JPH02223200A - 荷電粒子ビーム冷却方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム冷却方法

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JPH02223200A JP1041706A JP4170689A JPH02223200A JP H02223200 A JPH02223200 A JP H02223200A JP 1041706 A JP1041706 A JP 1041706A JP 4170689 A JP4170689 A JP 4170689A JP H02223200 A JPH02223200 A JP H02223200A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシンクロトロ/放射光発生装置、電子ビーム蓄
積リング、電子加速器等の電子ビーム装置ならびにイオ
ン加速器、イオンビーム蓄積リング、イオンビーム冷却
リング等のイオンビーム装置における荷電粒子ビームの
冷却方法に関する。
〔発明が解決しようとする課題〕
高品質の電子ビームを得るには電子ビームを冷却してエ
ネルギーの一様化を図ると共に電子ビームのエミツタン
スを極めて小さくすることが要求されるがエミツタンス
を向上させる方法は今日まで発明されていない。
電子を除く荷電粒子すなわちイオンのビームエネルギー
の一様化とエミツタンスの向上には統計的冷却法と呼ば
れる補正加速制御による方法のみが実用されている。し
かし、この方法ではイオンビームの冷却に長時間を要し
荷電粒子ビームの加速繰りかえしの多い加速器や内部標
的を装着した荷電粒子ビーム蓄積リングでは使用出来な
い。例えば陽子ビームのエネルギーを統計的冷却法で数
十分の−まで一様化するには数分を要する程度である。
本発明はこれら全ての課題を解決し、すべてのit粒子
ビームをパルスビームとi1Mビームの何れを問わず瞬
時に冷却することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明はリング型荷電粒子加
速器、荷電粒子ビーム蓄積リング。
荷電粒子ビーム冷却リングにおいて荷電粒子ビームのエ
ミツタンスを小さくする手段として、荷電粒子ビームの
垂直面内の運動エネルギーを積極的に荷電粒子サイクロ
トロン・メーザとして放射させるために荷電粒子ビーム
に沿ったソレノイド磁場発生部を設置し、該ソレノイド
磁場発生部中で荷電粒子ビームの進行方向に逆行または
同方向にメーザ誘発用高周波を投射すると共に誘発効率
を飛躍的に高める目的で荷電粒子に干渉性サイクロトロ
ン旋回運動をさせるためにサイクロトロン旋回運動の位
相角補正用のソレノイド磁場を別にビームに沿って発生
させることを特徴とするものである。
さらに荷電粒子ビームの全エネルギーの一様化をはかる
手段としてビーム軸方向のエネルギーの非一様部分をサ
イクロトロン旋回運動に転換した上で、エミツタンス向
上の手段と同じ手段でサイクロトロン・メーザによる放
射冷却させることによってエミツタンスの向上と同時に
ビーム全エネルギーの一様化をすることを特徴とするも
のである。
〔作 用〕
請求項1に閃して、一般に電子シンクロトロンの様なリ
ング型加速器や電子蓄積リング等の電子ビーム装置にお
いてはシンクロトロン放射(SR放射と略称)によって
ビーム進行方向のエネルギーの減少と一様化を生ずるの
と同時にビーム方向に垂直な面内の横ぶれ運動を増大す
る効果がある。横ぶれ増加を厳密な表現で言い換えれば
電子ビームの軸方向に対する傾斜角度と電子ビームの軸
方向に垂直な面内の広がりの積で定義されるエミツタン
スが増加するのである。エミツタンスの増加に伴いリン
グ中の電子ビームの軌道振幅が大きくなり遂に安定軌道
から脱落する電子が生じてリングの真空槽内壁を衝撃し
て内壁から吸着ガスや内壁構成物質の一部を叩き出し、
これが電子ビームの劣化の原因となっている。電子ビー
ム蓄積リング内のビームの蓄積時間の限界の直接原因は
真空劣化にあるがその根本原因はSR放射に伴う電子ビ
ームのエミツタンスの増加にある。
そこで、このような電子ビームのエミツタンスらのビー
ム高品質化がはかれるわけである。
電子を除く荷電粒子すなわちイオンビームの装置におい
てはSR放射は生じないが、イオン源から得られるイオ
ンビームのエミツタンスが電子の場合に比べて極めて大
きく、そのためエミツタンス向上の要請は電子ビーム装
置と同様に強い。本発明では電子、イオン両者を含む全
ての荷電粒子に共通する以下の手段が提供される。即ち
、荷電粒子装置内に設置したツレ/イド磁場発生部では
荷電粒子ビーム軸方向にソレノイド磁場L(テスラ)が
発生していて荷電粒子は軸に垂直な面内でω’c ” 
e B o / m oの角周波数でサイクロトロン旋
回運動をする。ここでeおよびmoは夫々荷電粒子の電
荷および静止質量であって以下全ての物理量は実用単位
系で与えられているものとする。このとき荷電粒子ビー
ム軸方向に垂直な面内の運動エネルギーfを電子サイク
ロトロン・メーザの発生原理を拡張した本発明による荷
電粒子サイクロトロン・メーザの発生原理を援用して放
射させてエミツタンスの向上をはかる。
荷電粒子サイクロトロン・メーザを放射させるために誘
発用高周波をソレノイド磁場中に装置した高周波共振器
で発生させるが、その角周波数♂は荷電粒子静止座標系
で次の共鳴条件をみたす必要がある。
J /ω’cal+χ(2πvs/ω’6 )−(TL
 /moc”)ここでCは光速であり、また冷却を最も
効率良くする値はχ2−α58である。またνは荷電粒
子の干渉性旋回運動を撹乱する幾つかの原因が発生する
時間的割合であって荷電粒子サイクロトロン・メーザ発
生の条件 (ω%/2πν’><< /!1(Ic” >> 1を
左右する。これら2つの条件下でのサイクロトロン・メ
ーザによる放射冷却で生ずるエミツタンスの減衰時間τ
はχ2−0.58の場合である。ここで誘発用高周波の
進行方向が荷電粒子ビームと同方向の場合ε=19反対
方向の場合ε=−1である。β= V / CでVは荷
電粒子速度、rpは荷電粒子の古典半径。ωは高周波共
振器で発生するメーザ誘発用高周波の角周波数でωとは
ドツプラー効果の式 %式% でむすばれている。I(ω)は誘発用高周波のボインテ
ングベクトルの大きさ即ちエネルギー流密度である。
請求項2に関して。
以上説明した装置でエミツタンスの向上がはかれるのは
IMeV (メガ電子ボルト)程度の極く低エネルギー
の電子ビームに限定され実用性が甚だ薄い。それは荷電
粒子のエネルギー増大に伴って9粒子群の高周波共振器
内を通過する時間t =L、/β7c、(Loは共振器
の空洞長)が短かく、干渉性サイクロトロン旋回運動の
回数がこの時間内に限定されν〜(t8)−1=β7 
c / L aの増大によってメーザ誘発条件(ωc’
/2πν勺(T、/ moc’ )>1がみたされなく
なるからである。請求項2ではサイクロトロ/旋回運動
のコヒーレ/7−即ち干渉性をリング中で保持するため
にサイクロトロン・メーザ冷却(CMCと略称)部のソ
レノイド磁場と逆方向で大きさの等しい補正用ソレノイ
ド磁場をビームリング中に導入すると共にメーザ誘発用
高周波を荷電粒子のリング周回周波数fでトリガーする
か又は同期させることにする。これによって荷電粒子ビ
ームのサイクロトロン旋回運動は常にメーザ誘発用高周
波と同位相であることが保証され理論上ν“→0となり
得る。
現実にはνを存限にとどめる幾つかの原因がある。その
一つはリング中の磁場の強弱部分を高速荷電粒子が通過
する際に共鳴現象を生じてビームの軸方向のエネルギー
と軸に垂直面内のエネルギーが相互に転換することが考
えられる。しかし、この種の共鳴を生じさせないように
ビームリング装置を設計することは容易であり、スピン
偏極粒子ビームの共鳴減偏極現象に対する対策と似た配
慮で解決できる。
δ内の荷電粒子密度10  m  程度ではνり0、I
S で全く問題ではないことが示される。
次に荷電粒子がリング中の磁場境界を横断する時受ける
ビーム軸垂直面内の電磁的衝撃がシフ値を大きくするこ
とが考えられるが、これも荷電粒子の集団が狭い時間帯
に横断すれば干渉性におよぼす効果は小さいことがわか
る。
結局リング中に配列されている全ての磁場のビーム軸上
の成分Bs(s)のビーム・リングに沿った総和がOす
なわち+Bs(s)dsメ0であればサイクロトロン旋
回運動の干渉性は保証され(2πν3/ω2)zΔω/
ω又は(2πν4/ω之)zΔf/f程度のνとなる。
従ってサイクロトロン・メーザ冷却効率を高めるには周
波数変動、ΔωやΔfを小さ(することが重要であるが
メーザ誘発用高周波は定常波で十分であるからΔω/ω
b10−4より良くすることは困難ではない。
今−例として7=400つまり200MeV(メガ電子
ボルト)のエネルギーの電子+BO=6テスラでビーム
軸反対方向進行波に相当の周波数ω/2π=210MH
2(メガヘルツ)の誘発高周波を定常波としてCMC部
に発生させその電力を!(ω)=11耀・m とすると
冷却時間η−1τ=1μs(マイクロ秒)が得られる。
ここにη=α07はCMC部の長さの全リング長に対す
る割合である。ここでは(2πν′/ω: )’10−
’の標準的な値を採用している。
次に:y=a8即チエネルギー;6(1,7GeV(ギ
ガ電子ボルト)の陽子についてBo”6テスラの磁場と
ビーム方向進行波とした周波数0.50GHz(ギガヘ
ルツ)の誘発高周波をI(ω)21、 t MW・m 
の電力で定常波としてCMC部に発生した場合は(2π
ν1/ωC)zto−%p高性能のものではη=0.0
4でη−1τ=10μSの冷却時間が期待される。
同じ陽子ビームの場合に対して誘発用高周波の周波数を
ビーム軸方向と反対方向の進行波とした周波数17MH
zにすると僅かI(ω)z21蒲・m の電力ではマ同
じ冷却時間が期待される。従って誘発用高周波の周波数
をビーム軸に対し正方向、逆方向の進行波のどちらに合
わせて共鳴を取るかはソレノイド磁場と高周波共振器の
製作技術上の問題で決めれば良い。
請求項&に関して サイクロトロ/・メーザ冷却はビーム軸方向のエネルギ
ー即ち実質上荷電粒子の加速全エネルギーの一様化機能
も持っている。説明の便宜上、こ\ではml =0とし
て議論する。この場合、冷却部の人口で荷電粒子運動量
の分散微分りがOではなく、又最小運動量aの粒子軌道
はビーム中心軸にはν平行に調整されているものとする
。この場合、CMC部に流入した荷電粒子はビーム軸垂
直面内でD′Δpの運動量を待ったサイクロトロン旋回
運動を一斉に始める。こ−にΔp=m6c・Δ7/βは
荷電粒子¥の運動ff1N艮 からの偏差値である。そ
こでエミツタンス向上のための垂直面内のエネルギー即
の冷却の場合の議論をTI =(D′Δp)’ / (
2mo) =(D’・ΔT/β)2・(+woC”/2
)と置換えてそのま\全エネルギー冷却に適用出来る。
冷却時間は2τとなる。つまり以上の方法で同一のCM
C部内で垂直面内のエネルギーとビーム軸方向のエネル
ギーが夫々τ、2τの冷却時間で冷却される。
D′の大きさはサイクロトロン・メーザの条件(ω艷/
2πν”) (Ti /mac ”) (1/3ωS/
2πν4)・(D=Δ7f/β)2) 1をみたすよう
に決めれば良い。
〔実 施 例〕
以下本発明による荷電粒子ビーム冷却方法の一実施例に
ついて図面を参照して説明する。
図面は本発明方法をシンクロトロン放射光発生装置に実
施した際の該装置の概要配置図であって荷電粒子ビーム
入射系1.ビーム集束磁石2゜ビーム偏向磁石32粒子
サイクロトロン・メーザ冷却(CMC)誘発用高周波共
振器4.ソレノイド磁石5.補正用ソレノイド磁石6.
加速高周波共振器7.放射光発生部8の各要素で措成さ
れている。
しかして、入射系1から粒子ビーム装置系内へ入射され
た粒子ビームは集束磁石2(一般には4極磁石が使用さ
れる。)通過後偏向磁石3により偏向され、CMC誘発
用高周波共振器4において粒子ビームのエミツタンスと
ビームエネルギー分解能の向上がはかられることにより
ビームが高品質化する。即ちCMC誘発用高周波共振器
4では粒子ビーム軸方向にソレノイド磁石により磁場B
oが発生していて、荷電粒子は軸に垂直な面内でサイク
ロトロン旋回運動をしている。そして、この荷電粒子ビ
ームに逆行執\\又は同方向にCMC部のメーザ−1−
m発用高周波共振器4内で高周波を投射することにより
荷電粒子サイクロトロン・メーザが発生し。
荷電粒子ビームのエミツタンスを飛躍的に向上させる。
又、該誘発用高周波共振器入口における荷電粒子運動量
の分散微分D′の値が適当な値となるようにビーム集束
磁石2ならびにビーム偏向磁石3を調整しておけば、サ
イクロトロン・メーザによる放射冷却効果によって荷電
粒子ビームのエミツタンスの向上と同時に軸方向のビー
ムエネルギーの冷却即ちエネルギーの一様化も達成され
る。
CMC誘発用高周波共振器4を出た荷電粒子ビームは補
正用ソレノイド磁石6の軸方向磁場によってサイクロト
ロン旋回の位相角がCMC誘発用高周波共振器4に入る
前と同じになり集束磁石2とビーム偏向磁石3により再
び集束性と運動量分散又は分散微分を調整され放射光発
生部8で超高輝度で単色性に秀れた放射光を発生させる
ことが出来る。荷電粒子ビームは更にビーム集束磁石2
とビーム偏向磁石3を経て加速高周波共振器7で補助加
速され再びCMC誘はかられる。
以上は9本発明のビーム冷却法をシンクロトロン放射光
発生装置に適用した場合について説明したが電子以外の
荷電粒子蓄積リングや加速器に適用するときは放射光発
生部8は不要で、かわりに他の種類の実験装置を装着さ
せることも可能である。また9以上の説明におけるdを
ω杢の整数倍の値に置き換えた値に対応する高周波周波
数ω の誘発用高周波を用いても差し支えない。
〔発明の効果〕
以上説明したように2本発明によれば荷電粒子ビームに
沿ったソレノイド磁場発生部を設置し、該ソレノイド磁
場発生部中で荷電粒子ビームに逆行又は同方向にサイク
ロトロン・メーザ4゜ 誘発用高周波を投射することにより荷電粒子ビームのエ
ミツタンスとエネルギー分解能を極めて高品質化するこ
とが可能で単色性と明るさが極めて秀れた荷電粒子ビー
ムを得ることが出来、さらに、CMCM発用高周波共振
器4を出た荷電粒子ビームに補正用ソレノイド磁石6に
よる軸方向磁場をかけることによって、サイクロトロン
旋回の位相角がCMC誘発用高周波共振器4に入る前と
同じになり、再びCMC誘発用高周波共振器4内の繰り
かえしのサイクロトロン・メーザによる放射冷却でビー
ムの高品質化が図れるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法を実施するための一例としてのシンク
ロトロン放射光発生装置の概要配置図である。 1・・・荷電粒子ビーム入射系 2・・・ビーム集束磁石 3・・・ビーム偏向磁石 4・・・CMC誘発用高周波共振器 5・・・ソレノイド磁石 6・・・補正用ソレノイド磁石 7・・・加速高周波共振器 8・・・放射光発生部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)電子ならびにイオンを総称する荷電粒子の加速器、
    蓄積リング等の荷電粒子ビーム装置において、荷電粒子
    ビームに沿って設置されたソレノイド磁場発生部内にサ
    イクロトロン・メーザ誘発用高周波共振器を設置し、荷
    電粒子ビームの進行方向に逆行または同方向に、サイク
    ロトロン・メーザ誘発用高周波を投射することによって
    、荷電粒子ビームのビーム軸垂直面内での熱運動エネル
    ギーを積極的にサイクロトロン・メーザの形で放射させ
    て、粒子ビームのエミッタンスを小さくすることを特長
    とする荷電粒子ビーム冷却方法。 2)請求項1の方法において、サイクロトロン・メーザ
    誘発用高周波共振器を出た荷電粒子ビームに粒子ビーム
    のサイクロトロン旋回運動の位相角補正用のソレノイド
    磁場をかけて、荷電粒子に干渉性サイクロトロン旋回運
    動の機能を保持させることによりサイクロトロン・メー
    ザ誘発効率を高めることを特徴とする荷電粒子ビーム冷
    却方法。 3)請求項1または2の方法において、ビーム偏向磁石
    の運動量分散性を用いてビーム軸方向のエネルギーの非
    一様部分をサイクロトロン旋回運動に転換した上でサイ
    クロトロン・メーザ誘発用高周波を投射することにより
    荷電粒子ビームのエミッタンスの向上と同時にビーム全
    エネルギーの一様化を図ることを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム冷却方法。
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