JPH0216774Y2

JPH0216774Y2 -

Info

Publication number: JPH0216774Y2
Application number: JP8519683U
Authority: JP
Priority date: 1983-06-06
Filing date: 1983-06-06
Publication date: 1990-05-09
Also published as: JPS59190280U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は雪上滑走具に関するものであり、さら
に詳しくは、雪上で球技などをしながら小回りの
きく滑走をするのに適した滑走具に関するもので
ある。

例えば、雪上でホツケーに類する新しい球技
（以下、本明細書ではスノーホツケーと呼称する
ものとする）を行おうとする場合、靴のままでは
素早い動きができず、また一般のスキーを覆いた
のでは、スキーが長すぎるため小回りのきいた動
きができない。また、スケート靴を覆いたので
は、雪面が柔らかすぎて滑走不可能であつて役に
立たない。

本考案の目的は、上述のような事情に鑑み、雪
上において小回りのきく、激しい動きの滑走をす
ることができる雪上滑走具、特にスノーホツケー
用として好適な新しい雪上滑走具を提供せんとす
ることにある。

上記目的を達成する本考案の雪上滑走具は、略
靴底に対応する大きさを有し前端に橇を有する滑
走部と、この滑走部の両側部からそれぞれ上方へ
延長する側板と、前記滑走部の後端からアキレス
腱部分を覆うように上方へ延長する後板とがプラ
スチツクにより一体成形され、さらに前記滑走部
下面の両側と中間部とに長手方向に延びる少なく
とも３本の突条を設けたことを特徴とするもので
ある。

以下、本考案を図に示す実施例により説明す
る。

図は、靴のまま覆けるようにした本考案の実施
例の雪上滑走具であり、プラスチツクにより一体
成形されている。底板となる滑走部１は、靴底に
略対応する大きさになつている。滑走部１の前端
は、上方へ湾曲した橇２を形成し、また両側部に
は上方へ湾曲するように延長させた側板３，３が
形成されている。また、滑走部１の後端には、後
板４が上方へ延長するように設けられ、この後板
４は装着時にアキレス腱部分を覆うようになつて
いる。

両側の側板３，３には、それぞれ前後にスリツ
ト３ａ，３ａが設けられ、その左右のスリツト３
ａ，３ａに固定用ベルト５が掛け渡されている。
また、後板４の上部両側にはそれぞれ耳板６，６
が設けられ、この耳板６，６に設けたスリツト６
ａ，６ａにも固定用ベルト７が掛け渡されてい
る。

滑走部１の上面には滑り止めとして多数の突起
９が設けられ、また滑走部１の下面には、その両
端と中間部とに３本の突条８が設けられており、
この３本の突条８は長手方向の下面全体に亙り延
長している。

上述した雪上滑走具は、滑走部１の上面に靴を
覆いたまま足を載せ、固定ベルト５によりその靴
の上面側を固定すると共に、また脚のアキレス腱
部分を覆う後板４を固定ベルト７により固定する
ことによつて装着する。固定手段はベルトである
ため、紐などによる場合よりも、子供にとつて扱
い易く、その装着操作を容易にしている。

このように靴を覆いたまま装着した雪上滑走具
は、滑走部１が略靴底の大きさにしてあるため、
長いスキーを覆いたときのように小回りをしなが
らの滑走の障害になることがなく、自在に動き回
ることができる。また、滑走部１の下面には、両
端と中間部とに長手方向に沿つた少なくとも３本
の突条８が設けてあり、その複数の突条８が方向
制御性を有するため、滑走したときの方向性を高
め、安定した滑走を可能にする。特に、上述のよ
うに下面両端に突条８，８を設けていると、雪面
に斜めに当ててキツクすることにより、大きな反
力を得ることができ、大きな加速による素早い動
きをする上で有利となる。また、滑走部１の上面
に滑り止めの突起９を設けていると装着が安定
し、安全な滑走を行うことができる。また、後板
４はアキレス腱を覆つているため、スノーホツケ
ーにおけるステイツクがアキレス腱部分に当るこ
とがあつても、アキレス腱切断の事故を防止する
ことができる。

上記雪上滑走具は、上述のような作用効果を有
するため、激しく敏速で、かつ小回りのきく滑走
を必要とするスノーホツケー用として好適であ
る。

なお、上記実施例では、滑走部１下面の突条８
は３本であるが、これらの突条が下面両端と中間
部とにそれぞれ配置される関係にあれば、４本以
上設けるようにしても差し支えない。

また、雪上滑走具の成形素材であるプラスチツ
クとしては、０℃近辺の温度でも硬化せず、適度
の柔軟性を保つ塩化ビニル、ABSなどが好適で
ある。

上述したように、本考案の雪上滑走具は、略靴
底に対応する大きさを有し前端に橇を有する滑走
部と、この滑走部の両側部からそれぞれ上方へ延
長する側板と、前記滑走部の後端からアキレス腱
部分を覆うように上方へ延長する後板とがプラス
チツクにより一体成形され、さらに前記滑走部下
面の両側と中間部とに長手方向に延びる少なくと
も３本の突条を設ける構成としたので、上記略靴
底の大きさの滑走部により小回りのきいた激しい
動きが可能となり、さらに後板によりアキレス腱
を保護することができる。しかも、上記両側と中
間部とに少なくとも３本設けた突条により安定し
た滑走方向性を得ることができ、また突条は雪上
において適度のキツク力を得て良好な加速性を得
ることを可能にする。そのため、特にスノーホツ
ケー用の滑走具として好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例からなる雪上滑走具の
斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ矢視断面図であ
る。１……滑走部、２……橇、３……側板、４……
後板、８……突条。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略靴底に対応する大きさを有し前端に橇を有す
る滑走部と、この滑走部の両側部からそれぞれ上
方へ延長する側板と、前記滑走部の後端からアキ
レス腱部分を覆うように上方へ延長する後板とが
プラスチツクにより一体成形され、さらに前記滑
走部下面の両側と中間部とに長手方向に延びる少
なくとも３本の突条を設けた雪上滑走具。