JPH0222698Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は改良した風速警報装置に関する。

〔考案の技術的背形とその問題点〕

暴風雨シーズンになると、各地に散在する風速
警報装置の信頼性をチエツクする必要がある。従
来の風速警報システムは、各地の風速検出場所に
風速計を設置し、その各々の風速計と中央監視所
とをケーブルで結び、各地に散在する風速計で検
出された風速データを中央監視所に集め、予め決
めた風速値以上になつたら中央監視所のブザーを
鳴らして警報するシステムであつた。

このような風速警報システムでは、風速検出場
所と警報場所とが相当の距離をもつて離れている
ため、その土地の地形や風向きによつては、警報
発令があつたとしてもさほど風の強さを感じるこ
とがないこともある。また風速計から中央監視所
への信号搬送は、ケーブルによつて行なわれるの
で、暴風雨によつてケーブルの断線故障が心配で
ある。さらに信号搬送の電源やブザーの電源は、
商用電源を使用していたため、電気料金と設備費
が嵩さむ欠点もあつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、風速の検出と警報とに信頼性
と適確性とを持させ、併せて搬送ケーブルなどの
断線故障や商用電源の停電などの必要もいらない
風速警報装置を提供することにある。

〔考案の概要〕

本考案の風速警報装置は、風車、風車によつて
駆動される発電機、風見および警報器を一体にコ
ンパクトにかつそれぞれが効率よく機能するよう
にまとめて設け、その警報器を発電機の発生電圧
が所定値に達したら警報を発令するように設定し
たことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。第１図および第２図において、発電機１の
回転軸２の一端に必要に応じてギヤを介して風車
３を接続し、発電機１のフレームの反対側に設け
られた固定軸２′に風見４を直結している。この
発電機１は、取付部材５で警報器フレーム６に取
りつけられる。しかして、発電機１は、風向きに
対応して風見４の回転と一緒に取付部材５を中心
に回転する必要がある。そこで発電機１と取付部
材５との間に軸受７を設けている。

この軸受７は、第３図および第４図に示すよう
に発電機１のフレームから延長したアウトレース
７ａと取付部材５から延長したインナレース７ｂ
との間に複数の鋼球８を介挿して構成されてい
る。したがつて発電機１は、風見４が風向きによ
つて取付部材５を中心に回転することになる。

また軸受７のインナレース７ｂの中央には、第
４図に示すように凹所９が形成されており、この
凹所９に発電機１の出力口出線に接続されたブラ
シ１０ａ，１０ｂが設けられ、この両ブラシ１０
ａ，１０ｂに常に接触するブラシ受１１ａ，１１
ｂをインナレース７ｂ側に設けられている。この
両ブラシ受１１ａ，１１ｂは、端子導体１２ａ，
１２ｂを介して２芯ケーブル１３により警報器フ
レーム６内の警報器例えばブザー１４に接続され
るている。なお警報器１４としては、ベル、サイ
レン等が考えられ、発電機１の発生電圧が予め設
定した動作電圧に達したら警報を発令するよう構
成している。

このように構成された本考案の風速警報装置
は、これを必要とする風速検出場所に直接設置す
れば工事は終了する。そして風速によつて風車３
が回転すると、発電機１の回転軸２も回転し、風
力エネルギーを電気エネルギーに変換する。

発電機１によつて出力された電力は、軸受７の
中に組みこまれたブラシ１０ａ，１０ｂに送ら
れ、ブラシ受１１ａ，１１ｂからケーブル１３を
通つてブザー１４に送られる。そして風速に対応
した発電機１の出力電圧が、ブザー１４の動作電
圧に達すると警報を発令することになる。また発
電機１は、風見４によつて風向きに対応した動き
をしなければならないが、これは軸受７によつて
円滑に行なわれる。さらに発電機１の電力をブザ
ー１４に給電するのも、ブラシ１０ａ，１０ｂと
ブラシ受１１ａ，１１ｂとの摺動接触によつて円
滑に行なわれる。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、風車、風見、発
電機および警報器を一体にコンパクトにかつそれ
ぞれが効率よく機能するようにまとめたことによ
り、その完成したものを風速検出場所に設置する
ことで設置工事が終了し、同一場所で風速検出と
警報発令とを行なうので、警報の信頼性と適格性
を高め、故障要因になるケーブルなどの布設もな
いので信頼性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の風速警報装置の
一実施例を示す正面図および側面図、第３図は本
考案に使用する軸受を示す平面図、第４図は第３
図−線に沿う断面図である。 １……発電機、２……回転軸、３……風車、４
……風見、５……取付部材、６……警報器フレー
ム、７……軸受、７ａ……アウトレース、７ｂ…
…インナレース、８……鋼球、９……凹所、１０
ａ，１０ｂ……ブラシ、１１ａ，１１ｂ……ブラ
シ受、１２ａ，１２ｂ……端子導体、１３……２
芯ケーブル、１４……警報器、２′……固定軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発電機の回転子の回転軸端に風車を取りつけ、
   その反対側に設けた固定軸に風見を取りつけ、こ
   の発電機を内部に警報器を設備した警報器フレー
   ムの取付部材に軸受を介して装架し、その発電機
   の出力電力を軸受内に設けた集電装置から取付部
   材内のケーブルを介して警報器に給電するととも
   に、その警報器を発電機の発生電圧が予め設定し
   た動作電圧に達したら警報を発令するよう設定
   し、さらに前記軸受は発電機側から延長したアウ
   トレースと取付部材側から延長したインナレース
   との間に鋼球を介挿して構成したことを特徴とす
   る風速警報装置。