JPH0211479B2 - - Google Patents

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JPH0211479B2
JPH0211479B2 JP56012706A JP1270681A JPH0211479B2 JP H0211479 B2 JPH0211479 B2 JP H0211479B2 JP 56012706 A JP56012706 A JP 56012706A JP 1270681 A JP1270681 A JP 1270681A JP H0211479 B2 JPH0211479 B2 JP H0211479B2
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JP
Japan
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output
wire
controller
azimuth
pressure
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JP56012706A
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English (en)
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JPS57126780A (en
Inventor
Noryuki Akasaka
Shigemi Mimori
Hiroshi Shimada
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP1270681A priority Critical patent/JPS57126780A/ja
Publication of JPS57126780A publication Critical patent/JPS57126780A/ja
Publication of JPH0211479B2 publication Critical patent/JPH0211479B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66DCAPSTANS; WINCHES; TACKLES, e.g. PULLEY BLOCKS; HOISTS
    • B66D1/00Rope, cable, or chain winding mechanisms; Capstans
    • B66D1/28Other constructional details
    • B66D1/40Control devices
    • B66D1/42Control devices non-automatic
    • B66D1/44Control devices non-automatic pneumatic of hydraulic

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Control And Safety Of Cranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は作業台船の位置制御装置に関する。
最近の海洋土木作業には従来考えられなかつた
作業の精度および作業能率の向上が要求されてい
る。例えば、海洋構造物を建設するに先立ち、構
造物の基礎固めのため、また海洋の埋立てに先立
ち、海底の軟弱地盤を改良する作業が行なわれ
る。この改良作業は通常作業台船を使つて行なわ
れる。作業台船は多数のインペラを具えた撹拌機
を海底土質中に降しながらインペラを回転させて
海底土砂を撹拌し地盤の改良深さに達した後、撹
拌機を引き上げながらセメントを注入して撹拌機
の回転インペラにより海底土砂とセメントを十分
混合して海底地盤を固化し軟弱地盤を改良する。
したがつて作業台船が撹拌機により地盤改良作業
中は、作業台船は位置を変えることは許されず、
作業台船が風、波、潮流などによりその位置を大
きく変えた場合は海底土質の中に降されている撹
拌機を損傷させることになる。そのため作業台船
は多数のワイヤにより係留され、風、波、潮流な
どの外乱力によつて位置を変えないようにしてい
る。ワイヤはアンカにより海底に固定され作業台
船が受ける外乱力に対抗するためにワイヤには作
業台船上のウインチにより強い張力が掛けられて
いる。さらに撹拌機の1回の昇降により改良され
る地盤面積は数m2に過ぎず、隣接する海底地盤の
改良のためには作業台船を移動させて改良された
海底地盤に3〜5cm重なるように撹拌機を降ろし
て次の地盤改良作業に入る必要がある。したがつ
て作業台船の位置は1cm以下の精度で正確に計測
されなければならない。また地盤改良作業中に海
底土質中に降ろされている撹拌機に不当な力が作
用しないためには数10mの水深の海域では作業台
船の位置変動は±10cm以下でなければならない。
このように最近の海洋土木作業には従来考えられ
なかつた作業の精度が要求されていると同時に1
回の海底地盤改良作業が1〜2時間も要すること
から広大な海底の地盤改良作業では作業能率の向
上が切実なものとなる。
第1図は従来行なわれている作業台船を定位置
に保持するためのワイヤによる係留の様子と作業
台船の位置を検出する様子を平面図で示し、第2
図は作業台線の海底地盤改良作業中の正面図であ
る。
作業台船1はやぐら2の中に撹拌機3を格納し
ており、海底地盤4を改良する作業に際しては、
第2図に示すように、撹拌機3を海底地盤4の中
に降ろしていく作業台船1は多数のワイヤ5(第
1図では8本のワイヤ)によつて係留され、ワイ
ヤ5はアンカ6により海底に一端を固定されてい
る。ワイヤ5にはウインチ7により大きな張力が
掛けられ、作業台船1が受ける風、波、潮流など
の外乱力によつて作業台船1が動かないようにし
ている。
作業台船1の位置および方位は作業台船1上に
置かれた3台の光波距離計又は電波距離計8,
9,10により陸地11に設けられた2つの基準
点およびと光波距離計8,9,10との間の
距離l1、l2およびl3を測定することにより設定さ
れる。距離l1、l2、l3の測定により作業台船1の
位置および方位を決める計算法については後述す
る。光波距離計8,9は基準点との距離l1、l2
をそれぞれ測定し、光波距離計10は基準点と
の距離l3を測定する。光波距離計の原理はまず光
を強弱の波に変調し、この光波を光波距離計は発
射し、測定距離の間を往復させる。光波距離計の
射出光が測定距離間を往復できるように距離測定
地点に反射鏡を設置する。光波距離計は射出光と
反射鏡で反射されてきた入射光との位相関係から
測定距離を知ることができる。光波距離計はすで
に製品化されており、詳細な原理説明は省略す
る。基準点には光波距離計8に対する反射鏡1
2および光波距離計9に対する反射鏡13が設置
されており、基準点には光波距離計10に対す
る反射鏡14が設置されている。
距離l1、l2、l3の測定により作業台船1の位置
および方位を求める計算法を説明する。第3図に
示すように、陸地11の基準点およびを結ぶ
直線をx軸、x軸と垂直にy軸をとりx、y軸の
原点を基準点とする。光波距離計8,9,10
は一直線上にあるものとし、それぞれ第3図の
A、B、C点で表わす。したがつて線分は長
さl1、線分は長さl2、線分は長さl3とな
る。作業台船1の位置を撹拌機3の中心P点で代
表させる。作業台船1の位置を求めるに先立ち、
基準点、間の距離L1、光波距離計10とP
点間の距離L2、光波距離計8,10間の距離L3
光波距離計9,10間の距離L4および直線ABC
と直線PCとのなす角度を測定しておく。第3
図のx、y座標で作業台船1の位置P点の座標
(X、Y)を求めるためにP点よりy軸に平行に
点線を引き、C点よりx軸に平行に点線を引き、
2つの点線の交点をP′点とする。∠CI=α、
∠BCI=γとし線分の長さをl4とするとP点の
位置座標(X、Y)は次式で求められる。
X=l4cosα−L2cos(−α+γ) Y=l4sinα+L2sin(−α+γ) }(1) ここで∠P′CA=α−γになることを使つてい
る。(1)式の未知数l4、α、γを求める。三角形
ACIに余弦定理を適用する。
L2 3+l2 4−l2 1=2L3l4cosγ (2) 三角形BCIに余弦定理を適用する。
L2 4+l2 4−l2 2=2L4l4cosγ (3) (2)(3)式より (L2 3+l2 4−l2 1)/L3=(L2 4+l2 4−l2 2
)/L4=2l4cosγ(4) (4)式より l4=√3 4+(3 2 24 2 1)(34)(5
) 三角形CIに余弦定理を適用することにより α=cos-1{(l2 4+L2 1−l2 3)/2l4L1)} (6) (2)式より γ=cos-1{(L2 3+l2 4−l2 1)/(2L3l4)}(7) (5)、(6)、(7)式より未知数l4、α、γがそれぞれ
求められたので(1)式より作業台船1の位置が求ま
る。また作業台船1の方位角Ψを第3図に示すよ
うに直線ABCとx軸とのなす角Ψとすれば方位
角Ψは次式より求まる。
Ψ=α−γ (8) 以上より3台の光波距離計8,9,10より陸
地11の2つの基準点およびとの3つの距離
l1、l2、l3を測定することにより作業台船1の位
置座標X、Yおよび方位角Ψを求めることができ
る。なお光波距離計又は電波距離計の精度は±
(5mm+10-5D)(D:測定距離(mm))で通常の
海洋土木作業には十分使用できる。
作業者は作業台船1を絶えず所定の位置と方位
に保持する必要があるため、作業台船1の位置座
標X、Yおよび方位角Ψを監視しながら多数のウ
インチ7を同時に操作し、ワイヤ5の繰り出し繰
り込み操作を連続的に行なわなければならない。
第4図はウインチの駆動に油圧動力を使用した場
合の1台のウインチについての操縦装置を示す。
以下に装置の符号と部材を示すと、01はウイン
チ弁レバー、02は制御モータ、03はウインチ
弁、04はポンプ、05は第1の逆止弁、06は
油圧モータ、07は減速ギヤ、08はウインチド
ラム、09はワイヤ、010はタンク、011は
カウンタバランス弁、012は絞り、013は低
吐出定圧力ポンプ、014は第2の逆止弁、01
5はリリーフ弁である。
第4図のウインチ操縦装置は1台のウインチ毎
に独立しており、作業者はウインチ弁レバー01
の傾斜角を操作することにより制御モータ02が
作動してウインチ弁03の開度を変え、ウインチ
弁03は油量を制御する流量制御弁の作用を行な
うと同時に油の流れる方向の切換も行なう。ウイ
ンチ弁03が左動した場合、ウインチ弁03によ
り所定の油量に制御されたポンプ04からの油は
A配管路に入り第1の逆止弁05を通つて油圧モ
ータ06に入り油圧モータ06にトルクを与え
る。油圧モータ06からのトルクは減速ギヤ07
により増大されてウインチドラム08に伝えられ
ワイヤ09より受ける逆トルクに対抗してウイン
チドラム08を所定の回転数で回転させワイヤ0
9の繰り込みを行なう。油圧モータ06を通つた
油はB配管路を通つてウインチ弁03を通過後タ
ンク010に戻る。
次にウインチ弁03が右動した場合、ウインチ
弁03により所定の油量に制御されたポンプ04
からの油はB配管路に入り油圧モータ06にワイ
ヤ繰り込みの場合とは逆のトルクすなわちワイヤ
を繰り出そうとするトルクを与える。油圧モータ
06にはワイヤ張力により減速ギヤ07を介して
常にワイヤを繰り出そうとするトルクが働いてい
るため油圧モータ06は急速に回転してワイヤを
繰り出そうとする。油圧モータ06の急速な回転
上昇はB配管路の急速な圧力降下を生じキヤビテ
ーシヨンが発生する危険が生じる。このため油圧
モータ06がワイヤ繰り出し操作をするときに急
速な回転を防止するのがカウンタバランス弁01
1と絞り012である。カウンタバランス弁01
1はB配管路の圧力を検出し、絞り012により
開度が変えられる。B配管路の圧力が上昇すると
カウンタバランス弁011は開けられ、B配管路
の圧力が降下するとカウンタバランス弁011は
閉じられる。したがつてウインチ弁03により油
がB配管路に送られて油圧モータ06が適度の回
転数でワイヤを繰り出す場合はB配管路の圧力は
急速な圧力降下を生じないため適度の圧力が保持
され絞り012によりカウンタバランス弁011
は開けられ、油圧モータ06を通過した油はカウ
ンタバランス弁011を通つてタンク010に戻
る。このとき油は第1の逆止弁05は通れない。
しかし油圧モータ06の回転数が急速に上昇する
につれてB配管路の圧力は急速に降下しキヤビテ
ーシヨンの発生する危険が生じる。そのためB配
管路の圧力が降下すると油圧モータ06の急速な
回転上昇を抑えるため絞り012によりカウンタ
バランス弁011は閉じられ、油圧モータ06の
C配管路の圧力が上昇し、油圧モータ06のブレ
ーキトルクが働いて油圧モータ06の回転上昇は
抑えられる。このようにカウンタバランス弁01
1はワイヤを繰り出す場合にも油圧モータ06に
ブレーキトルクを掛けてワイヤを適度な速度で繰
り出す役目を果たす。ワイヤ操作終了後はウイン
チ弁03の開度はウインチ弁レバー01の操作に
より中立状態となり、中立状態近傍の開度ではウ
インチ弁03からの油量は零になる。第5図はウ
インチ弁03の弁開度と油量の関係を示す。
しかし一般に油圧モータ06には油のもれが生
じるため油圧モータ06のC配管路の圧力は降下
しワイヤが自然に繰り出される危険がある。その
ため油圧モータ06のC配管路に絶えず油のもれ
分を補う必要があり、油は低吐出定圧力ポンプ0
13から第2の逆止弁014を通して補充されて
いる。リリーフ弁015はこの補充された油によ
り油圧モータ06のC配管路の圧力が不当に高く
なり過ぎないように油を逃す役割を果たしてい
る。一般にはワイヤの繰り出し防止のためにウイ
ンチドラムに機械式ブレーキが装備されている。
このように、海洋土木作業を行なう作業台船は
通常、第1図に示すように6本〜8本のワイヤに
よつて係留されているので風、波、潮流などの外
乱力を受ける作業台船の中で1人の作業者が作業
台船の位置と方位角を監視しつつ、6〜8台のウ
インチのレバーを同時に操作し作業台船を決めら
れた位置と方位角に絶えず保ち続けることはかな
りの熟練を要し多数のウインチの操作の是正の繰
り返しによつて位置および方位角の保持を行なつ
ていかなければならないから、このような従来の
位置制御装置では未熟練者ならずとも労力負担が
大きく作業能率が低下し安全性も低下する。
そこで、作業台船1に作用する外乱力(風、
波、潮流などの気象、海象状態によるもの)の変
化を検出し、その検出信号に基づいて、上記作業
台船1を所定の位置に保持すべく、比例(P)+
微分(D)要素によるフイードバツク制御をウインチ
に対して行ない、ワイヤの張力を制御するように
した自動制御手段も考えられている。しかしなが
ら、このような自動制御手段では、外乱力を検出
する必要があるが、このような外乱力の検出は極
めて難しく、その検出値に大きな誤差が含まれて
いるため、作業台船1の位置保持制御を安定して
高い精度で行なうのは困難である。
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたも
ので、作業台船の位置および方位を高精度で所望
の値に自動的に制御し作業者の労力を軽減する作
業台船の位置制御装置を提供することを目的とす
る。
そのために本発明は、係留索を巻回する複数の
ウインチドラム駆動用油圧モータを電気油圧サー
ボ弁により制御することにより作業台船の位置を
一定に保つようにした作業台船の位置制御装置に
おいて、あらかじめ設定された空間固定座標系に
おける作業台船の位置座標xs、ysを設定する位置
設定器100と、上記作業台船の方位Ψsを設定
する方位設定器101と、上記作業台船の位置座
標x、yおよび方位Ψを出力する位置方位検出器
102と、上記位置設定器100の設定値xsと上
記位置方位検出器102の出力xを入力する第1
の減算器103と、上記位置設定器100の出力
ysと上記位置方位検出器102の出力yを入力す
る第2の減算器104と、上記方位設定器101
の出力Ψsと上記位置方位検出器102の出力Ψ
を入力する第3の減算器105と、上記第1およ
び第2の減算器103,104の出力と上記方位
設定器101の出力Ψsを入力して設定方位方向
の位置偏差Δx0と設定方位に直角方向の位置偏差
Δy0を出力する位置偏差変換器106と、同位置
偏差変換器106からの位置偏差信号Δx0を入力
する第1のPID制御器107または第1のPD制
御器と、上記位置偏差変換器106からの位置偏
差信号Δy0を入力する第2のPID制御器108ま
たは第2のPD制御器と、上記第3の減算器10
5からの方位偏差信号ΔΨを入力する第3のPID
制御器109または第3のPD制御器と、上記の
第1、第2および第3のPID制御器107〜10
9またはPD制御器からの出力を入力とする第1
の加算器110とをそなえ、上記係留索の繰り出
しおよび繰り込み操作を制御する第1の制御系
と、上記係留索の張力を保持制御する第2の制御
系とが設けられ、上記第1の制御系が、上記第1
の加算器110からの出力を入力する微分器11
1と、同微分器111からの出力を入力し、上記
電気油圧サーボ弁へ第1の制御信号を出力する速
度設定器112とをそなえて構成されるととも
に、上記第2の制御系が上記第1の加算器110
からの出力を入力する圧力設定器113と、上記
係留索を繰り込むときに油量が送られる上記ウイ
ンチドラム駆動用油圧モータの配管圧力を検出す
る圧力検出器114と、上記圧力設定器113の
出力と上記圧力検出器114の出力を入力する第
4の減算器115と、同第4の減算器115の出
力を入力し、上記電気油圧サーボ弁へ第2の制御
信号を出力するPI制御器116とをそなえて構
成されるとともに、上記速度設定器112の出力
とPI制御器116の出力を入力し、第1の制御
信号と第2の制御信号の和を上記電気油圧サーボ
弁に出力する第2の加算器117とをそなえて構
成されていることを特徴とする。
まず、風、波、潮流などの外乱に対して係留ワ
イヤの繰り出し繰り込み操作によつて作業台船を
所定の位置に保つことができる本発明の原理を説
明する。
第6図に示すように海底面をx軸、海底面に垂
直にZ軸、原点を0点、海域の水深をhとし、十
分長いワイヤの一端はD点で水平力T0で引張ら
れているとし、ワイヤはE点で海底面より離れる
とする。E点より先のワイヤは海底面に接してお
り、その先端はアンカにより海底に固定されてい
るとする。E点のx座標をx0とし、ワイヤ上の点
の位置はD点からワイヤに沿つて測つた距離sで
表わす。
D点からsの距離にする長さΔsの微少部分に
ついて考えると、微少部分Δsに働く張力T(ベク
トルとして扱う)の合力は T(s+Δs)−T(s)=dT/dsΔs (9) Δsに働く外力F(ベクトルとして扱う)は自重
によるもので、長さΔsに比例すると考えられる
から(9)式より dT/ds+F=0 (10) となる。外力として重力のみを考えるとFx=0、
Fz=−wとなり(10)式より dTx/ds=0 dTz/ds−w=0 (11) となる。wはワイヤの単位長さ当りの重量であ
る。
張力の大きさをTとすると張力はワイヤの接線
方向にあるから T=√2 x2 z Tx=Tdx/ds Tz=Tdz/ds (12) (11)式より Tx=T0 Tz=w(s−s0) (13) T0、s0は積分定数でs0はTz=0となる位置まで
のワイヤの長さである。T0は水平張力を表わし、
カテナリ解ではワイヤの各点で水平張力は一定と
なる。
(12)、(13)式より Tdx/ds=T0 Tdz/ds=w(s−s0) T=T0√1+2(−02 α=w/T0 }(14) (14)式より (15)式を積分すると x−x0=1/αsin h-1α(s−s0) s−s0=1/αsin hα(x−x0) }(16) (14)、(16)式より dz/dx=α(s−s0)=sin hα(x−x0) (17) (17)式を積分すると Z−Z0=1/α{cos hα(x−x0)−1} (18) (x=x0でZ=Z0とする) 第6図に示すようにワイヤはE点で海底に接す
るからE点ではdz/dx=0となり、(17)式よりE 点では s=s0、x=x0 (19) となる。E点(x=x0)ではZ=0であるから
(18)式より Z0=0 (20) したがつて(18)式よりワイヤのカテナリ解は
次のようになる。
Z=1/α{cos hα(x−x0)−1} (21) D点ではx=0でZ=hであるから(21)式よ
り次式が成立ち、水平張力T0が決まるとx0が定
まる。
h=1/α(cos hαx0−1) (22) 張力Tは(14)(17)式より次のようになる。
T=T0cos hα(x−x0) (23) (17)、(21)式よりZとsの関係が得られる。
(αZ+1)2−α2(S−S02=1 (24) (24)式でs=0でZ=hを代入すると次式が
得られ、水平張力T0と立上りワイヤ長さs0の関
係がえられる。
α2h2+2αh=α2s2 0 (25) 次にワイヤの着力点D点が移動したときの水平
張力T0の変化量を調べる。これは作業台船が外
乱力により移動したときにワイヤから受ける反力
すなわち水平張力T0の変化量を調べることに相
当する。
第7図に示すように着力点D点を左に水平に着
力点D′点までΔXだけ移動させたとする。このと
きワイヤの接地点E点はE′点までΔx0だけ移動し
たとする。このときの立上り長さ′′をs0+Δs0
とする。ワイヤDEと海底に接しているワイヤ
EE′の長さの和はワイヤD′E′の長さに等しいから
次式が成立つ。
+′=s0+Δx0=s0+Δs0=′
′(26) したがつて Δs0=Δx0 (27) 次に着力点から接地点までの距離をLとする
と、その変化量ΔLは ΔL=x0+Δx0+Δx−x0=Δx0+Δx (28) (27)、(28)式より ΔL=ΔS0+Δx (28)′ (28)′式より Δx=ΔL−Δs0 (29) 着力点の移動量Δxに対する水平張力の変化量
ΔT0は次式で定義されるワイヤのバネ定数kより
求めることができる。
k=ΔT0/Δx=dT0/dx (30) (29)、(30)式より k=1/dx/dT0=1/dL/dT0−ds0/dT0 (31) 着力点から接地点までの距離Lと水平張力T0
との関係は(22)式より次のようになる。
w/T0h=cos hw/T0L−1 (32) (32)式より dL/dT0=(Lsin hW/T0L−h)/T0sin hW/T0
(33) (25)式より h2+2T0/wh=s2 0 (34) (34)式より ds0/dT0=h/ws0 (35) (17)式でx=0でs=0を代入すると次式が
得られる。
w/T0s0=sin hw/T0L (36) (33)、(36)式より dL/dT0=LW/T0s0−h/T0W/T0s0=W/T0Ls0−h
/ws0(37) (31)、(35)、(37)式より k=1/W/T0Ls0―h/Ws0−h/Ws0=s0/Ls0/T0
2h/W(38) (34)式より s2O−h2/T0=2h/w (39) (38)、(39)式より着力点の移動に対する水平
張力のバネ定数kは k=s0T0/h2+Ls0−s20 (40) 次にワイヤを着力点D点でΔsだけ繰り込んだ
とする(第8図参照)。このときワイヤの接地点
E点はE′点に移動し、ワイヤの伸びは考えないか
ら次式が成立つ。
s0+Δx0=Δs+s0+Δs0 (41) したがつて Δs=Δx0−Δs0 (42) 着力点から接地点までの距離Lの変化量ΔLは ΔL=Δx0 (43) となる。したがつて(42)、(43)式より次式が成
立つ。
Δs=ΔL−Δs0 (44) ワイヤの繰り込みに対するバネ定数kは次のよ
うになる。
k=dT0/ds=1/ds/dT0=1/dL/dT0−ds0/dT0
(45) (45)式の右辺は(31)式の右辺に等しいから
ワイヤの繰り出し繰り込み操作に対するバネ定数
はワイヤの着力点の移動に対するバネ定数と等し
くなりバネ定数は(40)式より求められる。水深
hの海域でワイヤが水平張力T0で張られると
(25)式より立上りワイヤの長さs0が決まり着力
点から接地点までの距離Lは(22)式よりx0とし
て求まる。したがつて(40)式のバネ定数kは水
平張力T0の関数となる。
以上より係留ワイヤは水平張力T0で決まるバ
ネ定数kをもつ一種のバネと考えられるので第9
図に示すように左右2本づつのワイヤで係留され
た作業台船は第10図に示すような質量とバネか
らなる力学系と等価と考えられる。
次に外乱に対して係留ワイヤを操作することに
より作業台船を所定の位置に保つことができるこ
とを明らかにする。第9図に示すように左右2本
づつのワイヤで係留される作業台船の定位置保持
制御を考える。作業台船の運動方程式は次のよう
になる。ここでは簡単のためx軸方向の一次元運
動を考える。
(m+mx)u=F1+F2+XA (46) x〓=u (47) F1=2k0(l1−x)=k(l1−x) F2=−2k0(l2+x)=−k(l2+x) }(48) ここで m、mx;作業台船の質量および付加質量Kgm
-1sec2 u;作業台船速度m/s x;作業台船位置m(第9図で作業台船の設定位
置0点をx軸の原点とする) F1;右側ワイヤの2本分の係留反力Kg F2;左側ワイヤの2本分の係留反力Kg XA;外乱力 k0;ワイヤ1本当りのバネ定数Kg/m k;ワイヤ2本分の等価バネ定数Kg/m k=
2k l1;右側ワイヤの繰り込み量m(繰り込みを正、
繰り出しを負とする) l2;左側ワイヤの繰り込み量m 第10図に示すように作業台船が変位xを生じ
たときにワイヤに要求される繰り込み量l1d、l2d
は変位xを入力とするPID制御器の出力とする。
すなわち l1d=−(Kpx+KI∫xdt+KDdx/dt) (49) l2d=−l1d (50) ここで l1d;右側ワイヤの要求繰り込み量m l2d;左側ワイヤの要求繰り込み量m Kp、KI、KD;PID(比例+積分+微分)制御器の
比例ゲインKp、積分ゲインKI、微分ゲインKD
を示す。
いまウインチのワイヤ操作に時間的遅れがない
とすれば、ワイヤの繰り込み量l1、l2は要求繰り
込み量l1d、l2dに等しいと考えられるから次式が
成立つ。
l1=l1d l2=l2d }(51) (49)〜(51)式より l1=−l2=−(Kpx+KI∫xdt+KDdx/dt)(52) (46)〜(48)式より (m+mx)x¨+2kx−kl1+kl2=XA (53) (52)、(53)式より (m+mx)x¨+2kx+2k(Kpx+KI∫xdt
+KDdx/dt)=XA(54) (54)式を1回時間について微分すると次式が
成立つ。
(m+mx)x〓+2kKDx¨+2k(1+Kp)
x〓+2kKIx=X〓A(55) したがつてPID制御器および作業台船運動特性
を含めた閉ループ系の特性方程式G(s)は次の
ようになる。
G(s)=(m+mx)S3+2kKDS2+2k(1+
Kp)S+2kKI=0(56) ここで S:ラプラス変換子 G(s)=0とする3つの根S1、S2、S3の実部が
すべて負となるような正数Kp、KI、KDが求めら
れれば作業台船に外乱力が加わつても左右のワイ
ヤを操作することにより作業台船を所定の位置に
保つことができる。例えば m+mx=5.454×105Kgm-1sec2 K=58634.5Kg/m(水平張力T0=15000Kgのと
き)のとき、Kp、KI、KDを Kp=0.7425 KI=0.1581 KD=5.6486 とすれば、特性方程式(56)式の3つの根S1
S2、S3は S1=−0.1823 S2=−0.2334 S3=−0.7988 となり、実部がすべて負であるから作業台船を所
定の位置に保つことができる安定な制御系が実現
できる。
以上より一次元運動を想定した作業台船の位置
を保つ制御系のブロツク線図は第11図のように
示される。すなわち位置検出器によつて作業台船
の位置が検出され、設定位置との偏差信号がPID
制御器に入力され、PID制御器の出力信号に応じ
てウインチが作動してワイヤが操作され作業台船
の位置保持が行なわれるのである。
次に、本発明の実施例を図面について説明する
と、第12図はその第1実施例を示す系統図、第
13図は本発明の原理を示す説明図、第14図は
第12図のサーボ弁の特性図、第15図はワイヤ
張力と油圧モータのC配管路の圧力との関係を示
す線図、第16図は本発明の第2実施例を示す系
統図、第17図アおよびイはそれぞれ油圧モータ
を制御しない場合の外乱力と作業台船の位置変動
を示す線図、第18図ア,イ,ウ,エ,オ,カ,
キ,クはそれぞれ本発明における外乱力、作業台
船の位置変動、速度設定器、圧力設定器、サーボ
弁開度、油圧モータのC配管路圧力、ウインチド
ラム回転速度、ワイヤ操作量を示す線図である。
まず、第12図において、100は位置設定
器、101は方位設定器、102は位置方位検出
器、103は第1の減算器、104は第2の減算
器、105は第3の減算器、106は位置偏差変
換器、107は第1のPID制御器、108は第2
のPID制御器、109は第3のPID制御器、11
0は第1の加算器、111は微分器、112は速
度設定器、113は圧力設定器、114は圧力検
出器、115は第4の減算器、116はPI制御
器、117は第2の加算器、118は電気油圧サ
ーボ弁(以下電油サーボ弁と略称する)、119
は第1のパイロツトチエツク弁、120は第2の
パイロツトチエツク弁である。また、従来の装置
として01はウインチ弁レバー、02は制御モー
タ、03はウインチ弁、04はポンプ、05は第
1の逆止弁、06は油圧モータ、07は減速ギ
ヤ、08はウインチドラム、09はワイヤ、01
0はタンク、011はカウンタバランス弁、01
2は絞りである。
このような装置において、作業台船の位置およ
び方位を所定の値に保つためには少なくとも3台
のウインチを必要とするため装置100〜106
は共通とし装置107〜120はウインチ毎に必
要とされるものである。
作業者は位置設定器100に作業台船1が保つ
べき所定の位置座標xs、ysを設定するとともに、
方位設定器101に作業台船1が保つべき所定の
方位Ψsを設定する。作業台船1の実際の位置x、
yおよび方位Ψは3台の光波距離計又は電波距離
計よりなる位置方位検出器102により検出され
る。
第1の減算器103および第2の減算器104
は位置設定器100と位置方位検出器102の出
力信号の差である位置偏差信号Δx=x−xs、Δy
=y−ysをそれぞれ出力し、第3の減算器105
は方位設定器101と位置方位検出器102の出
力信号の差である方位偏差信号ΔΨ=Ψ−Ψsを出
力する。
位置偏差変換器106は上記第1および第2の
減算器103,104より位置偏差信号Δx、Δy
を入力し、さらに方位設定器101より方位設定
信号Ψsを入力して下記演算式(57)により設定
方位方向の位置偏差信号Δx0および設定方位方向
に直角の位置偏差信号Δy0を出力する。Δx0
Δy0は第13図で設定方位Ψs方向とこれに直角方
向に座標軸を一致させた座標系x0、y0での船位座
標を表わしている。
Δx0=Δx cosΨs+Δy sinΨs Δy0=−Δx sinΨs+Δy cosΨs (57) 第1のPID制御器107は上記位置偏差変換器
106の出力信号Δx0を入力して対応ウインチに
対してワイヤ操作量に対する要求信号lxdを出力
し、位置偏差Δx0が零になるように制御する制御
器であり、ここで対応ウインチに対する要求信号
lxdは次のようになる。
lxd=−{Kp1Δx0+KI1∫Δx0dt+KD1d/
dt(Δx0)}(58) 第2のPID制御器108は上記位置偏差変換器
106の出力信号Δy0を入力して対応ウインチに
対してワイヤ操作量に対する要求信号lydを出力
し、位置偏差Δyが零になるように制御する制御
器であり、ここで対応ウインチに対する要求信号
lydは次のようになる。
lyd=−{Kp2Δy0+KI2∫Δy0dt+KD2d/
dt(Δy0)}(59) 第3のPID制御器109は上記第3の減算器1
05より方位偏差信号ΔΨを入力して対応ウイン
チに対してワイヤ操作量に対する要求信号lΨdを
出力し、方位偏差ΔΨが零になるように制御する
制御器であり、ここで対応ウインチに対する要求
信号lΨdは次のようになる。
lΨd=−{Kp3ΔΨ+KI3∫ΔΨdt+KD3
/dt(ΔΨ)}(60) 第1の加算器110は上記第1のPID制御器1
07、上記第2のPID制御器108および上記第
3のPID制御器109の出力信号を入力し、その
和を出力する。第1の加算器110は対応ウイン
チが位置偏差Δx0、Δy0および方位偏差ΔΨを同
時に修正するのに効果的なワイヤ操作量の要求信
号ldを出力し、ldは次式で示される。
ld=lxd+lyd+lΨd (61) 係留索の繰り出しおよび繰り込みを制御する第
1の制御系が、微分器111を速度設定器112
とをそなえて構成されている。すなわち、微分器
111は、第1の加算器110からのワイヤ操作
量の要求信号ldを入力し時間微分してワイヤ操作
に必要なウインチ回転数の要求信号を決めるため
の微分信号l〓dを出力する。
速度設定器112は、係留索の操作速度が微分
器111からの上記l〓dに等しくなるようなウイ
ンチ回転速度となる第1の制御信号としての電気
油圧サーボ弁開度要求信号θdを出力し、θdは次
式で示される。
θd=K1l〓d+θd0 (62) θd0は制御開始時の電油サーボ弁開度である。
定数K1は次のように求まる。ワイヤ操作速度l〓
dを得るのに必要なウインチの油圧モータの要求
回転数ndは次式で与えられる。
nd=r/πDwl〓d (63) ここで r;減速ギヤ07の減速比 Dw;ウインチドラム08の直径 電油サーボ弁の流量特性は第14図に示すよう
に電油サーボ弁開度に比例した流量が得られ、流
量の符号は油の流れる方向に応じて符号を付けて
いる。ワイヤを繰り込むときの方向に流れる油量
を正、ワイヤを繰り出す方向に流れる油量を負と
する。したがつて第14図の勾配より単位弁開度
当りの流量すなわち油圧モータの回転数変化Δn
が得られ、(63)式より電油サーボ弁に対する弁
開度要求信号θdは次式で与えられる。
θd=(nd/Δn)+θd0 (64) (62)、(63)、(64)式より定数K1は次のよう
に求まる。
K1=r/πDwΔn (65) さらに、係留索の張力を保持制御する第2の制
御系が、圧力設定器113と圧力検出器114
と、第4の減算器115とPI制御器116とを
そなえて構成されている。上記圧力設定器113
は、第1の加算器110よりワイヤ操作量の要求
信号ldを入力して第2の制御信号として油圧モー
タ06のC配管路の圧力に対する設定圧力信号
Pdを出力する。ワイヤ静止時に油圧モータ06
での油もれのため油圧モータ06のC配管路の圧
力が低下してワイヤが自然放出されることがない
ようにC配管路の圧力を保つために後述の電油サ
ーボ弁118に設定圧力信号Pdを出力する。ワ
イヤ張力と油圧モータ06のC配管路の圧力とは
第15図に示すような比例関係にある。第15図
の勾配をK2とすればワイヤ張力の変化分ΔTと油
圧モータ06のC配管路の圧力変化分ΔP1とは次
の関係がある。
ΔP1=K2ΔT (66) ワイヤ1本当りのバネ定数をk0とすればワイヤ
の要求繰り込み量ldは次のワイヤ張力の増分ΔT
に相当する。
ΔT=αk0ld (67) αはウインチ部でのワイヤ張力の水平張力に対
する修正係数であり、したがつて電油サーボ弁1
18に与える設定圧力信号Pdは次のようになる。
Pd=Pd0+K2k0ld (68) Pd0は制御開始時の設定圧力信号である。
圧力検出器114は油圧モータ06のC配管路
の圧力P1を検出する。
第4の減算器115は上記圧力設定器113の
出力と上記圧力検出器114の出力を入力しその
差圧信号ΔP=Pd−P1を出力する。
PI制御器116は上記第4の減算器115よ
り油圧モータ06のC配管路圧力の偏差信号ΔP
を入力して、第2の制御信号として電油サーボ弁
118に対する弁開度要求信号θdpを出力し、
θdpは次のようになる。
θdp=KpΔP+KI∫(ΔP)dt (69) KpおよびKIはそれぞれ制御器116の比例ゲ
インKpおよび積分ゲインKIである。
第2の加算器117は、第1の制御信号として
の上記速度設定器112の出力と第2の制御信号
としての上記PI制御器116の出力を入力し、
その和を電油サーボ弁118に対する弁開度要求
信号θdTとして出力し、θdTは次のようになる。
θdT=θd+θdp (70) 電油サーボ弁118は上記第2の加算器117
の出力を入力して(70)式の弁開度要求信号θdT
に応じた油量を油圧モータ06に送る。一方自動
運転を行なうときはウインチ弁03の開度は中立
状態としウインチ弁03からの油量は零とする。
電油サーボ弁118に対する要求信号θdTが正の
ときは電油サーボ弁118は左動し電油サーボ弁
118からの油はD配管路に入る。要求信号θdT
が負のときは電油サーボ弁118は右動し、電油
サーボ弁118からの油はE配管路に入る。
パイロツトチエツク弁119はD配管路に設け
られておりE配管路の圧力を検出しE配管路の圧
力が低くなつたときに閉じるON−OFF弁であ
る。
パイロツトチエツク弁120はE配管路に設け
られておりD配管路の圧力を検出し、D配管路の
圧力が低くなつたときに閉じるON−OFF弁であ
る。
電油サーボ弁118が左動しD配管路に入つた
油はパイロツトチエツク弁119を通過して油圧
モータ06のC配管路に入りC配管路の圧力が上
昇し油圧モータ06の発生トルクが増大しワイヤ
張力による逆トルクに打ち克つて油圧モータ06
が回転してワイヤ09が繰り込まれる。E配管路
は油の戻り回路を形成するが、油圧モータ06の
回転が急速に上昇したときは電油サーボ弁118
の流量が追いつかず、D配管路の圧力は降下す
る。このときは戻り回路中のパイロツトチエツク
弁120が閉じて油圧モータ06のB配管路の圧
力が上昇して油圧モータ06のトルクが減少して
回転上昇が抑えられる。したがつてパイロツトチ
エツク弁120は油圧モータ06の回転上昇に対
する安全弁の役割を果たす。油圧モータ06は常
にワイヤ張力による大きなトルクに対抗するため
C配管路の圧力は常に高圧側でB配管路は低圧側
となり、パイロツトチエツク弁120を通つた油
はタンク010に戻る。
次に電油サーボ弁118が右動し、E配管路に
入つた油はパイロツトチエツク弁120を通過し
油圧モータ06のB配管路に入りB配管路の圧力
が上昇し、油圧モータ06の発生トルクが減少し
てワイヤ張力によつて油圧モータ06に掛かつて
いる逆トルクが優つてワイヤが繰り出される。こ
のときも油圧モータ06の回転が急速に上昇する
と電油サーボ弁118の流量が追いつかず、E配
管路の圧力が降下する。このときはパイロツトチ
エツク弁119が閉じて油圧モータ06のC配管
路の圧力が上昇し油圧モータ06にブレーキトル
クを掛けて回転上昇を抑え、パイロツトチエツク
弁119を通つた油はタンク010に戻る。
以上より電油サーボ弁118は(70)式の弁開
度要求信号θdによりウインチの速度制御を行な
い、弁開度要求信号θdpにより油圧モータ06で
の油もれを補給すると同時にC配管路の圧力を常
に所定の値に保つてワイヤ張力を保持することが
できる。また、作業台船の位置保持に必要なワイ
ヤ操作を行なうことができるとともに油圧モータ
06での油漏れに対してもワイヤ09の自然流出
を防止してワイヤ張力を保持できる。
なお103〜117よりなる制御演算装置の部
分は制御用計算機によつて置換えて実現すること
もできる。
第16図は電油サーボ弁の代りにサーボポンプ
を使用した第2実施例を示す。上図で第12図と
同一の符号は第12図と同一の部材をそれぞれ示
す。サーボポンプ118は第2の加算器117の
出力を入力してワイヤ操作に必要な所定の油量を
所定の方向に送り出し、油圧モータ06を回転駆
動させる。サーボポンプ118では第2の加算器
117の出力θdTによりサーボポンプ118中の
サーボ機構によりポンプ傾転角θpを制御して所
定の油量Qを油圧モータ06に送り出す。流量Q
は次式で示される。
Q=Kθp(K:定数) (71) 油圧モータ06を通過した油量はサーボポンプ
118の吸込み側に戻る。
電動モータ119はサーボポンプ118を駆動
する。
このような装置によれば、作業台船は第9図に
示すように左右2本づつのワイヤにより係留され
ており、ワイヤ方向の1次元運動を想定する。し
たがつて、右側の2台のウインチは同じ制御指令
を与えられ左側の2台のウインチも同じ制御指令
を受ける。右側のウインチの受ける制御指令と左
側のウインチの受ける制御指令は符号が反対にな
る。すなわち右側のウインチにワイヤ繰り込みの
制御指令が与えられたときは左側のウインチには
ワイヤ繰り出しの制御指令が与えられる。左右2
本づつのワイヤを使用することによりワイヤの等
価的バネ定数はワイヤ1本使用の場合の2倍にな
る。
第17図はステツプ状の外乱力が右側より作業
台船に加えられたときに位置制御を行なわなかつ
たときの作業台船の位置変動を示す。外乱力によ
り作業台船の位置変位が生ずるとともに係留ワイ
ヤのバネ効果により位置の変動が持続している。
第18図は第17図と同じ外乱力アに対して作
業台船の位置制御を行なつたときの作業台船の位
置変動イ、左右ウインチの速度設定器112の出
力ウ、左右ウインチの圧力設定器113の出力
エ、左右ウインチのサーボ弁118の弁開度オ、
油圧モータ06のC配管路の圧力カ、左右ウイン
チドラム08の回転速度キ、およびワイヤ09の
操作量クを示す。
位置制御をしたときの作業台船の最大変動量は
抑えられ、位置動揺も速く抑えられる。
ウインチの速度制御指令を与える速度設定器1
12の出力は第1のPID制御器107の出力を微
分したものとなつており、制御開始時は右側ウイ
ンチには繰り込み指令を、左側ウインチには繰り
出し指令を与えている。
油圧モータ06のC配管路の圧力を常に所定の
値に保つてワイヤ張力を保持する役目を果す圧力
設定器113の出力エは速度設定器112の出力
ウを時間積分した形の時間応答をしている。この
圧力設定器113の出力を入力するPI制御器1
16の出力により油圧モータ06での油もれによ
るC配管路の圧力降下を防止している。
油圧モータ06のC配管路の圧力が圧力設定器
113からの出力エに一致するようにサーボ弁1
18の弁開度指令を与えるPI制御器116の出
力と速度設定器112の出力ウの和に応じてサー
ボ弁118の弁開度オが変化している。油圧モー
タ06の油もれを補うためにサーボ弁118の弁
開度は整定時も微少開度を保持している。
サーボ弁118の弁開度の変化により右側ウイ
ンチでは油圧モータ06のC配管路に油が入り、
C配管路の油圧力カは上昇して、ワイヤ張力を増
した状態でワイヤを保持している。左側ウインチ
では油圧モータ06のC配管路の油が一部ドレン
タンク010に逃げて油圧力カは減少し、ワイヤ
張力が減少した状態でワイヤを保持している。
ウインチドラム08の回転速度キはほぼサーボ
弁開度オに一致している。右側ウインチは繰り込
み側に回転した後、繰り出し側に回転して静止し
ている。左側ウインチは繰り出し側に回転した
後、繰り込み側に回転して静止している。
ワイヤ操作量クはウインチドラム08の回転速
度を時間積分した形の時間応答を示す。右側ウイ
ンチはワイヤを繰り込んだ状態で整定し、左側ウ
インチはワイヤを繰り出した状態で整定してい
る。
要するに本発明によれば、係留索を巻回する複
数のウインチドラム駆動用油圧モータを電気油圧
サーボ弁により制御することにより作業台船の位
置を一定に保つようにした作業台船の位置制御装
置において、あらかじめ設定された空間固定座標
系における作業台船の位置座標xs、ysを設定する
位置設定器100と、上記作業台船の方位Ψs
設定する方位設定器101と、上記作業台船の位
置座標x、yおよび方位Ψを出力する位置方位検
出器102と、上記位置設定器100の設定値xs
と上記位置方位検出器102の出力xを入力する
第1の減算器103と、上記位置設定器100の
出力ysと上記位置方位検出器102の出力yを入
力する第2の減算器104と、上記方位設定器1
01の出力Ψsと上記位置方位検出器102の出
力Ψを入力する第3の減算器105と、上記第1
および第2の減算器103,104の出力と上記
方位設定器101の出力Ψsを入力して設定方位
方向の位置偏差Δx0と設定方位に直角方向の位置
偏差Δy0を出力する位置偏差変換器106と、同
位置偏差変換器106からの位置偏差信号Δx0
入力する第1のPID制御器107または第1の
PD制御器と、上記位置偏差変換器106からの
位置偏差信号Δy0を入力する第2のPID制御器1
08または第2のPD制御器と、上記第3の減算
器105からの方位偏差信号ΔΨを入力する第3
のPID制御器109または第3のPD制御器と、
上記の第1、第2および第3のPID制御器107
〜109またはPD制御器からの出力を入力とす
る第1の加算器110とをそなえ、上記係留索の
繰り出しおよび繰り込み操作を制御する第1の制
御系と、上記係留索の張力を保持制御する第2の
制御系とが設けられ、上記第1の制御系が、上記
第1の加算器110からの出力を入力する微分器
111と、同微分器111からの出力を入力し、
上記電気油圧サーボ弁へ第1の制御信号を出力す
る速度設定器112とをそなえて構成されるとと
もに、上記第2の制御系が上記第1の加算器11
0からの出力を入力する圧力設定器113と、上
記係留索を繰り込むときに油量が送られる上記ウ
インチドラム駆動用油圧モータの配管圧力を検出
する圧力検出器114と、上記圧力設定器113
の出力と上記圧力検出器114の出力を入力する
第4の減算器115と、同第4の減算器115の
出力を入力し、上記電気油圧サーボ弁へ第2の制
御信号を出力するPI制御器116とをそなえて
構成されるとともに、上記速度設定器112の出
力とPI制御器116の出力を入力し、第1の制
御信号と第2の制御信号の和を上記電気油圧サー
ボ弁に出力する第2の加算器117とをそなえて
構成されていることにより、自動的、省力かつ高
能率の作業台船の位置制御装置を得るから、本発
明は産業上極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は公知の作業台船の位置制御装置を示す
平面図、第2図は第1図の作業台船の正面図、第
3図は第1図の作業台船の位置および方位の幾何
学的関係を示す説明図、第4図は第1図の作業台
船の油圧モータの系統図、第5図は第4図のサー
ボ弁の特性図、第6図は第1図のワイヤを示す側
面図、第7図および第8図はそれぞれ第6図にお
いてワイヤの上端を若干移動した場合およびワイ
ヤを若干巻取つた場合を示す側面図、第9図は第
1図の部分平面図、第10図は第9図の力学的等
価模型図、第11図は第1図のブロツク線図、第
12図は本発明の第1実施例を示す系統図、第1
3図は本発明の原理を示す説明図、第14図は第
12図のサーボ弁の特性図、第15図はワイヤ張
力と油圧モータのC配管路の圧力との関係を示す
線図、第16図は本発明の第2実施例を示す系統
図、第17図アおよびイはそれぞれ油圧モータを
制御しない場合の外乱力および作業台船の位置変
動を示す線図、第18図ア,イ,ウ,エ,オ,
カ,キ,クはそれぞれ本発明における外乱力、作
業台船の位置変動、速度設定器、圧力設定器、サ
ーボ弁開度、油圧モータのC配管路圧力、ウイン
チドラム回転速度、ワイヤ操作量を示す線図であ
る。 100……位置設定器、101……方位設定
器、102……位置方位検出器、103……第1
の減算器、104……第2の減算器、105……
第3の減算器、106……位置偏差変換器、10
7……第1のPID制御器、108……第2のPID
制御器、109……第3のPID制御器、110…
…第1の加算器、111……微分器、112……
速度設定器、113……圧力設定器、114……
圧力検出器、115……第4の減算器、116…
…PI制御器、117……第2の加算器、118
……電気油圧サーボ弁、119……第1のパイロ
ツトチエツク弁、120……第2のパイロツトチ
エツク弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 係留索を巻回する複数のウインチドラム駆動
    用油圧モータを電気油圧サーボ弁により制御する
    ことにより作業台船の位置を一定に保つようにし
    た作業台船の位置制御装置において、あらかじめ
    設定された空間固定座標系における作業台船の位
    置座標xs、ysを設定する位置設定器100と、上
    記作業台船の方位Ψsを設定する方位設定器10
    1と、上記作業台船の位置座標x、yおよび方位
    Ψを出力する位置方位検出器102と、上記位置
    設定器100の設定値xsと上記位置方位検出器1
    02の出力xに入力する第1の減算器103と、
    上記位置設定器100の出力ysと上記位置方位検
    出器102の出力yを入力する第2の減算器10
    4と、上記方位設定器101の出力Ψsと上記位
    置方位検出器102の出力Ψを入力する第3の減
    算器105と、上記第1および第2の減算器10
    3,104の出力と上記方位設定器101の出力
    Ψsを入力して設定方位方向の位置偏差Δx0と設定
    方位に直角方向の位置偏差Δy0を出力する位置偏
    差変換器106と、同位置偏差変換器106から
    の位置偏差信号Δx0を入力する第1のPID制御器
    107または第1のPD制御器と、上記位置偏差
    変換器106からの位置偏差信号Δy0を入力する
    第2のPID制御器108または第2のPD制御器
    と、上記第3の減算器105からの方位偏差信号
    ΔΨを入力する第3のPID制御器109または第
    3のPD制御器と、上記の第1、第2および第3
    のPID制御器107〜109またはPD制御器か
    らの出力を入力とする第1の加算器110とをそ
    なえ、上記係留索の繰り出しおよび繰り込み操作
    を制御する第1の制御系と、上記係留索の張力を
    保持制御する第2の制御系とが設けられ、上記第
    1の制御系が、上記第1の加算器110からの出
    力を入力する微分器111と、同微分器111か
    らの出力を入力し、上記電気油圧サーボ弁へ第1
    の制御信号を出力する速度設定器112とをそな
    えて構成されるとともに、上記第2の制御系が上
    記第1の加算器110からの出力を入力する圧力
    設定器113と、上記係留索を繰り込むときに油
    量が送られる上記ウインチドラム駆動用油圧モー
    タの配管圧力を検出する圧力検出器114と、上
    記圧力設定器113の出力と上記圧力検出器11
    4の出力を入力する第4の減算器115と、同第
    4の減算器115の出力を入力し、上記電気油圧
    サーボ弁へ第2の制御信号を出力するPI制御器
    116とをそなえて構成されるとともに、上記速
    度設定器112の出力とPI制御器116の出力
    を入力し、第1の制御信号と第2の制御信号の和
    を上記電気油圧サーボ弁に出力する第2の加算器
    117とをそなえて構成されていることを特徴と
    する作業台船の位置制御装置。
JP1270681A 1981-01-30 1981-01-30 Position controller for work stage vessel Granted JPS57126780A (en)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5385090A (en) * 1976-12-30 1978-07-27 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd System for controlling position of multiple mooring buoy

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5385090A (en) * 1976-12-30 1978-07-27 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd System for controlling position of multiple mooring buoy

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