JPH022590Y2 - - Google Patents

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JPH022590Y2
JPH022590Y2 JP13303284U JP13303284U JPH022590Y2 JP H022590 Y2 JPH022590 Y2 JP H022590Y2 JP 13303284 U JP13303284 U JP 13303284U JP 13303284 U JP13303284 U JP 13303284U JP H022590 Y2 JPH022590 Y2 JP H022590Y2
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JP
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steel plate
phenolic resin
damping
intermediate layer
nir
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JP13303284U
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
〔技術分野〕 本考案は、車両、船舶、機械等の構造部材(振
動騒音源)の制振鋼板、更に詳しくは、車両のオ
イルパン、シリンダーヘツドカバー、遮へい板等
耐油性が要求される構造部材用制振鋼板に関す
る。 〔従来技術〕 従来、上記の如き各種構造部材から発生する振
動・騒音の低減手段として、2枚の鋼板の間に粘
弾性体を中間層としてサンドイツチせしめ、定常
振動あるいは打撃・衝撃に伴なう振動エネルギー
を吸収し、さらにこれを内部摩擦により熱エネル
ギーに変換して騒音を減殺、即ち制振作用を奏す
るように構成された制振鋼板が公知であり、一般
に、粘弾性体としては、樹脂を主体としたものが
用いられていた。 そして、制振鋼板の要求特性として、目的とす
る周波数に対して、低温から高温例えば0℃〜
100℃といつた広範囲な温度領域にわたつて、損
失係数ηの値が大きく且つ一定値を保持すること
が好ましく、実用上はηが0.03以上であれば問題
ないとされている。 〔解決されるべき問題点〕 しかしながら、上記の如き耐油性が要求される
構造部材用制振鋼板は、粘弾性体として耐油性に
優れた特定の樹脂を用いる必要があり、設計上の
自由度が制約されるばかりでなく、樹脂特有の粘
弾性的特徴、既ち、ηがガラス転移温度(Tg)
付近でシヤープなピーク(極大)を有するため、
制振効果を発輝する温度領域がせまいこと、ま
た、ηの温度依存性が大であること、さらに制振
効果を発輝する温度領域を広範囲にしようと、
Tgの異なる2種類の樹脂をブレンドすると、樹
脂同志の相溶性が悪く機械的強度に劣り、実用に
共し得ないものとなる。 また、一般に樹脂と鋼板との接着力は低いばか
りか(T型はく離強さで約1〜2Kg/cm程度以
下)、引張や圧縮には強いが、曲げやはく離に対
しては弱く、さらに、樹脂は高温時(流動温度以
上)に流動が起こり、鋼板がずれ落ちるという実
用上重大な問題がある。 本考案は、かかる事情に基づき考案されたもの
であつて、0℃〜100℃の広範囲な温度領域にお
いて優れた制振効果を発輝するとともに,高温時
における鋼板のずれ落ちのない耐久性に優れた、
車両、船舶、機械等の構造部材、特に車両のオイ
ルパン、シリンダーヘツドカバー、遮へい板等耐
油性が要求される構造部材用の制振鋼板を提供す
ることを目的とするものである。 〔解決手段〕 かかる目的を達成するため、本考案にあつて
は、2枚の鋼板の間に、アクリロニトリル−イソ
プレン共重合体ゴム100重量部に対し、非熱硬化
型フエノール樹脂を0〜60重量部配合してなる粘
弾性体を中間層としてサンドイツチして制振鋼板
を構成したものである。 アクリロニトリル−イソプレン共重合体ゴム
(以下NIRと記す)は,そのアクリロニトリル量
(以下ACN量と記す)を特に限定するものではな
いが、耐油性を考慮して、30〜50重量%程度のも
のが用いられる。かかるNIRのηのピーク温度
は、従来公知であるアクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体ゴム(以下NBRと記す)が低温領域
(−55〜0℃)に存在するのに対し、ほぼ常温領
域(20℃付近)に存在する。 本考案においては、NIR単体のみでも優れた
制振特性を発輝するが、さらに、非熱硬化型フエ
ノール樹脂を配合することにより、制振特性は、
ηのピーク温度が高温側へシフトする。非熱硬化
型フエノール樹脂の配合量が少なすぎるとその効
果は少なく、多すぎると制振効果を発輝する温度
範囲が狭くなる。 非熱硬化型フエノール樹脂としては、純フエノ
ール、アルキル変性フエノール、カシユー変性フ
エノール、テルペン変性フエノール等のノボラツ
クタイプのフエノール樹脂が用いられる。 本考案において、NIRにブレンドする樹脂と
して、非熱硬化型フエノール樹脂を選定したの
は、フエノール樹脂自身NIRへの相溶性が良好
なことに加え、熱硬化型フエノール樹脂(レゾー
ルタイプのフエノール樹脂)を用いると、加熱に
より硬化が促進され、粘弾性体が硬くなりすぎ、
目的とする制振特性が得られないのに対し、非熱
硬化型フエノール樹脂を上記の如き特定量配合す
ることにより弾性率を適度に高めると共に、ηの
ピーク温度を高温側にシフトさせる如く作用し、
0℃〜100℃において、ηの値を0.03以上に保持
し得るからである。かかる点において、非熱硬化
型フエノール樹脂としては、カシユー変性フエノ
ール樹脂が好ましい。 鋼板の厚さは、特に限定するものではないが、
0.4〜1.5mm程度の比較的薄いものが用いられ、粘
弾性体の厚さは、鋼板の厚さに応じて、0.1〜1.0
mm程度の範囲内で適宜選定して用いられる。 さらに、鋼板と粘弾性体とは、あらかじめ鋼板
面に塗布された加硫接着剤により、加熱加硫接着
され、T型はく離強さで5〜25Kg/cm程度の強固
な接着力を有して結合されている。 尚、本考案における粘弾性体には、上記成分の
他に充填剤、補強剤、軟化剤、老化防止剤、加硫
促進剤、加硫剤等が適宜配合される。 〔考案の効果〕 以上説明したように、本考案の制振鋼板は、中
間層をNIR単体を主成分乃至NIRに特定量の非
熱硬化型フエノール樹脂を配合してなる粘弾性体
にて構成してあるので、耐油性に優れると共に、
ηのピーク温度も常温付近(20〜40℃)に位置
し、且つゴム弾性体特有のブローブなピークを有
するため、0℃〜100℃においてηの値を0.03以
上に保持せしめることができ制振特性に優れる。 本考案のように中間層をNIRを主成分とする
粘弾性体で構成すれば、従来公知の耐油性に優れ
たNBRとは異なり、特に他のポリマー成分(ゴ
ム、樹脂等)のブレンド等の配合処方での工夫を
こらす必要がなくなり、実用上の利点が極めて大
である。 また、鋼板と中間層(粘弾性体)とは加硫接着
により強固に接合され、しかも中間層を構成する
粘弾性体には高温時における流動現象もなく、か
かる粘弾性体自身熱硬化型であることともあいま
つて、高温時においても鋼板のずれ落ちが全く起
らない耐久性に優れたものとなる。 尚、本考案の制振鋼板は、剪断、プレス加工等
の機械加工にも充分耐え得るものである。 〔実施例〕 以下、本考案の実施例を示す。 第1図は、本考案の制振鋼板の実施例を示す断
面図であり、2枚の鋼板1,1の間に、NIRを
主成分とする粘弾性体からなる中間層2がサンド
イツチされて構成されている。 そして、かかる制振鋼板は次のようにして製造
される。 2枚の鋼板(厚さ0.7mm)の中間層との被着面
に加硫接着剤を塗布し、かかる2枚の鋼板間に表
−1に示す組成の粘弾性体を中間層として介在せ
しめ、160℃×30分加硫により制振鋼板を得た。
中間層の厚さは0.5mmである。 表−1に粘弾性体の機械的物性を併記する。 また、表−2に制振鋼板の制振特性、接着特性
および耐油性等を調べた結果を示す。 尚、制振特性はメカニカルインピーダンス法に
よつて測定した。接着特性は鋼板の端部を各々逆
方向に折曲げ、いわゆるT型はく離によつて測定
した。耐油性は試験片(制振鋼板を50mm角に切り
とつたもの)を潤滑油中に浸漬し(100℃×168時
間)、粘弾性体の膨潤度を調べた。 表−1,2の結果から明らかなように、実施例
のものはいずれも、制振特性、接着特性、耐油
性、機械的特性(粘弾性体)において優れている
のに対し、比較例のものは制振特性に劣るばかり
か、他の特性においても少なからず欠点を有して
いる。 尚、実施例のもの及び比較例1のものについ
て、これらに剪断方向に所定荷重を負荷し、100
℃雰囲気中に放置した所、比較例1のものは24時
間で鋼板がずれ落ちたのに対し、実施例のものは
いずれも168時間経過後も異常なかつたことを確
認した。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の制振鋼板の実施例を示す断面
図である。 1……鋼板、2……中間層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 2枚の鋼板の間に、アクリロニトリル−イソ
    プレン共重合体ゴム100重量部に対し、非熱硬
    化型フエノール樹脂を0〜60重量部配合してな
    る粘弾性体を中間層としてサンドイツチしたこ
    とを特徴とする制振鋼板。 (2) 非熱硬化型フエノール樹脂がカシユー変性ノ
    ボラツクタイプのフエノール樹脂である実用新
    案登録請求の範囲第(1)項記載の制振鋼板。
JP13303284U 1984-09-01 1984-09-01 制振鋼板 Granted JPS6147629U (ja)

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JP13303284U JPS6147629U (ja) 1984-09-01 1984-09-01 制振鋼板

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JP13303284U JPS6147629U (ja) 1984-09-01 1984-09-01 制振鋼板

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Publication Number Publication Date
JPS6147629U JPS6147629U (ja) 1986-03-31
JPH022590Y2 true JPH022590Y2 (ja) 1990-01-22

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ID=30691585

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JPS6147629U (ja) 1986-03-31

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