JPH02257932A - 生体用電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明は生体用電極に関するもので、生体に対し安定な
装着を簡易に設定せしめ、不快感や重み惑を与えること
がなく、また皮下出血などを生ずることのない生体用電
極を得ようとするものである。

（産業上の利用分野） 心電図記録などに用いられる生体電位測定及び刺激用の
電極。

（従来の技術） 心電図記録用電極のような生体電位などの測定用または
ペースメーカーや治療のための刺激用の目的に用いられ
る電極として従来用いられているものにおいては人体の
胸部などの各測定部位ごとに吸盤により各別に皮膚面に
対し吸着保持することが行われてい、る。即ち導電ゼリ
ーなどを皮膚面に塗布する前処置をなしセットするもの
である。

又接着テープを使用して電極を固定する方式も採用され
、その電極としては金属電極の用いられることが一般的
である。

（発明が解決しようとする課題） 前記した従来の吸盤方式のものは、吸盤の陰圧か弱いと
被測定体である生体の僅かな動きや発汗などによって吸
着力が失われるなど、電極保持に難点があり、長時間に
亘る心電図記録が困難である。また吸着に際し電導性を
良くするための皮膚面に対する導電ゼリー塗布などのた
め電極セントに時間がかかり、特に緊急時において不便
である。

更に吸盤防圧が強すぎると、生体胸壁などに皮下出血を
起すことがあり、この点から防圧を制限せざるを得ない
。

接着テープを使用する場合においては皮膚に発赤が生ず
る場合が多く、患者などに不快感を与え、長時間記録に
際し苦情が多い。

又従来の金属電極では被検知部にはりつけた場合、重み
怒があり、剛直で皮膚面に対するなじみ性に劣るため、
その実質的接触面積が制限され、しかも離脱し易い欠点
がある。

「発明の構成」 （課題を解決するための手段） （１）　　ポリテトラフルオロエチレン５〜９０ｗ　１
％および導電性粉末９５〜１０ｗｔ％を含有したものを
少くとも部分的にフィブリル化し、フィブリル化による
微細繊維間に微細孔隙を形成すると共にこれら微細繊維
により連結された結節部が実質的相互に接続せしめたこ
とを特徴とする生体用電極。

（２）平面的に円形をなした密着部の一側に接続部を突
出して形成した前項に記載の生体用電極。

（作　用） ポリテトラフルオロエチレン５〜９０−１％および導電
性粉末９５〜１０ｗｔ％を含有したものを少くとも部分
的にフィブリル化することにより柔軟性および透湿性を
得しめ、しかも軽量化する。

前記フィブリル化により微細繊維間に結節部の介在連結
されたものとなり、該結節部においては前記導電性粉末
が集合富化されたものとなる。

上記のような結節部が実質的相互に接続されたものとす
ることにより上記のように富化された導電性粉末による
導電が得られ電位測定電極としての適切な作用を得しめ
る。

上記のように柔軟で軽量化されることにより生体面に安
定且つ的確な密着状態を形成し且つこれを維持する。

ポリテトラフルオロエチレンが５ｗｔ％以上、好ましく
は２０ｗ　ｔ％以上たることにより前記したようなフィ
ブリル化部分を有効に形成する。又その上限を９０ｗ　
１％、好ましくは７０−１％として導電性粉末を１０ｗ
ｔ％以上、好ましくは３０ｗ　ｔ％混入せしめ、電極と
して適切な導電性を得しめる。

平面的に円形をなした密着部とすることにより該密着部
が皮膚面に対し均衡した密着状態を形成し、安定に接着
せしめられる。又該密着部の一側に接続部を突出して形
成することによりリード線などの接続が適切に得られる
。

（実施例） 上記した本発明について更に説明すると、本発明におい
てはポリテトラフルオロエチレン樹脂（以下ＰＴＦＥと
いう）に導電性粉末を混合した材料の圧延伸処理により
フィブリル化を図り、多数の実質的に相互に連結した微
小結節部間に無数の微細繊維かくもの巣状に形成された
シート材を用いた電極である。

前記したシート材は一般的に以下のような■〜■の工程
で得られる。

■　ＰＴＦＥ微粉末に導電性粉末と液状潤滑剤を添加し
たものを混練してペースト状物とする。

■　前記ペースト状物を圧縮、押出し、圧延の何れか１
つまたは２つ以上を組合わせてシート状（又はチューブ
状、ロンド状）とする。

■　上記成形体から液状潤滑剤を加熱、押出などによっ
て除去する。

■　次いで必要ならば上記成形物に少くとも一方向の延
伸または圧延処理してフィブリル化を少くとも部分的に
得しめる。

■　フィブリル、化によって大部分の微小結節部が分離
独立した状態となっているような場合においては更に圧
縮して結節部相互的（その一部における連結接続を図る
。

■　上記■〜■又は■〜■あるいは■〜■で得られたも
のを加熱処理（不完全または完全焼成）する。

なお、■の工程はプレス板やロールによって行うが、こ
の工程は■の工程を行ってから実施してよい。

前記■において用いる導電性粉末としてはカーボンブラ
ンク、黒鉛などの炭素質粉末を一般的に用いるが、更に
は金、タンタル、チタンなどの他の金属、あるいはそれ
らの酸化物、ラネー金属粉末などが単体または混合体と
して用いられる。又必要ならば造孔作用をなす粉末をも
混入することができ、斯うした造孔剤は成形後における
加熱、押出等の工程で除去されることにより造孔する。

前記のような導電性粉末等はその平均粒径が少くとも１
０μｍ以下として用いることが好ましく、平均粒径１０
μｍ以上のものは前記■、■のような工程における加工
に困難性が伴い、フィブリル化や気孔の大きさ調整が的
確に得難（なる。又その配合量は１０ｉｖｔ％以上であ
るが、好ましくは３０ｗｔ％以上、より好ましくは４０
ｓｔ％〜８０ｗ　ｔ％として体積固有抵抗値が１．０Ω
・ｃｍ以下となるようにする。

上記のようにペースト状となし、又これをシート状物な
どとするための液状潤滑剤としては、前記ＰＴＦＥに対
し例えば石油、ソルベントナフサ、ホワイトオイルなど
の液状炭化水素、エチレングリコール、グリセリン、水
、酸化ポリエチレン、フタル酸エステル類などを利用す
ることができ、その配合量は一般に１８〜２２０　ｗｔ
％である。混練調整は公知のような適宜の方法で実施す
ることができ、所望により補助原料としてワックスその
他の撥水性を増強する材料を配合してよい。

以上のようにして得られた膜は例えば気孔率４８〜９７
％、最大孔径０．０８〜２２μｍ、密度０．１８〜１．
１５ｇ／ｃｒｌで、ガーレーナンバーが０．９秒以上の
ものが的確に得られる。

又、上記■のような延伸処理による多孔質化に際しては
、配合された導電性粉末はその大部分が結節部に集合し
、微細繊維部分に若干残ったとしても微細繊維の主たる
構造部分からはじき出された状態となり繊維周面に附着
した状態となることが顕微鏡的に確認され、結節部が相
互に接触または連続化された状態とされることにより電
極としての適当な導電性が確保される。特に粒径０．１
μｍ程度以下の炭素系微粉末（カーボンブランク等）で
は液状潤滑剤の配合比を過剰に設定し、前記■〜■の工
程を経しめることにより■以下の工程を経しめることな
しにこのような構造とすることができる。微細繊維の周
面にはじき出された状態で附着する導電性粉末は延伸処
理後において加熱処理前または加熱処理後、適宜に加え
られる圧縮処理で近接接合され、上記のような導電性を
補助する。なおこのような圧縮処理で通気性が不足する
場合にはレーザ加工や放電加工針などにより貫通孔を設
ける。

本発明によるものの具体的な製造例について説明すると
、以下の如くである。

製造例１゜ 共凝析法によりＰＴＦＥｙＪ末４０ｗｔ％と導電性のカ
ーボンブランク　（ケッチエンブラックＥＣ）６０４％
の混合物を準備し、該混合物１００重量部に対し液状潤
滑剤を７０重量部混入し、ペースト状混和物となし、こ
の混和物を一旦円柱状に予備成形して圧縮し、ペースト
押出、圧延工程を経しめて厚さ０．１２１１のシート状
とした。次いでこのものは圧延長手方向において収縮し
ないように固定した状態で加熱することにより液状潤滑
剤を除去すると共に寸法安定性を得しめて電極材を得た
。このものの体積抵抗率は０，５Ω・備であり、その通
気性を示すガーレーナンバーは８０秒であった。

上記のようにして得られた電罹材は第１図に示すように
幅５龍で長さ３０ｎの電極ｌとなし、該電極１の一端部
を長さ１０１１の密着部２とし、斯うした１双の電極ｌ
、１の他端部を差動アンプ３に対し第２図のように接続
せしめ、心臓４部分の左心室および左心房にそれぞれ双
極型となるように添着し、各電極か、らの波形を差動ア
ンプ３で入力した結果は第３図と第４図に示す如くであ
る。

前記した第１図の電極ｌは単に長方形のものであるが、
好ましい形態としては密着部２を電極Ｉの幅より大きい
径の正方形状ないし鼓形あるいは三味線胴形とすること
である。

父上記したような本発明によるものに対し、従来の銅製
電極を用いた双極電極による右心室および右心房の活動
電位波形は第５図と第６図に示す如くであった。

即ち上記した第３〜６図においては上段に第■誘導によ
る心電図波形、下段に各電極から得られる活動波形を示
すが、本発明によるものはその測定結果において従来の
銅製電極によるものに比し同等ないしそれ以上の結果を
得しめていることが明らかである。

しかも本発明によるものは好ましい透湿性を有していて
、発汗などによる密着阻害が回避され、単に心臓表面に
置いただけで確実に密着し、安定な測定が得られ、これ
ら従来の金属電極で求め得ない特性であることが知られ
た。

製造例２゜ 製造例１で得られた電極材を用い、第７図に示すように
幅１５龍で長さ２２５龍の足首および腕に対する巻きつ
け用電極１ａを製作した。

この電極１ａを第８図に示すように右腕、左腕および右
足首にそれぞれ巻きつけ、ワニログリップにより第９図
に代表的に示す如く心電計に接続し、人体の心電図を計
測した結果は、別に比較例として準備した金属電極１１
によるものを第１０図に示すようにワニロクリップ９に
より接続し測定したものと対比して示す第１１図の如（
であって、本発明のものは比較例のものと同等以上の測
定結果が得られた。

なおこの測定においては、本発明によるものが、比較例
の金属電極の場合のように導電ゼリーを用いることなく
、生理食塩水を若干人体との間に流し込むだけでよく、
これは導電ゼリーを使用した場合の不快感を解消し、従
来のもので問題となっている汗による電極の剥がれをな
くし、むしろ逆に汗が電極の接触度を増加させることが
確認された。

製造例３゜ 製造例１．において記載されたところと同じにして得ら
れた電極材を用い、第７図に示すように平面的に直径２
０ｍｍの円形をなした密着部２の一側に幅が５ｍｍで長
さが１０ｍｍの接続部５を突出して形成した電極１を準
備し、このような電極ｌの接続部５に第８図に示すよう
にディスポーザブル心電図用電極に使用されているコー
ド６およびコネクター７を接続した心電図電極を得た。

上記のようにして得られた電極１を右手、左足（アース
）に接着し、第■誘導により心電図の計測を行った。こ
の場合の接着は生理食塩水および導電ゼリーを用いて行
い、又これらとは別に金属製の心電図計測用電極を比較
例として゛準備し、導電ゼリーを用いて接着し同様に計
測した。

これらの計測結果は第９図に併せて示す通りであり、（
ａｌは生理食塩水による接着を行った本発明電極の場合
、山）は導電ゼリーによる接着をなした本発明電極の場
合であって、（Ｃ）は比較例の金属製電極を導電ゼリー
により接着した場合であるが、これら（ａ）〜（Ｃ）の
測定結果の間には実質的差異が認められず、本発明電極
が生理食塩水を用いて接着された場合においても有効な
測定結果を得しめるものであることが確認された。

なお前記した第７図のものにおける密着部２の形状につ
いては必ずしも真円形たることを必要とせず、場合によ
っては楕円形ないし長円形のごときでもよい。又接続部
５についても接続されたコードにより密着部に影響を与
えないような任意の形状のものを採用することができる
。

「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときはポリテトラフル
オロエチレン５〜９０ｗｔ％と導電性粉末９５〜１０ｗ
ｔ％を含有したものを少くとも部分的にフィブリル化す
ることにより生体面に接合するに好ましい柔軟性を得し
め、しかもフィブリル化部分で発汗などに対する透湿性
を具備することとなって゛簡易且つ安定な生体面での添
着測定または刺激を行わしめ、又上記のような透湿性と
共に特別な吸着力やゼリーなどを必要としないことから
藩れや皮下出血、皮膚の発赤などをなからしめて快適使
用を図り、更には軽量でこの点からも取扱いないし適用
を容易とするなどの効果を有しており、工業的にその効
果の大きい発明である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第１図
は本発明による電極の１例を示した平面図、第２図その
心臓に対する適用測定状態の説明図、第３図と第４図は
その測定結果の図表、第５図と第６図は従来の銅製電極
を用いて測定した結果の図表、第７図は本発明による電
極を示す平面図、第８図はその電極を右腕、左腕および
右足首に対して適用した測定状態の説明図、第９図は本
発明による電極をワニロクリップにより心電計に接続し
た測定状態の説明図、第１０図は比較例の金属電極をワ
ニロクリップにより心電計に接続した測定状態の説明図
、第１１図は本発明電極による心電図測定結果および比
較例の金属電極による心電図測定結果を併せて示した図
表、第１２図は本発明による別の電極を示した平面図、
第１３図はこれにディスポーザブル心電図用電極のコー
ドを接続した説明図、第１４図はこのものを生理食塩水
、導電ゼリーを用いて心電図を計測した結果および比較
例として金属電極に導電ゼリーを用いて測定した結果を
併せて示した図表である。 然してこれらの図面において、■は電極、２はその密着
部、３は差動アンプ、４は心臓、５は接続部、６はコー
ド、７はコネクターを示すものである。 第 醜 第 図 ワ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリテトラフルオロエチレン５〜９０ｗｔ％およ
   び導電性粉末９５〜１０ｗｔ％を含有したものを少くと
   も部分的にフィブリル化し、フィブリル化による微細繊
   維間に微細孔隙を形成すると共にこれら微細繊維により
   連結された結節部が実質的相互に接続せしめたことを特
   徴とする生体用電極。
2. （２）平面的に円形をなした密着部の一側に接続部を突
   出して形成した請求項１に記載の生体用電極。