JPH0191987A

JPH0191987A - 円筒内面の金属肉盛り方法

Info

Publication number: JPH0191987A
Application number: JP62246766A
Authority: JP
Inventors: Hidekazu Aoki; 青木　英一; Naoto Sano; 直人佐野; Kiyoshi Yamada; 清山田
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1987-09-30
Filing date: 1987-09-30
Publication date: 1989-04-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野）本発明はレーザ光を用いて行う表面金属肉盛り′ｈ法に
係り、特に円筒内面の金属肉盛り方法に関するものであ
る。

（従来の技術）従来、円筒内面を部材が摺動する機構を有する装置にお
いては、円筒内面の摩耗を防止する方法として、加熱、
冷却による表面焼入れ方法、あるいは母材よりも硬い材
料を表面に肉盛りする金属肉盛り方法が用いられている
。

このうち＠面焼入れ方法では、材料全体を加熱、冷却処
理を行うための歪が発生する。このため、歪を除去する
仕上げ加工が必要′Ｃ″あるとか、あるいは使用中に摩
耗した場合には使用不可となるなどの難点を有している
。

他方、金属肉盛りＩＪ法には、７接棒を用いる溶接方式
と、粉末材料を添加する溶射方式とがある。

また、レーザ光を用いて肉盛りする方法もあるが、円筒
を水平に配置する場合と垂直に配置する場合とがある。

〈発明が解決しようとする問題点）しかしながら、溶接方式においては、母材と添加材とが
共に溶融してできる溶接部が硬化肉盛り部となるが、こ
の肉盛り部は母材との混在率が大きいため硬化材料本来
の特性が得られない。そこで、２層、３Ｆｉと積層して
いるのが実状であり、この方法では入熱過多になり、歪
が大きく発生し問題となっている。また、余分に肉盛り
するため硬い部分を削り取る必要があり、この面からも
問題となっている。

また、溶射方式においては、粉末および母材の表面を溶
融する熱源としてプラズマ、ＴＩＧ等の電気的熱源があ
るが、いずれも溶接方式と同様の問題がある。

また、レーデ光による金属肉盛り方法にあっては、水平
に円筒を配置する場合は、肉盛り時に発生ずるスプラッ
シュの方向がレーザ光照射方向と１’ｉｊｌじため、レ
ーザ光伝送光学系あるいは集光光学系等の損傷が大きい
という問題がある。また、垂直に円筒を配置する場合も
、後述する本願発明における切込みが従来においては無
い場合と、あっても口字状の切込み形状と半円状の切込
み形状であり、切込みが無い場合は、金属肉盛り部分は
円筒内面まで切削加工されることにより消失するという
問題がある。切込み形状が口字状あるいは半円状のもの
は、円筒の上部開口側よりレーザ光を照射すると、上側
角部あるいは上半球部分へ溶融した金属粉末が充填しな
いため空隙を作り欠陥となるという問題がある。

本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであり、処理
後の歪が少なく、肉盛り部の機械的特性に優れ、しかも
、金属粉末が重力により落下しても円筒内面の側壁に堆
積でき、且つ光学部品を損傷させない円筒内面の金属肉
盛り方法を提供づることを目的とするものである。

［発明の構成］（問題点を解決するための手段〉上記目的を達成するための本発明の構成は、垂直に配置
した円筒の上部開口側より、金属粉末を不活性ガスによ
って吹付けると同時に高１ネルギー密度を有するレーザ
光を照射して内面上に肉盛りする円筒内面の金属肉盛り
方法であって、前記円筒内面の被肉盛り部に相当する部
位に、上側角度が面に対して５度から４５度位までの範
囲で傾斜する傾斜面を有する切込みを形成したことを特
徴としている。

（作用）上記構成とすることにより、金属粉末が重力により落下
しでも切込み内に堆積し、また光学部品を損傷させるこ
ともなく、強固で且つ安定した金属肉盛り部が得られる
円筒内面の金属肉盛り方法とづることかできる。

（実施例）以下、本発明の実施例を第１図〜第７図に基づいて説明
する。

第１図において、レー’ｆＲ振器１から発掘されたレー
ザ光２は反射鏡３ａおよび３ｂを介して折曲げられ、集
光レンズ４により集束し、所定の大きざまで拡大した集
光後のレーザ光２ａとなり、円筒５の内面の被肉盛り部
に照射される。

円筒５を固定する円筒固定用回転治具６は回転部＃Ｊ装
置７により、回転あるいは上下、左右方向へ駆動可能と
なっており、集光後の高エネルギー密度を有するレーデ
光２ａが被肉盛り部へ正確に照射できるよう制御できる
。

制御装置８は、レーザ光出躬口の開閉時間、レーザ光の
出力等の指令をレーザ発掘器１に、また、円筒５の被肉
盛り部が所定の周速度にて回転すると共にレーデ光２ａ
の照射位置にくるよう回転馴初装置７への回転ならびに
位置指令、また、金属粉末供給装置９へ金属粉末１０の
供給量の指令、あるいは金属粉末１０を被肉盛り部まで
伝送する金属粉末伝送管１１の角度、位置を指令する等
のプログラムが予め入力されたコンピュータの制御によ
り実施できるように構成されている。

このとき、金属粉末供給装置９より搬出された金属粉末
１０は金属粉末伝送管１１の一部より、矢印１２で示す
如く、アルゴンあるいはヘリウム等の不活性ガスが導入
できるような構造となっているため、不活性ガスの圧力
によって被肉盛り部へと安定的に供給される。なお、若
干の重力も寄与している。

第２図〜第５図は本発明に係る一実施例を示したもので
、第２図において、円１８１５の内面に施す金属肉盛り
部となる部位には、切込み１３が形成されている。この
切込み１３は上側角度ａ１下側角ａｂおよび切込み深さ
しにてその形状が決定されるが、後ｊホするレーず光照
射角度および金属粉末供給角度等を考慮すると上側角度
ａは５〜４５度位が適当である。また、実験によれば、
下側角度すは８０度〜１１０度位が好ましく、これによ
り均一で健全な金属肉盛り部が得られる。なお、切込み
深さしは必要により任意所望の深さに選択できる。また
、図においＵ、１３ａは切込み１３の傾斜面を示してい
る。

第３図は切込み１３を有する円筒５の内面を集光後のレ
ーザ光２ａによって金属肉盛りする状態を示したもので
あり、レーザ光２は集光レンズ４により金属肉盛りに必
要なレーザビーム径まで集束された集光後のレーザ光２
ａとなって切込み１３に照射される。これと同時に金属
粉末１０はレーザ光照射部近傍まで金属粉末伝送管１１
によって不活性ガスと共に伝送され切込み１３へと供給
される。これにより、金属粉末１０は瞬時にて溶融し、
金属肉盛りが形成される。

実験によれば、金属肉盛り時におけるレーザ光照射角度
ｄと１５１られる適正な金属肉盛り部との関係は、おお
よそ角度４５度をもって境界とし、それ以下の場合には
不健全となり、それ以上では良好な結果が得られる。切
込み１３を考慮してのレーザ光照射角度ｄは３０１ｉ〜
９０度とした。この角度は切込み１３の下側角度が最大
の４５度位においても適正なレーザ光照射角度が得られ
るためである。

また、正面から見た金属粉末供給角度Ｃおよび側面から
見た金属粉末供給角度ｅ　（第４図参照）については、
金属粉末１０の供給推進源は不活性ガスと重力併用方式
となっていること、ならびに集光後のレーザ光２ａと干
渉しない範囲で、Ｃ＝Ｏ度〜４５度、ｅ−３０度〜６０
度とした。これにより、金属粉末１０は切込み１３に沿
って供給され健°全な金属肉盛り部を得ることができる
。

第５図においては、円筒５の内面に設（プた切込み１３
に、集光後のレーザ光２ａならびに金属粉末伝送管１１
によって伝送される金属粉末１０を同時に照射して金属
肉盛りを行う時に、金属肉盛り部から反射して散乱する
レーザ光２ｂを吸収するための銅製のレーザ光吸収体兼
冷却体１４を設けている。このため、円筒５の散乱した
レーザ光２ｂによる加熱ならびに金属肉盛り時に発生す
る母材の温度」二昇を抑えることができるため、歪の発
生が少ないさらに健全な金属肉盛り部が得られる。

第６図ｄ３よび第７図は他の実施例を示したもので、い
ずれの場合においても金属肉盛り層数が複数個の揚台に
適用すべき方法である。

第６図は円筒５の内面に設けた切込み１５の上側角度ａ
と下側角度すの間に傾斜面１５ａの他に平行部分をｈす
る場合であり、この時の金属内盛り方法は、下側より順
次上方へと移行して完了する。これにより、幅の広い金
属肉盛り部が得られる。

第７図は第２図と同一形状の切込み１３を複数個設【プ
た場合であり、下側より順次金属肉盛りを実施すること
により完了する。この場合も第６図に示した実施例と同
等の効果を奏することは勿論である。

なお、本発明における集光光学系の例としてレンズにつ
いて図示し説明したが、金属肉盛り用の集光光学系とし
てはバラポリツク形成′ｆ：Ａｍ、セグメント形集光光
学系のいずれを用いても同等の効果が得られる。

［発明の効果］以上述べた如く、本発明によ−れば、円筒内面に１！１
単な切込みを設けて垂直に配置して金属肉盛りを行うよ
うにしたので、処理後の歪が少なく、空隙等の欠陥のな
い健全にして強固で且つ安定した金属肉盛り部が効率的
に得られ、また、集光光学系への損傷が少ないため耐久
性に優れる等の多大の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施するための装置全体の機構概念図
、第２図は要部の断面図、第３図は要部の正面機構概念
図、第４図は要部の側面機構概念図、第５図はレーザ光
吸収体兼冷却体を設けた場合の要部の機構概念図、第６
図は他の実施例の要部の断面図、第７図はまた別の実施
例の要部の断面間である。２．２ａ・・・レーザ光　　４・・・集光レンズ５・・
・円筒　　　　　　１０・・・金属粉末１３．１５・・
・切込み　１３ａ、１５ａ・・・傾斜面１４・・・レー
ザ光吸収体兼冷却体ａ・・・上側角度　　　　ｂ・・・下側角度Ｃ・・・正
面から見た金属粉末供給角１’ｔｄ・・・レーデ光照射
角度

Claims

【特許請求の範囲】

垂直に配置した円筒の上部開口側より、金属粉末を不活
性ガスによつて吹付けると同時に高エネルギー密度を有
するレーザ光を照射して内面上に肉盛りする円筒内面の
金属肉盛り方法であつて、前記円筒内面の被肉盛り部に
相当する部位に、上側角度が面に対して５度から４５度
位までの範囲で傾斜する傾斜面を有する切込みを形成し
たことを特徴とする円筒内面の金属肉盛り方法。