JPH0222169Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は振動ドリルに関するものである。

第１図および第２図には振動ドリルの従来例が
示されている。同図に示されているように振動ド
リルはフアン１を有するモーター本体２を収納し
ているハウジング３、ギヤを収納しているギヤカ
バ４、このギヤカバ４とハウジング３との間に連
結されたインナカバ５等を備えている。そしてイ
ンナカバ５は外側が切換え操作部である切換えノ
ブ６を持つた絶縁樹脂部５ａ、内側がモーター本
体２の軸受部が組込まれる金属部５ｂで構成され
ている。なお同図において７は切換板、８はブレ
ートである。

このように構成された振動ドリルでは次に述べ
るような不都合があつた。すなわちインナカバ５
の外側の絶縁樹脂部５ａは、部品点数を減らして
組立性を向上させるために軸受部を組込む金属部
５ｂをインサートとしてモールドしているため、
モールド時に成形作業者が成形につききりとな
り、金属部５ｂをモールド型に嵌め込まなければ
ならなかつた。このため自動成形ができなかつ
た。

また切換え操作部である切換えノブ６をインナ
カバ５部に配置したので第１図にも示されている
ように、切換え操作を容易とするため操作部座面
９を表面より凹とする構造をとらざるを得なかつ
た。このためモールド型を簡単な２方向分割型と
することができず、複雑・高価な４方向分割型と
しなければならなかつた。

そしてまた絶縁樹脂部５ａと金属部５ｂとを一
体で成形していたので第２図にも示されているよ
うにフアンガイド１０とは一体とすることができ
ず、別にフアンガイド１０が必要であり原価高と
なつていた。

本考案は以上の点に鑑みなされたものであり、
インナカバの成形が容易で、絶縁樹脂部とフアン
ガイドとを一体にすることを可能とした振動ドリ
ルを提供することを目的とするものである。

すなわち本考案はフアンを有するモーター本体
を収納しているハウジングと、ギヤを収納してい
るギヤカバと、このギヤカバおよび前記ハウジン
グ間に連結されたインナカバとを備え、前記イン
ナカバは絶縁樹脂部、内側が前記モーターの軸受
部が組込まれる金属部で構成されている振動ドリ
ルにおいて、前記絶縁樹脂部と前記金属部とを別
体に形成すると共に、前記絶縁樹脂部に前記フア
ンのフアンガイドを一体に形成したことを特徴と
するものであり、これによつて絶縁樹脂部と金属
部とは別体に形成され、絶縁樹脂部にフアンのフ
アンガイドが一体に形成されるようになる。

以下、図示した実施例に基づいて本考案を説明
する。第３図および第４図には本考案の一実施例
が示されている。なお従来と同じ部品には同じ符
号を付したので説明を省略する。本実施例は絶縁
樹脂部５ａと金属部５ｂとを別体に形成すると共
に、絶縁樹脂部５ａにフアン１のフアンガイド１
０を一体に形成し、絶縁樹脂部５ａの内側に金属
部５ｂを嵌合した。このようにすることにより絶
縁樹脂部５ａと金属部５ｂとは別体に形成され、
絶縁樹脂部５ａにフアン１のフアンガイド１０が
一体に形成されるようになつて、インナカバ５の
成形が容易で、絶縁樹脂部５ａとフアンガイド１
０とを一体にすることを可能とした振動ドリルを
得ることができる。

すなわち絶縁樹脂部５ａと金属部５ｂとを別体
に形成した。従つて絶縁樹脂部５ａは従来のよう
に金属部５ｂをインサートとしてモールドする要
がなく、金属部５ｂをモールド型に嵌め込む要が
なくなつて、絶縁樹脂部５ａと金属部５ｂとは
夫々自動成形ができるようになり、インナカバ５
の成形を容易にすることができる。また絶縁樹脂
部５ａにフアン１のフアンガイド１０を一体に形
成したが、フアンガイド１０を絶縁樹脂部５ａと
一体としてもモーター本体２を金属部５ｂに先に
組込んでおけば何等支障がなくなり、更に座面を
含むインナカバ小部分１１を絶縁樹脂部５ａと別
体に構成すれば、絶縁樹脂部５ａのモールド型は
簡単な２分割型とすることができる。このインナ
カバ小部分１１は小さいため絶縁樹脂部５ａの型
に容易に嵌込めにすることができ、インナカバ小
部分１１のためのモールド型を特別に作る必要が
なくなる。またインナカバ小部分１１は絶縁樹脂
部５ａに嵌込み式となるので、組立時は切換えノ
ブ６上に置きその後にモーター本体２側より絶縁
樹脂部５ａを組込めば容易に組立てることができ
る。なお金属部５ｂの切換板７を取り付ける切換
板室１２はインナカバ５の型抜き方向にあるの
で、成形時に作ることができ、従来のように機械
加工で穴あけなどしなくてもよい。

上述のように本考案はインナカバの絶縁樹脂部
と金属部とを別体に形成したことにより、インナ
カバの絶縁樹脂部の成形が自動成形が可能となつ
て成形が容易となり、かつ絶縁樹脂部にフアンガ
イドを一体に成形したことにより部品点数が減
り、安価な振動ドリルを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の振動ドリルの斜視図、第２図は
第１図のインナカバ部の部分断面図、第３図は本
考案の振動ドリルの一実施例の斜視図、第４図は
第３図のインナカバ部の部分断面図である。 １……フアン、２……モーター本体、３……ハ
ウジング、４……ギヤカバ、５……インナカバ、
５ａ……絶縁樹脂部、５ｂ……金属部、６……切
換えノブ（切換操作部）、７……切換板、１０…
…フアンガイド、１１……インナカバ小部分、１
２……切換板室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアンを有するモーター本体及び前記フアンの
   フアンガイドを収納しているハウジングと、ギヤ
   を収納しているギヤカバと、このギヤカバおよび
   前記ハウジング間に連結されたインナカバとを備
   え、前記インナカバは絶縁樹脂部と内側が前記モ
   ーターの軸受部が組込まれる金属部で構成されて
   いる振動ドリルにおいて、前記絶縁樹脂部と金属
   部とを別体に形成すると共に、前記絶縁樹脂部に
   前記フアンのフアンガイドを一体に形成し、前記
   金属部を前記絶縁樹脂部の内側に嵌合したことを
   特徴とする振動ドリル。