JPH02241447A - 歯科矯正用ブラケット - Google Patents

歯科矯正用ブラケット

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JPH02241447A
JPH02241447A JP1062064A JP6206489A JPH02241447A JP H02241447 A JPH02241447 A JP H02241447A JP 1062064 A JP1062064 A JP 1062064A JP 6206489 A JP6206489 A JP 6206489A JP H02241447 A JPH02241447 A JP H02241447A
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Tatsuro Fukuhara
福原 達郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般的に歯科矯正用ブラケットに関するもの
で、具体的には歯科矯正治療に際し特に断面角形の矯正
用アーチ・ワイヤを密に嵌合させて歯にトルクを与える
など適切な矯正力を発揮させ得ると共に、アーチ・ワイ
ヤとの摩擦抵抗を極小ならしめて治療時間を短縮し且つ
患者に与える疼痛を著しく軽減させ得る歯科矯正用ブラ
ケットに関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕
従来一般に用いられている歯科矯正用ブラケットと、そ
れによる矯正治療の概要を第11図について略説する。
通常、特定の歯を意図する方向へ移動するには、第11
図に略示するようなブラケットBのベースaをその特定
の歯を含むいくつかの歯の表面に一定の基準により接着
固定し、ベース上に突設形成されている一対又はそれ以
上の突起状ブラケット本体す間の既定のサイズをもつ角
形(エツジワイズ)断面のスロットCに、第11図に示
すような角形断面(又は治療期間の相当部分に使用され
る丸形断面)の歯科矯正用アーチ・ワイヤーWを適宜必
要とする形状に弯曲乃至屈曲させて挿入し、ワイヤWを
ブラケット本体すのウィング部eを利用することにより
結紮して、特定の歯に矯正用の力をかける。こうして、
加えられた張力に抗してワイヤーが復元しようとする力
によって歯が牽引され若しくは圧迫され、又はワイヤー
の形状に沿って移動し、或いはワイヤーに予め与えられ
た捻れ(トルク)の方向に従って歯が回転(ワイヤ軸線
x−xを中心として回転)することによって、特定の歯
及び歯群の配列または位置が矯正されるのである。
特に、矯正治療の最終段階において、微妙な調整が要求
される歯の近遠心軸(上記X−X軸線にはゾ平行な軸)
を中心とするトルクは、矩形断面をもつワイヤーWのサ
イズに厳密に適合する角形スロットCにより、はじめて
達成されるものである。こうした角張ったエツジワイズ
な形状のスロットをもつブラケットを使用することから
、この矯正治療法をエツジワイズ法と命名しているが。
このブラケットの形態については、1915年より開発
者のニドワード・H・アングル氏及びその門下生が種々
開発してきたものの、突起部及びスロット部分について
は、以後70年間全く変わるところがなく今日に及んで
いる。
ところが、このブラケット・スロットは、ワイヤーとの
適合性を重視するあまり、相互が厳密に面接触をするよ
うに形成されているため、その摩擦抵抗が極めて大きく
1種々の問題点を生じる。
このような従来のブラケット・スロットと矯正用ワイヤ
ーとの面接触による大きな摩擦は、第1に、意図された
歯の移動に大きな制約となり、矯正力を加えられている
歯が所期の方向に移動するのが極めて遅滞緩慢となるた
め、臨床的には無用に治療時間を長引かせるという問題
がある。第2に、この大きな摩擦抵抗を克服するためワ
イヤーとブラケットを介して歯に相当大きな矯正力を加
えなければならないから、患者に大きな疼痛を与えるだ
けでなく、却って治療効果を損なうことにもなりかねな
いという問題をも生じる。例えば、歯列の外側にはみ出
ている上顎犬歯(いわゆる八重歯の状71りの矯正治療
を行なおうとする場合、その後に位置する第1小臼歯を
抜去してスペースを作り、特殊なサイズの牽引用輪ゴム
などを当該犬歯と第1大臼歯とに掛け、犬歯を後下方へ
牽引する方法をとることが多い。ところが、当該犬歯は
正常の位置にないため、その犬歯に接着したブラケット
に挿入収容されているワイヤーは、−直線の状態ではな
く、不自然に屈曲されているから、ワイヤーとブラケッ
トとの間の摩擦は非常に大きくなる。従って、当該犬歯
を後下方へ牽引するためには相当大きな力を与えなけれ
ば矯正力としての効果をもたないことになる。ところが
不幸にして、この過大な矯正力は、移動させたい犬歯よ
りも、歯根面積の大きい大臼歯にとってまさに至適な矯
正力として作用してしまい、何らかの防御策を当該第1
大臼歯に講じたとしても、大臼歯の遊心移動を促進する
結果を生じ、矯正治療は失敗に終わることを臨床家は数
多く経験している。また非常に多く経験されることは、
仮にワイヤが当該犬歯のブラケットの直後の部分で変形
してしまえば、当該犬歯のブラケットは最早全く移動で
きないことになる。
第3に、実際問題としては、治療効果を上げる目的から
、毎回のワイヤー調整のたびに必要以上の矯正力が与え
られる傾向は否定できず、この結果患者は数日間被移動
歯である犬歯及び抵抗源である第1大臼歯部分に疼痛を
訴え、通常の食事がとれないため、普通の給食を断わり
、わざわざ特別メニューの弁当を持参させるなどの苦労
と苦痛を経験しなければならない。
第4に、特に警戒しなければならない臨床上の点は、多
発する歯根の吸収である。そもそも、歯の歯槽骨内にお
ける移動は、歯根とそれを取り巻く歯根膜組織及び歯槽
骨の生物学的代謝作用によって成立する。簡単に言えば
、歯根によって圧迫された歯槽骨表面に破骨細胞が出現
し、歯槽骨は吸収する。これによって、歯は移動する余
地を獲得する。ところが、歯に加えられる矯正力が過大
な場合には、この破骨細胞は歯根側にも影響を与え、歯
根表面のセメント質のみならず、歯質そのものである象
牙質をも吸収する。つまり、歯根の全長は時に172乃
至2/3も吸収してしまうのである。
歯根は一旦吸収されると修復することは不可能である。
これが従来のエツジワイズ法の致命的な欠点であり、歯
科矯正治療に熟練が要求される所以でもある。
第5に、従来のブラケットでは、第11図からも認めら
れるように、エツジワイズという名が示すとおり、ブラ
ケット各部が角張っているため、口腔内に装着した場合
、常時又は数週間にわたり頬粘膜を傷つけるという為害
作用は避けられない。
その他、歯科矯正用ブラケットに関しては、その審美的
観点か、ら、セラミック製の自然色のものも開発中であ
るが、高額であったり、接着性に問題があったりして、
いまだ広く普及するに至っていない。いずれにしても、
歯科矯正用ブラケットは、機能上必要な部分を除いて、
できる限り小型化する必要がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って1本発明は、上記のような従来技術の諸問題をす
べて解消させることを課題としてなされたもので、その
目的とする所は、角形ワイヤとの厳密な適合性を保持し
つつ、ワイヤとの間に過大な摩擦力を生ぜず、従って過
大な矯正力を歯に作用させることを要しない歯科矯正用
ブラケットを提供することにある。
本発明の他の目的は、従来より小さい矯正力を以って、
より短期間に、前述した種々の臨床上の問題点を解決し
、失敗のない適正な矯正治療をなし得る歯科矯正用ブラ
ケットを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、主として矯正治療を受ける
子供の患者のみならず、順応性の低い大人の矯正患者に
対し特にその疼痛及び苦痛を軽減乃至解消し得る歯科矯
正用ブラケットを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため本発明は、ブラケットのベース
の上に立設した一対又はそれ以上の突起本体間のスロッ
トを、ここに収容すべき角形断面をもつ歯科矯正用アー
チ・ワイヤの軸線沿いに見た時、そのワイヤの輪郭と同
形の角形断面形状を保持したスロットとして形成すると
共に、このスロットの両側壁の少なくとも一方、好適に
は両方を構成する突起本体を凸状に丸みを帯びた表面と
して形成することにより、前記ワイヤとこの側壁とが最
大限で線接触するようにブラケットを構成したものであ
る。同様に、本発明の好適な態様によれば、前記スロッ
トの底壁も前記ワイヤと線接触するような丸みを帯びた
表面として形成される。
本発明の好適な具体的1態様においては、ブラケット・
ベース上に二対の突起本体が立設され。
この対をなす突起本体はいずれも円柱状に形成される。
その円筒母線がアーチ・ワイヤとの線接触部を構成する
。他の態様では、円柱に代え、横断面が楕円形又は卵形
又は、その他の円曲状表面をなす柱体として突起本体を
形成してもよい。
本発明のさらに他の態様によれば、対をなす突起本体は
、その一方が断面丸形で、他方が断面角形に形成され得
る。これによってもブラケットとワイヤとの摩擦抵抗は
は−′半減され得る。
このように、角形断面のアーチ・ワイヤと凸状に丸みを
帯びた表面で線接触するブラケットを設けることにより
、矯正力の下で歯が移動することに対する摩擦抵抗は最
小とされるから、これまで不必要に長引いていた治療時
間は著しく短縮され、患者の受ける疼痛はこれまた著し
く軽減されると共に、線接触部間のスロット形状は断面
角形アーチ・ワイヤを密に嵌合させる角形断面形状を保
持したものとして形成されるから、角形断面ワイヤによ
る回転トルク付与機能は何ら損なわれることがない。
本発明のさらに他の態様によれば、円柱状に形成された
突起本体に回転可能な円環体が嵌合され得る。これによ
り、ワイヤとブラケットとの間に強い接触圧が作用して
いても、ブラケットがワイヤに対し相対的に移動するこ
とはさらに軽易となるので、治療時間の一層の短縮を図
れると共に、移動(矯正)しようとする特定の歯爪外の
歯に過大な矯正力を及ぼして治療効果を損なうな弊害は
除去される。
〔実施例〕
図面を参照して本発明の実施例数例について説明する。
第1図乃至第3図は、本発明に係る歯科矯正用ブラケッ
トの第1の実施例のそれぞれ斜視図、正面図、側面図(
歯の表面の一部を2点鎖線で示す)である。
これらの図において、第1の実施例に係るブラケット1
はベース10の上に立設された二対の突起本体11を有
し、これら突起本体はこの実施例では円柱状に形成され
ている。対をなす突起本体11゜11の間に断面角形の
アーチ・ワイヤW(第2図、第3図に鎖線で示す)を収
容すべきスロット13が形成されている。このスロット
13の両側壁は円柱状の突起本体11で形成されている
から、角形断面ワイヤWとの接触は、第2図及び第3図
から認められるように、線接触部12においてのみなさ
れる。
この線接触部12は円筒の母線により形成されている。
しかし、第3図から認められるように、ワイヤの軸線X
−X方向に見たスロット13の形状は、断面角形のワイ
ヤWを適合的に(又は、密嵌状に)受け入れる角形をな
しているから、ワイヤに捻れを与えて歯に回転トルク(
第3図の矢印T方向)を作用させる機能は何ら損なわれ
ることがない。なお、第3図において2点鎖線りで示す
のはブラケット・ベース10を接着すべき歯の表面の一
部である。
本発明の好適実施態様においては、対をなす突起本体1
1の基部間を連結して円曲状の隆起部14(又は、丸底
)が形成される。円曲状隆起部14の頂点は、角形スロ
ット13の底壁における線接触部を構成する。こうして
本発明にによれば、対をなす突起本体11.11はその
間の角形スロット13に断面角形ワイヤを適合的に受け
入れてワイヤによる回転トルク付与能力を保証すると共
に、スロット13の両側壁と底壁とにおいては線接触的
にのみ角形断面ワイヤと接触し摩擦抵抗を最小にするか
ら、ワイヤに対するブラケットの、従ってそのブラケッ
トを固定しである歯の相対移動を従来より格段に容易に
する。このため、本発明のブラケットを用いれば、適用
される矯正力を従来より小さくシ。
例えば三分の2乃至二分の1程度にしても、従来より短
期間の矯正治療が可能となる。また、適用される矯正力
が小さいため、治療を意図している歯爪外へ悪影響を及
ぼすことがほとんどなく、患者に与える疼痛も著しく軽
減することができる。
このほか1本発明に係るブラケット1には、突起本体1
1の自由端に丸みを帯びたウィング15をスロット13
と反対側へ伸張させて形成しである。ウィング15は、
その先端15eを含め、頭部、稜部すべてが卵形又は円
形等の丸みを帯びた形状になっているため、口腔粘膜を
損傷することが少なくなると共に、いわば余計な部分を
除去した形となり。
ブラケットの小型化に寄与している。同様に、図示のブ
ラケット・ベースlOも周縁を円曲状に形成しである。
ブラケット・ベース10は、十分な接着力が得られるな
らば、図示の形体より小さくし、例えば突起本体の基部
11bに外接する程度の輪郭に小型化することもできる
このように、本発明に係るブラケットは、ベース、突起
本体及びウィングを含め1.すべての輪郭が丸みを以っ
て形成されているので、従来のブラケットがエツジワイ
ズといわれるのに対し、′ラウンドワイズ・ブラケット
″と名付けることができる。 このようなラウンドワイ
ズ・ブラケットは、突起本体11を上記のような円柱状
とするほか、横断面が楕円形若しくは卵形又はその他の
円曲状表面を有する柱体により構成することができる。
その他の円曲状表面の1例は、後述する第8図に示す波
形曲面である。
次に第4図及び第5図は本発明の第2の実施例に係るブ
ラケット2を示す断面正面図(第5図■−■線相当)及
び側面図である。この例でもブラケット20上には前例
と同様二対の突起本体21,21.’が突設されている
が、一方の突起本体21は円柱状又はその他凸状に丸み
を帯びた形状に形成され、他方の突起本体21′は角柱
状に形成されている。
従って、角形ワイヤWは丸形の突起本体21とは線接触
部22で線接触し、角形の突起本体21′とは面接触す
るが、従来の第11図に示したようなエツジワイズ・ブ
ラケットに比べれば摩擦抵抗はぼり半。
減され得る。なお、第4図の二対の突起本体は、丸形と
角形とが交互に配列されているが、スロットの同じ側に
丸形、反対側に角形と並べることもできる。対をなす突
起本体21.21’の基部間に、前例と同様な丸形隆起
部24が形成されているので、スロット23の底壁にお
いてはワイヤWと線接触をする。
第6図は、第4図及び第5図に示した実施例の変形例を
示す第4図と同様な断面正面図である。
この例においては、やN細形に形成されたベース20上
で丸形の突起本体21と角形の突起本体21′とが対を
なし、突起本体21と同じ側にもう1個の丸形突起本体
21aが並設されて、突起本体2l−21aと突起本体
21′との間に角形ワイヤW(第6図では省略)を適合
的に受け入れる角形スロットが形成されている。この角
形スロットの底壁は丸形隆起部24の頂点により構成さ
れ、角形ワイヤと線接触する。丸形突起本体21,21
aは角形ワイヤと線接触部22において線接触する。こ
の構成によれば。
突起本体と角形ワイヤとの間の摩擦抵抗は従来のエツジ
ワイズ・ブラケットに比し半分以下に軽減され、しかも
スロットの断面形状はなお角形を保持しているので、角
形ワイヤのトルク付与能力は何ら損なわれることがない
。なお、上記説明では、突起本体21と21′を対とし
、21aをもう1個の並設物としたが、突起本体21a
と21′を対とし、21をもう1個の並設物と見ても同
じことである。
第7図は、第4図の実施例のさらに他の変形例を示す。
この例では、第6図と同様に細形のベース20上で1個
の丸形突起本体21と1個の角形突起本体21′(又は
21’ a)とが対をなし、これにもう1個の角形突起
本体21’a (又は21′)が並設され、これら突起
本体の間に角形ワイヤの軸線方向に見て断面角形のワイ
ヤ収容スロットが形成される。この変形例によっても、
断面角形スロットの1側壁における摩擦抵抗は線接触部
22における抵抗だけとなるから、摩擦抵抗及び加える
べき矯正力は従来のエツジワイズ・ブラケットに比し著
しく軽減され得る。断面角形スロットの底壁は、前例と
同様に丸形隆起部24により構成される。
これら第6図及び第7図の変形例は、適正な矯正治療効
果を保証しつつ、歯科矯正用ブラケットの小型化と軽量
化を達成するものである。なお、第6図及び第7図の細
形ベースは、例えば下顎前歯に取付けるの適しているが
、これに限定されるものではない。
第8図は、本発明のラウンドワイズ・ブラケットの他の
実施例、すなわち対をなす突起本体が波形曲面をなして
いる実施例を示す斜視図である。
このブラケットIAはベース30上に立設された一対の
突起本体LIAを有し、この突起本体11Aは2個の凸
状円曲面12Aと、1個の凹状円曲面16Aを有して全
体としては波形状円曲面でスロット13Aの側壁を構成
している。従って、スロット13AをワイヤWの軸線方
向に見たスロット輪郭は角形である。このブラケットI
Aは、第1図に示したブラケット1において同じ側に並
設された2個の突起本体11を凹面16Aで連続させた
ようなものということができる。15Aは、第1図のウ
ィング15と同様な丸みを帯びたウィングである。なお
、第8図には、簡単のため図示してないが、対向する凸
状円曲面12Aの基部間を連結して、第1図の円曲状隆
起部14と同様な丸形隆起部を設けることが好ましい。
第8図のブラケットの作用は、基本的に第1図のブラケ
ットと同様である。
次に、第9図は本発明の第3の実施例に係るブラケット
の側面図である。ベース30上に立設された突起本体3
1は第1の実施例におけると同様に円柱状に形成され、
この円柱の周囲に円環体36が回転可能に嵌合されてい
る。スロット33の両側壁を区画する円環体36の□表
面は、第2図の場合と同様に角形ワイヤに対し線接触部
32を構成する。スロット33の底壁34は、第1の実
施例の丸底14と同様な丸底(円形隆起部)に構成され
得る。回転可能な円環体36を以ってスロット両側壁を
構成することにより、ワイヤに対するブラケットの相対
移動は一層軽い抵抗で一層容易となり、より小さい矯正
力の適用、より短期の矯正治療が可能となる。
最後に、第10図は本発明に係るラウンドクイズ・ブラ
ケットのさらに他の実施例を示す斜視図である。このブ
ラケット4の基本的な構成は、第1の実施例とはゾ同様
であって、や\弯曲しているベース40の上に二対の円
柱状突起本体4Iが立設され、突起本体41の基部の間
に丸底44が形成されて断面角形のスロット43内にワ
イヤとの線接触部が構成され、突起本体の頂部に丸みを
帯びたウィング45が形成されている。ブラケット4が
第1の実施例と相違する点は、ウィング45(又は場合
により突起本体41)のいずれかにスロットと反対側へ
突出するピン47が設けられていることである。ピン4
7は、前述した牽引用輪ゴムなどを装着するための手段
であり、被移動歯の重心(歯根部の中心よりやN根尖に
近い部分)により近い部分で歯の移動が行なわれるので
、歯全体が傾斜移動によらず、並行移動に近い形で矯正
治療が実施できる。これによって、歯根吸収の起こる可
能性は一層減少する。矯正用ブラケットをラウンドワイ
ズ化し小型化した場合、このようなブラケットへの牽引
部材の掛着操作が困難になることもあり得るので、特に
上下顎犬歯など特定の歯のブラケットにはこのような掛
着手段を設けることが望ましい。
なお、以上の薄側で、アーチ・ワイヤは断面角形のもの
についてだけ説明したが、突起本体間のスロットには、
断面丸形のラウンド・ワイヤを挿置できることは勿論で
あり、その場合ワイヤとブラケットとの接触部は点接触
になり、摩擦抵抗がさらに軽減されることはいうまでも
ない。むしろ、実際臨床における傾向としては、治療の
大部分の期間、最近開発された超弾性ワイヤを始め主と
してラウンド・ワイヤの使用される場合が圧倒的に多い
ので、叢生状態などの治療の初期において解決すべき状
態は、きわめて短期間に解決する。
方、角ワイヤは、むしろ治療の終末期において、トルク
を歯に与えるなど、いわばアーチイスティック・フィニ
ツシユ(芸術家的な仕上げ効果)として用いられている
〔発明の効果〕
以上詳説した構成から成る本発明の歯科矯正用ブラケッ
トによれば、以下のように多大な効果が奏せられる。
(1)歯の移動が容易になる。すなわち、ワイヤとブラ
ケットとの摩擦抵抗が激減するため、ブラケットを取付
けである歯は、従来より遥かに軽い抵抗の下に容易に且
つ速く移動ができる。特に、矯正治療の初期においては
、叢生の治療などが対象になるが、これは丸形ワイヤで
開始されるため、本発明のブラケットを用いるならば、
ワイヤはブラケットに単に点接触しているだけであるか
ら移動に対する抵抗は極めて小さく、治療速度は画期的
に促進される効果がある。
(2)矯正治療の期間が短縮される。従来、歯の矯正治
療には、年単位、例えば1年から5年位を要するのが普
通であるが、本発明のブラケットによれば、歯の移動が
促進されるので、治療期間を大幅に、例えば6ケ月程度
から3年程度にまで短縮することができる。
(3)矯正力による痛みが減る。本発明によれば、摩擦
抵抗の極めて小さいブラケットが使用されるため、適用
する矯正力を従来より相当弱く。
例えば二分の1程度にまで減・少することができ、患者
を矯正力による痛みから開放することができる。
(4)頬粘膜を傷つけない。本発明のブラケットは、突
起本体を始め、ブラケット全体が丸みをもっているため
、口腟内にセットしても従来のエツジワイズ・ブラケッ
トのように頬粘膜を傷つけることがなく、その分患者の
苦痛を和らげることができる。
(5)患者の協力度が向上する。治療期間が短縮され、
疼痛もないということになれば、患者の協力度も向上し
、矯正治療の一層の普及に役立つ。
(6)操作性が向上する。ブラケット全体に丸形である
ため、矯正用ワイヤのブラケットへの装着が非常に容易
となり、その他ブラケットの操作や施術上の操作が容易
となる。
(7)審美性が高い。ブラケット全体が丸みをもってい
るため、ブラケット自体が小さく見え、矯正治療者が開
口しても異観を与えるようなことが少ない。
(8)歯根吸収を防止する。矯正治療に伴う弊害作用の
一つとして、歯根の吸収が従来問題であった。これは主
として過大な矯正力の適用や、矯正装置の長期使用など
が原因で歯根が破骨細胞に吸収され消滅してしまう症状
であるが、本発明のブラケットを使用することにより、
矯正力の軽減、期間の短縮が実現される結果、歯根吸収
は良く防止され、健全な歯を維持することができる著大
な効果が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る歯科矯正用ブラケットの第1の実
施例を示す斜視図、 第2図は同ブラケットの正面図、 第3図は同ブラケットを歯の表面の一部と共に示す側面
図、 第4図は本発明の第2の実施例に係るブラケットの正面
断面図(第5図IV −IV線相当)、第5図は同第2
実施例の側面図、 第6図は第2実施例の変形例の正面断面図、第7図は同
実施例のさらに他の変形例の正面断面図、 第8図は波形状円曲面の突起本体を有する他の実施例に
係るブラケットをを示す斜視図、第9図は本発明の第3
の実施例に係るブラケットの側面図、 第10図は本発明のさらに他の実施例に係るブラケット
の斜視図である。 第11図は従来のエツジワイズ・ブラケットの代表例を
示す斜視図である。 〔主要符号〕 10、IOA 、20,30,40・・・ベース11、
IIA、21,31.41・・・丸形突起本体21′・
・・角形突起本体 12.12A 、22.32・・・線接触部13.13
A、23,33,43・・・断面角形のスロット14.
24,34.44・・・円曲状隆起部(丸底)15.1
5A、25,35.45・・・丸みを帯びたウィングW
・・・断面角形アーチ・ワイヤ   D・・・歯の表面
特許出願人  福 原  達 部 代理人 弁理士 富 1)修 自 第1 図 第4図 第5図 第7図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ベース上に設けた一対又はそれ以上の突起本体を有
    する歯科矯正用ブラケットにおいて、対をなす突起本体
    の間に、側壁と底壁を有するスロットを形成し、該スロ
    ットは所定寸法の角形断面をもつ歯科矯正用アーチ・ワ
    イヤを適合的に受け入れる断面角形状となし、 対をなす前記突起本体の少なくとも1個が凸状に丸みを
    帯びた表面で前記側壁を形成していることを特徴とする
    歯科矯正用ブラケット。 2、請求項1に記載の歯科矯正用ブラケットであって、
    さらに前記スロットの底壁も凸状に丸みを帯びた表面で
    形成されていることを特徴とする歯科矯正用ブラケット
    。 3、前記ベース上に二対の突起本体が形成されていて、
    各対のいずれの突起本体も凸状に丸みを帯びた表面で前
    記スロット側壁を形成している請求項1に記載の歯科矯
    正用ブラケット。 4、前記ベース上に二対の突起本体が形成されていて、
    各対のいずれの突起本体も凸状に丸みを帯びた表面で前
    記スロット側壁を形成しており、さらに前記スロットの
    底壁も凸状に丸みを帯びた表面で形成されている請求項
    3に記載の歯科矯正用ブラケット。 5、前記突起本体の丸みを帯びた表面は円形、楕円形、
    卵形、又はその他の円曲状表面の少なくとも一部から成
    る請求項1、2、3又は4に記載の歯科矯正用ブラケッ
    ト。 6、前記ベース上に一対の突起本体が形成されていて、
    両突起本体が凸状に丸みを帯びた表面で前記スロット側
    壁を形成している請求項1に記載の歯科矯正用ブラケッ
    ト。 7、前記ベース上に三対の突起本体が形成されていて、
    すべての突起本体が凸状に丸みを帯びた表面で前記スロ
    ット側壁を形成している請求項1に記載の歯科矯正用ブ
    ラケット。 8、前記突起本体が円柱状で、その円柱の周囲に回転可
    能な円環体が嵌合されている請求項1又は2に記載の歯
    科矯正用ブラケット。 9、対をなす突起本体の一方が凸状に丸みを帯びた表面
    で、他方が直平面で前記スロット側壁を形成している請
    求項1に記載の歯科矯正用ブラケット。 10、対をなす突起本体の一方が凸状に丸みを帯びた表
    面で、他方が直平面で前記スロット側壁を形成し、さら
    にもう1本の凸状に丸みを帯びた、若しくは直平面の突
    起本体が並設されている請求項1に記載の歯科矯正用ブ
    ラケット。 11、前記突起本体がその頂部に前記スロットと反対側
    に伸びるウィングを有し、このウィングの頭部も卵形又
    は円形等の丸みを帯びた形状である請求項1又は2に記
    載の歯科矯正用ブラケット。
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