JPH0217061A

JPH0217061A - 人工心臓用弁

Info

Publication number: JPH0217061A
Application number: JP16714888A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Takagi; 高木　啓之
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1988-07-05
Filing date: 1988-07-05
Publication date: 1990-01-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は弁膜型の人工心臓用弁に関するものである。

（従来の技４Ｉｇ）人工心臓用の人工弁としては、自然心の弁と同様に弁膜
によって開閉が行われる膜様弁と、弁球によって開閉が
行われるボール弁が主として使用されているが、特に、
流入弁としては専有体積が小さい膜様弁が好ましい、と
ころで、従来の人工心臓用の膜様弁としては、弁室内壁
より３枚の弁膜を自然心の弁と同じように張出させたも
のを普通とする。（例えば、東京大学出版会発行、渥美
和彦著「人工臓器」第１１３真、図１０１）（発明が解
決しようとする課題）ところが、この種の膜様弁は血液の流入によって弁膜が
弁室の壁面側に移動することにより流路を開くものであ
るため、生体弁のように柔軟で強靭な人工材料が無い現
状では弁機能が劣るうえに弁膜と弁壁との接合部の間に
ポケット部が形成されて血栓が生じるという問題があっ
た。そこで、本発明の発明者はこのような問題を解決す
るため、先に、ポケット部を血流路とした人工心臓用弁
を開発し、これが特許第８９４９１４号として認められ
ているが、この人工心臓用弁では弁膜の自由縁が弁膜固
定部をもって弁室内壁に接合されているため、自由縁の
中央部は血流に応じて開きやすいが、弁膜固定部付近で
は自由縁の動く範囲が限定されてるから開きが悪くなり
、この部位で微小血栓が発生するという問題が残されて
いる。

（課題を解決するための手段）本発明は前記のような問題点を解決した弁膜型の人工心
臓用弁に関するもので、流入口と流出口間に弁室を形成
し、該弁室内には通過血液によって洗われる弁膜固定部
を介して全周縁を自由縁とする弁膜を前記弁膜固定部と
自由縁との間に充分な距離を隔てて設けたことを特徴と
するものである。

（作用）このような人工心臓用弁は、従来のこの種のものと同様
に使用した場合、弁膜固定部が通過血液によって洗われ
るようにしであるので、弁室内壁と弁膜固定部との間に
血流が停滞するポケット部が形成されることはなく、ま
た、弁膜の全周縁を自由縁とし且つ弁膜固定部と自由縁
との間に充分な距離を隔てであるので、人工材料よりな
るものであっても自由縁の動きが弁室内壁との接合部に
よって妨げられることはなくて優れた弁機能を発揮し、
流入口より流入した血液は弁膜を押し拡げて弁室に流れ
込み、弁膜固定部を洗いつつ流出口から流出してゆくこ
ととなる。

（実施例）次に、本発明を図示の実施例について詳細に説明する。

第１図と第２図に示す第１の実施例において、（１）は
流入口（２）から流出口（３）に続く弁室（４）を形成
した弁体であって、該弁体（１）はシリコンゴムやウレ
タンゴムその他の人工心臓用弁として相応しい人工材料
よりなるもので、弁室（４）の内壁には弁膜固定部（５
）が常開こ通過血液によって洗われるように形成されて
いる。（６）は弁膜固定部（５）に基部が接合される環
状の弁膜であり、該弁Ｍ（６）の外周縁は弁膜固定部（
５）によって動きを妨げられることのない自由８！（６
ｂ）となっており、弁膜（６）の自由縁（６ｂ）により
弁の開閉が行われるようになっている。また、自由縁（
６ｂ）は流入口（２少より流入する血液量を流出させる
だけ移動する必要があるが、この移動量は流入口（２）
の半径をｒ、弁膜（６）の半径をＲ１自由縁（６ｂ）の
移動量を２とした場合、 πｒ”５π２Ｒ−１もし、Ｒ＝２ｒとすれば πｒ！≦π・２・’１ｒ−１ｒ／４　　≦　ｊとなり、ｌは「／４だけの移動でよ（、従って自由縁（
６ｂ）の半径Ｒが大きい程βは小さくてよく、弁機能を
よくすることができる。また、流入口（２）より流入し
た血液は弁膜（６）の自由縁（６ｂ）の外周縁全体を押
し下げて流れ込み、弁膜固定部（５）を洗い流しつつ流
出口（３）へ向かって流れてゆくこととなる０次に、第
３図は本発明の第２の実施例を示すもので、弁膜（６）
の自由縁（６ｂ）が弁室（４）の下面に当接して弁の開
閉塞を行うことと、弁膜固定部（５）が弁膜（６）の基
部全体に接合されることなく３個の細い円柱から成って
いる点が第１の実施例とは異なっているが、流入口（２
）より流入した血液が弁膜固定部（５）を洗いつつ弁１
ｌｌ（６１の自由縁（６ｂ）の外周縁全体を押し上げて
流出口（３）に向かって流れてゆくことは第１の実施例
と同様である。さらに、第４図は本発明の第３の実施例
を示すもので、環状の弁Ｗｉ（６１を２枚向い合せて互
いに自由縁（６ｂ）を当接させることにより弁を閉塞す
るものであり、下側の弁Ｉｇ＋６１の弁膜固定部（５）
は円筒状とし、上側の弁膜固定部（５）を下側の弁膜（
６）の基部から立設された数本の細い円柱としている。

また、第５図に示す第４の実施例は、第３の実施例と同
様に環状の弁膜（６）を２枚向い合せたものであるが、
第３の実施例と異なるところは上側の弁膜（６）が弁室
（４）の天井部に形成される弁膜固定部（５）に接合さ
れている点であり、第６図、第７図に示す第５の実施例
は、人工心臓の流入弁として使用したもので、弁体（１
）の流入口（２）から流出口（３）に続く流路に人工心
臓の千ヤンバ部（１ｂ）を形成するとともに弁膜固定部
（５）を弁体（１１の側壁内周面に形成し、弁膜（６）
の自由縁（６ｂ）を弁室（４）の下部に当接させたもの
であって、流入口（２）から流入した血液は弁膜（６）
を押し上げてチャンバ部（１ｂ）に流入し、流出口（３
）より流出してゆくこととなるが、チャンバ部（１ｂ）
の周縁に生じる血液の滞留部はチャンバ部（１ｂ）が加
圧による収縮と再膨満を繰返して血液を吐出することに
よって・解消されるとともに、弁膜固定部（５）の上部
側も血流により洗われて血栓を防止するようになってい
る。次に、第８図、第９図に示す第６の実施例は人工心
臓の流入弁として使用したもので、環状の弁膜（６）を
２枚向い合せ、弁膜固定部（５）と２枚の弁膜（６）間
を流入口（２）から続く流入路として上下の人工心臓の
チャンバ部（ｌｂ）、（ｌｂ）を形成したもので、流入
口（２）から流入した血液は流路の一部を構成する流入
路を通り弁膜（６）を押し拡げてチャンバ部（ｌｂ）、
（ｌｂ）に流入したうえ流出口（３）より流出してゆく
が、チャンバ部（ｌｂ）、（ｌｂ）の周縁に生しる血液
の滞留部はチャンバ部（ｌｂ）、（１ｂ）が加圧による
収縮と再膨満を繰返して血液を吐出することによって解
消されるとともに、弁膜固定部（５）も血流によって洗
われて血栓の発生を防止するようになっている。さらに
また、第１Ｏ図は弁膜（６）の他の実施例を示すもので
、弁膜（６）の外周は円形以外でもよい例として外形を
多角形とするとともに、先方部が拡大される補強用リブ
（６ｃ）を角部から基部に亘って形成し、弁膜（６）の
薄い自由縁（６ｂ）が長期使用によってまくれ上ってく
ることを防止したものであり、また、弁膜（６）の自由
縁（６ｂ）の周端縁に多少の厚みを付加すれば、自由縁
のまくれ上りや、重なり合いを防止できるものであり、
さらに第１、第２、第５の実施例に示される自由縁（６
ｂ）と接する弁体（１１の部分は血流の圧力によってた
わまないだけの剛性を有しているものである。

（発明の効果）このように構成されたものは、従来のこの種のものと同
様に使用した場合、流入口（２）から流出口（３）に続
く弁室（４）に形成された弁膜固定部（５）は常時通過
血流によって洗われることとなって弁膜固定部（５）の
周縁に血液の滞留するポケット部が形成されることはな
く、血栓の発生を適確に防止できる、しかも、弁膜固定
部（５）に接合されている弁膜（６）はその全周縁を自
由縁（６ｂ）とするとともに、周縁の自由縁（６ｂ）と
弁膜固定部（６）との間に充分な距離を隔てであるから
、人工材料により全体が小型につくられていても自由縁
（６ｂ）の動きが部分的に悪くなることがなく、動きが
不充分となったときに起り勝ちな微小血栓の発生をも的
確に防止することができるもので、第９図の動脈圧と拍
出量との関係を示すグラフから明らかなように、膜様弁
としては非常に効率のよいものであることが実験結果に
より確認されている。

従って、本発明は従来の膜様型の人工心臓用弁の問題点
を解決したものとして医学界にもたらす益極めて大なも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示す一部切欠斜視図、
第２図は同じく一部切欠側面図、第３図は本発明の第２
の実施例を示す一部切欠斜視図、第４図は本発明の第３
の実施例を示す一部切欠斜視図、第５図は本発明の第４
の実施例を示す一部切欠斜視図、第６図は本発明の第５
の実施例を示す一部切欠斜視図、第７図は同じく一部切
欠側面図、第８図は本発明の第６の実施例を示す一部切
欠斜視図、第９図は同じく一部切欠側面図、第１Ｏ図は
弁膜の他の実施例を示す斜視図、第１１図は本発明品に
よる実験結果である動脈圧と拍出量との関係を示すグラ
フである。（１）：弁体、（２）二流入口、（３）二流出口、（４
）：弁室、＋５１７弁膜固定部、（６）：弁膜、（６ｂ
）　：自由縁。

Claims

【特許請求の範囲】

流入口（２）と流出口（３）間に弁室（４）を形成し、
該弁室（４）内には通過血液によって洗われる弁膜固定
部（５）を介して全周縁を自由縁（６ｂ）とする弁膜（
６）を前記弁膜固定部（５）と自由縁（６ｂ）との間に
充分な距離を隔てて設けたことを特徴とする人工心臓用
弁。