JPH0218955Y2 - - Google Patents

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JPH0218955Y2
JPH0218955Y2 JP6392685U JP6392685U JPH0218955Y2 JP H0218955 Y2 JPH0218955 Y2 JP H0218955Y2 JP 6392685 U JP6392685 U JP 6392685U JP 6392685 U JP6392685 U JP 6392685U JP H0218955 Y2 JPH0218955 Y2 JP H0218955Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、電気機器などを雷等による高電圧サ
ージから保護するために使用される、ガス放電管
を備えた避雷器装置に係り、特に高電圧サージが
長時間にわたつて印加して避雷器装置が発熱して
も事故を未然に防止するフエイルセーフ機構、お
よびガス放電管の放電機能が失われた場合でも、
このガス放電管に代わつて高電圧サージを外部に
放出するバツクアツプ機能を有する避雷器装置に
関するものである。
[従来の技術] 電気機器などを高電圧サージから保護するため
に、ガス入り放電管の如き過電圧保護素子が使用
されている。この過電圧保護素子は、円筒形の接
地電極と、この接地電極の両端に配設された絶縁
環と、この絶縁環の端部に配設された主電極とを
気密に封着してなる密封容器を形成して、この密
封容器の中にガスを封入したものである。そして
接地電極を接地して、一方主電極には、保護され
るべき電気機器等と接続している電線路を接続し
て使用される。
雷など比較的時間の短い高電圧サージが電線路
に印加すると、この保護素子は、主電極と接地電
極との間で、放電動作してこの高電圧サージを大
地に安全に流すことにより、電線路に接続してい
る電気機器を保護する。このような短時間の放電
動作では保護素子が過熱することはない。
しかし電力線との接触などによる高電圧サージ
の印加時間は、一般に雷サージよりも長い。この
ため保護素子は長時間にわたつて放電動作するこ
とになり、その結果、過熱して火災に至る危険が
ある。またこの火災により、あるいは別の何らか
の原因で、保護素子のガスが漏出して保護素子の
放電機能が失なわれることも想定される。
そこでこのような場合の事故を防止するため
に、避雷器装置にはフエルセーフ機能やバツクア
ツプ機能が要求されている。
第9図に示す米国特許第4051546号明細書記載
の避雷器装置は、ヒユーズを使用してフエイルセ
ーフ機能を達成している。すなわち中央に配され
た円筒状の接地電極105と、この接地電極10
5の両端に絶縁環106を介して封着された一対
の主電極107とによつて三極タイプのガス放電
管が構成され、主電極107には、ヒユーズ10
8が、ヒユーズ固定用のアイレツト109によつ
て取り付けられている。
このような避雷器装置において、長時間、高電
圧サージが印加すると、ヒユーズ108が溶断
し、電線路に接続された電話装置などは切り離さ
れて保護される。
次に米国特許第4150414号明細書に記載された
避雷器装置は、フエイルセーフ機構とバツクアツ
プ機構の両方を備えている。すなわち第10図に
示すように、この避雷器のガス放電管は、金属の
中央円筒110(接地電極)と絶縁環111と金
属キヤツプ112(主電極)から構成され、この
ガス放電管に短絡用金具113がクリツプ留めさ
れている。短絡用金具113は、2個のクリツプ
部113a,113bを連結部113cでつない
で一体化したもので、クリツプ部113aは金属
キヤツプ112に導通している。また中央円筒1
10には熱溶融性の細い絶縁スリーブ114が嵌
められおり、短絡用金具113のクリツプ部11
3bは、この絶縁スリーブ114を介して中央円
筒110を挟んでいる。こうして短絡用金具11
3は中央円筒110とは絶縁され、金属キヤツプ
112とは電気的に接続するようになつている。
長時間の放電動作により放電管が過熱して絶縁ス
リーブ114が溶融すると、クリツプ部113b
は、そのばね圧で中央円筒110に当接する。こ
うして短絡用金具113を介して金属キヤツプ1
12と中央円筒110がシヨートするので、避雷
器装置および電気機器は過熱による事故から保護
される。
また第10図Bの断面図に示されているよう
に、中央円筒110には金属棒115が導通状態
で取り付けられており、また短絡用金具113に
は一部孔113dがあけられて、この孔113d
は、つば部116aを有する金属部材116で閉
じられている。金属部材116の天井部116b
と、金属棒115の間には絶縁部材117が挟ま
れていて、この絶縁部材117によつて金属棒1
15と金属部材116の間にエアギヤツプが形成
されている。したがつてガス放電管が破損してガ
ス漏れをきたした場合には、このエアギヤツプが
ガス放電管に代わつて放電動作し、避雷器機能を
バツクアツプする。
[考案が解決しようとする問題点] 前記米国特許第4051546号明細書に記載された
ような避雷器装置は、電圧サージによりガス放電
管が過熱した時には、ヒユーズ108が溶断して
電話器装置を切り離して保護するが、次に別の高
電圧サージが侵入した場合には、この第2のサー
ジ侵入前に避雷器装置を交換しておかない限り、
全く保護機能をもたない。
また米国特許第4150414号明細書記載の避雷器
装置においては、短絡用金具113のクリツプ部
113bに、ある程度以上のスプリング圧が必要
なのでアームが長くなり、その結果、装置全体の
寸法が大きくなつている。またエアギヤツプを得
るために金属棒115と金属部材116の間に絶
縁部材117を挿入するので、構成的に複雑とな
りコスト高となる等の欠点がある。
[問題点を解決するための手段] 本考案は上記の問題点を解消して、バツクアツ
プ機能とフエイルセーフ機能とを備えた、構造が
単純な避雷器装置を提供しようとするものであ
る。
すなわち本考案に係る避雷器装置は、三極タイ
プのガス入り放電管を備えた避雷器と、この避雷
器を収容する外囲器とから構成されるもので、上
記放電管の主電極には絶縁薄膜とヒユーズとを介
して金属キヤツプが被せられている。この金属キ
ヤツプは主電極と導通状態にあり、また上記絶縁
薄膜により形成されたエアギヤツプを介して接地
電極と対面している。一方外囲器には、上記放電
管の接地電極に導通するとともにこれを保持する
保持クリツプと、金属キヤツプにばね圧で当接す
る押圧ばねとが配設されている。この押圧ばねは
金属キヤツプを保持クリツプの方向に押し付けて
おり、もし金属キヤツプ内に配設されたヒユーズ
が溶融すると、金属キヤツプは、この押圧ばねに
押されてアース電極保持クリツプに橋絡するよう
になつている。
[作用] 本考案によれば、ガス漏れなどにより放電管が
その放電機能を欠いた場合には、放電管に代わつ
て、金属キヤツプと接地電極との間に形成された
エアギヤツプでエア放電が生じ、避雷器装置に接
続された通信線および電気機器を保護する。
また持続的な高電圧サージの印加によつて、放電
管が長時間、放電動作して過熱した場合には、金
属キヤツプ内に配設されたヒユーズが溶融し、こ
れにともなつて金属キヤツプは押圧ばねに押され
て保持クリツプに橋絡する。金属キヤツプは主電
極と導通しており、保持クリツプは接地電極と導
通しているので、この金属キヤツプと保持クリツ
プの橋絡により、主電極と接地電極が短絡され、
こうして放電管は過熱から保護され、通信線(電
気機器)も高電圧サージから保護される。
[実施例] 以下図面を参照して本考案の一実施例に係る避
雷器装置を詳細に説明する。第1図に示すよう
に、避雷器装置は、三極型のガス入り放電管10
を備えた避雷器20と、この避雷器20を収容す
る絶縁性の外囲器30とから構成される。
ガス入り放電管10は筒状の金属からなる接地
電極11と、その両端面に取り付けられた絶縁環
12、およびこの絶縁環12の外側に取り付けら
れた一対の主電極13とから構成されている。
避雷器20はこのガス入り放電管10を主体と
して、これに絶縁薄膜21、熱溶融性のヒユーズ
22、そして金属キヤツプ23を取付けることに
よつて構成されるものである。金属キヤツプ23
は主電極13と電気的に接続しており、またこの
金属キヤツプ23と接地電極11との間には絶縁
薄膜21によつて間隙すなわちエアギヤツプgが
形成されている。
次に外囲器30には、避雷器20の接地電極1
1を挟む金属製の保持クリツプ31が取付けられ
ている。この保持クリツプ31は接地電極11と
導通しており、また金属リベツト32によつて板
状の接地端子33と電気的に接続されている。外
囲器30には一対の電線路端子34も取り付けら
れている。この電線路端子34には、過電圧から
保護されるべき通信線路が接続される。また電線
路端子34には、押圧ばね35が導通状態で接続
している。この押圧ばね35は、避雷器20の主
電極13と電気的に接続している金属キヤツプ2
3に当接して、金属キヤツプ23を上記保持クリ
ツプ31の方向に押圧する板ばねである。通常の
状態では金属キヤツプ23と保持クリツプ31
は、この図面のように間隔Dをおいて離れている
が、ヒユーズ22が溶融した場合には、金属キヤ
ツプ23は押圧クリツプ35によつて押されて保
持クリツプ31に接触するようになつている。
第2図はガス入り放電管10を取出して示した
もので、円筒状の金属からなる接地電極11の両
端面に絶縁環12が取り付けられ、この絶縁環1
2には主電極13が取り付けられている。主電極
13は円形の基板部13a、棒状の突起部13
b、そして接地電極11の空洞まで延在する放電
部(図示せず)を有している。この主電極13の
放電部は絶縁環12の中央の孔(図示せず)に挿
入されて、接地電極11との間に放電間隔をなし
ている。主電極13および絶縁環12は接地電極
11に密着するように取り付け、こうして構成さ
れた密封容器内にガスを充填することによつて、
ガス入り放電管10が構成される。
第3図は、ガス入り放電管10を備えた避雷器
20を示したもので、主電極13に、絶縁薄膜2
1、ヒユーズ22そして金属キヤツプ23が、そ
れぞれ以下に説明するようにして取り付けられて
いる。
まず絶縁薄膜21は、第4図に示すように中心
にあけられた孔21aと、この孔21aを中心に
して放射状に延びる複数の片部21bを有する星
型の薄膜である。この絶縁薄膜21は、中心の孔
21aを主電極13の突起部13bに嵌めた後、
片部21bを主電極13の円形基板部13aの外
縁に沿つて第4図Bのように折り曲げることによ
つて設定される。この絶縁薄膜21は、第3図に
示されているように接地電極11の表面に密着し
ている。この絶縁薄膜21が存在しない領域では
接地電極11は露出している。
次に、ヒユーズ22は熱で溶融する材料からな
る第5図のようなリング状の部品である。この中
心の孔22aは、主電極13の突起部13bの外
径に略対応しており、これを主電極13の突起部
13bに嵌め込むことによつて設定される。この
ヒユーズ22と主電極13は電気的に接続してい
る。
金属キヤツプ23は第6図のようなカツプ状の
部品であつて、その底面に孔23aが形成されて
おり、この孔23aを主電極13の突起部13b
に嵌めることによつて設定される。この金属キヤ
ツプ23も主電極13と導通している。
こうして構成される避雷器20は、第3図Bの
断面図に示されているように、金属キヤツプ23
と接地電極11との間に、絶縁薄膜21によつて
形成されたエアギヤツプgを有している。
第7図は、外囲器30に取り付ける保持クリツ
プ31の断面を示したものである。この保持クリ
ツプ31は、円弧部分31aの内側に、避雷器2
0の円筒形の接地電極21がばね接触して嵌め込
まれるように設計されている。保持クリツプ31
は第1図に示したように、金属リベツト32を介
して接地端子33に導通するように取り付けられ
る。
第8図は外囲器30に取り付ける押圧ばね35
で、これは板ばねをV字形に折り曲げて作製され
る。この押圧ばね35は2個、互いに対面させて
第1図のように外囲器30の直立壁36に押着し
て設定され、この2個の押圧ばね35の間に避雷
器20が嵌め込まれる。こうして避雷器20を嵌
め込むと、この押圧ばね35の折り曲げ部分35
aに避雷器20の金属キヤツプ23が当接し、押
圧ばね35はU字形に撓む。押圧ばね35は直立
壁36にしつかり押着しているので、このばね圧
は金属キヤツプに平均し避雷器20の位置が固定
される。なお押圧ばね35の折り曲げ部分35a
は、第8図BのようにU字形に切り取られてい
て、この切欠部分に主電極13の突起部13bが
挿入されるようになつている。
こうして構成される避雷器装置において、雷な
どの高電圧サージが電線路に侵入した場合には、
電線路端子34からサージが印加しガス入り放電
管10の一対の主電極13と接地電極11との間
で放電動作がなされ、サージは接地端子33を介
して大地に放出されるので、電線路に接続された
通信路や電気機器や通信線はサージから保護され
る。
また何らかの原因でガス入り放電管10のガス
が漏出して、放電管10が上記のようなガス放電
機能を失つた場合において、電線路に高電圧が印
加すると、放電管10に代わつて、金属キヤツプ
23と接地電極13の間のエアギヤツプgでエア
放電がなされるので、電線路に接続した電気機器
等は損傷を免れる(フエイルセーフ機能)。
また電力線の混触などによつて、電線路に、長
時間にわたつて高電圧サージが侵入した場合には
始めは、ガス入り放電管10において放電動作が
行なわれるが、放電管10が過熱すると、主電極
13に嵌められたリング状のヒユーズ22が融解
し、金属キヤツプ23が、押圧ばね35の力によ
つて保持クリツプ31に接触するようになる。先
述したように金属キヤツプ23は主電極13と導
通しており、保持フリツプ31は接地電極11と
導通しているので、ガス入り放電管10は短絡
し、持続的な高電圧サージも確実に大地に放出さ
れ、電気機器は保護される(バツクアツプ機能)。
特に金属キヤツプが接地電極11自体に接触する
のでなく、保持クリツプ31に接触するようにな
つているので、サージはより確実に大地に放出さ
れる。
[考案の効果] 以上のように本考案に係る避雷器装置は、構造
が単純で構成部品数も少ないため部品の製作が簡
単で、また主電極の突起部に各部品を嵌め込んで
いくので組立ての作業も容易である。こうして製
造コストを低減することができるとともに、さら
にこの避雷器装置は、長時間の高電圧サージが印
加した場合においても、またガス放電管が放電機
能を失つた場合でも、確実に電気機器を保護する
ことができるので信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る避雷器装置の
一部切欠した断面図、第2図は上記実施例に使用
される放電管の正面図、第3図は上記実施例に使
用される避雷器を示す図、第4図は上記実施例に
使用される絶縁薄膜を示す図、第5図は上記実施
例に使用されるヒユーズを示す図、第6図は上記
実施例に使用される金属キヤツプを示す図、第7
図は上記実施例に使用される保持クリツプを示す
図、第8図は上記実施例に使用される押圧ばねを
示す図であり、第9図および第10図はそれぞれ
従来の避雷器装置を示す図である。 10……放電管、11……接地電極、12……
絶縁環、13……主電極、20……避雷器、21
……絶縁薄膜、22……ヒユーズ、23……金属
キヤツプ、30……外囲器、31……保持クリツ
プ、32……金属リベツト、33……接地端子、
34……電線路端子、35……押圧ばね。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 両端面が開いた管状の接地電極と、この接地電
    極の両端面に気密に取り付けられた一対の絶縁環
    と、この絶縁環の外側端面に密封封着されたこの
    絶縁環の中央孔を通つて上記管状の接地電極の空
    洞まで延在する放電部および絶縁管の端面に密着
    する円形の基板部および上記接地電極の軸の延長
    上に外側に突出した棒状の突起部をそれぞれ有す
    る一対の主電極とから構成された気密放電容器内
    にガスを充填し、上記各主電極と接地電極との間
    に放電間隔を形成した三極型のガス入り放電管
    と、 上記主電極の棒状突起部の端面より大きい孔を
    その突起部に嵌めて配設した後、上記主電極の基
    板部の外縁で折り曲げて上記接地電極の表面の少
    なくとも一部分に密着するようにした絶縁薄膜
    と、 上記主電極の棒状突起部に嵌め込んでこの主電
    極の基板部上で上記絶縁薄膜に重なるように設定
    したリング状の熱溶融性の金属からなるヒユーズ
    と、 カツプ状のその底面に設けた孔を上記主電極の
    突起部に嵌め込んで配設した、この主電極とは導
    通状態にあり、且つ接地電極とは上記絶縁薄膜が
    部分的に挟み込まれてこの絶縁薄膜の厚さによつ
    て限定されたエア放電可能なエアギヤツプをおい
    て対面するようにした金属キヤツプと、 から構成された避雷器を、 大地と電気的に接続され且つ上記避雷器の接地
    電極と導通するとともにこの避雷器を保持するよ
    うに配設した金属製の保持クリツプと、保護され
    るべき電線路と接続され且つ上記避雷器の金属キ
    ヤツプに当接してこの金属キヤツプを上記保持ク
    リツプの方向に押え付け上記避雷器のヒユーズが
    溶融するとそのばね圧によつて金属キヤツプを上
    記保持クリツプに接触させるように配設した押圧
    ばねと、を有する外囲器、 に収容したことを特徴とする避雷器装置。
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