JPH0211705Y2 - - Google Patents

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JPH0211705Y2
JPH0211705Y2 JP10588180U JP10588180U JPH0211705Y2 JP H0211705 Y2 JPH0211705 Y2 JP H0211705Y2 JP 10588180 U JP10588180 U JP 10588180U JP 10588180 U JP10588180 U JP 10588180U JP H0211705 Y2 JPH0211705 Y2 JP H0211705Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は特高あるいは高圧の多線交流(二相
3線式、三相3線式、三相4線式あるいはその他
の多数相の多数線式の交流を本件明細書中では多
線交流と呼ぶ)の配電線路に介設して使用される
ガス開閉器に関する。
近年、特高あるいは高圧の例えば三相配電線路
においては、六弗化硫黄ガス(SF6ガス)のすぐ
れた消弧性、絶縁性に着目したガス開閉器(遮断
器)が線路の区分用、分岐用として使用されてい
る。この場合、電極、消弧装置等三相を一括して
一つのケースに収納した一体形の構造のものが、
各相毎に別体のケースに収納した分離形構造に比
較してメンテナンス、価格、形状、重量等の点で
有利なため多く使用されている。しかしながら該
一体形構造のものは下記の点で不利である。つま
りこの種の開閉器は柱上等で使用されることが多
い為、雷等の異常電圧の影響を受け易く、希にで
はあるがケース内に異常電圧が侵入し地絡、相間
短絡事故が発生することがある。この場合特に三
相短絡は事故時に流れる電流が大きく、その大き
なアークエネルギーによつて電極、消弧装置、ブ
ツシング等に大きな損傷を与え、ついにはケース
の破損を招き二次的な公衆災害の原因となる。
本案は一体型構造のものであつても上記のよう
なケース内における相間短絡事故を防止して被害
(損傷)程度を最小限度に押さえることができる
ようにしたガス開閉器を提供することをその目的
とする。
以下本案の実施例(三例として三相ガス開閉
器)を示す図面について説明する。1は本体ケー
ス2及び蓋体ケース3よりなる接地された金属ケ
ースであり、両者は本体ケース2に対する電極、
消弧装置等の取付終了後、溶接によつて気密的に
接合される。4は溶接部を示す。尚このケース1
内には、本体ケース2の底面2bの一部に備えら
れたガス充填口26を介して消弧性ガスが充填封
入されている。(充填口26はガス充填後封止さ
れている。)またこの金属ケース1には三つの電
路の開閉を行なう為の開閉機構及びそれらに付設
の消弧装置が内蔵されている。次にそれらについ
て説明する。本体ケース2の側面2aにはブツシ
ング5を貫装し、その中心には先端に棒状の固定
電極6を設けた中心導体7を備え、その先端の固
定電極間を離間して軸線上に対向させている。8
は固定電極6の外周面に摺動自在に嵌挿した筒状
の可動電極であり、消弧装置の可動ピストン9と
一体にその中心に取付けられており、後述の操作
ハンドルによつて操作されると同ピストンと共に
摺動し、電源側(イ)の固定電極6に対し接続あるい
は離脱して電路の開閉を行なう。なお、可動電極
8は負荷側(ロ)の固定電極6に対しては常に接続状
態にある。10は負荷側(ロ)のブツシングに固定し
たシリンダーであり、可動ピストン9はこの外周
にピストンリング11を介して摺動可能に密嵌さ
れている。なお、上記シリンダー10、ピストン
9及びノズル12等の消弧装置の構成部材は耐ア
ーク性を有する絶縁部材、例えば無機質材料配合
のエポキシ樹脂を使用する。13は可動ピストン
の外周に固定リング14によつて前後より締着固
定した支持金具であり、連結板15の一端に軸着
される。16は連動軸17に一体に固着された駆
動板でありその端部をピン18によつて連結板1
5に軸着している。19は連動軸17に一体に固
着した動作板であり、他端をベローズ20の伝達
軸21にピン22によつて軸着している。なお、
ベローズの伝達軸21は操作ハンドル23に連結
されており、ハンドルの開閉操作(矢印方向への
傾動)によつて上下に運動し、この運動が動作板
を介して連動軸を回転させるよう周知の如く構成
されている。25は連動軸の両端を回転自在に支
持する軸受であり本体ケースの側面に固着してあ
る。そして上記各部材は、図に示される投入状態
において各電路を開放しようとする場合、操作ハ
ンドル23を「切」方向に操作すればベローズの
操作軸21−動作軸19−連動軸17−駆動板1
6−支持金具13−可動ピストン9を経てこれと
一体の可動電極8が第2図において上方向へ後退
し、各電路は一斎に開放され、またこれと同時
に、ケース1内に充填されている消弧性ガスがシ
リンダー10、可動ピストン9からノズル12を
介して吹き出され、固定電極6と可動電極8との
間に生ずるアークを吹き消すように周知の如く構
成してある。
次に27は接地金属板で、ケース1内において
前記各電路の開閉用の電極相互間の図示される二
箇所に配設されて、夫々各電路の開閉用の電極が
存置された空間を相互に区画している。またこの
接地金属板27は本体ケース2の側面2a及び底
面2bに電気的及び機械的に一体状態に固定して
ある。28は消弧性ガスを流通させ得るようにし
た第1の流通孔で、図示される如く上記各空間に
ある開閉用の電極(固定電極6及び可動電極8)
相互を結ぶ線よりも遠く下方へ離間した隅部に設
けられている。29,30は流通孔28に対向し
て置かれたそらせ板で、流通孔28との間隔は数
mmのわずかなものにして、ガスが流通孔28を介
して直線的に移動することを阻止するようにして
ある。31は第2の流通孔を示し、第1の流通孔
28とは反対に上記の線から遠く上方へ離間した
隅部に設けてある。この流通孔31は第5図に明
示される如く、接地金属板27の一部に形成した
凹部32及び接地金属板27にビスナツト等の止
付具34で止付けられた閉塞板33の凹部35
と、連動軸17との間のすき間をもつて構成して
ある。36,37は連動軸17に固定した鍔状の
そらせ板で、前記そらせ板29,30と同様の目
的で用いられている。尚上記流通孔、そらせ板等
は他の電路を区画する接地金属板についても同様
に構成されている。
上記構成のものにあつては、ブツシング5を貫
通する中心導体7を介して開閉機構の充電部(固
定電極6あるいは可動電極8等)に異常高電圧
(雷インパルス電圧)の侵入があつた場合、隣接
相の充電部どうしで閃絡する云わゆる相間短絡に
移行する前に、充電部(電極)とそれに隣接する
接地金属板27あるいはケース1との間の地絡が
先行して起こる。このため各電極その他の部材は
地絡電極という比較的小さな電流及びこれに伴な
うアークの影響を受けるだけで済み、損傷を著し
く軽減できる。またこの場合、アーク等の導電性
ガスは接地金属板によつて隣接相への急激な拡散
が防止されるため、上記異相間短絡の防止は勿論
のこと、種々の絶縁物に対し導電性粒子が附着し
ておこる絶縁耐力の低下をも防止できる。
以上のようにこの考案にあつては、一つの金属
ケース1内に多線交流における各電路の電流を
夫々開閉するようにした複数組の開閉用の電極及
びそれらの電極に付設した複数の消弧装置を納め
ているから、各相電路毎に別体のケースに収納し
た分離形構造に比較してその形状を小型化できま
た重量も軽くすることができ、例えばこれを装柱
したりあるいはその為に運搬したりする場合にそ
れらの作業を楽に行なうことのできる効果があ
る。またこのような構造のものは価格面でも安価
となる経済面がある。
しかも上記の如く一つの金属ケース1内に複数
の電路用の開閉用電極を納めたものであつても、
ケース1内においてはそれらの電極相互間に接地
金属板27を配置して上記各電極が存置された空
間を相互に区画し、上記電極相互を電気的に遮蔽
しているから、この開閉器の使用状態において雷
等による異常高電圧が一つの電路の上記電極に侵
入した場合には、その電極とケース1あるいは上
記接地金属板27との間において、一般に比較的
小さい電流を伴なうのみの地絡を生じさせること
ができて、大電流の流れる電路間短絡事故の発生
を防止できる特長がある。このことは前記種々の
部材の破壊による公衆災害の発生を防止するに役
立つ効果がある。
更に本考案は上記のように一つの金属ケース1
の中に複数組の電極及び消弧装置を納め、しかも
各電路用の電極が存置された空間を接地金属板2
7によつて相互に区画したものであつても、その
接地金属板27にはガス流通用の流通孔を備えさ
せているから、この開閉器を工場から出荷するに
当たつてケース1内に消弧性ガスを充填する場合
には、ケース1に備えさせる一箇所のガス充填口
から上記の相互に区画された空間のうちの中央の
空間へ向けてガスを送り込むだけで、各接地金属
板27の各流通孔28を通して全ての空間にガス
を同様の状態に充填することができ、ガス充填作
業を作業性良く行ない得る効果がある。
しかも上記中空の空間からその両側の空間へ上
記各流通孔28を通して消弧性ガスが夫々個別に
入る場合、各流弾孔28は一室分の消弧性ガスを
通すのみでよいからその流通孔28を比較的小さ
く形成できる特長がある。この流通孔28の孔の
大きさを小さくできるということは、各空間にあ
る電極相互の前述の如き電気的遮蔽効果が流通孔
28を通して破れるという弊害を防止できる効果
がある。
しかもそのように流通孔28の大きさを小さく
形成しても、上記の如く流通孔28を通して両側
の空間に消弧性ガスを充填する場合、各金属板2
7の各流通孔28は上記の如く夫々両側の各一室
分のガスを同時並行的に通すから、それらの流通
孔28を通して比較的短時間で両側の空間にもガ
ス充填ができるというガス充填作業上の効果があ
る。
しかも上記の如くガスが流通し得るようにした
ものであつても、その流通孔は相互に区画された
空間内の電極相互を結ぶ線よりも遠く離れた隅部
に備えさせているから、前記電極相互の電気的遮
蔽効果にはいささかの弊害をもたらすことがない
特長がある。更にその上、上記の如く接地金属板
27に流通孔28を設けたものであつても、上記
の如く電極とケース1又は接地金属板27との間
で地絡が生じた場合、その地絡のアークに伴う導
電性ガスが流通孔28を通つて他の空間に急激に
拡散することをそらせ板29,30によつて防止
できる特長がある。即ち、導電性ガスは地絡の生
じた空間から例えばそらせ板30と接地金属板2
7との間の狭い間隙に入り、そこを通つて流通孔
28に向かい、流通孔28を通つて接地金属板2
7と次のそらせ板29との間の狭い間隙に入り、
そこを通つて隣の空間へ入らねばならず、その急
激な拡散は確実に防止される特長がある。その結
果上記の如き相間短絡の防止効果を確実に維持で
きる特長がある。
更に本考案のガス開閉器にあつては、2枚の接
地金属板27がいずれも金属ケース1の側面2a
及び底面2bに機械的に一体状態に固定されてい
るから、運搬や設置の為の取扱いの場合、上記金
属板27がケース1を補強してその変形を防止す
る特長がある。このことは開閉用電極の位置を安
定に維持してその開閉動作の円滑性を維持できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本願の実施例を示すもので、第1図はガ
ス開閉器の一部破断正面図、第2図は蓋体ケース
を除去し、しかも接地金属板を連動軸の軸線位置
で断面すると共に可動電極及び消弧装置を固定電
極の軸線位置で断面した要部平面図、第3図は
−線断面図、第4図は−線断面図、第5図
は第2の流通孔を示す部分斜視図。 1……金属ケース、6……固定電極、8……可
動電極、27……接地金属板、28,31……流
通孔、29,30,36,37……そらせ板。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 接地された金属ケース内には、三相交流の各電
    路の電流を夫々開閉し得るようにした3組の開閉
    用の電極を並設すると共に、上記各組の開閉用の
    電極には消弧性ガスを吹き付けて上記開閉用の電
    極による電流解放時のアークを吹き消すようにし
    た消弧装置を夫々付設し、更に上記金属ケース内
    には金属ケースの一部に備えさせたガス充填口を
    介して送り込まれた消弧性ガスを充填しているガ
    ス開閉器において、上記ケース内において中央の
    開閉用の電極とその左右の開閉用の電極との夫々
    の間には、夫々隣接する電極相互を電気的に遮蔽
    する為の接地金属板を、上記ケース内の空間がそ
    れらの接地金属板によつて夫々各組の開閉用の電
    極が個別に位置する三つの空間に区画される状態
    に配設し、しかも上記各接地金属板は上記金属ケ
    ースの側面及び底面に機械的に一体状態に固定
    し、更に、上記接地金属板において、上記相互に
    区画された夫々の空間にある上記の電極相互を結
    ぶ線よりも遠く離れた隅部には、上記の相互に区
    画された空間相互間において消弧性ガスを流通さ
    せる為の流通孔を備えさせ、更に上記各接地金属
    板の各両側において夫々上記流通孔と対向する
    夫々の位置には、そらせ板を、夫々接地金属板に
    対しわずかな間隔を隔てて夫々重合的に配設し、
    更に上記ガス充填口は、上記金属ケースにおいて
    上記三つの空間のうちの中央の空間を囲む部分に
    設けたことを特徴とするガス開閉器。
JP10588180U 1980-07-25 1980-07-25 Expired JPH0211705Y2 (ja)

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JPS5729036U JPS5729036U (ja) 1982-02-16
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