JPH0145030Y2

JPH0145030Y2 -

Info

Publication number: JPH0145030Y2
Application number: JP1984089688U
Authority: JP
Priority date: 1984-06-16
Filing date: 1984-06-16
Publication date: 1989-12-26
Also published as: JPS616167U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、青果物等の輸送に適用することがで
きる冷凍車に関するものである。なお、前記冷凍
車にはシヤーシ付ボデイ車、トレーラ、セミトレ
ーラ等を含むものとする。

（従来技術）青果物のコールドチエーン化が大巾に進み、現
状、その卸売市場までの流通経路は、畑等で収
穫、取入れしたものを、まず、農耕車又は小形ト
ラツク等で集荷場に輸送し、ここで予冷庫により
予冷した後、中、大形冷凍車により卸売市場へ輸
送するという経路が一般的であつた。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、上記のような流通経路の場合、 (1) 収穫から予冷までの時間がかかり、この間に
鮮度低下が起こる。

(2) 収穫量が少量で、予冷量に達しない時、経費
面から予冷をしてもらえない。

(3) 予冷施設への搬入、搬出に手間がかかる。

(4) 収穫後、直ちに冷凍車、輸送をしようとすれ
ば、予冷の設備を持たないため、積荷の内部ま
で冷えず、積荷の内部の鮮度低下が起こる。

といつた問題点があつた。

（問題点を解決するための手段）上記の問題点を解決するため収穫場所（畑等）
や輸送中でも予冷ができるように、荷室内を冷却
する冷凍装置を備えた冷凍車において、前記荷室
内に前記冷凍装置の吸込空気側と吹出空気側を仕
切る仕切板と、同仕切板に設置された差圧フアン
と、同差圧フアンに連なる差圧ケージと、被予冷
物の所定部分を被う気密シートとからなり、前記
冷凍装置を冷熱源とする差圧予冷装置を設置した
ものである。

（作用）冷凍車を収穫場所へ移動することにより、収穫
後、直ちに冷凍車の荷室内に搬入し、差圧予冷装
置によつて予冷することができると共に輸送中に
おいても、同様にして予冷することができる。ま
た、予冷終了後は、差圧予冷装置を停止し、冷凍
装置のみを運転して保冷しながら、そのまま収穫
物を卸売市場まで輸送することができる。

（実施例）第１図乃至第６図は一実施例を示すもので、１
は、冷凍車用断熱バンボデイであり、ここではセ
ミトレーラのものを記載しているが、移動可能な
トレーラや、シヤーシ付ボデイでも良い。２は、
１内に取付けられたユニツトクーラ、３は、エン
ジン駆動形コンデンシングユニツトで両ユニツト
２，３で冷凍サイクルを完成している。なお、本
例では、ユニツトクーラ２とコンデンシングユニ
ツト３は分離して記載しているが、１体形でも良
い。以上の１，２，３により冷凍車を構成してい
る。４は、仕切板で、ユニツトクーラ２の吸込空
気側と吹出空気側を仕切つており、バンボデイ１
に取付けられている。仕切板４には差圧フアン５
が１個または複数個取付けられ、伸縮可能ダクト
８を介して、差圧ケージ６に繋がつている。な
お、差圧フアン５は、本例ではプロペラフアンで
記載してあるが、遠心フアン（シロツコフアン）
に置換することもできる。

差圧ケージ６は、バンボデイ１の側壁にそつて
移動可能なように下側にローラ、またはキヤスタ
ー等が付いており、バンボデイ１の側壁の反対側
には、空気の吸込口７があいている。以上の４，
５，６，８により、差圧ユニツトを構成してお
り、差圧ケージ６の位置は、ダクト８の伸縮によ
つて、Ｘ位置、Ｙ位置、Ｚ位置のように移動する
ことができる。９は気密シート、１０は気密シー
ト９の巻き上げローラを示す。なお、上記差圧ユ
ニツト４，５，６，８、気密シート９、ローラ１
０は、バンボデイ１に対して着脱自在に取付けら
れている。１５は、青果物等を収納した収納箱
で、パレツト１６上に数段に積み上げられてい
る。Ｘ位置での収納箱およびパレツトはそれぞ
れ、１５Ｘ，１６Ｘにて表示、Ｙ位置での収納
箱、パレツトは、１５Ｙ，１６Ｙとして表示して
いる。なお、矢印は風の流れを示す。差圧予冷の
原理については、公知故、説明は省略する。差圧
ケージ６をＸ位置とし、その吸込口７の面してパ
レツト１６Ｘ上に箱１５Ｘを積上げる。次に、巻
き上げローラ１０を緩め、気密シート９を下げ箱
１５Ｘ上に被せる。この状態でユニツトクーラ２
を運転し、差圧フアン５を運転する。差圧フアン
５の運転により、差圧ケージ６およびダクト８の
内側が負圧となり、箱１５Ｘの通気穴を冷風が通
り（第５図の点線のように）箱１５Ｘ内の青果物
等が予冷される。箱１５Ｘが所定の温度に到達す
ると、箱１５Ｘの予冷が終了する。次に、気密シ
ート９をローラ１０によつて巻き上げ差圧ケージ
６をＹ位置まで引き出し、Ｘ位置の時と同様にＹ
位置にてパレツト１６Ｙに箱１５Ｙを積み上げ気
密シート９を被ぶせて箱１５Ｙの予冷を行う。
（第６図参照）、この時箱１５Ｘは、保冷となる。

以下同様にＺ位置の予冷を行う。積荷全ての予
冷が終了すれば、差圧フアン５の運転を止め、保
冷にする。また、箱１５Ｘ，１５Ｙ，１５Ｚを一
気に予冷する時は、図示していないが、伸縮可能
ダクト８に箱１５Ｘ，１５Ｙ予冷用吸込口をフア
ンスナー等によつてあけられるように設けておく
ことによつて箱１５Ｘ，１５Ｙ，１５Ｚが一気に
予冷可能となる。なお、４，５，６，８で示す差
圧ユニツトおよび気密シート９は、バンボデイ１
から取外しが可能な構造となつているため、青果
物等の収穫シーズンが終つたら、取外し通常の冷
凍車としての使用が可能となる。

（考案の効果）以上に述べた点から明らかなように、本考案に
よると次の効果を奏する。

(1) 輸送用冷凍車に差圧予冷機能を持たせること
により、輸送中に予冷が可能となるので、予冷
庫等への搬入、搬出作業が省力化できる。

(2) 収穫場所へ移動可能となるので、収穫場所
（畑等）で予冷が可能になり、青果物の鮮度低
下が抑制される。さらに、収穫場所を多数カ所
移動して集荷することができる。

(3) 青果物の収穫が少量単位でも予冷物、および
保冷物管理が可能になるので予冷待ち時間がな
くなる。

なお、上記実施例のように差圧ユニツトを取外
し可能にしているため、青果物等の収穫シーズン
が終了すれば、差圧ユニツトを取外し通常の冷凍
車として使用可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は、本考案の一実施例を示す
もので第１図は横断面図、第２図は第１図のＡ−
Ａ断面図、第３図は、第２図のＢ−Ｂ断面図、第
４図及び第６図は、予冷作用を説明する第１図の
Ｃ−Ｃ断面相当図、第５図は第４図及び第６図の
Ｄ−Ｄ及びＥ−Ｅ断面相当図である。１……バンボデイ、２……ユニツトクーラ、３
……コンデンシングユニツト、４……仕切板、５
……差圧フアン、６……差圧ケージ、７……吸込
口、８……伸縮可能ダクト、９……気密シート、
１０……巻き上げローラ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

荷室内を冷却する強制通風方式の冷凍装置を備
えた冷凍車において、前記荷室内に前記冷凍装置
の吸込空気側と吹出空気側を仕切る仕切板と、同
仕切板に設置された差圧フアンと、同差圧フアン
に連なる差圧ケージと、被予冷物の所定部分を被
う気密シートとからなり、前記冷凍装置を冷熱源
とする差圧予冷装置を設置してなることを特徴と
する冷凍車。