので、摩擦が伝達効率に大きな影
響を与え、また後に加工を施すことが必要となるような
工作対象物の大きな破片を生じる原因ともなる。例外も
あるが、製造業界ではこれまで電気的に発生させた力を
用いることは稀であった。以前には、超電導磁石の磁束
を用いて溶融金属を供給したり、あるいは溶融金属の流
量や形状を変化させて超電導磁石の磁束を用いたりして
いた。これらの例としては米国特許第3.911.97
7号、同第4.324.266号及び同第3、581.
040号がある。さらに、これまではパルス電気放電を
用いて磁界を形成し、その磁界を固体金属の変形に用い
ていた。これらの例としては米国特許第3.896.6
47号、同第3.196.335号、同第3、126.
937号、同第3.345.844号及び同第3.29
7゜288号がある。これらに加えて、米国特許第4,
067.216号及び同第3.921.426号は磁気
圧を形成するためのインダクタを開示している。このイ
ンダクタは導電性巻き線と、放電法により供給されたパ
ルス電流とを用いている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的はダイスを用いない金属加工方法を提供す
ることである。
本発明の他の目的は摩擦を生じることなく固体金属を変
形させる装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の特徴は、被加工物に磁気圧を作用させる超電導
ソレノイドを用いることである。
概略的に言えば、本発明においては、直流超電導ソレノ
イドの磁界中を被加工物を通過させることによって磁性
流体(MHD)力を発生させ、この力を代用的に用いる
ことにより金属加工に際して生じる摩擦の大部分を減少
させることができる。
被加工物の表面には、40T (Te5la )ソレノ
イドを用いて、従来のダイス特有の高摩擦力を生じるこ
となく、689 MPa、 (!00.000 psi
)以上の磁気圧が生じる。さらに、MHD力を用いる製
造方法は従来のダイスを用いる加工法よりも仕事量を減
少させることができる。
本発明に係る金属加工方法においては、超電導ソレノイ
ドにより形成される磁界中を導電性の被加工物を移動さ
せることによって力を発生させる。
移動速度は、磁束が被加工物の表面に浸透しないよ−う
な速度である。一実施例においては、被加工物がソレノ
イドの入口に近づくにつれて、被加工物は磁界の磁束と
遭遇する。これらの磁束によって、被加工物表面には渦
電流が発生し、この渦電流は磁束の被加工物への浸透に
対する抵抗となる。
被加工物が十分な速度で移動する場合には、磁束は被加
工物には浸透せず、被加工物表面に対して磁気圧を形成
する。この磁気圧は磁力により形成され、この磁力は被
加工物に放射状に作用する。
磁束沿いには力は全く、もしくはほとんど働かない。
他の実施例においては、平面状被加工物はソレノイドか
ら発する磁束に垂直に移動でき、該平面状被加工物は、
ソレノイドが供給する磁気圧により達成される型押し、
打ち抜き、孔抜きその他の加工方法によって加工される
。こうして加工された金属被加工物を受は取り、形状を
形成するため非導電性の材料がダイスとして用いられる
本発明の内容、目的、特徴は図面を参照して行う以下の
詳細な説明により一層明らかになる。
〔実施例〕
第1図は本発明に係る磁性流体式金属加工装置の一実施
例の斜視図である。本実施例においては、環状ソレノイ
ドコイルIOが適当な手段、例えば支持板12によって
支持されている。コイル10の中心軸は開口しており、
磁性流体式金属加工方法により加工されるべき棒14が
その開口内を通過できるようになっている。以下に述べ
るように、超電導コイルlOにより形成された磁界は棒
14に内部力をを発生させ、これによって棒14の直径
が縮小される。また、環状コイル10には外向きの放射
状の力が発生し、このため適当な支持材が必要となる。
例えば、1−2−3化合物(YBatCusOy等)の
ような高温超電導材料の開発にともない、液体窒素の温
度以上でもコイルの超電導通電特性は達成し得る。現在
の技術はすでに77°Kにおける36Tの磁界強度をつ
くり出しているが、近い将来には約40Tの磁界強度を
達成できる超電導ソレノイドも出現すると予想できる。
41Tの磁界強度は約690 MPa (100,00
0psi)の磁気圧をつくり出すが、この磁界強度は大
多数の金属及び合金の最大引張強度よりも大きい。
本装置の作動時には、ソレノイド磁石は付勢されて必要
な磁界を形成する。磁界はソレノイドの中心を通過する
一束の磁束であると考えることができる。導電性の棒1
4はソレノイドの軸内部に入り、そこを通過する。導電
性棒14が磁束と遭遇すると、棒14の表面には渦電流
が生じ、この渦電流は今度は磁束をはね返す。はね返さ
れた磁束は棒14に磁気圧を及ぼす。
磁束が被加工物内に浸透するためには、被加工物がある
最小値以上の速度で移動することが必要である。導電体
が磁束の領域内に入り、そこで静止すると、磁束は被加
工物表面に浸透し、時間がたつと磁束は元の位置に復帰
し、磁気圧はその浸透値に戻る。特定形状の磁性被加工
物についての計算結果によると、41Tの磁界強度にお
いては690 MPaの圧力が10m/5(33フイ一
ト/秒)の速度で移動する銅棒に作用する。本装置によ
り生じる圧力の大きさは磁束密度による。そして、磁束
密度は磁力と、被加工物が進入しているソレノイド開口
の断面積の大きさとによる。
第3図は被加工物の外径とソレノイドの内径との比の関
数として磁気圧をプロットした図である。
計算の便宜のため、通常状態のソレノイドにおける磁気
圧は41. 4MPa (6,000psi)と仮定す
る。
これはIOTの磁界強度に相当する。ソレノイドの内径
を25mmとし、このソレノイドが付勢されると導線は
超電導路を形成して相互にショートするものとする。導
電性被加工物(例えば、銅の棒)をソレノイドに軸方向
に挿入すると、次の順序の事柄が起こる。
(1)磁束が導電体と遭遇すると、磁束は導電体表面に
渦電流を発生させる。
(2)次いで、この渦電流は磁束をはね返し、磁束を除
去する。
(3)磁束がはね返されて高密度になると、これは高磁
界強度に相当する。
(4)超電導ソレノイド巻き線が入力導線でショートす
るので出力C<発生しない。
(5)その結果として、ソレノイド内の電流は増加し、
増加した磁界強度との均衡を保つ。
(6)磁界強度Bの2乗に比例して磁気圧が発生する。
この場合、銅の棒の被加工物は10m/5(33フイ一
ト/秒)の速度で移動することが必要である。被加工物
の直径が最初22mm(0,8フインチ)であれば、6
90 MPa (100,000psi) (D圧力が
生じる。この圧力は銅の変形応力を超えているので、棒
の直径は減少する。このような棒の直径の減少によって
、被加工物とソレノイドとの間の環状空間の面積は増加
し、磁束密度は減少する。
磁束密度の減少に伴い磁気圧も低下する。銅棒は、残り
の磁気圧が銅棒の変形応力とつりあうまで直径が減少す
るが、つりあいに達すると直径の減少は止まる。この工
作の間、ソレノイドはダイスとして作用し、ソレノイド
の開口内を移動した銅棒の直径を減少させる。このよう
に、被加工物はソレノイドと物理的に接触することなく
、変形させられる。
超電導体の顕著な特性の一つは、電流担体が超電導状態
にあるときには電気抵抗が全(なくなることである。理
想的には、電流が一旦流れ出し、ソレノイドがショート
すると、その電流は不確定に流れることである。しかし
ながら、実際には、被加工物がソレノイドに挿入され、
磁束が圧縮されると(この時間内においては電流は増加
し、増加した磁界とつりあう)、抵抗に類似したある損
失を生じる。この損失は時間に対する電流の偏導関数(
i/l)に比例し、この損失によって電流の減少と熱量
の減少とが生じる。電流の損失を回復し、またオーバー
ヒートを防止するため、ソレノイドの通電状態へ供給を
行うことが必要である。
安定状態の間では、被加工物がソレノイド内を移動して
いるときには[:i/l)は零であり、損失は生じない
第4図は棒14がソレノイド外部内を通過するときに棒
14に力が作用している状態を示す断面図である。被加
工物への力の作用の度合いは被加工物がソレノイドの磁
界へ進入したときの速度に依存する。導電体が磁束通路
と平行に移動する場合には、導電体内部には磁束によっ
て電流は発生しない。しかしながら、被加工物が磁石の
磁界に進入するのと同様に、被加工物はソレノイドから
発する磁界に進入する。この磁界は拡大を始めているの
で、被加工物は磁束と平行には遭遇しない。
むしろ、被加工物は磁束とある角度をなして遭遇し、導
電体から磁束をはね返す周辺電流が発生する。これによ
って、磁束が圧縮され、内向きの磁気圧が発生し、この
ため被加工物が変形する。被加工物がさらにソレノイド
内に進入すると、磁束は一層平行になり、発生する電流
は減少する。そして、磁束は一部が被加工物に浸透する
。この時点では、被加工物はソレノイドの出口付近に達
しており、磁束はソレノイド出口から遠ざかるにつれて
周囲に広がり始める。被加工物に浸透した磁束も外に出
ようとする。この外に出ようとする磁束の動きは被加工
物に浸透するときの動きと逆であるので、磁束が外に出
ようとすることによって生じる周辺電流の向きは磁束が
被加工物に浸透したときに生じる電流の向きと逆である
。この電流によってソレノイド外部にある導電体部分に
は被加工物を拡張させるような力が働く。
被加工物の変形の原因となる放射状に作用する圧縮力は
容易に可視化することができる。実際の力の作用パター
ンは被加工物の表面の形状、磁束の実際の形状、被加工
物の移動速度その他の要因のため、かなり複雑である。
しかしながら、単純化して、変形している被加工物の断
面はくさび形をしてコーン状の磁束を拡散しているコー
ン形状として考えることができる。これは導電体が磁束
を直角に横切るように移動させることに相当し、これに
よって導電体内には電流が発生し、導電体には力が作用
する。第5図に示すように、導電体を被加工物の表面上
にあるリングと考える。導電体内に発生した電流(この
電流は実際には電流密度を表すベクトルである)は磁界
(この磁界は実際には磁界密度を表すベクトルである)
とベクトル的に交差し、電流および磁界ベクトルを含む
平面に対して直角内向きに作用するベクトル力を発生さ
せる。
藍毘l叉 超電導物質の高磁界強度における特有の性質は高磁気圧
に対する磁位である。例えば、0.5(Wb/m”〕す
なわち0.5Tの磁束密度Bを有する電磁ソレノイドに
ついては、磁気圧はほぼ1気圧(0,10MPa)であ
る。しかしながら、この磁気圧は次の経験的関係式が示
すように、磁束密度の2乗に比例して変化する。
P= 0. 406 (B)” ここで、 Pは磁気圧(単位:MPa) 、Bは磁束密度(単位:
Te5la )である。
200TのHC2を含むYBa2CU、Or化合物を考
えると、かなり大きな磁気圧を達成し得ることが予想で
きる。超電導体は、直交軸J、Hおよび温度Tによって
表される三次元空間内で作動させることにより可視化す
ることができる。B=OHであるので、非強磁性物質が
含まれている場合、例えば。=1の場合にはこの二つの
ベクトルは等しい。臨界表面は、Jc、Hc2およびT
cをそれぞれの軸上にプロットすることにより形成する
ことができる。この場合、臨界表面の曲率は重要ではな
い。曲面の代わりに平面を用いることもできる。重要な
点は、電流と磁束密度の値が臨界値からある程度能れた
地点においてのみ得ることができることであり、超電導
状態は臨界表面下においてのみ存在する。論理的に考え
れば、電流および温度が極めて低い値である場合におい
て200Tの臨界磁界を支持し得る超電導体は、有用な
温度および電流の値において200Tよりも低い磁界を
も支持し得る。室温の半導体に対しては多くの知見があ
るが、液体窒素の温度(77°K)が考え得る合理的な
値である。
繰り返すと、臨界表面が室温、200Tおよび5X 1
0” A/cm”の切片を冑する平面から形成されてい
る場合には、77°におよび40Tの条件からはほぼ2
.3X10” A/cm”の電流密度が得られる。その
ような値が得られるのであれば、金属加工に必要な圧力
の発生は科学上というよりも工学上の問題となる。68
9.5MPa(100,000psi )の磁気圧(こ
の値は多くの金属および合金の変形応力値よりも大きい
)を発生させるには、はぼ41.2Tの磁束密度が必要
である。これは大きな値であるかのように見えるがもし
れないが、従来の超電導物質を有する超電導ソレノイド
についての現在の最高値は約207である。ソレノイド
を破壊せず、かっ10ms以上の間持続するパルス磁界
に対する最高値は約68Tであり、これは銅製の非超電
導巻き線に対するものである。100T以上の磁界は形
成できるが、ソレノイドが破壊されてしまっていた。こ
のため、新しい超電導体は金属加工に必要な磁界を供給
し得るものであることが期待される。
長いソレノイドのボア内における磁気誘導すなわち磁束
密度に対する方程式は Bo=。J(b−a) である。ここで、aおよびbはそれぞれソレノイドの内
径および外径である。電流密度はソレノイド内部では一
定であると仮定される。ソレノイドが短めのものである
場合には、電流密度を2倍した値が所定の磁束密度を形
成するためには必要となることがある。上記の電流密度
の値と磁束密度の好ましい値である41.2Tとを上記
の長いソレノイドに対する方程式に代入すると、(b 
−a)の値として1.4mmの値が得られる。電流密度
が100.000A/am!の場合でも、41.2Tの
磁界を形成するためにはソレノイドの壁部には32.8
nmの厚さが必要である。
超電 金属エ ダイス 長いソレノイドに対する磁束密度は次式により与えられ
る。
B=4nI/10’ ここで、 B:磁束密度〔T〕 n:巻き数 ■:電流(A) である。
この方程式に従えば、超電導導線の電流通過部分の断面
積が1mm”である場合には、2.3×10′Aの電流
が通過できる。ここで、B=41゜2TSn=1425
であると仮定する。さらに、導線は一辺が1mmの正方
形断面、かつ完全な導電性であり、ソレノイドの導電断
面が一辺が約38mmの正方形とする。ただし、実際に
は導線の断面は100%の導電性を示さないし、またソ
レノイドも短い型のものであることもあるので、ソレノ
イドの断面積は一辺が38mm四方よりも大きくなるこ
ともある。しかし、このような場合でも使用に適した大
きさであることには変わりがない。
磁束を発生させた電流が巻き線内に保持されている限り
、ソレノイドが発生させた全磁束はソレノイドの中心を
必ず通り、さらに全磁束はソレノイドの中心に包含され
る。磁束が発生させた磁気圧は、密閉室内に閉じ込めら
れた多数の気体分子が発生させる気体圧に類似したもの
である。同様に類推すれば、気体が、気体をさらに圧縮
することの原因となる非孔性固体の気体容積内への進入
に対して抵抗を示すように、磁束は、磁束の排斥の原因
となる金属導電体の磁束内への進入に対して抵抗を示す
。このような類推が成り立つ。気体分子は進入してきた
固体内には物理的に浸透できないので、気体分子は排斥
される。これに対して、磁束は進入してきた金属固体と
相互に作用し合うので、磁束は排斥される。導電体が磁
気勾配に接近すると、これはソレノイドから発生する磁
束のファンとして考えられることであるが、導電体は磁
束の一部と同じ体積を占めようとする。磁束はこの時点
においては、進入してくる導電体と平行には走っていな
いので、金属表面には磁界によって渦電流が発生する。
次いで、この渦電流は磁束をはね返し、磁束を排斥する
。磁気圧は、導電体がソレノイドの勾配磁界に進入し始
める地点において最大になるはずである。さらにンレノ
イド内に進入すると、磁束の被加工物への到達通路は一
層平行になり、磁束が排斥される割合は低下する。
これに伴って、渦電流が減少し、さらに磁束の導電体内
への浸透も減少する。この理由のため、導電体が通過す
る勾配を最大とするには、ソレノイドをできる限り短く
することが必要である。もし、磁束が導電体内部に浸透
する場合には、問題が生じる。磁束は、導電体が磁界か
ら遠ざかるにつれて導電体から外に出て行くことが必要
である。磁束が導電体から出て行く場合にも、磁束が導
電体に進入する場合と同様の抵抗が起こり、このため導
電体内部には、外側に放射状に向かう磁気圧が発生する
。出口勾配が入口勾配に限りなく近い場合には、導電体
は外向きに変形させられる。特に、導電体が中空である
場合にはこれは顕著である。
従って、出口勾配は磁束が徐々に広がっていくように形
成することが好ましい。
変形圧力を被加工金属に作用させる場合の重要点は、磁
束の被加工物への浸透が全く、あるいはほとんど起きな
い速度で磁界勾配中において被加工物を移動させること
である。磁気圧が作用する時間は、磁界の勾配距離を被
加工物の移動速度で除した値である。すなわち、 t −” L / V 。
である。磁界に対する導電体内への浸透時間t。
は導電体の導電率Cと導電体の浸透率。と表面厚さlの
2乗との積として表される。すなわち、t = =c 
oi 2 高磁界においては、。は飽和値4X10−’ヘンリー/
mと考えられる。効果的に圧縮を行うためには、 t、4 t、またはL/ vo(c ol21従って、 L/Col 2<、V。
とする。速度の推定値として、C=10”mh。
/ m % L =0 、 1 m−および1=0.O
lmを選定する。このようにして、速度V。は10m/
s以上となる。この値は金属加工にとっては非常な高速
のように見えるが、硬質ダイスを用いていた従来の加工
法において問題となっていた摩擦力がなくなっているこ
とに注目する必要がある。被加工物をSCダイスの中を
通して絞るために必要な動力は従来の加工法と比較して
大きいが、これは本加工法の高い効率によって補うこと
ができる。
摩擦力による被加工物表面の摩損や引き−裂き等はなく
なり、それらに対する修復も無用である。例えば、27
.9mmから25.4mm(1,1インチから1.0イ
ンチ)までの変形応力が689MPa(l OOksi
 )である鋼鉄の棒を1.27m/5(250フイ一ト
/分)の速度で移動させる場合には約147Kw(19
8hp)の動力が必要である。同じ鋼鉄棒を10m/5
(33フイ一ト/秒)の速度でSCダイス中を移動させ
るには約702KW(942hp)の動力が必要であり
、変形を起こさせるのみに要する動力は約4.7倍とな
る。移動速度に関しては約7.8倍になっており、消費
1馬力当たりの加工量は明らかに増加していることがわ
かる。
被加工物は必ずしも超電導体とは限らないので、磁束に
起因して発生する渦電流は被加工物に抵抗熱を生じさせ
る。本方法において消費されるエネルギは駆動モーター
が供給するが、このエネルギは被加工物の変形に必要な
動力に等しい。従って、消費1馬力当たりの処理量は従
来の加工法とほぼ等しくなる。1かしながら、本加工法
は摩擦による制限を受けることがなく、しかも、従来の
硬質ダイスが有していた摩損という問題を起こすことな
く、高速度での加工を可能にしている。
ソレノイドの作動 はぼ室温の超電導体を用いてソレノイドを形成したと仮
定して、その通常の電気的挙動について説明する。
被加工物は、磁束の被加工物表面への拡散を防止するの
に十分な速度でソレノイドに進入すると想定すれば、磁
束は排斥され、ソレノイド内部で圧縮されるものと想定
できる。磁気圧は増加する。
単純化すれば、磁気圧はソレノイドと被加工物との環状
体の中で増加するので、ソレノイドは動力の一部を動力
供給源に戻し、磁界ひいては圧力を低下させる。一方、
ソレノイド導線が相互にショートシ、このため作動電流
が発生した後で超電導体の連続ループが形成されている
場合には、循環している電流は増加し、増加した磁気圧
と釣り合い、被加工物がソレノイドから出ると電流は再
び減少する。このような工程においては、全体的に見て
損失はない。電流は時間とともに変化するという事実の
ために電気的損失は生じる。これはインピーダンスとし
てあられれ、動力損失は再び補填される。しかしながら
、損失はそれほど大きいものではなく、各工程終了後も
磁気圧の相当量は残るので、定期的な補充のみを行えば
よい。
畿凰工二二皇直 作用する圧力はほぼ全ての金属及び合金の変形応力を超
えていること、および、圧力が作用する原因となるのは
磁束を排斥するための被加工物の挿入運動であることか
ら、被加工物の磁界中への挿入をどのようにして行うか
の問題が生じる。被加工物はダイス中にゆっくりと導か
れるので、磁束が被加工物に浸透する時間が与えられる
。被加工物の一端が一度びダイスに進入すると、被加工
物はダイスの他の側から掴まれて、磁束を再び排斥し磁
気圧を再び発生させるのに必要な速度で、ダイス中に引
き込まれる。被加工物断面に作用させ得るリダクション
値の一つの限界はその断面が耐え得る引張応力の値であ
る。前述した例で言えば、変形応力が689 MPa 
(100,000psi )、半径が27.9mm (
1,1インチ)の被加工物を用いると、それを25.4
mrn(1,0インチ)の半径まで縮小させるには約2
000hpの動力が必要である。移動速度が10m/5
(33フイ一ト/秒)の場合においては、25.4mm
 (1゜0インチ)の直径の棒に148キロニユートン
(33,3301bf )の引張力を作用させることが
必要である。これは断面に293 MPa (42,4
00psi ’)の応力が作用することに相当する。
棒や管の絞り成形の他に、本発明に係る加工法はシート
状物質の曲げ、成形、孔開は加工等にも有用である。被
加工物を単にソレノイドの開口を通して移動させればよ
い。そうすれば、磁界の反発力の作用によって、所望の
形状、曲げまたは所望の大きさの孔に合わせて適当な凹
部やエツジを形成した非導電物質の型に被加工物が押し
付けられ、所望の加工をなし得る。磁束はソレノイドの
開口から遠ざかるにつれて急速に分散するが、磁界はな
お金属の萼い断面を変形させることができるほどの強度
を保っている。固定磁石を用いるとともに、被加工物を
高速で移動させ磁石コイルの端部を連続的に通過させれ
ば、それぞれ特有の形状の補助部材を備えて、いる各被
加工物について、高い効率の加工量を達成することがで
きる。第4図は、シート状または板状のものを加工する
過程において、ソレノイドの軸と垂直な方向から磁界に
進入してくる被加工物によって磁束が偏向させられる状
態を示す。ソレノイドから発する高磁気圧によって、エ
ンボス加工、打ち抜き、孔開けその他の加工を行うこと
ができる。変形した金属被加工物を受は取り、形状をつ
くるためのダイスとしては非導電性物質を用いることが
できる。
被加工物とダイスとの間での摩擦の原因となる接触を全
て排除した超電導電磁流体を用いる金属加工方法および
装置について以上説明した。本発明は特定の実施例を参
照して説明したが、これらの本発明についての説明は本
発明を限定して解釈するためのものではない。この技術
分野の専門家にとっては、特許請求の範囲に記載された
本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正や応用
が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る磁性流体式金属工作装置の斜視図
、第2図は第1図の装置の断面図、第3図は第1図の装
置に関して直径比の関数として圧力をプロットした線図
、第4図は被加工物が第1図の装置内部を通過するとき
の力と被加工物の変形とを示す概略図、第5図は第4図
の被加工物の一部分について、被加工物内に生じる電流
および力を示す斜視図、第6図は本発明に係る磁性流体
式金属工作装置の他の実施例の概略図である。 〔符号の説明〕 IO・・・環状ソレノイドコイル 12・・・支持板 14・・・導電性棒 磁気圧 (Psi)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)超電導物質からなるコイルを備えたソレノイド磁
    石を用意する第一の工程と、 前記コイルを超電導臨界温度T_c以下に冷却する第二
    の工程と、 前記ソレノイド磁石を付勢して前記コイル内に直流電流
    を発生させ、かつ前記ソレノイド磁石の軸方向に磁界を
    発生させる第三の工程と、導電性の被加工物を前記磁界
    内を移動させ、前記被加工物に磁気圧を作用させる第四
    の工程とからなる導電性被加工物の加工方法。
  2. (2)前記第一の工程は、磁束の前記導電性被加工物へ
    の浸透を最小にする速度で前記導電性被加工物を移動さ
    せる工程を含むことを特徴とする請求項(1)記載の加
    工方法。
  3. (3)前記ソレノイド磁石は環状体であることを特徴と
    する請求項(2)記載の加工方法。
  4. (4)前記第四工程は前記被加工物を前記ソレノイド磁
    石の軸方向に前記ソレノイド磁石内を移動させる工程を
    含むことを特徴とする請求項(2)記載の加工方法。
  5. (5)前記被加工物はほぼ平面状であることを特徴とす
    る請求項(4)記載の加工方法。
JP2096170A 1989-04-13 1990-04-11 超電導磁性流体を用いた金属加工方法 Pending JPH02299725A (ja)

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