JPH0225634B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、安全かみそりの改良に係るものであ
る。髭剃り作業は安全かみそりの刃を皮膚に当て
がい、刃縁と垂直な方向に移動させることによつ
て、髭を切断するのであるが、手のふるえ等によ
つて、特に刃縁を皮膚に当てがつた直後に安全か
みそりを刃縁と平行な方向に引いてしまうことが
ある。この場合に、刃縁によつて皮膚を傷つけて
しまうのであるが、これを防止するためには安全
かみそりの刃縁と平行な方向の移動に対し、皮膚
との摩擦抵抗を大きくしておけば良いのである。
そのために、従来からガード付きの刃体が開発さ
れていた。これは、多数の孔が一列にあけられた
フイルム状のガードを刃先に巻き付けることによ
つて刃先を孔から露出せしめたものであるが、ガ
ードと刃体との接着のために有機接着剤を使用す
るので皮膚にとつて好ましいとは言えず、刃体も
さび易くなり、またガードを使用する分のコスト
だけ価格が高くなる等の欠点を有していたのであ
る。

本発明は、従来のガード付き刃体と同様の効果
で且つ髭剃り効率の良い安全かみそりを提供せん
とするものである。

次に本発明の構成を図面に示す実施例に従つて
説明する。安全かみそりは、刃体１と、プラスチ
ツク製の刃台６と、金属板を曲げて形成したホル
ダー７とから成る。ホルダー７は、当初は第２図
に示したような形状の金属板であつて、上縁に多
数の凹凸部が形成されている。この金属板を縦方
向の四本の点線に沿つて折り曲げて柄８を形成
し、横方向の点線に沿つてほぼ90度折り曲げ更に
その点線よりも上方の部分をＵ字形に折り曲げる
ことにより天板が形成される。刃体１は、刃台６
の上面に装着された状態で刃台と共に前記Ｕ字形
曲げ部分内に挾着される。天板の各凸部の先端を
結ぶ直線は刃縁５よりもやや後退した位置にあ
る。

本発明は以上の如き構成であるから、髭剃り時
において刃縁５を皮膚に当てがつた時に、皮膚が
天板の各凹部３内に食い込むので、安全かみそり
が刃縁と平行な方向に滑るのを防止することがで
きる。この結果髭剃り中に皮膚を傷つけることを
防止できる。また、本発明の特徴は、金属板製の
ホルダーを曲げ加工する前にその上縁に多数の凹
凸部を形成しておく点にある。すなわちホルダー
の原型を切断する際に凹凸部も同時に形成される
のである。したがつて、従来の凹凸部を有しない
ホルダーの製造工程と何ら変わることなく、プレ
スの金型を変更するだけで新たな製造工程を加え
る必要がないので、製造コストや製造に要する時
間が増加することがないのである。金属板でホル
ダーが形成された安全かみそりに、ガード部材を
有する刃と同様の効果を与えるような製品は従来
から全く存在せず、本発明は全く新規なものであ
る。

更に本発明においては、各凸部４の先端を結ぶ
直線は刃縁５よりもやや後方に位置していること
を特徴とする。従来のガードは、刃縁を一定間隔
置きに覆う構造であつたために、刃縁のうちガー
ドで覆われた部分は切断作用を全くすることがな
かつた。そのために髭剃り作用は他の露出した刃
縁部分のみで行うため髭剃りが能率的に行えない
欠点があつたのである。本発明は上述の如き構成
であり、刃縁の全ての部分で切断作用を為すか
ら、髭剃りを能率的に行うことができるという効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し第１図はその斜視
図、第２図はホルダーの展開図、第３図はホルダ
ーの側面図である。 １……刃体、２……天板、３……凹部、４……
凸部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ホルダー７と刃部材とから成り、ホルダー７
   の柄８の上端部に刃部材が装着され且つ柄８と刃
   部材とが直角をなす安全かみそりにおいて、ホル
   ダー７は一枚の金属板を曲げて形成したものであ
   つて柄８と刃部材の装着部分とから成り、刃部材
   の装着部分は断面がほぼＵ字形をして上部が天板
   ２を成しており、天板２の前縁には多数の凹部３
   と凸部４が交互に並んでおり、各凸部４の先端を
   結ぶ直線は刃体の刃縁５と平行であり且つこの直
   線は刃縁よりもやや後方に位置していることを特
   徴とする安全かみそり。