JPH02248326A - 活性二酸化マンガンの製造方法 - Google Patents

活性二酸化マンガンの製造方法

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JPH02248326A
JPH02248326A JP6563189A JP6563189A JPH02248326A JP H02248326 A JPH02248326 A JP H02248326A JP 6563189 A JP6563189 A JP 6563189A JP 6563189 A JP6563189 A JP 6563189A JP H02248326 A JPH02248326 A JP H02248326A
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manganese dioxide
ore
slurry
sulfuric acid
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JP6563189A
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English (en)
Inventor
Ryohei Ishikawa
石川 遼平
Tadaaki Ogida
扇田 忠明
Yutaka Tsukuda
築田 裕
Hiroshi Ochiai
弘 落合
Hiroyuki Miura
三浦 裕行
Satoru Hatayama
悟 畑山
Takahiro Miyashita
孝洋 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Denki Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Chuo Denki Kogyo Co Ltd
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G45/00Compounds of manganese
    • C01G45/02Oxides; Hydroxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/80Compositional purity

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、二酸化マンガンの製造方法に関し、特に乾電
池の陽極活性物質あるいはフェライト製造用原料などに
用いるのに好適な活性二酸化マンガンを安価に製造する
方法に関する。
(従来の技術) 乾電池の陽極活性物質などに用いられる二酸化マンガン
には、天然二酸化マンガンと電解二酸化マンガンがあり
、高純度の天然二酸化マンガン鉱石の資源が涸渇してき
た現在では、高級乾電池用などの高純度品としては電解
二酸化マンガンが使用されている。しかし、電解二酸化
マンガンは、その製造に多量の電力を消費するため製造
コストが高く、比較的安価な製品である乾電池の製造に
とって、低コストで製造でき、かつ二酸化マンガンに匹
敵しうる電池性能を示す二酸化マンガンが求められてい
る。
この要請に応じて、電解を利用せず、化学的処理のみで
電気化学的に活性な二酸化マンガンを製造する、いわゆ
る化成二酸化マンガンの各種の製造方法が従業されてい
るが、コストおよび性能の両面で電解二酸化マンガンに
匹敵する化成二酸化マンガンの工業的な製造方法はなお
確立していない。
化成二酸化マンガンの製造方法として、硫酸マンガンを
焙焼してMn1Oiおよび/またはMn+Onを得、こ
れを酸処理してMn0zとした後、重質化処理すること
からなる方法が、特開昭60−221323号により公
知である。この方法は、電解マンガンに匹敵するような
優れた品質の活性二酸化マンガンを製造することが可能
であるが、出発物質の硫酸マンガンを安価な低活性二酸
化マンガン鉱石から得るのに複雑な多くの工程を必要と
する上、焙焼工程では多量の308を含有する排ガスが
生じ、また各種の水洗工程ではマンガン分を含有する排
水が生成するため、これらの処理に多額の費用がかかる
ことが難点であった。
具体的には、出発物質の硫酸マンガンは、低活性の二酸
化マンガン鉱石をまず還元焙焼してMnOを主体とする
酸化マンガンを得た後、これを粉砕し、硫酸で酸処理し
て硫酸マンガン溶液を得、これを濃縮晶析して得た精製
硫酸マンガン結晶を、出発物質とするのである。酸処理
に使用する硫酸は、焙焼工程で副生したSO,含有排ガ
スを固体触媒に通して503とした後、硫酸に吸収させ
て濃硫酸としたものを使用することができる。すなわち
、この方法で硫酸マンガンを得るには、原料二酸化マン
ガン鉱石の高温での長時間の焙焼と、酸処理用の硫酸の
製造工程およびそのための触媒が必要である。また、排
水中のMn分は有効利用されず、中和などの費用をかけ
て廃棄することになる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、電気分解を伴わない化学的処理のみに
よる化成二酸化マンガンの工業的に実施可能な製造方法
を確立することである。
より具体的には、上述した化成二酸化マンガンの製造方
法において、硫酸マンガンを低活性二酸化マンガン鉱石
から簡便に得ることができ、しかも副生する排ガスや排
水中の有用成分を有効利用し、それにより原材料費およ
び排ガス/排水処理費用を低減させることができる、経
済的に有利な化成二酸化マンガンの製造方法を提供する
ことである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、化成二酸化マンガンの工業的製造に焦点
をあて検討した結果、安価な二酸化マンガン鉱石を原料
とし、副生ガスの回収、排水中のMn分の回収、副生液
の循環使用などを効率的に組み合わせた化成二酸化マン
ガンの製造方法を開発した。
ここに、本発明の要旨は、(a)微粉化した二酸化マン
ガン鉱石を、Mnイオンを含有する排水とスラリー状で
接触させて、排水中の−nイオンを二酸化マンガン鉱石
に吸着させ;(b)Mnを吸着した二酸化マンガン鉱石
のスラリーに308含有ガスを吸収させて、硫酸マンガ
ン溶液を得;(C)この硫酸マンガン溶液から晶析によ
り硫酸マンガン結晶を取得し;(d)この硫酸マンガン
結晶を、第一段でMn3O4を主成分とするマンガン酸
化物に焙焼し、次いで第二段で酸化焙焼してMntOi
を主成分とするマンガン酸化物を得;(e)このマンガ
ン酸化物を硫酸により処理して、7−Mn0@を主成分
とするマンガン酸化物を回収し;(f)得られたマンガ
ン酸化物を重質化処理および粉砕する;という工程から
なることを特徴とするy −MnOgを主成分とする活
性二酸化マンガンの製造方法である。
(作用) 以下、本発明について、添付図面のフローシートを参照
しながら詳細に説明する。
本発明の方法の主な特徴は下記の点にある。
(1)排水処理 二酸化マンガンの吸着性能に着目し、従来法では石灰な
どで中和後に捨てられていた、Mnイオンを3g/l以
下の程度で含有する本発明もしくはその他の方法の各種
水洗工程で排出される洗浄排水を、粉砕した微粉の二酸
化マンガン鉱石とスラリー状で接触させ、それにより排
水中のMnイオンを鉱石粒子に吸着させる。その結果、
排水中のMn濃度はppwtオーダーに低下し、そのま
ま廃棄できるので、排水処理費が低減し、かつMn歩留
まりの向上が達成される。
(2) 5oII含有ガスと原料二酸化マンガン鉱石と
の直接反応による硫酸マンガンの生成 硫酸マンガンの焙焼工程では2〜3Q vo1%程度の
SOヨ (主成分はSO□)を含有する排ガスが発生す
る。従来法では、上記のようにこの排ガスを接触酸化し
て硫酸を製造し、酸処理工程で用いるか、あるいはこの
排ガスを単にアルカリ中和により無害化処理した後に大
気中に放出していた。
本発明の方法では、前記の排水中のMnイオンを吸着し
た二酸化マンガン鉱石のスラリーに、焙焼工程で発生し
た5O1l含有排ガスあるいはその他のSO,l含有ガ
スを吸収させ、S08とMn0gとを次式により直接反
応させて硫酸マンガン溶液を得る。
Mn0t + SOg −Mn5Oa    ・・・・
・■すなわち、Mho、の酸化作用によりS08が酸化
して、直接硫酸マンガンが生成する。これにより、二酸
化マンガン鉱石から硫酸マンガン溶液を、鉱石の還元処
理やSO,含有ガスの酸化を行わずに、効率よく安価に
得ることができる。工程バランス上残余のSO,含有排
ガスは、従来技術である硫酸製造に向け、酸処理原料の
一部とすると、S島についてクローズドサイクル化する
ことが可能となる。
(3)副生硫酸マンガン水溶液の循環使用上記の硫酸マ
ンガン水溶液から得られた精製硫酸マンガン結晶を焙焼
して得たMntOsを主体とするマンガン酸化物の酸処
理工程では、下記反応式■に示す反応が起こり、Mn1
01の約半分が硫酸マンガンとなり、溶液中に移行する
Mn103 + HgSO4→Mn0t + Mn5O
a + HzO・・”・ ■この硫酸マンガン溶液を、
前記のSO,吸収工程に送って、排水中のMnイオンを
吸着した二酸化マンガン鉱石のスラリー形成用の液体と
して循環使用する。こうすると、SOXの吸収後により
高濃度の硫酸マンガン溶液が得られ、この溶液からの硫
酸マンガン結晶の取得がより容易あるいは経済的に実施
できる。
次に本発明の方法を工程順に説明する。
本発明の方法で使用する原料は、二酸化マンガン鉱石で
ある。原料としては、資源が豊富で安価な低活性のβ型
二酸化マンガン鉱石(パイロルース鉱)を使用すること
が好ましい、原料の二酸化マンガン鉱石の組成としては
、重量%でMnを約45%以上含有し、MnO,約70
%以上、5i01約4%以下、A(hos約5%以下、
FezO3約5%以下のものが好適である。
本発明の方法によれば、この二酸化マンガン鉱石をSO
1含有ガスと直接反応させて、硫酸マンガンに転化させ
るのであるが、その前にまず、系内のMn歩留り向上と
排水処理とを目的として、原料鉱石を粉砕(例、200
メツシュ以下90%)した後、この鉱石粉末をMnイオ
ンを含む排水と接触させてスラリーを形成しくスラリー
化工程)、鉱石粉末に排水中のMnを吸着させる。この
目的には、任意のMnイオン含有排水を使用できるが、
本発明の方法における各種水洗工程で排出されたMnイ
オンを含有する排水を使用することが有利であり、さら
に系外で発生するMnイオンを含む排水も使用するとよ
り有利である。
このような洗浄排水は、通常Mnイオンを約3g/l以
下の低濃度で含有する。これを二酸化マンガン鉱石粉末
と接触させてスラリーを形成すると、Mnイオンが二酸
化マンガン粒子に吸着され、排水中のMnイオン濃度を
10 pp−以下程度に低減させることができる。従っ
て、従来は無害化処理後に廃棄されていた排水中のMn
イオンを、実質的に完全に捕集して有効利用することが
でき、Mn歩留まりが改善されると同時に、排水処理費
用も著しく低減する。
この排水が酸性PHであるとMn分が液中に溶出するの
で、必要によりスラリーを適宜中和して充分に攪拌し、
鉱石に一部を吸着させた後、濾過などの固液分離により
、Mnを吸着した二酸化マンガン鉱石粉末(マンガンケ
ーキ)を得る。なお、排水処理の必要がない場合には、
上記の排水処理工程を省略し、鉱石粉末を直接SO,の
吸収工程に使用することもできる。
Mnを吸着したマンガンケーキを、次いで再度スラリー
化し、このスラリーにSO,含有ガスを吸収させて、M
nOxとSO3とを反応させると、前記反応式〇に示す
ように、l’1nozはMn5O,として水中に溶解し
、硫酸マンガン溶液が得られる(808吸収工程)。
このスラリー化に用いる液体としては、後の酸処理工程
で発生する硫酸マンガン溶液を主に使用し、クローズド
システム化を図ることが好ましい。
それにより、上述したように、SOoの吸収工程で、よ
り高濃度の硫酸マンガン溶液を得ることができる。液体
の不足分があれば、例えば、上記のMnイオン含有排水
、他の排水、あるいは水を使用できる。
S08含有ガスとしては、後の硫酸マンガンの焙焼工程
において副生ずるSOx含有排ガスの一部を使用するこ
とが好ましいが、他の5OII含有ガスが利用できれば
、それらを利用しても構わない。
80M吸収工程は、ガスの吸収を促進するために、気泡
塔、充填塔などの適当な吸収装置を利用することが好ま
しい、この吸収により、ガス中のSOx濃度をトレース
量に低減させることができ、吸収塔を出た排ガスをその
まま大気中に放出することができる。排ガス中になお5
O1lが残留する場合には、再度、これを吸収塔に戻し
てもよい。
このSO,吸収工程の反応条件は特に限定されないが、
発熱反応であるので温度は室温〜100℃、スラリー濃
度は5〜30重量%が適当であり、反応時間(吸収塔滞
留時間)は他の反応条件により異なるが、通常は30分
〜2時間である。S08含有ガス中のS08濃度は5〜
20νof%が好ましいので、必要であれば、5O1l
含有ガスの濃度を適宜調整する0Mn/SOxモル比は
、鉱石中のMn以外の金属分もS08と反応して硫酸塩
となるため、当量より少ない0.8〜0.95の範囲内
が好ましい。
吸収塔から排出された硫酸マンガン溶液は、過剰のso
nト(遊離硫酸)や鉱石中に共存するMn以外の金属の
硫酸塩を含むため、必要に応じて、中和および精製を行
う。
中和は、MnO系鉱石で行うことが好ましい。それによ
り、液中の硫酸が次のようにMnOと反応し、Hg5O
a + MnO−e l’1nsOa + 1ltO・
・”  ■硫酸マンガンが生成するので、硫酸を有効活
用して硫酸マンガン濃度をさらに高め、生成物の回収量
を増大させることができる。
硫酸マンガン溶液の精製は、多硫化石灰などを添加して
重金属を沈殿させることにより実施できる。その後、濾
過などにより固液分離する。これにより沈殿した重金属
などの不純物が脈石と一緒に除去され、硫酸マンガン溶
液が得られる。を石とSO0含有排ガスとの反応が十分
でなく、濾過ケーキ中の脈石が実質量の未反応二酸化マ
ンガンを含有している場合には、この固形物をSOX吸
収工程に再循環してもよい。
濾過ケーキには可溶性Mn分が付着しているので、これ
を水洗して、微量のMnイオンを含有する洗浄排水を回
収し、上記のようにスラリー化工程に送って、二酸化マ
ンガン鉱石粉末と接触させ、排水中のMn分を二酸化マ
ンガンに吸着させることが好ましい。
必要により上記のように中和・精製し、脈石を除去して
得た硫酸マンガン溶液から、結晶を析出させる。これは
、通常の加熱濃縮、減圧濃縮等による晶析により行うこ
とができる。こうして、硫酸マンガン水和物(MnSO
4・nHzOlnの値は0.5〜4、好ましくは0.5
〜2)を主成分とする結晶が得られる。
析出した結晶は、濾過、遠心分離、沈降などの適当な方
法で回収する。結晶分離後に残る母液は、晶析工程に再
循環させるか、場合によってはS08吸収工程のスラリ
ー形成用に使用してもよい。
この硫酸マンガンの結晶を、必要により解砕して、好ま
しくは平均粒度10〇−程度の粉状とした後、焙焼によ
り熱分解してマンガン酸化物にする。
硫酸マンガンの焙焼では、MnzOsおよびMnJnが
生成するが、特開昭60−221323号公報に記載の
ように、後の酸処理工程で二酸化マンガン生成物の歩留
まりが良いのはMnzOzである。したがって、焙焼生
成物として、MnzOzを主成分とするマンガン酸化物
を得ることが望ましい。しかし、硫酸マンガンの焙焼で
MnzOsを生成させようとすると、酸素分圧、温度、
原料粒径などの焙焼条件を高精度で厳密に制御する必要
があり、実際の操業に適用するには、次に述べる二段焙
焼法が現実的である。
そのため、上記公報に記載の如く、本発明の方法にあっ
ても、まず、硫酸マンガンの分解を促進するために比較
的高温で硫酸マンガンを焙焼し、Mn5Oaを主成分と
するマンガン酸化物を得、次いでより低温で酸化焙焼し
てMn1O,を主成分とするマンガン酸化物を生成させ
るという、二段焙焼法を採用する。
第一段の焙焼は、硫酸マンガンを約850〜1200℃
、好ましくは1000〜1150℃の温度で焙焼するこ
とにより実施できる。焙焼雰囲気は特に限定されないが
、大気雰囲気が好都合であり、例えば、予熱空気を供給
しながら行うことができる。焙焼時間は、温度により異
なるが、通常は5分〜30分程度である。この焙焼によ
り、硫酸マンガンが分解して、So、 (主成分は5o
t)を含有する排ガスが焙焼炉から発生する。
本発明の方法にあっては、前述したように、このSO,
含有排ガスを5O11吸収工程に送って、二酸化マンガ
ン鉱石から硫酸マンガンを生成させるのに利用すること
ができる。一定濃度のSO,lを含有する排ガスを5O
Il吸収工程に送ることができるように、焙焼炉に送給
する空気量の調整により焙焼炉出口ガス中のSOx濃度
を一定に制御してもよい。
後述のように、後の酸処理工程で副生する硫酸マンガン
溶液を前記SOx吸収工程に再循環した場合には、この
焙焼工程で発生するSOx量は、SOX吸収工程で二酸
化マンガン鉱石に吸収させるのに必要な量に比べて多く
なる。従って、残余のSO×含有排ガスは、従来と同様
に濃硫酸の製造C3Osに接触酸化後、硫酸に吸収)に
振り向けることが好ましい、しかし、従来法でSOx含
有排ガスの全量から硫酸を製造するのに比べて、本発明
の方法では製造量が少なく、費用が少なくてすむ。
第一段の焙焼で得られたMn+(Lを主成分とするマン
ガン酸化物を、次いで第二段として比較的低温で酸化焙
焼して、MnzOsを主成分とするマンガン酸化物を得
る。この酸化焙焼は約600〜950°Cの温度で実施
できる。焙焼は予熱した大気を流通させながら行うこと
もできるが、酸化を促進するために、酸素分圧(Poよ
)が0.21より高い酸素富化空気を流通させながら行
うことが好ましい、経済面から好ましいPopは0.2
1〜0.5気圧であり、好ましい酸化焙焼温度は700
〜800°Cである。
こうして得られたMn、O,を主成分とするマンガン酸
化物を、次いで硫酸により酸処理する。酸処理の前に、
必要により、焙焼生成物を慣用手段(例、ボールミル)
により解砕もしくは粉砕する。
酸処理に用いる硫酸の一部として、前述したように、前
記第一段の焙焼工程で副生じたSO,排ガスの一部(S
O,吸収工程で使用する分の残り)を用いて製造された
硫酸を使用することが好ましい。
酸処理の条件は特に限定されないが、好適な条件は、マ
ンガン酸化物のスラリー濃度200〜800get、温
度60〜90℃、液中硫酸濃度0.5〜1.5 Nであ
る。処理時間は、通常30分〜2時間である。
この酸処理により、上記反応式■に示すように、Mnt
Osは硫酸と反応して等モル量のMn0gと’lIn5
Oaとに複分解する。すなわち、Mn分の約半分は硫酸
マンガンとなって、液中に溶解する。
酸処理後に固形分を濾過により回収すると、T−MnO
lを主成分とする二酸化マンガンが得られる。
濾液は、硫酸マンガン水溶液であるので、これをSON
吸収工程に再循環して、二酸化マンガン鉱石のスラリー
化に利用することが好ましい、この再循環により、最終
的には、焙焼生成物中の実質的にすべてのMn分を二酸
化マンガンとして回収することができる。
回収された二酸化マンガンを次いで水洗する。
この水洗工程から排出される洗浄排水もMnイオンを含
有するので、二酸化マンガン鉱石に吸着させるために、
スラリー化工程に戻すことが好ましい。
水洗した二酸化マンガンは、必要により中和する。中和
は、二酸化マンガンを水にスラリー化させ、水酸化ナト
リウム、水酸化アンモニウムなどの適当なアルカリを添
加することにより実施できる。中和された二酸化マンガ
ンを濾過などにより回収する。
こうして得られた化成二酸化マンガンは、酸処理中に固
体から硫酸マンガンが溶出したためポーラスであって、
嵩密度が0.7 g/c−以下と非常に小さく、充填性
が非常に悪いため、重質化処理により嵩密度を高めるこ
とが必要である。
重質化処理は、常法により乾燥した二酸化マンガン粉末
を加圧することにより実施する。この圧縮成形は、0.
25 )ン/C−以上、特に7〜80トン/C−の加圧
下でロールプレスにより圧縮成形することにより行うこ
とが好ましい、圧縮成形は所望の嵩密度になるまで繰り
返し行うことができる。
圧縮成形により得られた成形体を、次いで適当な粉砕手
段によ゛り所望の粒度まで粉砕する。乾電池用二酸化マ
ンガン粉末は、平均粒径的30〜40−程度とすること
が好ましい、この粉砕は、例えば、振動ボールミルを利
用して行うことができる。粉砕後、分級により粒度調整
を行ってもよい。
こうして得られた化成二酸化マンガンは、T−二酸化マ
ンガンを主成分とする活性二酸化マンガンであって、電
解二酸化マンガンを凌ぐ電池性能を示すことができ、ま
たフェライトの製造原料にも適している。
(発明の効果) 以上に述べた本発明の方法によれば、製造工程で発生す
る有用骨を含んだ排水や副生物をすべて有効利用するこ
とができ、しかも従来の方法に比べて工程が簡素化され
る。
具体的には、少量JMnイオンを含有する洗浄排水は、
従来の方法では廃液処理をして廃棄することになるが、
本発明の方法では原料の二酸化マンガン鉱石に吸着させ
て実質的にすべて原料として利用されるため、Mn歩留
まりの改善と、排水処理費用の低減とが達成される。
第一段の焙焼工程で発生するsし含有排ガスは、従来の
ように硫酸としてではなく、そのままガス状で原料二酸
化マンガンのスラリーに吸収させて二酸化マンガンと直
接反応させる。これにより、二酸化マンガン鉱石の還元
焙焼工程が不要となり、硫酸の製造設備や触媒も不要あ
るいは縮小することができる。
酸処理工程で副生じた硫酸マンガン溶液はSOヨ吸収工
程に再循環させることにより、最終的には実質的にすべ
て二酸化マンガン生成物とすることができる。
以上のように、本発明の方法は、Mn分のロスがほとん
どなく、SおよびHnについてクローズドサイクル化が
可能となるため、排水・排ガス処理費用が少なくすむ上
、従来法では必要であった原料鉱石の還元焙焼工程が不
要となる点でも非常に経済的である。
したがって、本発明の方法は、高品質の化成二酸化マン
ガンの工業的に実施可能な製造方法を確立する上で意義
あるものといえる。
以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する
実施■ 次に説明する本発明の方法によりマンガン鉱石を連続的
に処理して、活性二酸化マンガンを製造した。
200メツシュ以下92.5wt%に粉砕した、第1表
に示す化学組成のマンガン鉱石(β−二酸化マンガンを
主成分とするパイロルース鉱)を、)lnイオンを2.
7g/j!含有する排水に、スラリー濃度が15重量%
となるように添加した。得られたスラリーに消石灰を添
加して、液中のPHを8.5とした後、濾過した。その
結果、排水中のMnイオンを吸着した次工程で使用可能
な二酸化マンガンを主成分とするマンガンケーキが得ら
れ、濾液(廃水)中のMnイオン濃度は4 ppm以下
に低減していた。すなわち、スラリー化に用いた排水に
含まれていたMn分の実質的にすべてがマンガン鉱石粒
子に吸着された。
m支 マンガン鉱石の主要化学組成(wt%)上記マンガンケ
ーキを後の酸処理工程で副生じた硫酸マンガン溶液に添
加して、固形濃度23.2g/lのスラリーを得た。こ
のスラリーを、直径300■×高さ5,000−の気泡
塔に送り、硫酸マンガンの焙焼工程で発生したSOxを
主成分とするSOえ濃度12.5 vo1%のガスと向
流接触させて、連続式で反応させた0反応条件は、ガス
流量45 N /win、反応モル比(Mn/SO,モ
ル比) 0.82、液温73℃であった。気泡塔から出
る排ガスは、so、 1度がトレースであり、実質的に
すべてのSOxがスラリーに吸収された。
上記気泡塔から排出された液を、MnO系マンガン鉱石
と生石灰によりPH6,0に中和した後、多硫化石灰を
少量添加して重金属不純物を沈殿させることにより精製
した0次いで、濾過して、沈殿を脈石と共に除去して、
硫酸マンガン溶液を得た。
濾過ケーキは水洗して、これに付着するMnイオンを洗
浄排水中に回収した。この微量のMnイオンを含有する
洗浄排水は、原料二酸化マンガン鉱石粉末とスラリー状
で接触させることにより、前述したように、その実質的
に全量のMn分を原料二酸化マンガンに吸着させて回収
した。
濾液として得られた硫酸マンガン溶液は、加熱濃縮によ
り晶析を行い、析出した結晶を遠心分離により回収した
後、乾燥して、第2表に示す組成を持ったMnSO4を
主成分とする結晶を得た。結晶分離後の上清液は飽和硫
酸マンガン溶液であるので、硫酸マンガンの晶析工程に
再循環した。
11表 ?1nSOnを主成分とする結晶の主要組成(wtχ)
晶析工程で得られたMn5O,を主成分とする結晶を、
次いで焙焼した。焙焼は、直径200mX長さ6.00
0 mX 3本の多筒型外熱回転焙焼炉を使用して行い
、上記結晶を約60kg/hの量でこの焙焼炉に入れ、
炉出口ガス中のSO,濃度が約20 vo1%となるよ
うに予熱空気を炉内に吹き込んで、温度1100℃で約
20分間焙焼段の焙焼を行った。この第一段の焙焼中の
排ガスは、必要により空気混合などで冷却し、SO,吸
収工程に送る。
第一段の焙焼で得られたMn3O4を主成分とする酸化
マンガンを、次いで第一段と同型の焙焼炉を用いて、こ
のMnxOaを主成分とする酸化マンガンを180 k
g/hの量で供給し、酸素を20 Nrrr/hの流量
で吹き込みながら、温度750 ’Cで約20分間焙焼
した。この第二段の酸化焙焼で、Mn2O3を主成分と
するマンガン酸化物が得られた。
このマンガン酸化物を、次のように硫酸により酸処理し
た。 Mn□0.を主成分とするマンガン酸化物120
0kgに水3000 ffiを加え、80°Cに加熱後
、11NHzS041150ffiを攪拌しながら50
分間で添加し、その後、60分間攪拌を続けて反応させ
た。
この酸処理により、前記反応式■に示すように、二酸化
マンガンと硫酸マンガンとが生成する。酸処理後、液を
濾過して、y  Mn0zを主成分とする二酸化マンガ
ンを回収した。硫酸マンガンを含有する濾液は、前記の
ように、S08吸収工程に鉱石のスラリー化のために再
循環した。
回収された二酸化マンガンは、次いで水洗して、付着し
たMn分を洗浄排水中に回収した。得られた微量のMn
イオンを含有する洗浄排水は、前記のように、原料二酸
化マンガン鉱石とのスラリー形成によりMn分を鉱石に
吸着させて回収した。その後、二酸化マンガンを再度ス
ラリー化し、水酸化ナトリウムを液PHが6.0になる
まで加え、室温で約20分間撹拌して中和を行い、濾過
した。
中和された二酸化マンガンを、水洗および乾燥した後、
20 ton/c+m” (bール線圧2.OLon/
論)の圧力で圧縮成形し、粉砕し、最大粒径100−以
下に分級することによって、嵩密度(タップ密度)が2
.0 g/dの第3表に示す組成の、y −MnOlを
主成分とする活性二酸化マンガンを得た。この生成物は
不純物が少な(、乾電池の製造に適した、電解二酸化マ
ンガンをも凌ぐ優れた電気化学特性を有していた。
第」■良 活性二酸化マンガンの主要化学組成(wtχ)
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法の1例の工程図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)微粉化した二酸化マンガン鉱石を、Mnイ
    オンを含有する排水とスラリー状で接触させて、排水中
    のMnイオンを二酸化マンガン鉱石に吸着させ、(b)
    Mnを吸着した二酸化マンガン鉱石のスラリーにSO_
    x含有ガスを吸収させて、硫酸マンガン溶液を得、 (c)この硫酸マンガン溶液から晶析により硫酸マンガ
    ン結晶を取得し、 (d)この硫酸マンガン結晶を、第一段でMn_3O_
    4を主成分とするマンガン酸化物に焙焼し、次いで第二
    段で酸化焙焼してMn_2O_3を主成分とするマンガ
    ン酸化物を得、 (e)このマンガン酸化物を硫酸により処理して、γ−
    MnO_2を主成分とするマンガン酸化物を回収し、(
    f)得られたマンガン酸化物を重質化処理および粉砕す
    る、 という工程からなることを特徴とするγ−MnO_2を
    主成分とする活性二酸化マンガンの製造方法。
  2. (2)前記工程(e)においてマンガン酸化物を回収し
    た後に残る硫酸マンガン溶液を、前記工程(b)におけ
    る二酸化マンガン鉱石のスラリー形成に使用することを
    さらに特徴とする、請求項1記載の記載の方法。
  3. (3)前記工程(b)で用いるSO_x含有ガスが、前
    記工程(d)の第一段焙焼工程で発生するSO_x含有
    排ガスである、請求項1または2記載の方法。
  4. (4)前記工程(d)の第一段焙焼工程で発生したSO
    _x含有排ガスのうち、前記工程(b)での吸収に利用
    しない残余分を用いて硫酸を製造し、この硫酸を前記工
    程(e)で用いる硫酸の一部とすることをさらに特徴と
    する、請求項3記載の方法。
  5. (5)(A)微粉化した二酸化マンガン鉱石のスラリー
    にSO_x含有ガスを吸収させて、硫酸マンガン溶液を
    得、 (B)この硫酸マンガン溶液から晶析により硫酸マンガ
    ン結晶を取得し、 (C)この硫酸マンガン結晶を、第一段でMn_3O_
    4を主成分とするマンガン酸化物に焙焼し、次いで第二
    段で酸化焙焼してMn_2O_3を主成分とするマンガ
    ン酸化物を得、 (D)このマンガン酸化物を硫酸で処理して、γ−Mn
    O_2を主成分とするマンガン酸化物を回収し、(F)
    得られたマンガン酸化物を重質化処理および粉砕する、 という工程からなることを特徴とするγ−MnO_2を
    主成分とする活性二酸化マンガンの製造方法。
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