JPH02141266A - 静電記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、静電潜像を形成せず普通紙上に直接印字が可
能な静電記録装置に関するものである。

〔従来技術〕

感光体を用いない記録方法の一つとしてマルチスタイラ
スプリンタが知られている。マルチスタイラスプリンタ
は、多数の針状電極を微小間隔を保って並べ、用紙上に
画像信号に応じて直接放電を行い、静電潜像を形成する
ものである。静電潜像はトナーにより現像された後に定
着器により定着される。

又、特公昭５Ｂ−５４６３１号公報に示されるように、
回転円筒体の周表面に螺旋状に設けた電極とセグメント
電極を対向配置してその間に用紙を挟持搬送させ、それ
ら両電極間に高電圧を印加して静電潜像を形成するもの
もある。この場合も、前記マルチスタイラスプリンタと
同様に、−具用紙上に静電潜像を形成し、その潜像をト
ナーにより現像した後に定着器により定着する。

〔従来技術の問題点〕

上述のマルチスタイラスプリンタの場合は、針状電極を
ドツト密度（ＤＰＩ）に対応させて０．０８４Ｂｍｍ　
（３００ＤＰＩ）〜０．１０５８＋＋ｕ＊　（２４０Ｄ
ＰＩ）の間隔で主走査方向に並べなければならず、構造
が極めて微細となり針状電極だけでも高価なものとなっ
てしまう。

又、針状電極が微細精密構造である為、僅かな汚れも画
像品質に大きな悪影響を及ぼす。

そして、上述の何れの静電記録装置も、普通紙が使えな
いという大きな問題点を有している。即ち、用紙に直接
静電潜像を形成する為、用紙は高湿度環境下においても
高電気抵抗特性を有する必要があり、この為、用紙表面
に高電気抵抗剤を塗布した特殊紙を用いる必要がある。

このような特殊紙は、その表面性から鉛筆やインク等に
よる記入性が悪く、事務用の用紙としては好ましくない
。

そこで、普通紙を使用できる静電記録装置として、誘電
体ベルトを巡回移動可能に張設し、この誘電体ベルト上
に上述のマルチスタイラス記録ヘッドにより静電潜像を
形成した後トナーで現像し、そのトナー像を普通紙上に
転写する方式が知られている。この方式では、マルチス
タイラスヘッドが微細構造である上に、通常の電子写真
プロセスと同等のプロセスを必要とし、装置全体の構造
が極めて複雑化するという欠点を有している。

〔発明の目的〕

本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので
あり、簡単な構造で普通紙に鮮明な画像を安定して形成
することができる安価な静電記録装置を提供することを
目的とする。

〔発明の要点〕

上記目的は、本発明によれば、トナーを表面に担持し所
定経路に沿って搬送するトナー搬送体と、前記トナー搬
送体のトナー担持面と逆側に回転可能に配設され、表面
に複数の螺旋状電極が設けられた信号電極体と、前記ト
ナー搬送体のトナー担持面側に配設され、トナーの帯電
電荷と逆極性の電圧が印加された共通電極とを有し、前
記螺旋状電極に前記トナーの帯電電荷と同極性の電圧を
記録信号に応じて印加することにより、前記トナー担持
面上のトナーを前記トナー搬送体と前記共通電極間に給
送される記録材上に選択的に転移させることを特徴とす
る静電記録装置を提供することにより、達成される。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例について第１図乃至第３図に基づ
き詳細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例としての静電記録装置の内
部構成を示す模式的断面図である。同図において、１は
給紙カセットであり、表面処理されていない普通紙Ｐが
積載収納され、機体側方に挿脱自在に設置されている。

給紙カセット１の挿入方向先端部上方には、給紙ロール
１ａが矢印方向に駆動回転可能に配設されている。給紙
ロール１ａの給紙方向イにおける前方には、待機ロール
対２が配設されており、給紙ロール１ａにより繰り出さ
れた用紙Ｐの進行を一旦停止させて搬送姿勢を整えた後
、画像先端と同期をとって再給送する。本例の待機ロー
ル対２は、下方のロール２ｂ内にヒーター２Ｃを内蔵し
、転接する両ロール２ａ、２ｂ間で用紙を挟持搬送する
際に加熱して乾燥する。これにより、後述する印字工程
においてトナーの転移効率が向上する。尚、ヒーター２
Ｃは上方のロール２ａ内に内蔵してもよく、更に両ロー
ルに内蔵してもよい。また、待機ロール対２とは別個に
、乾爆用ロール或いは乾燥用ヒーターを設けてもよい。

待機ロール対２の用紙搬送方向に対して下流側には、除
電ブラシ３が配設されている。除電ブラシ３は、用紙搬
送経路の幅方向略全域に亘って延在せしめられており、
用紙幅全域にその先端を近接あるいは摺接させて帯電電
荷を除去する。これにより、その帯電電荷による印字の
際の悪影響を防止できる。尚、本例では、用紙の裏面（
画像が印字されない面）に除電ブラシ３を摺接させてい
るが、これに限らず、用紙の表面或いは両面に摺接させ
てもよい。

而して、除電ブラシ３の下流側には、用紙上に印字信号
に応じて画像を形成する印字部Ｈが配設されている。印
字部Ｈでは、信号電極体としてのスクリューボール４と
共通電極としての対向電極５が対向配置され、この電極
対向部Ｆをトナーが通過する様に、無端状のトナー搬送
体６が支持されている。電極対向部Ｆにおいては、印字
信号に応じて電界が形成され、この電界力によりトナー
搬送体６表面に担持されているトナーを対向電極５側へ
転移させる。スクリューポール４と対向電極５の構成及
びその印字動作については、後程詳細に説明する。

トナー搬送体６は、馬蹄形断面をなす半円筒体スリーブ
６ａの欠周部に誘電体フィルムから成る誘電体スリーブ
６ｂを固着してトナー搬送路となる周面が無端状に形成
され、誘電体スリーブ６ｂ部分が電極対向部Ｆに位置す
る状態で固設されている。トナー搬送体６の内部には、
スクリューポール４とマグネットロール７が、同軸状に
回転自在に設けられている。スクリューポール４とマグ
ネットロール７は、一体に回転させてもよく、又、夫々
独自に回転させてもよい。独自回転の場合、マグネット
ロール７の回転方向は、スクリューポール４に対し正逆
任意に設定できる。夫々の回転速度は、トナーを電極対
向部Ｆへ一様密度で搬送できる様に設定すればよい。本
例では、スクリューポール４とマグネットロール７が、
矢印ａで示す反時計回り方向に所定速度で一体に駆動回
転される。

トナー搬送体６の外側には、ハウジング８が囲繞され、
ハウジング８内には、本例では一成分磁性トナーｔが貯
留されている。ハウジング８の電極対向部Ｆに対応する
部分には、スリブ）８ａが穿設されている。磁性トナー
ｔは、マグネットロール７の磁力によりトナー搬送体６
の周表面に担持され、スクリューポール４及びマグネッ
トロール７の回転と共に、摩擦帯電しつつ時計回り方向
に搬送され、電極対向部Ｆに至る。

前述した待機ロール２と電極対向部２間には、上記ハウ
ジング８底部を利用した下搬送ガイド９ａと下搬送ガイ
ド９ｂにより、上下間隔が約１００μｍの用紙搬入路９
が形成されている。待機ロール２でタイミングを測って
給送される用紙Ｐは、用紙搬送路９を通って電極対向部
Ｆに至り、ここで印字信号に応じトナー搬送体６からス
リブ）８ａを通じてトナーの供給を受け、静電潜像を形
成せず直接トナー像が形成される。

印字部Ｈの下流側には、エアーサクシ日ン方式の搬送ベ
ルト１０が水平方向に張設されており、印字を終えた用
紙の裏面を吸引しつつその前方に設けられている定着器
１１に向けて搬送する。定着器１１は加熱ロールｌｌａ
と圧接ロールｌｌｂから成り、両ロール間に用紙を挟持
し搬送する際に熱定着する。定着を終えた用紙は、機外
に排出され図示しない排紙トレイ上に積載される。

以上の如く、本例の静電記録装置においては、用紙の給
紙から排紙に至る全用紙搬送経路が略ストレート状に形
成されている為、通紙動作が全般的に滑らかであり、印
字不良やジャム等の通紙不良が発生し難い。尚、用紙Ｐ
の長さが待機ロール２と定着器１１間の距離より長い場
合は、上記エアーサクシ８７式搬送ベルト１０を用いる
必要はなく、単に搬送ガイドを設けるだけでもよい。

ここで、第２図を用い、印字ヘッドを構成するセグメン
トポール４と対向電極５の構成について説明する。

スクリューポール４は、円筒状のベース４ａの周表面上
に、複数の本例では５本の線状電極４ｂ１〜４ｂ５が螺
旋状に敷設されてなり、矢印ａ方向（反時計回り方向）
に所定速度で回転される。各線状電極４ｂｎは、互いに
接触しない様に平行に敷設され、ベース４ａに対し１回
転弱だけ巻回されている。線状電極４ｂの敷設方法とし
ては、第１図に示す様にベース４ａ周表面に埋設するの
が耐摩耗性等の面で好ましい。その場合、線状電極４ｂ
の幅は可及的に狭い方が、電界形成状態が安定する。

ベース４ａの一方の端面には、各線状電極４ｂｎに給電
する為の５個の側端電極４ｃｌ〜４ｃ５が同心円状に敷
設され、各側端電極４ｃｎは夫々対応する線状電極４ｂ
ｎに電気接続されている。各側端電極４ｃｎには、５本
のシュー（不図示）を有する給電子４ｄが摺動接触せし
められている。

給電子４ｄには、５個のスイッチ４ｅｌ〜４ｅ５を介し
て、トナーの帯電電荷と同極性（本例では−）の高電圧
を印加可能な高圧電源４ｆが接続されており、印字信号
に応じて５個のスイッチ　４ｅｌ〜４ｅ５が開閉制御さ
れ、各線状電極４ｂｎに対し高圧電源４ｆにより一極性
の出力電圧が選択的に印加される。

一方、対向電極５は、平板状の固定電極５ａを中央にし
て、その両側部に夫々絶縁板５ｂ、５ｂを介して補助電
極５ｃ、５ｃが固着されて成り、長手方向がスクリュー
ポール４の軸方向に平行に延在する姿勢に支持され、各
電極の端面がスクリューポール４周面に対向した状態の
電極対向部Ｆが形成されている。そして、固定電極５ａ
は、トナーの帯電電荷と逆極性（本例では＋）のバイア
ス電圧を印加可能なバイアス電源５ｄに接続され、補助
電極５ｃ、５ｃは、共に上記線状電極印加用高圧電源４
ｆの一側端子に接続されている。

従って、印字信号に応じてスイッチ４ｅを開閉制御する
ことにより、各線状電極４ｂｎと固定電極５ａとの対向
部（交点）に電界が形成され、その電気力線（第１図に
破線で示す）に沿って、誘電体スリーブ６ｂ上の一極性
に帯電したトナーが、矢印す方向に搬送される用紙Ｐ上
に転移し、１ドツトが印字される。この場合、固定電極
５ａにトナーの帯電電荷と逆極性のバイアス電圧が印加
されている為、線状電極４ｂに高電圧を印加するだけの
場合に比べてより強い電界力が得られ、トナーを用紙Ｐ
上により迅速且つ強力に転移させることができる。又、
バイアス電源５ｄのバイアス電圧を上昇させることによ
り、その分、高圧電源４ｆの印加電圧を低く設定でき、
高圧電源４ｆとして簡易で安価なものを用いることがで
きる。

更に、固定電極５ａの両側に補助電極５　ｃ　ｒ５０を
並設して夫々に線状電極４ｂと同電位の高電圧が印加さ
れるから、線状電極４ｂと固定電極５ａ間に形成される
電気力線を絞り込み略直線状に形成する効果が得られる
。その結果、ドツトをシャープに形成でき、より鮮明な
画像を得ることが可能となる。尚、補助電極５Ｃを高圧
電源４ｆに共通接続せず、別個に一極性のバイアス電源
を設け、これに補助電極５Ｃを接続してもよい。

又、誘電体スリーブ６ｂを介して電圧を印加するから、
従来のマルチスタイラスプリンタの様に記録紙の電気抵
抗値によって電界の強さが変化する度合いが少なく、高
湿度環境下においても常に良好な印字品質を安定的に得
ることができる。加えて、除電ブラシ３により記録紙上
の不要な電荷も除去されているから、印字品質がより安
定する。

ここで、線状電極４ｂと固定電極５ａの位置関係につい
て第３図に基づき説明する。第３図は、線状電極４ｂを
展開した状態にて電極対向部Ｆをスクリューポール４の
上方より視た透視図である。

固定電極５ａの全長Ｌ８は、有効印字幅Ｌｓｕよりも若
干長く形成され、本例では有効印字領域Ｒｕの両端に夫
々同じ大きさの非印字領域Ｒ１が設定されている。この
様に非印字領域Ｒ１を設ければ、その走査時間を印字信
号の送信基準タイミング等に利用できる。固定電極５ａ
に対し、各線状電極４ｂｌ〜４ｂ５が夫々角度θ８ｐで
交差している。この場合、前述した様に各線状電極４ｂ
ｌ〜４ｂ５は夫々１回転弱巻回されているから、有効印
字幅Ｌ！ＩＬＩ内で固定電極５ａが１点でのみ交差し、
１本の線状電極４ｂで主走査１ラインを印字する。図中
矢印ａ方向にスクリューポール４が回転されるから、各
線状電極４ｂｌ〜４ｂ５は図中左から右へ移動し、夫々
併行して各主走査ラインを印字する。

本例では、３本の線状電極４ｂが同時に固定電極５ａと
交差し、３本のラインを併行して印字でき、その分印字
速度が速くなる。この場合、固定電極５ａの有効印字幅
ＬｓＵが、各線状電極４ｂｌ〜４ｂ５間の固定電極５ａ
方向間隔Ｗの３倍となっておれば、印字速度は１本の線
状電極で印字する場合の３倍となる。尚、右下がりの平
行線は、各印字ラインを示すものであり、ラインＬｎ及
びＬ　ｎｌは、各線状電極４ｂｎによる印字ラインを表
わしている。

第３図では、線状電極４ｇｌによりラインＬｌの最終ド
ラ）ＤＩの印字が終了し、同時に、線状電極４ｂ２及び
４ｂ３により、夫々ラインＬ２及びＬ３上のドラ）Ｄ２
及びＤ３の印字が終了した状態が示されている。ライン
　Ｌｌ’〜Ｌ５″及びラインＬ１〜Ｌ３の実線部は、夫
々印字が終了した部分であり、ラインＬｌ−Ｌ３の破線
部はこれから印字される部分を表している。ラインＬ＋
’では、Ｄｓが第１ドツトでＤ６が最終ドツトである。

各ラインＬｎ間の用紙進行方向間隔Ｖは、１ドツトサイ
ズと一致させる必要があるが、これは、各線状電極４ｂ
ｎが距離Ｗだけ移動する時間に用紙を１ドツトサイズ分
移動させることにより確保できる。

尚、本発明は上記の好適実施例に限定されるべきもので
はなく、本発明の技術的範囲において種々の変形が可能
であることは勿論である。例えば、線状電極４ｂは５本
に限らず、２乃至４本成るいは６本以上を設けてもよい
。この場合、線状電極４ｂの数を増す程、スクリューボ
ールの回転速度を上げないで印字速度をアップすること
ができる。

〔発明の効果〕

以上、詳細に説明した如く、本発明によれば、単一の共
通電極に対し印字信号が入力される複数の螺旋信号電極
を併行して交差対向させ、この電極対向部にトナーを一
様分布状態で供給することにより、静電潜像を形成しな
い簡単な画像形成プロセスにより普通紙上に直接情報記
録の可能な静電記録装置を容易に実現できる。この場合
、マルチスタイラスの様な複雑な構造の印字ヘッドを必
要とせず且つ現像器やクリーナ等の個々の画像形成プロ
セス部材を必要としないから、静電記録装置を安価に提
供することができる。

又、共通電極に、螺旋信号電極とで形成する電界の強さ
を増幅する極性のバイアス電圧を印加するから、トナー
の転移効率を上昇させ良好な画像を安定して得ることが
できると共に、信号用高圧電源として簡易で安価なもの
を使用できる。

更に、必要最少銀のトナーを用紙に転移させるだけであ
るから、トナーの消費効率が向上し、ランニングコスト
低減に寄与する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例としての静電記録装置の内部
構成を示した模式的断面図、第２図は上記静電記録装置
の印字部を示した斜視図、第３図は上記静電記録装置に
おける固定電極と線状電極の位置関係を示す展開平面図
である。 １・・・給紙カセット ２・・・待機ロール対 ３・・・除電ブラシ ４・・・スクリューボール ４ｂ（４ｂｎ）・・・線状電極（各線状電極）４ｃ（４
ｃｎ）・・・側端電極（各側端電極）４ｄ・・・給電子 ４ｅ・・・スイッチ ４ｆ・・・高圧電源 ５・・・対向電極 ５ａ・・・固定電極 ５ｃ・・・補助電極 ５ｄ・・・バイアス電圧源 ６・・・トナー搬送体 ６ｂ・・・誘電体スリーブ ７・・・マグネットロール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　トナーを表面に担持し所定経路に沿って搬送するトナ
   ー搬送体と、前記トナー搬送体のトナー担持面と逆側に
   回転可能に配設され、表面に複数の螺旋状電極が設けら
   れた信号電極体と、前記トナー搬送体のトナー担持面側
   に配設され、トナーの帯電電荷と逆極性の電圧が印加さ
   れた共通電極とを有し、前記螺旋状電極に前記トナーの
   帯電電荷と同極性の電圧を記録信号に応じて印加するこ
   とにより、前記トナー担持面上のトナーを前記トナー搬
   送体と前記共通電極間に給送される記録材上に選択的に
   転移させることを特徴とする静電記録装置。