JPH0215327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はビデオカメラ、ラジオその他の携帯機
器等の持ち運び対象を持ち運ぶためのハンドルに
関するものである。

［従来技術］ 従来、携帯機器等の着脱可能なハンドルとして
は、携帯機器等の筐体上に設けられた連結部に着
脱できる構造の連結装置を介して把持部であるハ
ンドルを取付ける構造のものが一般的である。こ
のような従来のハンドルにおいては、ハンドル部
分と連結装置が必要でありかつ連結装置自体の構
造が複雑であるため部品点数が多くなりコストア
ツプにつながる欠点があつた。また、ハンドルの
着脱操作が面倒である欠点もあつた。

［考案の目的］ 本考案は以上の問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は構造が極めて簡単で部品点数が
少なく安価に提供できると共に、持ち運び対象へ
の着脱が極めて容易に行えるハンドルを提案する
ことにある。

［考案の概要］ 本考案のハンドルは、合成樹脂より成る把持部
の両端に把持部と一体に成形され、かつ把持部側
の基部に先端近傍の折り返し部分を収容できる凹
部を有する接続部材を備える。そして、折り返し
部分を持ち運び対象物の連結部を通して折り返し
た時、その凹部に設けられた係止部と脱着可能に
係合する係合部を折り返し部分に有するととも
に、着脱部材によりその折り返し部分が折り返さ
れて凹部に収容された状態で、折り返し部分と基
部とを挾持して固定する構成である。

［実施例］ 以下、本考案を好適な一実施例を示す図面を用
いて詳細に説明する。

第１図Ａ，Ｂは各々本考案の一実施例に係るハ
ンドル全体の平面図及び側面図である。図におい
て、１はハンドル、２は携帯機器等の持ち運び対
象を持ち運ぶための把持部、３は把持部２の両端
に設けられた接続部、４は接続部３を持ち運び対
象の連結部に装着するための着脱部材、４ａはそ
のストツパーである。第１図Ａに示すように把持
部２の下面２ａは持ち易くするため緩やかな曲面
としてある。

第２図Ａ、Ｂに接続部３の詳細を示す。把持部
２と接続部３は軟質又は半硬質のポリウレタン等
の合成樹脂により一体に成形されている。

接続部３は着脱部材４が取付けられる基部３ａ
と基部３ａより幅及び肉厚の小さい折返し部３ｂ
より成る。基部３ａには折返し部３ｂの先端が嵌
る凹部５が設けられかつ凹部５内には突起６が設
けられている。また、折返部３ｂには折返しが容
易となるように一部を曲げて曲げ部７が形成され
かつ先端近傍には基部３ａの突起６に嵌合する孔
８が設けられている。なお、９は基部３ａに装着
された着脱部材４の抜け落ちを防止する抜止め突
起である。

次に、着脱部材４の構造を第３図Ａ〜Ｄ及び第
４図Ａ〜Ｄを用いて説明する。

第３図Ａ〜Ｄは各々着脱部材４の本体４′の平
面図、底面図、正面図、Ｄ−Ｄ線断面図を示す。
図示の如く、着脱部材４の本体は直方体形状の筒
状を成しており、内部には接続部３の基部３ａが
ほぼ隙間なく挿通する挿通孔１０が設けられてい
る。この本体４′は合成樹脂より成る。着脱部材
４の一方の端部には図示のような形状の切込み部
１１が形成されていて、切込み部１１の両側部１
２にはストツパー４ａを取付けるための突起１３
が設けられている。この着脱部材４の本体４′は
第１図に示す如く挿入孔１０によつて接続部３の
基部３ａに長さ方向に摺動可能なように装着され
る。また、基部３ａからの抜落ちは前述した抜止
め突起９によつて規制される。

第４図Ａ〜Ｃは上記本体４′の切込み部１１に
取付けられるストツパー４ａの側面図、平面図、
正面図を示す。ストツパー４ａは本体４′と同様
合成樹脂により成形されている。ストツパー４ａ
の両側には本体４′の突起１３が嵌る孔１４が設
けられている。ストツパー４ａはこの孔１４の部
分で本体４′に対し第５図に示す状態で取付けら
れる。１５はストツパー４ａを操作するためのつ
まみ部であり、上面には滑り止めのための複数の
突条１５ａが形成されている。また、１６は本体
４′を接続部３に固定するための固定部である。

ここで、上記の如く構成されるハンドル１の動
作を説明する。

まず、着脱部材４のストツパー４ａを第５図破
線の状態にして第１図Ａのハンドル１の左側のよ
うに着脱部材４を基部３ａの上部まで移動させ
る。次に、第１図Ｂ、第５図に示す持ち運び対象
の筐体２１の連結部２２に接続部３の折返し部３
ｂを通して曲げ部７で基部３ａ側に折り返した
後、基部３ａの凹部５に納めかつ孔８を突起６に
嵌合させた状態とする。この状態とした後、着脱
部材４を第５図に示すように位置まで下げて基部
３ａと折返し部３ｂの接続部分に被せると共に、
ストツパー４ａのつまみ部１５を倒して固定部１
６を基部３ａの凹部５と折返し部３ｂの先端との
間に形成された隙間５ａ内に押し下げる。これに
より、着脱部材４は基部３ａと折返し部４ｂの接
続部分に固定されるので、折返し部３ｂが基部３
ａから外れることはなくなり、第１図Ａ、Ｂ、第
５図に示す如く連結部２２に対し安定した装着が
なされるものである。

以上述べた如く、本実施例のハンドル１では、
把持部２と一体に成形した接続部３と簡単な構造
の着脱部材４により持ち運び対象に接続する構成
であるので、部品点数の削減が図られかつ製造が
容易となり、大幅なコストダウンが達成される。
また、接続部３を持ち運び対象の連結部２２に通
し着脱部材４で固定するだけであるので、着脱操
作が極めて容易となる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案によれば、部品点数
が減り、かつ製造が容易となるので、極めて安価
に提供できる。また、接続部の折り返し部分が接
続部の基部の凹部に収容されて固定されるため、
確実に取付け対象物に装着でき、また、取り外す
ときは着脱部材を移動して折り返し部分と凹部と
の係合を解除するだけで容易に脱着することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは各々本考案の一実施例に係るハ
ンドルの平面図及び側面図、第２図Ａ，Ｂは一実
施例のハンドルの接続部の平面図及び側面図、第
３図Ａ〜Ｄは各々着脱部材の平面図、底面図、正
面図、Ｄ−Ｄ線断面図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃは各々
着脱部材のストツパーの側面図、平面図、正面
図、第５図は接続部と着脱部材部分の拡大断面図
である。 ここで、１……ハンドル、２……把持部、３…
…接続部、４……着脱部材、２２……連結部であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 持ち運び対象物に着脱自在に取付られ、前記
   対象物を持ち運ぶためのハンドルであつて、 合成樹脂より成る把持部２と、 前記把持部２の両端に前記把持部と一体に成
   形され、前記把持部２側の基部３ａに先端近傍
   の折り返し部分３ｂを収容できる凹部５を有す
   る接続部材３と、 前記折り返し部分３ｂに設けられ、前記折り
   返し部分３ｂを持ち運び対象物の連結部２２を
   通して折り返し前記凹部５に収容された時、前
   記凹部５に設けられた係止部６と脱着可能に係
   合する係合部８と、 前記接続部材３の基部３ａに摺動可能に装着
   され、前記折り返し部分３ｂが折り返されて前
   記凹部５に収容された状態で、前記折り返し部
   分３ｂと前記基部３ａとを挾持する着脱部材４
   と、 前記着脱部材４に設けられ、前記凹部５と係
   合して前記着脱部材４を前記基部３ａに固定す
   る固定部材１６と、 を備えることを特徴とするハンドル。 (2) 前記係止部６は前記接続部材３の基部３ａに
   設けられた突起部または開口部であり、前記係
   合部８は前記折り返し部分３ｂが折り返されて
   前記凹部５に収容されるとき、前記突起部また
   は前記開口部に係合する開口あるいは突起であ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載のハンドル。