JPH0222901Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は天井埋込型の照明器具に関するもの
で、特に天井面に対する照明ケーシング本体の取
付け部の改良に関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

従来、この種の天井埋込型照明具は、第５図に
示すように、下面が室内側開口部として開放され
た箱状のケーシング本体１内に照明灯２を内蔵し
て該ケーシング本体１の天井面の開口部に埋込
み、ケーシング本体の開放部に照明セード５を着
脱もしくは開閉自在に取付けるようにしていた。

この照明セード５は、天井面とケーシング本体
１間に隙間が生じないようにケーシング１側に引
き寄せるＶ字形の線バネ８をセード５の両側部に
取付け、ケーシング本体１の内壁面に設けたバネ
受け１１とで弾性的に係合しているが、照明灯２
の取換えや清掃等のためにセード５を取外すに
は、セード５を両手で持つてＶ字形の線バネ８の
付勢力に抗して下方に強く引き下げ、Ｖ字形の線
バネ８をケーシング本体１とセード５間に覗か
せ、Ｖ字形バネ８を指で摘み、バネ受け１１から
係合を外し、セード５を取外して取換えたり、清
掃等を行つていた。また、取換終了後はセード５
に設けたＶ字形バネ８の先端をバネ受け１１に嵌
め込んだ後、セード５を両手で水平に押し上げて
バネの弾性力により取付け固定していた。

しかしながら、照明セードの重量が大きくなる
とＶ字形バネ８の引上力が不足してセード５が下
がり気味になり、天井面との間に隙間が生じ易く
なり、大きくて重量感のある化粧性の高い埋込み
照明にする場合には、バネの数を増したり、ある
いはバネの強いものを用いなければらなず、バネ
の取扱いが困難であつたり、部品数が増えるとい
うような欠点があつた。

また、大きな額縁材をセード５に設けると照明
灯２の取換え時等においてセード５が重くで急に
落ちてくる等の問題があつて、セード５の化粧枠
の大きさや重量に限界が生じ、大型の化粧額縁の
ものが採用できず、デザイン上の制約がある等
種々の問題点があつた。

また、照明ケーシングと化粧枠とを予め一体化
しておき、照明セードを軽くすることが考えられ
るが、ケーシングの熱による伸びて化粧枠に歪み
を生じると共に化粧枠の種類に応じて照明ケーシ
ングを各々在庫せねばならず製品の在庫管理上大
きなスペースを要する問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
ので、セード自体の重量を大きくすることなく、
重厚で豪華な化粧縁を表現できる天井埋込型照明
具を提供するものであり、しかも、ケーシングと
装飾の為の額縁材とを分離してケーシングの種類
を増すことなく、多くのバリエーシヨンの化粧額
縁を表現できるようにしたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案の天井埋込型
照明具は、実施例に対応する図面に示すように； 天井面の開口部内に埋込まれる照明器具ケー
シング本体１の下端周縁部に外方に突出する鍔
部３を突設する。

鍔部３上に鍔部３より大きい断面幅の額縁材
４をケーシング本体１の周囲にて環状に載置す
る。

額縁材４の表面に当接する照明セード５をケ
ーシング本体１に着脱もしくは開閉自在に取付
ける。

；という技術的手段を採用している。

〔作用〕

ケーシング本体１の外周に額縁材４を環状に載
置して天井の開口部に嵌合し、ケーシング本体１
の鍔部３より突出した額縁材４の表面に照明セー
ド５の化粧枠５ａが当接受止されるので、大きな
重量感のある額縁材を用いることができると共に
額縁材４、化粧枠５ａとによつて化粧性の高い豪
華な照明化粧を現すことができる。

又、ケーシングの外周に額縁材を環状に載置す
ることで、各種のデザインの額縁材を組み合わせ
使用できるので照明ケーシングの種類を増すこと
なく色々な化粧縁外観の天井照明を現出できる。

〔実施例〕

本考案の一実施例を示す図面について説明すれ
ば、第１図〜第３図において１は天井面の開口部
に埋込まれて固定される下面が開放した箱型のケ
ーシング本体で、内部で蛍光灯２を収納してあ
り、下端周縁部に外方に向かつて水平に突出する
鍔部３を設けてある。４は方形環状の木製額縁材
で、照明デザインに合わせて色、柄等が選択され
る。この額縁材４はケーシング本体１の鍔部３の
幅より大きい断面幅を有していてケーシング本体
１の外周に環状に嵌合させて、鍔部３上に載置し
てある。５はケーシング本体１の下面を覆う照明
セードで外周縁に形成された木製化粧枠５ａと屋
根型の透光性パネル５ｂからなつている。６は化
粧枠５ａの外周縁部に形成した突条部でその突条
部６の内側周辺に前記鍔部を収容する凹溝７を形
成してある。８はセード５の両側部の略中央部に
設けた弾性線材からなるＶ字形のバネで、該Ｖ字
形バネ８のリング状スプリング部８ａに環状金具
９を挿通し、化粧枠裏面に設けたＬ字状の取付金
具１０に取付けられている。１０はケーシング本
体１の内壁面に取付けたＬ字形の底辺に切欠孔１
２を有したバネ受である。

このように構成した本考案の天井埋込型照明具
は、ケーシング本体１の額縁材４とを嵌合一体化
して天井面の開口部に嵌合し、セード５の両側部
に取付けてあるＶ字形バネ８，８の先端をケーシ
ング本体１の内壁面に取付けたバネ受１１，１１
の切欠孔１２，１２に挿入し、セード５を押し上
げればケーシング本体１に引き寄せられ係合する
ものである。

第４図は上記実施例における額縁材の断面形状
を変えて照明枠の化粧を変えた場合の例であり、
照明ケーシング１と照明セード５をそのままにし
て、額縁材４のみを変えて照明外観を格調高く現
出させたものである。

〔考案の効果〕

本考案は天井面の開口部内に埋込まれる照明器
具ケーシング本体の下端周縁部に外方に突出する
鍔部を穿設し、該鍔部上に鍔部より大きい断面幅
を有する額縁材を載置させると共に、額縁材の表
面に当接する照明セードをケーシング本体に着脱
もしくは開閉自在に取付けてなる天井埋込型照明
具に係るものであるから、セードの重量を増さな
いで重厚で格調の高い大きな額縁材が使用できる
と共に額縁材とケーシング本体とは分離している
ので、照明器の熱でケーシングが伸びを生じても
額縁材に影響がない。またセードの化粧枠と額縁
とが組合わされることによつて豪華に見える。さ
らに額縁材は自由に取換えられるので、多種類の
デザインの対応ができ、室内の雰囲気に合わせて
額縁材を選択使用したり取換えたりして照明器具
の外観をコーデイネートさせることができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
その分解斜視図、第２図は要部の縦断面図、第３
図はＶ字形バネの係合状態の説明図、第４図は額
縁材の形状を変えた使用例を示す縦断面図、第５
図は従来例の縦断面図である。 １…ケーシング本体、３…鍔部、４…額縁材、
５…セード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井面の開口部内に埋込まれる照明器具ケーシ
   ング本体の下端周縁部に外方に突出する鍔部を突
   設し、該鍔部上に鍔部より大きい断面幅を有する
   額縁材をケーシング本体の周囲にて還状に載置す
   ると共に、額縁材の表面に当接する照明セードを
   ケーシング本体に着脱もしくは開閉自在に取付け
   てなる天井埋込型照明具。