JPH02259577A - 電流検出器、並びにオフセット電圧の検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ９発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子機器、又は電気機械等に使用される電流
検出器であって、動作状況において、入力回路を遮断す
ることなくオフセット電圧を検出出来る電流検出器、並
びにオフセット電圧の検出方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の電流検出器として、第３図に感磁素子部
、並びに第４図に電磁変換後の増幅回路を示す。第３図
において、一部に空隙１１を設けた環状磁路を持つ強磁
性体コア１に被測定電流を流すコイル５が巻回されてお
り、コイル５に流れる被測定電流に比例した磁界が空隙
１１内に発生する。

空隙１１には、ホール素子、又は磁気抵抗効果素子から
なる感磁素子２が配置されており、感磁素子２によりコ
イルの巻数とコイルとに流れる電流の積に比例して空隙
内に磁界が発生し、磁界は電磁素子により電圧に変換さ
れる。コイルに流れる電流に比例する電圧に変換された
電気信号は、第４図に示す演算増幅器１２により増幅さ
れ、電流の測定開始前に可変抵抗１３によりある任意の
電圧値に調整され、被測定電流がＯアンペア時の出力電
圧、即ちオフセット電圧も可変抵抗１４により通常Ｏボ
ルトに調整されている。電流検出器より出力された被測
定電流に比例した出力信号は、通常、電子機器、電気機
械等の内部の制御処理回路において、バッファー回路を
介してコンパレータ、又はＡ／Ｄコンバータに入力され
、ＣＰＵ、又は演算素子等によって処理される。しかし
ながら、通常感磁素子２のホール素子のオフセット電圧
（印加磁界０のとき残留電圧）は約±５μＶ／”Ｃの温
度係数を持ち、又、演算増幅器のオフセット電圧も約±
５μＶ／’Ｃの温度係数を持つ。通常ホール素子の出力
電圧は、１００ｍＶ／２００ＡＴ程度であり、演算増幅
器により４　Ｖ／１００ＡＴの出力電圧を得るには約８
０倍程増幅しなければならない。従って、この種の電流
検出器は、温度ドリフト、即ちオフセット電圧の変動と
してＪＴ「「Ｘ８０＝５６０μＶ／’Ｃの値を生じ、電
流検出器の使用温度−１０℃ないし＋８０℃を考慮する
と、電流検出器のオフセット電圧は、−１０℃ないし＋
８０℃の温度変動において、５０．４ｍ＋Ｖｐ−ｐの変
動が予想される。このため、被測定電流が低いとき、例
えば２５ＡＴの時、電流検出器の電力電圧は１■であり
、上記オフセット電圧の温度による変動を考慮すルト、
５０．４ｍＶ／ＩＶＸ　１００＝　５％となり、約５％
の誤差成分となり得る。又、上記のホール素子の温度係
数と、演算増幅器のオフセット電圧の温度係数の値は平
均値であり、実際は前記演算。

誤差成分の値より大きくなる。故に実際の使用時におい
ては、温度ドリフトによる誤差成分の大きいまま使用す
るか、あるいは温度ドリフトの小さい演算増幅器を使用
するか、電流検出器自体を温度により選別したりして使
用しており、製造原価が高いものとなる。一方、電子機
器や、電気機械の動作状態で強制的に被測定電流を遮断
し、その時の電流検出器のオフセット電圧を電子機器内
の処理回路に入力し、随時補正を行うことが可能である
が、連続して装置を作動して使用する必要がある時は、
入力回路を遮断することは出来ない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、磁気回路の一部に空隙を設けた環状磁路の強
磁性体コアと、電磁変換素子とを組み合せた電流検出器
において電子機器、電気機械の動作状態において、その
動作を中止することなく、電流検出器のオフセット電圧
を調整出来る電流検出器、並びにオフセット電圧の検出
方法を提供するものである。

口１発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明による電流検出器は、空隙内にある感磁素子を予
め用意した高い比透磁率特性を持つパーマロイを用いて
、一方を閉じ、他方を解放した構造の磁気シールドケー
スを用意し、電流検出器が作動している時に、空隙内の
感磁素子を磁気シールドケースにより充分に包むことに
より感磁素子に作用する磁界を遮断し、その時の出力電
圧をオフセット電圧とし、電気回路に予め設けたオフセ
ット調整回路によりオフセット電圧を調整するもので、
例えば前記オフセット電圧をＣＰＵへ入力し、随時オフ
セット電圧値、即ち等測的に被測定電流がＯアンペアの
時の基準電圧となる電圧の補正を入力回路を切ることな
く連続して測定可能とするものである。

即ち本発明は、 １、環状磁路の一部に空隙を設けた強磁性体コアの、前
記空隙内に置かれた感磁素子により強磁性体コアに巻回
されたコイルの測定電流を検出する電磁変換素子と、感
磁素子の出力信号を増幅する増幅回路とからなる電流検
出器において、前記空隙に磁気シールドケースを挿入す
る挿入空間を設け、挿入空間に磁気シールドケースを出
し入れするよう構成したことを特徴とする電流検出器。

２、請求項１記載の電流検出器の空隙の挿入空間に、磁
気シールドケースを挿入し、引き出しすることにより、
電流検出器による被測定電流の検出とオフセット電圧を
連続して測定出来るよう構成した電流検出器のオフセッ
ト電圧の検出方法である。

〔作用〕

電流検出器を構成する強磁性体コアに設けた空隙内に発
生するコイルの巻数と被測定電流の積に比例して作られ
る磁界を、ホール素子等の感磁素子により検出し、演算
増幅器により検出信号を増幅して信号処理回路に入力す
るが、機器、又は装置が動作中でも、電流検出器の強磁
性体コアの空隙に設けた磁気シールドケースを挿入する
よう作られている挿入口に、高い比透磁率磁性材を用い
、一方を閉じ、他方を解放した内部に感磁素子を収める
ことが出来る大きさの、筒状の磁気シールドケースを挿
入し、コイルに流れる被測定電流によって空隙に生ずる
磁界を高い磁気遮蔽率で遮蔽し、遮蔽した状態における
演算増幅器の出力電圧を測定しオフセット電圧とする。

従って、本発明の電流検出器、並びにオフセット電圧の
検出方法は、電流検出器を取り付けである電子機器、電
気装置を停止させることなく機器、装置を運転時に任意
に測定出来る。

以下余白 〔実施例〕 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する
。第１図（ａ）において、ホール素子、又は磁気抵抗効
果素子等からなる面実装タイプの感磁素子２は、他の信
号処理回路の部品と一緒に回路実装基板６の上に面実装
されている。回路実装基板６は、被測定電流が流れるコ
イル５が巻回されているか、又は電流が流れる電線が貫
通している環状磁路の強磁性体コア３に設けられた空隙
１１のほぼ中央部分に、感磁素子２が位置するように回
路実装基板６が配置され、感磁素子と回路実装基板は成
型樹脂により一体に成形固化されている。

第１図（ｂ）は本発明の電流検出器のオフセット電圧を
検出する磁気シールドケース４を示し、第１図（ａ）に
オフセット電圧を検出する時に電流検出器の空隙に磁気
シールドケース４を挿入した時の状態を一点鎖線で示す
。

第２図は、本発明による電流検出器１の空隙の構造を示
す断面図である。強磁性体コア３の空隙１１には、強磁
性体コア３に密接して非磁性枠７が取り付けられて空隙
を固定しており、空隙の中央には感磁素子２と回路実装
基板６が封止樹脂３０により一体にモールド成形固化さ
れており、非磁性枠７との間には第１図（ｂ）に示す磁
気シールドケース４を挿入する挿入空間８が設けられて
いる。

空隙中央に置かれる感磁素子２と回路実装基板６は、強
磁性体コア３の空隙１１の幅寸法よりも長く磁気シール
ドケースを挿入出来るような構造としである。

磁気シールドケース４は、高い比透磁率特性を持つ７８
％Ｍｉ−Ｆｅ合金板で作られており、第１図（ｂ）に示
すように筒状で一端が閉じ、他の一端は解放され、解放
された口に感磁素子を挿入する。本発明の実施例では材
料特性として、初比透磁率が５００００で磁気飽磁束密
度が０．７ステラの７８％Ｍｉ−Ｆｅのパーマロイを使
用し、厚さ０．３ｍｍ、外径４１１１Ｘ４Ｅｌ１ｍ、長
さ２０ｍｍの磁気シールドケースの場合、外部磁界が０
．０５ステラにおいて磁気遮蔽率は１１５００以下の値
が得られている。従って、本発明の電流検出器を用いた
装置は装置動作時に感磁素子の部分を磁気シールドケー
スで覆うのみで等測的にコイル電流がＯアンペアの状態
が作られ、容易にオフセット電圧を検出出来る。第４図
に示されるように感磁素子２より変換された電気信号は
、演算増幅器１２により増幅され、電流検出器の出力信
号（出力電圧）は、バッファー回路を介してＡ／Ｄコン
バータに入力され、ＣＰＵ等により処理され、電子機器
、電気機械において被測定電流の制御、又は監視等を行
う。よって、前記内容を電子機器、電気機械の処理回路
にてあてはめると、電流検出器からの出力電圧はその動
作時の温度での温度ドリフトや演算増幅器のドリフトが
加算された値である。従って、磁気シールドケースによ
り感磁素子を磁気遮蔽することによりその時の値がオフ
セット電圧となり、この時の値をＣＰＵに取り込んであ
る一定時間毎に繰り返しオフセット電圧の検出を実施し
て電流検出器の出力値よりオフセット電圧を加減するこ
とにより、正確な被測定電流値が連続して測定出来る。

以下余白 ハ１発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明による高い磁気
遮蔽率を持つ磁気シールドケースを用い、測定電流が流
れるコイルを巻回した強磁性体コアの空隙内の感磁素子
を装置が動作時に包む構造とした電流検出器とすること
により、電子機器、電気機械の動作を止めることなく電
流検出器のオフセット電圧を測定出来、温度変動等によ
って生ずる出力電圧の変動分を取り除いた正確な電流値
を測定できる電流検出器を提供出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による電流検出器で、第１図（ａ）は
磁気シールドケースを空隙に挿入した時の斜視図、第１
図（ｂ）は磁気シールドケースの斜視図。 第２図は１本発明による電流検出器の空隙に磁気シール
ドケースを挿入した時の断面図。 第３図は、従来の電流検出器の正面図。 第４図は、従来の電流検出器の増幅回路を示す図。 １・・・電流検出器、２・・・感磁素子、３・・・強磁
性体コア、４・・・磁気シールドケース、５・・・コイ
ル、６・・・回路実装基板、７・・・非磁性枠、８・・
・挿入空間、１１・・・空隙、１２・・・演算増幅器、
１３．１４・・・可変抵抗、３０・・・封止樹脂。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、環状磁路の一部に空隙を設けた強磁性体コアの、前
   記空隙内に置かれた感磁素子により強磁性体コアに巻回
   されたコイルの測定電流を検出する電磁変換素子と、感
   磁素子の出力信号を増幅する増幅回路とからなる電流検
   出器において、前記空隙に磁気シールドケースを挿入す
   る挿入空間を設け、挿入空間に磁気シールドケースを出
   し入れするよう構成したことを特徴とする電流検出器。 ２、請求項１記載の電流検出器の空隙の挿入空間に、磁
   気シールドケースを挿入し引き出しすることにより、電
   流検出器による被測定電流の検出とオフセット電圧とを
   連続して測定出来るよう構成した電流検出器のオフセッ
   ト電圧の検出方法。