JPH0221099Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は車輪のついた踏み台に両足或いは片足
を乗せて滑走する滑走具に関する。

〈従来の技術〉 従来工場等の比較的広い場所を単身で移動する
場合徒歩に頼つていた。これは自転車などを利用
する場合も考えられるが、使用後の置き場の確保
などの不更や、自転車を使う程でもないという認
識に沿つたものである。しかし、自転車を使う程
でもないと言つても工場や空港などで作業員が移
動するのに、歩行に頼るのみでは時間がかかり過
ぎるという不便があつた。

この点を改良すべく、実願昭61−22548号（本
願と同一出願人による。）公報に見られる様な提
案がなされていた。これは、複数車輪を有する長
尺条の踏み台の一端付近に設けられた長尺条の把
手を備えてなる滑走具において、把手はその先端
部に把持部が形成され、その基端部に少なくとも
上記車輪の一つが設けられてなり、更に該車輪の
向きを変える事が可能な様に把手は踏み台に回動
自在に固定されると共に、踏み台となす角が自由
に変えられる様把手の基端付近と踏み台が開閉可
能に固定され、踏み台と把手は自在に畳まれて一
体になる事が可能であることを特徴とする折畳み
式滑走具なるものである。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、上記公報に見られる滑走具は、把手を
畳んで他へ立て掛けたり、把手を他に引掛けて吊
した場合などに踏み台が開いてしまう事が往々に
してあつた。特に後輪付近の構成が複雑で重量が
大きくなつた場合、把手の踏み台のジヨイントの
仕方のみで、折畳んだ際の把手と踏み台の一体化
の維持を図るのは困難である。

本考案は上記従来の問題点の解決を目的とす
る。

〈問題点を解決するための手段〉 そこで本考案は複数車輪を有する長尺条の踏み
台と該踏み台の一端付近に設けられた長尺条の把
手を備えてなり、把手はその先端部に把持部が形
成され、その基端部に上記車輪の少なくとも一つ
が設けられてなり、更に該前輪の向きを変える事
が可能な様に把手は踏み台に回動自在に固定され
ると共に、踏み台となす角が自由に変えられる様
把手の基部付近と踏み台が開閉可能に固定され、
踏み台と把手は自在に畳まれて一体になる事が可
能である事を特徴とする折畳み式滑走具におい
て、踏み台は少なくとも２本の長尺条体が並列し
てなり、この長尺条体間に上記把手が収納可能な
隙間を設けておき、把手を収納した際、長尺条体
の把手に対応する部分に、弾性体からなり且つ把
手が圧入可能な把手受容部を設けてなる折畳み式
滑走具の提供を図るものである。

〈作用〉 上記手段を施した本考案にあつては、把手を折
畳んで踏み台たる長尺条体間に収納する際、長尺
条体の把手に対向する部分に設けられた弾性体に
よつて形成された把手受容部が把手を押圧する。

〈実施例〉 以下、図面を参照してこの考案の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に
記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対配置などは、特に特定的な記載がない限り
は、この考案の範囲をそれらのみに限定する趣旨
のものではなく、単なる説明例に過ぎない。

第４図は本考案の滑走具本体の一実施例を示
す。２本の棒状体１，１を平行に配し、この棒状
体１，１端部下面に筒状体２を渡して踏み台３を
形成する。この筒状体２両端にはローラースケー
ト或いはスケートボードなどに用いられる様な小
型の車輪４，４を設けておく、踏み台３の他端付
近の下面には棒状体１，１の間隔を保つ為の固定
板５，５を渡し固定する。また棒状体１，１の同
端部先端は両方とも扁平になつている。この扁平
部６，６は互いに平行に向き合つており、この両
面へ互いに対向する様小孔７，７を設ける。２枚
の扁平部６，６は夫々の棒状体１，１から下部方
向へ幾分折れて伸びており、オーバーハングをな
す。

次に第５図を用いて説明する。上記踏み台３を
なす２本の棒状体１，１と同様の大きさであり、
長さが棒状体１，１より長めのロツド８を別に用
意する。ロツド８の先端には前記車輪４と同様の
車輪９を設け、後輪にはハンドル１０を形成す
る。

ロツド８の車輪９付近に２枚の小片１１，１
１′を突出させる。一方の小片１１がより車輪９
に近く他方の小片１１′と対向し平行となる様に
形成する。

小片１１，１１′には、互いに対向する位置に
小孔１２，１２′を設ける。小片１１，１１′間に
ジヨイント部材１３を設ける。これは板状体を折
り曲げて略コの字形に形成し、これにより対向す
る両端部１４，１４′に小片１５，１５′を設け、
ロツド８の小孔１２，１２′の夫々と重ね合せて
ボルト１６を通す。その際小片の上に端部１５、
小片１１′の上に端部１５′が重なる様に配す。小
片１１と端部１４、小片１１′と端部１４′の間へ
夫々摩擦を減らす為に、弾性を有する座金を入れ
て、ボルト１６をナツト１７締めする。

ジヨイント部材１３の他の２辺にも対向する２
枚の小片１８，１８を前記小片１１，１１′と同
方向に突出させ、対向する位置に小片１９，１９
を設ける。両小片１８，１８の外側に前記踏み台
３の扁平部６，６を重ね、即ちジヨイント部材１
３を扁平部６，６間に挟んで、小孔７，７と上記
小孔１９，１９を対応させる。ここに２本のボル
ト２０，２０を外側から通し、ジヨイント部材１
３内側にて夫々のボルト２０，２０をナツト詰め
する。

ジヨイント部材１３を介してロツド８と踏み台
３は連結するのであるが、両者ともジヨイント部
材１３の夫々のボルト１６，２０，２０を軸に回
動自在となつている。

第６図にロツド８を踏み台３から開いた状態を
示す。

以下本願考案の主要部分について詳述する。

第１図（平面図）に示す様なプラスチツクやゴ
ム等の弾性体５０を形成する。それは、前記棒状
体１，１の後端面に夫々設けられ、新たに棒状体
１，１の夫々の後端面をなす。ロツド８を棒状体
１，１間に収納する際にロツド８に対向する弾性
体５０の側縁部５１の両端部を隆起させて、隆起
部５２，５２を形成する。

図３図に示す様に該隆起部５２，５２，５２′，
５２′が対向し、ロツド８の受容部を形成してい
る。即ち側縁部５１，５１間にロツド８が挾ま
れ、隆起部５２，５２，５２′，５２′によつてロ
ツド８が保持される。該弾性体５０の棒状体１，
１の後端面に固定するのに接着剤等を用いて行つ
ても良いが、棒状体１，１の後端面に開口部を設
けておき、ここに嵌合装着する様にするのが好適
である。

詳述すると、第２図に示す様に弾性体５０の
（第１図に示す部分の）裏面に上記開口部へ圧入
固定する突出部５３を設ける。突出部５３は、上
記開口部内に対応する形状に形成すれば良い。
又、更に固着を確実にする為に突出部５３側面に
小隆起部５４を設けても良い。

〈効果〉 本考案の実施によつて折畳み式滑走具の把手と
踏み台の折畳んだ際の固定一体化が確実に行え
る。従つて、畳んだ際に滑走具の配置状態によら
ず、把手と踏み台が不意に開く事が無い。

【図面の簡単な説明】

第１図に本願考案の一実施例の要部平面図を示
す。第２図に上記実施例の要部正面図を示す。第
３図に上記実施例の要図説明図を示す。第４図に
本考案の上記実施例の全体正面図を示し、第５図
にその説明図を示す。第６図に上記実施例の把手
を開いた状態を示す説明図を示す。 １…棒状体、２…筒状体、３…踏み台、４，９
…車輪、８…ロツド、１０…ハンドル、１３…ジ
ヨイント部材、５０…弾性体、５１…側縁部、５
２，５２…隆起部、５３…突出部、５４…小隆起
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数車輪を有する長尺条の踏み台と該踏み台の
   一端付近に設けられた長尺条の把手を備えてな
   り、把手はその先端部に把持部が形成され、その
   基端部に上記車輪の少なくとも一つが設けられて
   なり、更に該前輪の向きを変える事が可能な様に
   把手は踏み台に回動自在に固定されると共に、踏
   み台となす角が自由に変えられる様把手の基部付
   近と踏み台が開閉可能に固定され、踏み台と把手
   とは自在に畳まれて一体になる事が可能である事
   を特徴とする折畳み式滑走具において、踏み台は
   少なくとも２本の長尺条体が並列してなり、この
   長尺条体間に上記把手が収納可能な隙間を設けて
   おき、把手を収納した際、長尺条体の把手に対応
   する部分に、弾性体からなり且つ把手が圧入可能
   な把手受容部を設けてなる折畳み式滑走具。