JPH0144317B2 - - Google Patents

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JPH0144317B2
JPH0144317B2 JP61500260A JP50026085A JPH0144317B2 JP H0144317 B2 JPH0144317 B2 JP H0144317B2 JP 61500260 A JP61500260 A JP 61500260A JP 50026085 A JP50026085 A JP 50026085A JP H0144317 B2 JPH0144317 B2 JP H0144317B2
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JP
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ctg
epo
leu
gcc
ctc
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JP61500260A
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Edowaado Furitsushu
Rodonii Emu Heuitsuku
Kenesu Jakobusu
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Genetics Institute LLC
Original Assignee
Genetics Institute LLC
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Publication date
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Publication of JPH0144317B2 publication Critical patent/JPH0144317B2/ja
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は、ヒトエリトロポエチン活性を有する
糖タンパク質を極めて効率よく、かつ安定に生産
する方法に関するものである。 発明の背景 エリトロポエチン(以後EPOと略す)は高等
動物における赤血球の形成を促進する循環系中の
糖タンパク質である。例えば、カルノー
(Carnot)らのCompt.Rend.、143:384(1906)
を参照されたい。それゆえ、EPOは赤血球形成
促進因子とも呼ばれている。 ヒト赤血球の寿命は約120日間である。従つて、
全赤血球の約1/120は細網内皮系で毎日破壊され
る。同時に、比較的一定数の赤血球が常時赤血球
レベルを維持するために毎日生産される〔ガイト
ン(Guyton)のTextbook of Medical
Physiology、p.56−60、W.B.Saunders Co.、フ
イラデルフイア(1976)を参照〕。 赤血球は骨髄中で赤芽球の成熟および分化によ
り生産され、EPOは未分化の前駆細胞に作用し
てそれらの細胞の赤血球への分化を誘起する因子
である(ガイトンの上記文献参照)。 EPOは貧血、特に腎性貧血の臨床治療のため
の有望な治療薬剤である。しかしあいにくEPO
は、治療剤として使用するのに必要な十分量を入
手することが容易でないため実際上の医療面にお
いて未だ普及していない。 EPOを治療薬剤として使用するためには、抗
原性の問題を考慮しなければならないだろう。従
つて、EPOはヒト由来の原料から生産されるの
が好ましい。例えば、再生不良性貧血または同様
の症状をもつ患者(大量のEPOを排出する)か
らの血液もしくは尿が使用できる。例えば、ホワ
イト(White)らのRec.Progr.Horm.Res.、16:
219(1960);エスパダ(Espada)らのBiochem.
Med.、3:475(1970);フイツシヤー(Fisher)
のPharmacol.Rev.、24:459(1972);およびゴー
ドン(Gordon)のVitam.Horm.(N.Y.)31:105
(1973)を参照されたい(これらの文献の記載内
容は明細書の一部として引用される)。 上記のとおり、EPOは一般に高いEPOレベル
を示す患者(例えば、再生不良性貧血や同様の症
状をもつ患者)からの尿を濃縮および精製するこ
とにより製造される。例えば、米国特許第
4397840号;同第4303650号;および同第3865801
号の各明細書を参照されたい(これらの特許の記
載内容は明細書の一部として引用される)。しか
しながら、この種の尿の供給量は限られているた
め、EPOの実際上の使用は制限されている。こ
のため、健康なヒト尿からもEPO産物を得るこ
とが非常に望ましい。しかしながら、健康なヒト
から採取した尿を使用する際の1つの問題点は、
そのEPO含有量が貧血患者の尿と比較して低い
ということである。さらに、健康なヒトの尿は赤
血球形成に対して作用するいくつかの阻害因子を
相当に高濃度で含んでいるために、満足のゆく治
療効果を得るには高度精製後に得られるEPOを
使用しなければならないと考えられる。 EPOはヒツジの血漿から回収することもでき、
この種の血漿からEPOを分離して満足すべき効
力を有し、安定な水溶性製剤が得られる。ゴール
ドバツサー(Goldwasser)のControl Cellular
Dif.Develop.、パートA;p.487−494、Alan R.
Liss、Inc.、ニユーヨーク(1981)を参照された
い(各々の文献については明細書の一部として引
用される)。しかしながら、ヒツジEPOはヒトに
対して抗原性があると予測される。 以上に述べたとおり、EPOは有望な治療薬剤
であるにもかかわらず、天然供給源から通常の単
離/精製技術で大量生産することは困難である。 スギモト(Sugimoto)らの米国特許第4377513
号明細書は、Namalwa.BALL−1、NALL−
1、TALL−1およびJBLを含めたヒトリンパ芽
球細胞のin vivo増殖操作によるEPOの大量生産
方法を開示している。 その他にも遺伝子工学技術を用いるEPOの生
産に関する報告がなされている(例えば、本出願
の優先日後に国際公開されたWO85/02610号お
よびWO85/03079号を参照)。しかし、その生産
技術の詳細や、その生産物の化学的性質は未だに
発表されていない。これとは対照的に、本発明は
ヒトEPOの生物学的性質を有するタンパク質の
大量生産を可能にする方法を提供するものであ
る。また、本発明の方法により、天然のヒト
EPOと化学的に異なるかも知れないが類似の
(場合によつては改良された)性質を示すタンパ
ク質を生産することも可能となる。便宜上、ヒト
EPOの生物学的性質を示すこの種のタンパク質
は、ヒトEPOと化学的に完全同一でないものも
含めて、本明細書中で以後EPOと総称する。 発明の概要 本発明は驚くほど高いレベルのヒトEPOを発
現する遺伝子のクローニング、その発現を用い
て、活性ヒトEPOのin vitro大量生産に関する。
本発明によれば、EPO生産用の適当な発現ベク
ター、発現細胞、精製法およびこれらに関連する
方法もまた開示される。 以下でより詳細に説明するように、本発明者ら
は先ず、再生不良性貧血患者の尿より部分精製さ
れた形で得られたEPOを均一になるまでさらに
精製し、トリプシンで消化して特定のフラグメン
トを得た。これらのフラグメントを精製してその
アミノ酸配列を決定した。これらの配列に基づい
てEPOオリゴヌクレオチドを推定し、そして合
成した。合成したオリゴヌクレオチドを使用して
ヒトゲノムライブラリーをスクリーニングし、そ
のライブラリーからEPO遺伝子を単離した。 単離されたものがEPO遺伝子であることは、
アミノ酸配列が決定された上記トリプシン消化タ
ンパク質フラグメントの多くに対応する事実に基
づいて証明された。さらに、単離された上記ゲノ
ムクローンの一断片を使用して、ハイブリダイゼ
ーシヨン法によりヒト胎児(20週目)mRNA中
のEPO mRNAを単離し、ヒト胎児肝蔵cDNAラ
イブラリーを作成して、ゲノムクローンの一断片
から作成されたプローブでスクリーニングした。
750000以上の組換え体をスクリーニングした後に
3個のEPO cDNAクローンが得られた。これら
のクローンのうち2つが、完全なコーデイング配
列および実質的な5−プライムおよび3−プライ
ム非翻訳配列を持つことから、全長のEPO
cDNAであると決定された。これらのcDNAは
SV−40ウイルス由来のベクターに挿入し、この
ベクターで形質転換したサル細胞〔COS−1細
胞株;グラズマン(Gluzman)、Cell23:175−
182(1981)を参照〕およびチヤイニーズハムスタ
ー卵巣細胞〔CHO細胞株;アーラウプ
(Urlaub、G.)およびカーシン(Chasin、L.A.)
のProc.Natl.Acad.Sci.USA77:4216−4280
(1980)を参照〕の両細胞内で発現させた。COS
細胞から生産されたEPOおよびCHO細胞から生
産されたEPOは共にin vitroおよびin vivoにお
いて生物学的に活性なEPOである。 クローン化されたEPO cDNAは第3表に示す
ようにコーデイング領域の20〜30ヌクレオチド上
流にイニシエーターおよびターミネーターを有す
る14〜15アミノ酸の興味あるオープン・リーデイ
ング・フレームを有する。クローン化
EPOcDNAでトランスフエクシヨンされた代表
的な大腸菌(E.coli)サンプルは、メリーランド
州ロツクビルのアメリカン・タイプ・カルチヤ
ー・コレクシヨンにブタペスト条約に基づいて国
際寄託され、寄託番号ATCC40153のもとに入手
可能である。 表の説明 第1表はヒトEPO遺伝子中の87塩基対からな
るエクソン部分の塩基配列を示すものであり; 第2表はヒトEPO cDNAのクローンの一つラ
ムダ−HEPOFL13のヌクレオチド配列から推定
されたEPOタンパク質のアミノ酸配列を示し; 第3表はラムダ−HEPOFL13中のEPOcDNA
のヌクレオチド配列およびそれから推定される第
2表のものと同じアミノ酸配列を示し; 第4表は第4図に示すEPO遺伝子のgDNA配
列を示し; 第5表はヒトEPO cDNAクローン、ラムダ−
HEPOFL6中のEPO cDNAのヌクレオチド配列
とそれから推定されるアミノ酸配列を示し; 第6表はヒトEPO cDNAクローン、ラムダ−
HEPOFL8中のEPO cDNAのヌクレオチド配列
とそれから推定されるアミノ酸配列を示し; 第7表は第3表と同じもので、ヒト
EPOcDNAクローン、ラムダ−HEPOFL13中の
EPO cDNAのヌクレオチド配列とアミノ酸配列
を示す。 詳細な説明 本発明はヒトEPO cDNAのクローニングおよ
びそのcDNAのin vitro発現によるEPOの生産に
関する。 ヒトEPO cDNAは、次のようにして得ること
が可能である。なお、明細書中で使用する(1)から
(17)の数字は、本明細書の終わりに番号順に掲
載した刊行物を意味する。 ヒトEPOのゲノムクローンの単離 先ずヒトEPOを以下で説明するように再性不
良性貧血に悩む患者の尿等の材料から均一に精製
する。この精製EPOをタンパク質分解酵素トリ
プシンで完全消化してフラグメントを得、これら
のフラグメントを逆相高速液体クロマトグラフイ
ーで分離し、勾配画分から回収し、そして微量ア
ミノ酸配列分析法にかける。この分析により決定
される各トリプシン消化フラグメントのアミノ酸
配列は、例えば第2表および第3表において下線
が施された部分に相当する。これらのうち、適当
なフラグメント、好ましくはVal−Asn−Phe−
Tyr−Ala−Trp−LysおよびVal−Tyr−Ser−
Asn−Phe−Leu−Argを選んで、その配列に対
応するオリゴヌクレオチドプローブを合成する。
前者のトリプシン消化フラグメントからは17ヌク
レオチド長の32種類のオリゴヌクレオチドプール
と18ヌクレオチド長の128種類のオリゴヌクレオ
チドプール、および後者のトリプシン消化フラグ
メントからは各々14ヌクレオチド長の48種類の2
つのプールがそれぞれ得られる。これらのうちか
ら、32種類の17オリゴヌクレオチド(以下merと
略す)プールを使用してCharon4A(Ch4A)ベク
ター(3)中のヒトゲノムDNAライブラリーをスク
リーニングする。なお、スクリーニングはウー
(Woo)およびオマレー(O′Malley)のin situ増
幅法(11)の変法を使用できる。スクリーニング用の
フイルター調製その他の詳細は、実施例1で詳述
する。 17merとハイブリダイズするフアージを採取
し、小グループ別にプールし、そしてプローブと
して14merおよび18merプールを使用してさらに
検索する。17merおよび14merプールとハイブリ
ダイズするフアージをプラーク精製し、精製フア
ージの塩基フラグメントをM13フアージベクター
中にサブクローニングして、サンガー(Sanger)
およびクールソン(Coulson)のジデオキシ・チ
エイン・ターミネーシヨン法(4)(1977)により塩
基配列を決定する。本発明者らが得た一つのクロ
ーン中の、32種類の17merとハイブリダイズする
領域の塩基配列を第1表に示す。このDNA配列
は、オープン・リーデイング・フレーム内に
17merプールのオリゴヌクレオチドを推論するの
に使用したトリプシン消化フラグメントを正確に
コードしうるヌクレオチドを含んでいた。さら
に、分析結果はこのDNA配列は、17merとハイ
ブリダイズする領域がスプライス受容部位と供与
部位(夫々第1表中、aおよびbで示される)に
よつて境界される87bpのエクソン内に含まれる
ことを示した。
【表】
【表】
【表】 EPO cDNAクローンの単離 次に、上記で得られたEPOのゲノムDNAをプ
ローブとして、適当なヒトcDNAライブラリーか
らEPO cDNAを単離する。本発明者らの研究に
よれば、胎児肝蔵mRNAから作られたヒト
cDNAライブラリーがこの目的に最適であつた。
即ち、本発明者らは、第1表に示す87bpエクソ
ン部分を含む前記M13クローンから95ヌクレオチ
ド一本鎖を調製し、これをプローブとして用い
て、ヒト胎児(20週目)肝臓mRNAのノーザン
分析(15)を行つた。第1図に示すように、強い
シグナルが胎児肝臓mRNA中に検出された。そ
こで同じプローブを使つて胎児肝臓mRNAから
バクテリオフアージラムダ中に作られたcDNAラ
イブラリーをスクリーニングしたところ(5)、スク
リーニングした250000個の組換え体当たり約1個
の陽性クローンの頻度で、数個のハイブリダイズ
するクローンが得られた。これらのcDNAクロー
ン(ラムダ−HEPOFL13およびラムダ−
HEPOFL8と命名した)の完全なヌクレオチド配
列およびそれから推定されたアミノ酸配列を第3
表と第7表に示す。EPOコーデイング情報は非
常に疎水性の27個のアミノ酸からなるリーダー部
分と166個のアミノ酸からなるマチユア部分を含
むcDNAの5−プライム側半分の594ヌクレオチ
ド内に含まれる。マチユアタンパク質のN末端の
推定は、ゴールドバツサー(Goldwasser)(6)、
スー(Sue)およびシトコフスキー
(Sytkowski)(7)、およびヤナガワ(Yanagawa)
(2)により発表された結果、または本発明者らが別
に決定した再生不良性貧血患者の尿中に排泄され
たタンパク質のN末端配列に基づいた。このN末
端(Ala−Pro−Pro−Arg…)が循環中のEPOに
見られる実際のN末端であるのかどうか、または
腎臓や尿中でいくつかの切断が起こるのかどうか
今のところ不明である。 第2表および第3表で下線を施したアミノ酸配
列は、タンパク質配列情報が得られたトリプシン
消化フラグメントまたはN末端の部分を示す。ク
ローン化されたcDNA配列から推定されたアミノ
酸配列は、アミノ酸配列が決定されたトリプシン
消化フラグメントと正確に一致し、単離された
cDNAはヒトEPOをコードすることが確かめら
れた。 ヒトEPO遺伝子の構造および塩基配列 Ch4Aベクター(3)に組込まれたヒトゲノム
DNAライブラリーを作製し、先に得られた2種
類のEPO cDNAクローンから調製されたオリゴ
ヌクレオチドプローブ及び他の種々のプローブを
用いてハイブリダイゼーシヨン分析を行つた。こ
の分析により4個の独立したヒトEPOゲノムク
ローン(gDNA)を得、またこれらクローンの
DNA挿入物の相対位置を確認して第3図に示し
た。第3図に黒い線で示される約3.3kb領域内に
EPO遺伝子が存在することが示されている。こ
の領域の完全な塩基配列分析(参考例1を参照)
およびcDNAクローンとの比較から、第4図に示
されるEPO遺伝子のイントロンおよびエクソン
構造の地図を描くことができた。EPO遺伝子は
5個のエクソンに分割される。エクソンの一
部、エクソン、およびの全部、およびエク
ソンの一部がタンパク質コーデイング情報を含
む。エクソンおよびの残部はそれぞれ5−プ
ライムおよび3−プライム非翻訳配列をコードす
る。 こうして得られるクローン(本明細書中ではラ
ムダ−HEPO1およびラムダ−HEPO2と呼ぶ2つ
のクローンが得られた)が完全なEPOゲノムク
ローンであるということは、他のトリプシン消化
フラグメントのコーデイング情報を含んだ別のエ
クソンの塩基配列を決定することにより確認でき
た。 COS細胞によるEPOの発現 本発明は、単離されたEPO cDNAを哺乳動物
細胞中で発現させ、生物学的に活性なEPOを生
産する方法を提供する。得られたcDNAが生物学
的に活性なEPOをin vitro細胞培養系において発
現し得ることを確認するためには、Gluzmanら
の方法でCOS細胞の形質発現実験を行う(16)。
この試験的発現に使用可能なベクターp91023(B)
は実施例4に示される。このベクターはアデノウ
イルス主要後期プロモーター(major late
promoter)、SV40ポリA付加配列、SV40複製開
始点、SV40エンハンサー、およびアデノウイル
スVA遺伝子を含む。前記cDNAクローン、例え
ばラムダ−HEPOFL13(第7表を参照)中の
cDNA挿入物をp91023(B)ベクター内のアデノウ
イルス主要後期プロモーターの下に連結挿入す
る。本発明者らは、このようにして得られた新し
いベクターをpPTFL13と命名した。 こうして構築されたベクターで、例えばCOS
−1細胞のM6株〔ホロビツツ(Horowitz)らの
J.Mol.Appl.Genet.2:147−149(1983)を参照〕
をトランスフエクシヨンし、約24時間後に細胞を
洗浄し、無血清培地に変え、そして約48時間後に
培養上清を集める。そして、培養上清中に放出さ
れたEPOの量をEPOに関するSherwood、J.B.ら
の定量的ラジオイムノアツセイを用いて試験する
(14)。この方法によれば、第8表(実施例5)に
示すように、免疫学的に反応性を有するEPOの
発現が検出される。生産されたEPOの生物学的
活性も試験できる。例えば、本発明者らは培地中
のEPOを2つのin vitroバイオアツセイ〔 3H−
チミジンおよびCFU−E(1、8)〕および2つ
のin vivoアツセイ〔低酸素性マウスおよび飢餓
ラツト(9、10)〕により定量化した(実施例6
の第9表を参照)。これらの結果は、生物学的に
活性なEPOがCOS−1細胞で生産されることを
示している。 本発明の方法で生産されたEPOがヒト尿から
得られた天然EPOと同じものであることは、ポ
リクローナル抗EPO抗体を使用するウエスター
ンブロツテイング(Western blotting)により、
SDS−ポリアクリルアミドゲル上で同じ移動度を
有していることから証明された(実施例7を参
照)。従つて、COS−1細胞で生産されたEPOの
グリコシル化の程度は天然EPOのそれと同様で
ありうる。 本発明はまた、ヒトEPO cDNAの発現のため
に特に好適な、他のプロモーターを含む異なるベ
クターを使用した、極めて効率的はEPOの生産
法も提供する。そのようなベクターは、COS細
胞もしくは他の哺乳動物細胞において使用するこ
とができる。本発明の実施に有用なこの種の他の
プロモーターの例にはSV40初期および後期プロ
モーター、マウスメタロチオネイン遺伝子プロモ
ーター、トリまたは哺乳動物レトロウイルスの長
い末端繰返し配列中に見出されるプロモーター、
バキユロウイルスポリヘドロン遺伝子プロモータ
ーおよびその他のものが含まれる。本発明の実施
に際して有用な他の細胞の例にはCHO(チヤイニ
ーズハムスター卵巣)、C127(サル上皮)、3T3(マ
ウス線維芽細胞)、CV−1(アフリカン・グリー
ン・モンキー腎臓)のような哺乳動物細胞が含ま
れる。このように本発明は、哺乳動物細胞を
EPOの発現系として用いる。これは大腸菌等の
微生物に比べEPOが細胞外へ分泌されるため
EPOの精製が容易であること、また生物的活性
に寄与する糖鎖が付加するという利点があるため
である。これらの特定のプロモーターおよび/ま
たは細胞はEPOの発現タイミングや発現レベル
の調節、細胞に特異的な型のEPOの生産、また
は比較的費用がかからず容易に制御できる条件下
でのEPO生産細胞の大量増殖を可能にしうる。
細胞培養培地は一般に栄養素塩類溶液と10%ウシ
胎児血清である。 CHO、C127および3T3によるEPO発現の例は
実施例9および10(CHO)ならびに12(C127と
3T3)に示される。 実施例10のようにCHO細胞により生産された
組換えEPOは慣用のカラムクロマトグラフイー
法により精製した。糖タンパク質中に存在する糖
の相対量は、2つの独立した方法〔()レイン
ホールド(Reinhold)、Methods in
Enzymol.50:244−249−(メタノリシス)および
()タケモト(Takemoto、H.)らのAnal.
Biochem.145:245(1985)(独立したシアル酸測
定を伴うピリジルアミノ化)〕で分析された。こ
れらの方法のそれぞれによつて得られた結果は申
し分なく一致した。こうして、いくつかの測定が
行われて次の平均値を得た(この場合比較目的の
ために、N−アセチルグルコサミンを1とする)。 相対モル量 N−アセチルグルコサミン 1 ヘキソース: 1.4 ガラクトース 0.9 マンノース 0.5 N−アセチルノイラミン酸 1* フコース 0.2 N−アセチルガラクトサミン 0.1 *N−アセチルノイラミン酸は不安定であり、そ
の値は約0.4〜約1の範囲で変動する。 両方の独立した糖分析法によつて有意量のフコ
ースとN−アセチルガラクトサミンが再現可能に
観察されたことは注目に値する。N−アセチルガ
ラクトサミンの存在はタンパク質におけるO−結
合グリコシル化の存在を示す。O−結合グリコシ
ル化の存在はさらに種々の組合せのグリコシド酵
素による糖タンパク質の消化後のSDS−PAGE分
析によつても示された。特に、ペプタイド、N−
グリコシダーゼFを使用して、糖タンパク質の全
てのN−結合炭水化物を酵素的に除去した後、さ
らに、ノイラミニダーゼ消化を行うとSDS−
PASE分析で測定したそのタンパク質の分子量は
さらに減少した。 精製された組換えEPOのin vitro生物学的活性
は、アミノ酸組成のデータに基づいて計算された
タンパク質定量値を使用するクリスタル(G.
Krystal)のExp.Hematol.、11:649(1983)に記
載の方法(脾臓細胞増殖バイオアツセイ)により
検定した。複数の測定において、精製組換え
EPOのin vitro比活性は200000単位/mgタンパク
質以上であると計算された。平均値は約27500〜
300000単位/mgタンパク質の範囲であつた。さら
に、300000以上の値も観察された。この組換え物
質に対して観察されたin vivo〔赤血球増加マウス
検定;カザール(Kazal)およびアースレブ
(Erslev)のAm.Clinical Lab.Sci.、Vol.B、p91
(1975)を参照〕/in vitro活性比は0.7〜1.3であ
つた。 先に示した糖タンパク質の特性と、本出願の優
先日より後の国際公開WO85/02610(1985年6月
20日付)〔特表昭61−501627(1986年8月7日付)〕
に記載されている組換えCHO生産EPO物質の特
性とを比較することは興味のあることである。上
記公表公報明細書の第26ページ左下欄に記載され
ている対応する糖の比較分析はN−アセチルグル
コサミン1に対してフコースおよびN−アセチル
ガラクトサミンは、ゼロの値を、そしてヘキソー
ス類は15.09と大きな値を報告している。N−ア
セチルガラクトサミンの不在は上記国際出願に報
告された糖タンパク質中にO−結合グリコシルが
存在しないことを示す。この物質と対照的に、本
発明の組換えCHO生産EPOは先に性状決定がな
されたように、再現可能に観察しうる有意量のフ
コースとN−アセチルガラクトサミンの双方を含
み、ヘキソース類は、相対量として、1/10以下で
あり、そしてO−結合グリコシルの存在によつて
差異があり、本発明で得られるEPOはヒト尿か
ら得られるEPOと同一か近似のグリコシル化パ
ターンを有する。さらに、本発明の上記CHO細
胞由来組換えEPOの高い比活性はそのグリコシ
ル化パターンと直接関連していると考えられる。 本発明のクローン化EPO遺伝子の哺乳動物細
胞発現により生産された生物学的に活性なEPO
は、医師や獣医師によるヒトおよび哺乳動物種の
in vivo治療に使用できる。活性成分の量はもち
ろん治療しようとする症状の程度、選ばれた投与
経路、および活性EPOの比活性に依るであろう
が、最終的には主治医や獣医により決定されるだ
ろう。主治医によつて決定された活性EPOのこ
のような量は、本明細書中で“EPO治療有効”
量と呼ばれる。例えば、ヒツジにおける慢性腎不
全に伴う増殖低下性貧血の治療において、EPO
の一日の有効量は15〜40日の間10単位/Kgである
ことがわかつた。エツシユバツハ(Eschbach)
らのJ.Clin.Invest.74:434(1984)を参照された
い。 活性EPOは治療しようとする症状に適する経
路で投与される。好ましくは、EPOは治療され
るべき哺乳動物の血流中に注射される。好適な投
与経路は治療しようとする症状ごとに変化する。 活性EPOは純粋な又は実質的に純粋な化合物
として投与することができるが、医薬配合物また
は医薬製剤としてそれを提供することが好まし
い。 本発明配合物は、上記のような活性EPOタン
パク質のほかに、1種または2種以上の薬剤上許
容される担体と他の治療成分を含有することがで
きる。担体は配合物の他の成分と共存でき且つそ
れを投与される者に有害であつてはならない。望
ましくは、配合物としては酸化剤やペプチドと共
存できないような他の物質を含むべきでない。配
合物は簡便には単位投与形体(unit dosage
form)で提供され、薬剤学上よく知られた方法
により調製される。全ての方法は活性成分と1種
または2種以上の補助成分を含む担体とを混合す
る工程を含む。一般に、配合物は活性成分と液体
担体または微細な固体担体またはその両者とを均
一にかつ緊密に混合し、その後必要に応じてその
生成物を所望配合物へ成形することにより作られ
る。 非経口投与に適する配合物は簡便には活性成分
の減菌水溶液からなり、その際その溶液は受容者
の血液と等張であるのが好ましい。この種の配合
物は固体活性成分を水に溶解して水溶液をつく
り、その水溶液を滅菌することにより適宜調製さ
れ、そして例えば密封アンプルやバイアルのよう
な単位用量容器または多用量容器で提供される。 本発明で哺乳動物細胞にヒトEPOを生産させ
るために使用されるEPO/cDNAにはATGコド
ンの後につながるマチユアEPO/cDNA遺伝子、
およびEPOタンパク質の対立遺伝子変異体をコ
ードするEPO/cDNAが含まれる。1つの対立
遺伝子は第3〜6表に示される。EPOタンパク
質にはEPOタンパク質の1−メチオニン誘導体
(Met−EPO)およびEPOタンパク質の対立遺伝
子変異体が含まれる。マチユアEPOタンパク質
は第2表の配列Ala−Pro−Pro−Arg…から始ま
る配列(最初のアミノ酸残基には番号1(第2表)
が付されている)によつて示される。Met−EPO
は配列Met−Ala−Pro−Pro−Arg…から始ま
る。 EPO/cDNAの発現の結果生成する糖タンパ
ク質は、形質転換体内または発現系外に存在する
タンパク質分解酵素の作用を受けることが充分考
えられ、DNA配列から読みとられるアミノ酸配
列1〜166のすべてを備えていないことがあり得
る。例えばC末Argの脱離が、CHO発現EPOに
ついて見出されている。しかし、この種のタンパ
ク質もin vivo活性を有しており、本件発明の目
的物に含まれる。なお、C末Argの脱離はヒト尿
EPOについても見出されており、in vivo活性が
保持されていることが確認されている。 次の実施例は本発明を理解しやすくするための
ものであり、本発明の真の範囲は特許請求の範囲
によつて説明される。ここに記載の方法において
多くの修飾が本発明の精神から逸脱することなく
なされ得ることを理解すべきである。全ての温度
は℃で表わされ未補正である。マイクロリツタ
ー、マイクロモル等に於けるマイクロの略号とし
て「μ」を用い、それぞれ「μ」、「μm」とし
て表わす。 実施例 実施例 1 EPOのゲノムDNA断片クローンの単離 EPOのゲノムDNAを単離するには、ヒトゲノ
ムDNAライブラリーから、適当なヌクレオチド
プローブを用いてスクリーニングする必要があ
る。そのプローブの配列は、EPOのアミノ酸配
列の少なくとも一部分に対応するものでなければ
ならない。そこで、まず、EPOを再生不良性貧
血患者の尿からミヤケらの方法〔ミヤケ
(Miyake)らのJ.Biol.Chem.、252:5558(1977)
を参照〕で精製したが、但しフエノール処理を省
略しその代わりに80℃で5分の熱処理を行つてノ
イラミニダーゼを失活させた。精製の最終工程
は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む0〜
95%アセトニトリル勾配を100分間で使用するC
−4Vydac HPLCカラム(The Separations
Group)での分画化により行つた。上記勾配中の
EPOの位置は、主要ピークのゲル電気泳動およ
びN末端アミノ酸配列分析(2、6、7)により
測定した。EPOは約53%アセトニトリルで溶離
され、逆相HPLCにかけたタンパク質の約40%に
相当した。EPOを含む画分を次いで100μにな
るまで蒸発させ、重炭酸アンモニウムでPH7.0に
調節し、2%トシルフエニルアラニルクロロメチ
ルケトン(TPCK)処理トリプシン
(Worthington)により37℃で18時間完全消化し
た。その後、トリプシン消化物を上記と同様の逆
相HPLCにかけた。28nmおよび214nmでの光学
密度を監視した。十分に分離した各ピークの成分
を乾固状態近くにまで蒸発させ、Applied
Biosystems 480A型気相シークエネーターを使
つて直接N末端アミノ酸配列分析(17)にかけ
た。各ピークの成分は第2表および第3表におい
て下線が施されているアミノ酸配列を有すること
が判明した。 先に述べたように、これらのトリプシン消化フ
ラグメントのうち2つがヌクレオチドプローブの
合成用に選ばれた。配列:Val−Asn−Phe−
Tyr−Ala−Trp−Lys(第2表および第3表のア
ミノ酸46〜52)からは、32種類(縮重)の17mer TTCCANGCA G TAA G AAA G TT および128種類の(縮重)の18mer CCANGCA G TAA G AAA G TTNAC が合成された。配列:Val−Tyr−Ser−Asn−
Phe−Leu−Arg(第2表および第3表のアミノ酸
144〜150)からは、ロイシンコドンの第1位で異
なるそれぞれ48種類(縮重)の2つの14merプー
ル TATTGN CACT AAT C TTT C CT TATTGN CACT AAT C
TTT C TT が合成された。これらのオリゴヌクレオチドプロ
ーブをポリヌクレオチドキナーゼ(New
England Biolabs)およびガンマ 32P−ATP
(New England Nuclear)を用いて 32Pで5−
プライム末端を標識した。オリゴヌクレオチドの
比活性はオリゴヌクレオチド1ミリモル当り1000
〜3000Ciであつた。この標識プローブを使用し
て、バクテリオフアージラムダ中のヒトゲノム
DNA(ヒト染色体をHae/Aluで切断した
DNA断片)ライブラリー(Ch4Aベクター使用)
(ローン(Lawn)ら、3)をウー(Woo)ら、
(11)(1978)によるin situ増幅法の変法を用いて
スクリーニングした。即ち、ヒトゲノムDNAを
含む上記フアージ約3.5×105を150mmペトリ皿
(NZCYM培地)当り6000フアージの密度でまい
て、肉眼で見える小さな(約0.5mm)プラークが
形成されるまで37℃でインキユベートした。4℃
で1時間冷却後、プラークパターンの2通りのレ
プリカをナイロン膜(New England Nuclear)
に移行させ、新しいNZCYM平板上37℃で一晩イ
ンキユベートした。その後、フイルターをそれぞ
れ0.5N NaOH−1M NaClおよび0.5Mトリス
(PH8)−1M NaClの薄膜上で10分間ずつ処理す
ることにより変性および中和した。フイルターを
80℃で2時間真空ベーキングした後、5×SSC、
0.5%SDSで1時間洗い、フイルター表面の細胞
破砕物を湿つたテイツシユで穏やかにかき取るこ
とにより除去した。このかき取りはプローブのフ
イルターへのバツクグラウンド結合を減少させ
た。次に、フイルターをH2Oですすぎ、3M塩化
テトラメチルアンモニウム(TMACl)、10mM、
NaPO4(PH6.8)、5×Denhardt′s、0.5%SDSおよ
び10mMEDTA中48℃で4〜8時間プレハイブ
リダイゼーシヨンを行つた。その後、 32P−標識
17merを0.1pmol/mlの濃度で加えて48℃で72時
間ハイブリダイゼーシヨンを行つた。ハイブリダ
イゼーシヨン後、フイルターを2×SSC(0.3M
NaCl−0.03Mクエン酸Na、PH7)で室温にて十
分に洗浄し、さらに3M TMACl−10mM
NaPO4(PH6.8)で室温にて1時間、次にハイブ
リダイゼーシヨンを行つた時と同じ温度(48℃)
で5〜15分間洗浄した。増感板を使用した2日間
のオートラジオグラフイー後、約120の強いレプ
リカされたシグナルが検出された。 陽性フアージを拾つて8プールに分け、再度フ
アージプラークを形成させ、2枚のフイルターの
各々に対しては14merプールの1/2ずつを使用し、
2枚目のフイルターに対しては17merを使用して
3通りの再スクリーニングを行つた。プラーク形
成およびハイブリダイゼーシヨンの条件は先に述
べた通りであるが、14merについてのハイブリダ
イゼーシヨンは37℃で行つた。オートラジオグラ
フイー後、室温にて20分間50%ホルムアミド中で
17merフイルターからプローブを除去し、そのフ
イルターを52℃で18merプローブと再度ハイブリ
ダイズさせた。2つの独立のフアージが3種のプ
ローブ全部とハイブリダイズした。これらのフア
ージの1つ(本明細書ではラムダ−HEPO1と呼
ぶ)からのDNAをSau3Aで完全消化し、M13中
でサブクローニングし、サンガーおよびクールソ
ン、(4)のジデオキシ・チエイン・ターミネーシヨ
ン法によるDNA配列分析のためにM13というベ
クター(市販品)に組込み、大腸菌に挿入し、増
殖させた。EPOトリプシン消化フラグメント
(第1表下線領域)をコードするオープン・リー
デイング・フレームのヌクレオチド配列および推
定上のアミノ酸配列を本明細書中第1表に示す。
イントロン配列は小文字で表わされ、エクソン配
列(87ヌクレオチド)は大文字で表わされる。コ
ンセンサススプライス受容部位(a)および供与部位
(d)と一致する配列には下線が施されている。第1
表の配列は、そのまゝ第4表の配列の一部を構成
している。 実施例 2 ヒト胎児肝臓mRNAのノーザン分析 本実施例では上記ヒト胎児肝臓mRNAのライ
ブラリーを作成し、このライブラリー中に目的と
するmRNAが存在することを確認し、またその
mRNAのおよそのサイズを測定することを目的
としている。 5μgのヒト胎児肝臓mRNAライブラリー(20
週目の胎児肝臓から調製したもの)および成人肝
臓mRNAライブラリーを0.8%アガロースホルム
アルデヒドゲルによる電気泳動に付し、ダーマン
(Derman)らのCell、23:731(1981)に記載の
方法を用いてニトロセルロースに移行させた。こ
れと別に、第1表に示す配列を挿入物中に含む
M13テンプレートから、ノーザン分析用の95ヌク
レオチド一本鎖プローブを作成した。その際、プ
ライマーとしては初めの17merプローブと同じト
リプシン消化フラグメントから誘導された20mer
のものを使用した。プローブはアンダーソン
(Anderson)らのPNAS、(12)(1984)に記載され
た方法で作成したが、Sma消化(74ヌクレオ
チドのコーデイング配列を含む95ヌクレオチド長
の目的プローブをもたらす)後、0.1MNaOH−
0.2M NaCl中セフアロースC14Bカラムでのクロ
マトグラフイーによりその95merの小さなフラグ
メントをM13テンプレートから精製した。このプ
ローブ約5×106cpmを、上記ニトロセルロース
フイルターと68℃で12時間ハイブリダイズさせ、
68℃にて2×SSCで洗浄し、増感板を用いて6日
間感光させた。1200ヌクレオチドの単一のマーカ
ーmRNA(矢印で示す)は隣接レーンで泳動させ
た。(第1図) その結果、ヒト胎児肝臓mRNAライブラリー
中に、プローブとハイブリダイズする一本のバン
ドが見出された。 実施例 3 胎児肝臓cDNAの単離 前記ノーザン分析の結果、胎児肝臓のmRNA
からcDNAライブラリーを作成し、この中からス
クリーニングを行えば、ヒトEPO、cDNAが単
離できると予測された。そこで、実施例2に記載
のプローブと同じ95merのプローブを使用し、そ
して標準プラークスクリーニング〔ベントン・デ
ービス(Benton Davis)のScience、(13)
(1977)を参照〕方法を使用して、胎児肝臓
mRNA誘導され、ベクターラムダ−Ch21A〔トー
ル(Toole)らのNature、(5)(1984)を参照〕
中に作られた胎児肝臓cDNAライブラリーをスク
リーニングした。その結果、1×106個のプラー
クをスクリーニングした後に3つの独立の陽性
cDNAクローン〔本明細書ではラムダ−
HEPOFL6(1350bp)、ラムダ−HEPOFL8
(700bp)およびラムダ−HEPOFL13(1400bp)
と呼ぶ〕を単離した。ラムダ−HEPOFL13およ
びラムダ−HEPOFL6の完全挿入物については
M13でのサブクローニング後に塩基配列を決定し
た。それぞれの塩基配列を第7表および第5表に
示す。ラムダ−HEPOFL8についても部分的に塩
基配列を決定し、残りの部分は他の2つのクロー
ンと同じであると推定した。その塩基配列を第6
表に示す。5−プライムおよび3−プライム非翻
訳配列は小文字で表わされる。コーデイング領域
は大文字で表わされる。
【表】
【表】
【表】 第7表(および第3表)に関して、ヌクレオチ
ド配列の上に示される推定上のアミノ酸配列は成
熟タンパク質の第1番目のアミノ酸を1として番
号が付けられている。推定上のリーダーペプチド
はアミノ酸の略号が大文字で示される。成熟タン
パク質中のシステイン残基はさらにSHで示され、
またN−結合グリコシル化の可能性がある部位は
星印で示される。下線が施されているアミノ酸
は、N末端タンパク質配列決定またはアミノ酸配
列1で述べたようなEPOのトリプシン消化フラ
グメント配列決定により同定されたアミノ酸残基
を示す。点線は明確に決定し得なかつたトリプシ
ン消化フラグメントのアミノ酸配列中の残基を示
す。cDNAクローンのラムダ−HEPOFL6、ラム
ダ−HEPOFL8およびラムダ−HEPOFL13はメ
リーランド州ロツクビルのアメリカン・タイプ・
カルチヤー・コレクシヨンにブタペスト条約に基
づいて国際寄託され、それぞれ寄託番号
ATCC40156、ATCC40152およびATCC40153と
して入手可能である。 参考例 1 EPO遺伝子のゲノム構造 本発明者等はEPOゲノムDNAの構造および塩
基配列も明らかにした。実施例3で得た3種類の
EPO cDNAクローンから調製されたオリゴヌク
レオチドおよび種々のプローブを用いてヒトゲノ
ムHae/Aluライブラリー(ChA4ベクター
使用)をスクリーニングを行い、4個の独立した
ゲノムクローンを得た。これら4個の独立したゲ
ノムクローン(ラムダ−HEPO1、2、3および
6)の相対的な大きさおよび位置は、第3図にお
いて重複する線によつて示されることが判明して
いる。太くて濃い3.3kbの線がEPO遺伝子の存在
する部分である。既知制限エンドヌクレアーゼ切
断部位の位置とスケール(kb)も示されている。
次に、EPO遺伝子を含む領域は、この領域の一
連の欠失を生じさせる特異的エキソヌクレアーゼ
を使用して、両鎖から完全に塩基配列が決定さ
れた。EPO mRNAをコードする5つのエクソン
とイントロンの構造の模式図を第4図に示す。エ
クソンの正確な5−プライム境界は今のところ
不明である。それぞれのエクソンのタンパク質コ
ーデイング部分は黒く塗りつぶされている(この
領域の完全なヌクレオチド配列は既に第4表に示
した)。第4図において、各エクソンの既知範囲
は垂直線で示される。エクソンの一部、エクソ
ン、およびの全部、およびエクソンの一
部がタンパク質コーデイング情報を含む。エクソ
ンおよびの残部はそれぞれ5−プライムおよ
び3−プライム非翻訳配列をコードする。ゲノム
クローンのラムダ−HEPO1、ラムダ−HEPO2、
ラムダ−HEPO3およびラムダ−HEPO6はメリー
ランド州ロツクビルのアメリカン・タイプ・カル
チヤー・コレクシヨンにブタペスト条約に基づい
て国際寄託され、それぞれ寄託番号ATCC40154、
ATCC40155、ATCC40150およびATCC40151と
して入手可能である。
【表】
【表】
【表】 実施例 4 ベクターp91023(B)の作成 形質転換用ベクターとしてカウフマン
(Kaufman)らのMol.Cell Biol.、2:1304
(1982)に記載のpAdD 26SVpA(3)を用いた。こ
のベクターの構造は第5A図に示す。簡単に述べ
れば、このプラスミドはアデノウイルス(Ad2)
主要後期プロモーター(major late promoter)
の転写制御下にあるマウスジヒドロ葉酸還元酵素
(DHFR)cDNA遺伝子を含む。5−プライムス
プライス部位はアデノウイルスDNA中に示され、
3−プライムスプライス部位(免疫グロブリン遺
伝子から誘導される)はAd2主要後期プロモータ
ーとDHFRコーデイング配列の間に存在する。
SV40初期ポリA部位はDHFRコーデイング配列
から下流に存在する。pAdD 26SVpA(3)の原核
生物由来部分はpSVOD〔メロン(Mellon)らの
Cell、27:279(1981)を参照〕から由来し、哺乳
動物細胞内で複数を阻害することが知られている
pBR322配列を含まない〔ラスキー(Lusky)ら
のNeture、293:79(1981)を参照〕。 pAdD 26SVdA(3)は第5A図および第5B図
に示すようにプラスミドpCVSVL2へ変換した。
pAdD 26SVpA(3)はその中の2個のPst部位の
一方を欠失させることによりプラスミドpAdD
26SVpA(3)(d)に変換した。この変換は1個のPst
部位のみが切断された線状プラスミドのサブ集
団を得るため酵素活性を弱めたPstで部分消化
し、続いてクレノウ(Klenow)で処理し、連結
して環状化し、そしてSV40のポリA配列の3−
プライム側に位置するPst部位の欠失について
スクリーニングすることにより達成された。 次いで、pAdD 26SVpA(3)(d)に、以下のよう
にしてアデノウイルス3分節系(tripatite)リー
ダーおよびウイルス関連遺伝子(VA遺伝子)を
挿入した。即ち、最初に、pAdD 26SVpA(3)(d)
をPvuで切断して、3分節系リーダーからなる
3つの要素の3−プライム部分内で開環した線状
分子を作つた。次に、pJAW43〔ゼイン(Zain)
らのCell、16:851(1979)を参照〕をXhoで消
化し、クレノウで処理し、Pvuで消化し、そし
て第3番目のリーダーの第2部分を含む140bpフ
ラグメントをアクリルアミドゲル(トリス−ホウ
酸緩衝液中6%;マニアチスらの上記文献参照)
による電気泳動により単離した。その後、この
140bpフラグメントをPvuで消化したpAdD
26SVpA(3)(d)へ連結した。この連結生成物を用い
て大腸菌をテトラサイクリン耐性へと形質転換
し、140bpフラグメントとハイブリダイズする
32P標識プローブを使用するグルンスタイン
(Grunstein)−ホグネス(Hogness)法によりコ
ロニーを選択した。ポジテイブにハイブリダイズ
するコロニーからDNAを調製して、再構成され
たPvu部位が第2および第3アデノウイルス後
期リーダーに特異的な140bpDNA挿入物の5−
プライム側にあるかあるいは3−プライム側にあ
るかについて試験した。正しい向きのPvu部位
は140bp挿入物の5−プライム側に存在する。こ
のプラスミドは第5A′図にpTPLとして示され
る。 次に、pTPLにSV40エンハンサーを含むSV40
のAvaDフラグメントを挿入するため、第5B
図に示すようにSV40 DNAをAvaで消化し、
Polのクレノウフラグメントで両末端を平滑に
し、これらのフラグメントにXhoリンカーを連
結し、Xhoで消化してXho部位を開き、そし
てゲル電気泳動で4番目に大きいフラグメント
(Dフラグメントと呼ぶ)を単離した。このDフ
ラグメントをXho消化pTPLに連結してプラス
ミドpCVSVL2−TPLを得た。pCVSVL2−TPL
中のSV40Dフラグメントの向きは、SV40後期プ
ロモーターがアデノウイルス主要後期プロモータ
ーと同じ向きで存在するものであつた。 pCVSVL2−TPL内にアデノウイルス関連
(VA)遺伝子を導入するために、VA遺伝子供給
源としてのアデノウイルス2型HindBフラグ
メントを含むプラスミドpBR322を作成した。即
ち、アデノウイルス2型DNAをHindで消化し
て、Bフラグメントをゲル電気泳動により単離し
た。このフラグメントをあらかじめHindで消
化したpBR322の中に挿入し、第5B図に示す
pBR322−Ad HindBを得た。このフラグメン
ト(アンピシリン耐性をマーカーとして持つ大腸
菌を形質転換した後、形質転換体をHindBプ
ラスミドの挿入についてアンピシリン耐性を指標
にスクリーニングし、挿入された向きを制限酵素
消化により調べた。pBR322−Ad HindBは第
5B図に示す向きでアデノウイルス2型Hind
Bフラグメントを含む。 第5B′図に示すように、VA遺伝子はプラスミ
ドpBR322−Ad HindBをHpaで消化し、
EcoRリンカーを付加してEcoRで消化し、続
いて1.4kbフラグメントを回収することにより得
られる。このEcoR接着末端をもつ1.4kbフラグ
メントは、次に前もつてEcoRで消化した
pCVSVL2−TPLのEcoR部位に連結した。得
られたプラスミドで大腸菌HB101を形質転換し
てテトラサイクリン耐性を指標にして選別した
後、VA遺伝子に特異的なDNAに対するフイル
ターハイブリダイゼーシヨンによりコロニーをス
クリーニングした。ポジテイブにハイブリダイズ
するクローンからDNAを調製し、制限エンドヌ
クレアーゼ消化により同定した。得られたプラス
ミドはp91023と命名した(第5B′図)。 続いてp91023に存在する2個のEcoR部位を
除去するため、第5C図に示すように、p91023
をEcoRで完全消化して2つのDNAフラグメン
ト(一方は約7kbであり、他方はVA遺伝子を含
んでおり、約1.3kbである)を生成させた。両フ
ラグメントの末端をPolのクレノウフラグメン
トを用いて夫々修復し、次にその2つのフラグメ
ントを再度連結した。VA遺伝子を含み、p91023
に類似するが2個のEcoR部位を欠失したプラ
スミドp91023(A)は、VA遺伝子フラグメントを使
用するグルンスタイン−ホグネススクリーニング
により、または慣用の制限部位分析により同定し
た。 さらに、p91023(A)中の単一のPst部位を除
き、その代わりにEcoR部位を入れた。即ち、
p91023(A)をPstで完全消化し、Polのクレノ
ウフラグメントで処理して平滑末端を生成させ
た。p91023(A)のその平滑末端Pst部位にEcoR
リンカーを連結した。平滑末端化Pst部位に
EcoRリンカーを連結させた線状p91023(A)を非
連結リンカーから分離し、EcoRで完全消化し
て再び連結させた。第5C図に示すプラスミド
p91023(B)を回収し、p91023(A)に類似するがPst
部位の代わりにEcoR部位を有するものを単離
同定した。プラスミドp91023(B)はメリーランド
州ロツクビルのアメリカン・タイプ・カルチヤ
ー・コレクシヨンに寄託され、寄託番号
ATCC39754(ヨーロツパ特許条約上の要件を満す
寄託)として入手可能である。 実施例 5 COS−1細胞中でのEPO cDNAの発現例1 cDNAクローン(ラムダ−HEPOFL6およびラ
ムダ−HEPOFL13:実施例3参照)を制限酵素
EcoRで処理し、EPOcDNAを含んだEcoR
フラグメントを取得した。次いで、この取得した
フラグメントをプラスミドp91023(B)のEcoR部
位に挿入した。 挿入後のプラスミドはアデノウイルス主要後期
プロモーターの転写制御下で、EPOが発現でき
る構造を有するプラスミドであり、それぞれ
pPTFL6およびpPTFL13と命名した。その後、
それぞれのプラスミドからの精製DNA8μgを用
いて5×106個のCOS−1細胞をDEAE−デキス
トラン法(以下参照)によりトランスフエクシヨ
ンした。12時間後、細胞を洗浄し、クロロキン
(0.1mM)で2時間処理し、再び洗浄し、そして
10%ウシ胎児血清を含む培地10mlに24時間さらし
た。その培地を無血清培地4mlに変えて48時間後
に収穫した。 免疫学的に活性なEPOの生産は、シエアウツ
ド(Sherwood)およびゴールドバツサー
(Goldwasser)(14)により示されるラジオイム
ノアツセイにより定量化した。抗EPO抗体はジ
ユデイス・シエアウツド博士(Dr.Judith
Sherwood)により提供された。ヨウ素化トレー
サーは実施例1に記載の均一なEPOから製造し
た。検定の感度は大体1ng/mlである。結果を
下記の第8表に示す。 第8表 培地中に放出された ベクター EPOの量(ng/ml) pPTFL13 330 pPTFL6 31 pPTFL13はメリーランド州ロツクビルのアメ
リカン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨンにブ
タペスト条約に基づいて国際寄託され、寄託番号
ATCC39990のもとに入手可能である。 実施例 6 COS−1細胞中でのEPO cDNAの発現例2 EPOcDNA(ラムダ−HEPOFL13)を実施例5
と同様の方法でp91023(B)に挿入し、COS−1細
胞をトランスフエクシヨンして上記(実施例5)
のように収穫した。ただしクロロキン処理を省い
た。 in vitroで生物学的に活性なEPOは、CFU−E
源としてマウス胎児肝臓細胞を用いるコロニー形
成検定またはフエニルヒドラジン注射マウスから
の脾臓細胞を用いる。 3H−チミジン取込み検定
により測定した。これらの検定の感度は大体25m
U/mlである。in vivoで生物学的に活性なEPO
は低酸素性マウス法または飢餓ラツト法により測
定した。これらの検定の感度は大体100mU/ml
である。コントロール実験で得られた培地
(mock condition mediun)からの検定では活性
が全く検出されなかつた。クローンHEPOFL13
によつて発現されたEPOの結果は下記の第9表
に示す〔活性は単位/mlで表わし、標準対照とし
て市販の比活性の明示されたEPO(Toyobo社製)
を使用した〕。 第9表 EPO cDNAでトランスフエクシヨンされた
COS−1細胞から分泌されたEPO 検 定 活 性 RIA 100ng/ml CFU−E 2±0.5U/ml 3H−Thy 3.1±1.8U/ml 低酸素性マウス 1U/ml 飢餓ラツト 2U/ml 実施例 7 COS−1細胞からのEPOのSDSポリアクリル
アミドゲル分析 EPO cDNA(ラムダ−HEPOFL13)を含むベ
クターp91023(B)でトランスフエクシヨンされた
COS細胞から培地に分泌されたEPO180ngを10
%SDS Laemlliのポリアクリルアミドゲルによ
る電気泳動にかけ、ニトロセルロース紙に電気移
動させた〔トービン(Towbin)らのProc.Natl.
Aced.Sci.USA76:4350(1979)を参照〕。このフ
イルターは実施例5に記載されたような抗EPO
抗体を用いて検索し、洗浄し、そして 125I−黄
色ブドウ球菌Aプロテインを用いて再度検索し
た。その後2日間オートラジオグラフイーを行つ
た。天然の均一EPOは実施例1に記載されたも
のを使用し、ヨウ素化前(レーンB)またはヨウ
素化後(レーンC)に電気泳動を行つた(第6図
参照)。使用したマーカーは 35Sメチオニン標識
された血清アルブミン(68000d)および卵白ア
ルブミン(45000d)であつた。 実施例 8 pRK1−4の作成 実用上の目的に適し、1つのプロモーターによ
り目的cDNA、DHFRの2つの遺伝子が支配さ
れる特徴を持つ発現ベクターを作成するため、次
に述べるフラグメントA、BおよびCを連結して
プラスミドRK1−4を作成した。このプラスミ
ドは第7図の構造を持ち、特に実用的特徴があ
る。 フラグメントAは次のようにして得られた。マ
ウスジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子に
隣接するSV40初期領域プロモーター、SV40エン
ハンサー、小さなt抗原イントロン、および
SV40ポリA配列を含むプラスミドPSV2DHFR
〔サブラマニ(Subramani)らのMol.Cell.Biol.、
1:854−864(1981)を参照〕からBamH−
Pvuフラグメントを単離した(フラグメント
A)。 残りのフラグメントBおよびCは次のようにし
てベクターp91023(A)(実施例4および第5C図
参照)から得られた:p91023(A)をアデノウイル
スプロモーターの近くの単一のPst部位でPst
により消化してこのプラスミドを線状化し、次に
Pst−EcoR部位へ変換するための合成フラグ
メントに連結して再環状化する〔もとのPst部
位にPst−EcoR−Pst部位を作る;p91023
(B′)〕か、あるいは実施例4で述べたように
DNAポリメラーゼの大フラグメントで処理し
てPst部位を破壊し、合成EcoRリンカーに連
結して再環状化した〔もとのPst部位にEcoR部
部位を作る;p91023(B)〕。得られた2つのプラ
スミドp91023(B)とp91023(B′)の各々をXbaお
よびEcoRで消化して2つのフラグメント(F
およびG)を得た。p91023(B)からのフラグメン
トFとp91023(B′)からのフラグメントGおよび
p91023(B)からのフラグメントGとp91023(B′)か
らのフラグメントFを連結することにより、もと
のPst部位にEcoR−Pst部位またはPst−
EcoR部位のいずれかを含む2つの新しいプラ
スミドを作成した。Pst−EcoR部位を含むプ
ラスミド(Pst部位がアデノウイルス主要後期
プロモーターに最も接近している:プロモーター
に近接している位置に目的cDNAを挿入できるよ
うにPstサイトが設けられている)をp91023(C)
と命名した。 ベクターp91023(C)をXhoで完全消化し、接着
末端をもつ得られた線状プラスミドは大腸菌の
DNAポリメラーゼ大フラグメントを用いる末
端修復反応により平滑末端とした。このDNAに、
次のようにして作成したSV40エンハンサー含有
の340bp Hind−EcoRフラグメントを連結し
た: SV40からのSV40複製開始点およびエンハンサ
ーを含むHind−Pvuフラグメントをプラス
ミドc lac〔リトル(Littls)らのMol.Biol.
Med.、1:473−488(1983)を参照〕に挿入し
た。c lacベクターはc lac DNAをBamH
で消化し、接着末端をDNAポリメラーゼ大フ
ラグメントで修復し、そのDNAをHindで消化
することにより調製した。得られたプラスミド
(c SVHP lac)はPvu平滑末端を連結され
たことによりBamH部位を再生していた。c
SVHP lacからEcoR−Hindフラグメント
を作り、プラスミドの複製開始点を含むpSVOd
(実施例4に示したメロンらの上記文献参照)の
EcoR−Hindフラグメントに連結し、得られ
たプラスミドpSVHPOdを選択した。その後、
SV40複製開始点/エンハンサーを含む
pSVHPOdの340bp EcoR−Hindフラグメン
トを作り、両末端をDNAポリメラーゼ大フラ
グメントで平滑末端とし、そして上記のXho消
化し、平滑末端化p91023(C)ベクターに連結した。 Hind−EcoRフラグメント中のBamH部
位がVA遺伝子に最も接近するような向きをもつ
得られたプラスミド(p91023(C)/Xho/平滑末
端プラスEcoR/Hind/平滑末端SV40複製
開始点プラスエンハンサー)はpES105と命名し
た。このプラスミドpES105をBamHとPvu
で、またはPvuだけで消化して、アデノウイル
ス主要後期プロモーターを含むBamH−Pvu
フラグメント(フラグメントB)および耐性遺伝
子(テトラサイクリン耐性)と他の配列との間に
そのプラスミドを含むPvuフラグメント(フラ
グメントC)を単離した。 フラグメントA、BおよびCを連結し、第7図
に示すプラスミドを単離してRK1−4と命名し
た。プラスミドRK1−4はメリーランド州ロツ
クビルのアメリカン・タイプ・カルチヤー・コレ
クシヨンにブタペスト条約に基づいて国際寄託さ
れ、寄託番号ATCC39940のもとに入手可能であ
る。 実施例 9 CHO細胞によるEPOの発現−方法 上記実施例5のプラスミドpPTFL13からの
EPO cDNAを含むDNA(20μg)を制限エンド
ヌクレアーゼClaで消化して線状化し、そして
プラスミドpAdD 26SVp(A)1(カウフマン等の
Mol.Cell.Biol.、2:1304(1982))からのCla消
化DNA(2μg)〔アデノウイルス主要後期プロモ
ーターにより制御される完全なジヒドロ葉酸還元
酵素(DHFR)を含む〕に連結した〔カウフマ
ン(Kaufman)およびシヤープ(Sharp)の
Mol.and Cell Biol.2:1304−1319(1982)を参
照〕。この連結DNAを使つてDHFR−ネガテイ
ブCHO細胞〔DUKX−BII、カーシン(Chasin
L.A.)およびアーラウプ(Urlaub G.)の
PNAS77:4216−4220(1980)を参照〕をトラン
スフエクシヨンし、2日間増殖後、少なくとも1
つのDHFR遺伝子を組み込んだ細胞をアルフア
培地(ヌクレオチドを欠き、10%透析ウシ胎児血
清を補充したもの)で選択した。選択培地で2週
間増殖後、コロニーをもとの平板から採取し、1
プール当り10〜100個のコロニーから成るグルー
プに分け、再度ヌクレオチド欠損培地で培地上全
面に増殖するまで培養した。増殖プールからの培
地上清をメトトレキセート(MTX)選択に先立
つてRIAでEPOについて検定した。陽性のEPO
生産を示したプールはメトトレキセート
(0.02μM)の存在で増殖させ、サブクローニング
して再度検定した。EPO Cla4α4.02(MTX耐性
のものを精製したもの)プールからサブクローニ
ングされた単一のEPO Cla4α4.02−7は
0.02μMMTXを含む培地中に460ng/mlのEPO
を放出した(第10表参照)。EPO Cla4α4.02−7
はEPO生産に特に適する細胞株であり、アメリ
カン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨンにブタ
ペスト条約に基づき寄託番号ATCC CRL8695と
して国際寄託された。一般に、このクローンは次
第に増加する濃度のMTX中で段階的選択にかけ
ると、さらに高レベルのEPOを生産する細胞を
生成するであろう。RIAで陰性であつたプールに
ついては、メトトレキセート(0.02μM)の存在
下で増殖した相対培養物からのメトトレキセート
耐性コロニーをRIAでEPOについてプールごと
に再び検定した。陽性でなかつたこれらの培養物
をサブクローニングし、さらに濃度を高めたメト
トレキセート中で増殖させた。 段階的にメトトレキセート(MTX)濃度を上
げて培養する選択は、次第に増加する濃度のメト
トレキセートの存在下で細胞を培養して生存細胞
を選択するというサイクルを繰り返すことにより
達成された。各回ごとに培養上清中のEPOを
RIAおよびin vitro生物活性により測定した。各
段階的増幅において使用されたメトトレキセート
の量は0.02μM、0.1μMおよび0.5μMであつた。第
10表に示すように、0.02μMのMTXによる1回の
選択後に有意量のEPOが培地中に放出された。
【表】 ローン
(.02−7)
実施例 10 CHO細胞によるEPOの発現−方法 クローンラムダ−HEPOFL13からのDNAを
EcoRで消化し、EPO遺伝子を含む小さなフラ
グメント(RIフラグメント)をプラスミドRK1
−4(実施例8参照)のEcoR部位内でサブクロ
ーニングした。次に、このDNA(RKFL13)を用
いてDHFR−ネガテイブCHO細胞を直接(消化
せずに)トランスフエクシヨンし、そして上記の
実施例9のようにして選択および増幅を行つた。 また、RKFL13DNAはプロトプラスト融合ま
たは微量注射法によりCHO細胞に挿入した。プ
ラスミドRKFL13はメリーランド州ロツクビルの
アメリカン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨン
にブタペスト条約に基づいて国際寄託され、寄託
番号ATCC39989のもとに入手可能である。
【表】 好適な単一のコロニークローンはメリーランド
州ロツクビルのアメリカン・タイプ・カルチヤ
ー・コレクシヨンにブタペスト条約に基づいて国
際寄託され、寄託番号ATCC CRL8695のもとに
入手可能である。 実施例 11 COS−1細胞によるEPOゲノムDNAの発現 EPOゲノムクローンの発現のために使用した
ベクターはpSVOd(実施例4に示したメロンらの
上記文献参照)である。pSVOdからのDNAは
Hindで完全消化し、DNAポリメラーゼ大フ
ラグメントで平滑末端とした。EPOゲノムクロ
ーンのラムダ−HEPO3はEcoRとHindで完
全消化し、EPO遺伝子を含む4.0kbフラグメント
を単離して上記のように平滑末端とした。Hind
部位からポリAシグナルをちようど越えた領域
までのこのフラグメントのヌクレオチド配列は第
4図および第4表に示す。EPO遺伝子フラグメ
ントをpSVOdプラスミドフラグメント内に挿入
し、そして両方の向きの正しく構築された組換え
体を単離して確かめた。プラスミドCZ−1は
“a”の向き(すなわちEPOの5′末端がSV40開始
点に最も接近する)でEPO遺伝子を有し、プラ
スミドCZ1−3はそれと反対の向き(すなわち
“b”の向き)である。 プラスミドCZ1−3およびCZ2−1は実施例6
のようにしてCOS−1細胞をトランスフエクシ
ヨンし、培地を収穫して免疫学的に反応性の
EPOについて検定した。CZ2−1からは培養上清
中に約31ng/mlのEPOが検出され、CZ1−3か
らは16〜31ng/mlのEPOが検出された。 ゲノムクローンHEPO1、HEPO2および
HEPO6は類似の方法でCOS細胞に挿入し且つ発
現させることができる。 実施例 12 C127および3T3細胞による発現用プラスミド
pBPVEPOの作成 マウスメタロチオネインプロモーターの転写制
御下にあり且つ完全ウシ乳頭腫ウイルスDNAに
結合されたEPO cDNA配列を含むプラスミドを
次のようにして作成した: pEPO49f プラスミドSP6/5をPromega Biotecから購入
した。このプラスミドをEcoRで完全消化し、
ラムダ−HEPOFL13からのEPO cDNAを含む
1340bpEcoRフラグメントをDNAリガーゼに
より挿入した。EPO遺伝子の5′末端がSP6プロモ
ーターに極めて接近している(BglおよびHind
消化で測定)得られたプラスミドをpEPO495
と命名した。なお、方向性に関して、pSP6/5ポ
リリンカー中のBamH部位はEPO遺伝子の5′末
端に直接に隣接している。 pMMTneoΔBPV 第8図に示すプラスミドpdBPV−MMTneo
(342−12)〔ロー(Law)らのMol.and Cell
Biol.3:2110−2115(1983)を参照〕をBamHIで
完全消化して、BPVゲノムを含む約8kbの大きな
フラグメントと、pML2複製開始点およびアンピ
シリン耐性遺伝子、メタロチオネインプロモータ
ー、ネオマイシン耐性遺伝子およびSV40ポリA
シグナルを含む約6.5kbの小さなフラグメントの
両フラグメントを生じさせた。消化したDNAを
分離することなくDNAリガーゼで再び環状化し、
目的とする約6.5kbフラグメントのみを含むプラ
スミドをEcoRとBamH制限エンドヌクレア
ーゼ消化により同定した。この種のプラスミドの
一つをpMMTneoΔBPVと命名した。 pEPO15a pMMTneoΔBPVをBglで完全消化した。
pEPO495をBamHとBglで完全消化して、全
EPOコーデイング領域を含む約700bpフラグメン
トプラスミドをゲル電気泳動により単離した。
Bgl消化pMMTneoΔBPVと700bp BamH/
BglEPOフラグメントとを連結し、EPOcDNA
を含む得られたプラスミドはEPO遺伝子に特異
的なオリゴヌクレオチドプローブd
(GGTCATCTGTCCCCTGTCC)を使用するコ
ロニーハイブリダイゼーシヨンにより同定した。
ハイブリダイゼーシヨン分析で陽性であつたプラ
スミドのうち、EPOcDNAの5′末端がメタロチオ
ネインプロモーターに最も接近する方向性の
EPO cDNAをもう1つのプラスミド
(pEPO15a)がEcoRおよびKpn消化により
同定された。 pBPV−EPO プラスミドpグリコシル15aをBamHで完全
消化して線状化した。プラスミドpdBPV−
MMTneo(342−12)もまたBamHで完全消化
して、約6.5kbと8kbの2つのフラグメントを得
た。全ウシ乳頭腫ウイルスゲノムを含む8kbフラ
グメントをゲル電気泳動により単離した。
pEPO15a/BamHと8kbBamHフラグメン
トとを一緒に連結し、BPVフラグメントを含む
プラスミド(pBPV−EPO)は、BPVゲノムに
特異的なオリゴヌクレオチドプローブd(P−
CCACACCCGGTACACA−OH)を使用するコ
ロニーハイブリダイゼーシヨンにより同定した。
pBPV−EPO DNAのHind消化は、BPVゲノ
ムの転写方向がメタロチオネインプロモーター
(第8図のpdBPV−MMTneo(342−12)を参照)
の転写方向と同じであることを示した。プラスミ
ドpdBPV−MMTneo(342−12)はメリーランド
州ロツクビルのアメリカン・タイプ・カルチヤ
ー・コレクシヨンから寄託番号ATCC37224
(ATCCカタログに掲載されている)のもとに入
手可能である。 発 現 EPOを発現させるために次の方法を使用した。 方法 DNA pBPV−EPOを作成し、約25μgを使用
して約1×106個のC127〔ローウイー(Lowy)ら
のJ.of Virol.、26:291−298(1978)を参照〕お
よび3T3細胞を標準的なリン酸カルシウム沈殿法
〔グラム(Grahm)らのVirology、52:456−467
(1973)を参照〕によりトランスフエクシヨンし
た。トランスフエクシヨンの5時間後、トランス
フエクシヨン用培地を除き、グリセロールシヨツ
ク(glycerol shock)を行い、洗浄し、そして10
%ウシ胎児血清を含む新しいアルフア培地を加え
た。48時間後、細胞をトリプシン処理して500μ
g/mlの抗生物質G418を含むDME培地中に1:
10の比で分散させ〔サザン(Southern)らの
Mol.Appl.Genet.、1:327−341(1982)を参
照〕、それらの細胞を2〜3週間インキユベート
した。次いで、G418耐性コロニーをミクロタイ
ターウエル(microtiter well)内に個々に単離
し、G418の存在下で培地全面がやや密集するま
で増殖させた。その後、細胞を洗浄し、10%ウシ
胎児血清を含む新しい培地を加えて24時間後に培
地を収穫した。その生産培地を試験し、ラジオイ
ムノアツセイおよびin vitroバイオアツセイによ
りEPOについて陽性であることがわかつた。 方法 C127または3T3細胞を、方法で述べたよう
に、25μgのpBPV−EPOと2μgのpSVneo(サザ
ンらの上記文献参照)を用いて同時トランスフエ
クシヨンした。これは大体10倍モル過剰のpBPV
−EPOを使用する。トランスフエクシヨン後の
手法は方法と同じである。 方法 方法で述べたように、C127細胞を30μgの
pBPV−EPOでトランスフエクシヨンした。トラ
ンスフエクシヨンおよび分散(1:10)の後、3
日おきに新しい培地と取り換えた。約2週間後に
BPV形質転換細胞の斑点が出現した。各々の斑
点をミクロタイター皿の1cm径のウエル内に別々
に採置し、やや密集した単層になるまで増殖さ
せ、生産培地中のEPO活性または抗原性につい
て検定した。 実施例 13 EPOの精製 EPO濃度が200μg/程度のCOS細胞生産培
地(12)を0.465m2(5平方フイート)の膜を
備えたミリポア・ペリカン(Millipore
Pellican)のような10000分子量で分離する限外
過膜を使用して、600mlに濃度した。検定は実
施例5のようにRIAで行つた。限外過からの濃
縮物はPH7.0に緩衝化した10mMリン酸ナトリウ
ム4に対して透析した。こうして濃縮および透
析された生産培地は全タンパク質380mg中に
EPO2.5mgを含んでいた。このEPO溶液をさらに
186mlに濃縮し、沈殿したタンパク質を110000×
gで30分間遠心することにより除いた。 EPO(2.0mg)を含む上清を50%酢酸てPH5.5に
調節し、4℃で30分間撹拌し、沈殿物を13000×
gで30分間遠心することにより除いた。 カルボニルメチルセフアロースクロマトグラフイ
ー EPO200μg(全タンパク質24mg)を含む遠心
上清(20ml)を、10mM酢酸ナトリウム(PH5.5)
中で平衡化したCM−セフアロース(20ml)を充
填したカラムに加え、同じ緩衝液40mlで洗浄し
た。CM−セフアロースに結合したEPOは10mM
リン酸ナトリウム(PH5.5)中のNaU(0−1)
の勾配100mlで溶離した。EPO含有画分(全タン
パク質2mg中全部で50μg)を集め、アミコン
(Amicon)YM10限外過膜を使つて2mlに濃縮
した。 逆相HPLC CM−セフアロースからのEPOを含む濃縮画分
は、バイダツク(Vydac)C−4カラムを使用す
る逆相HPLCによりさらに精製した。10%溶剤B
(溶剤Aは0.1%CF3CO2H/H2Oであり;溶剤B
は0.1%CF3CO2H/CH3CNである)で平衡化し
たカラムに1ml/分の流量でEPOを加えた。こ
のカラムを10%溶剤Bで10分間洗浄し、EPOを
溶剤Bの直線濃度勾配(60分で10〜70%)で溶離
した。EPO含有画分(全タンパク質120μg中
EPO約40μg)を集めて凍結乾燥した。凍結乾燥
EPOは0.15M NaClを含む0.1Mトリス−HCl(PH
7.5)中で再調製し、逆相HPLCにより再びクロ
マトグラフ処理を行つた。EPO含有画分を集め、
SDS−ポリアクリルアミド(10%)ゲル電気泳動
により分析した〔ラメリ(Lameli、U.K.)、
Natureを参照〕。集めたEPO画分は全タンパク質
25μg中EPO15.5μgを含んでいた。 発明の効果 本発明は、新規に開発したヒトエリトロポエチ
ンのクローン化遺伝子およびそれを哺乳動物細胞
で発現させることにより、極めて効率的に且つ生
物学的活性の高いヒトエリトロポエチンの生産方
法を提供するもので、各種貧血症の治療薬等の開
発に貢献できる発明である。 文 献 (1) Krystal、G.Exp.Hematol.11:649−660
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Hood、L.E.、およびDreyer、W.J.J.Biol、
Chem.256:7990−7997(1981).
【図面の簡単な説明】
第1図はヒト胎児肝臓mRNA中のEPOmRNA
の検出を示す電気泳動図であり;第2図はラムダ
−HEPOFL13中のEPOcDNAのヌクレオチド配
列の模式図であり;第3図は4個の独立したヒト
EPOゲノムクローンのDNA挿入物の相対位置を
示し;第4図はヒトEPO遺伝子のイントロンお
よびエクソン構造の推定地図を示し;第5A,5
A′,5B,5B′および5C図はEPOの発現用プ
ラスミド91023(B)の作成を示し;第6図は天然
EPOと比較したときのCOS−1細胞で生産され
たEPOのSDSポリアクリルアミドゲル分析を示
し;第7図はEPOの発現用プラスミドpRKI−4
(実施例9参照)の模式図であり;そして第8図
は、実施例12で材料として用いたプラスミド
pdBPV−MMTneo(342−12)模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 リーダー部分とマチユア部分とからなり、該
    マチユア部分が下記のアミノ酸配列をコードする
    DNA配列であるcDNAを含む組換えDNAベクタ
    ーで形質転換された哺乳動物細胞を培養し、次い
    で産生されたヒトエリトロポエチン活性を有する
    糖タンパク質を分離することを特徴とするヒトエ
    リトロポエチン活性を有する糖タンパク質の生産
    方法。 Ala1 Pro Pro Arg Leu Ile Cys Asp Ser Arg10 Val Leu Glu Arg Tyr Leu Leu Glu Ala Lys20 Glu Ala Glu Asn Ile Thr Thr Gly Cys Ala30 Glu His Cys Ser Leu Asn Glu Asn Ile Thr40 Val Pro Asp Thr Lys Val Asn Phe Tyr Ala50 Trp Lys Arg Met Glu Val Gly Gln Gln Ala60 Val Glu Val Trp Gln Gly Leu Ala Leu Leu70 Ser Glu Ala Val Leu Arg Gly Gln Ala Leu80 Leu Val Asn Ser Ser Gln Pro Trp Glu Pro90 Leu Gln Leu His Val Asp Lys Ala Val Ser100 Gly Leu Arg Ser Leu Thr Thr Leu Leu Arg110 Ala Leu Gly Ala Gln Lys Glu Ala Ile Ser120 Pro Pro Asp Ala Ala Ser Ala Ala Pro Leu130 Arg Thr Ile Thr Ala Asp Thr Phe Arg Lys140 Leu Phe Arg Val Tyr Ser Asn Phe Leu Arg150 Gly Lys Leu Lys Leu Tyr Thr Gly Glu Ala160 Cys Arg Thr Gly Asp Arg166 2 マチユア部分が下記のDNA配列である
    cDNAを用いる特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 1 GCC CCA CCA CGC CTC ATC TGT GAC AGC 10 CGA GTC CTG GAG AGG TAC CTC TTG GAG GCC 20 AAG GAG GCC GAG AAT ATC ACG ACG GGC TGT 30 GCT GAA CAC TGC AGC TTG AAT GAG AAT ATC 40 ACT GTC CCA GAC ACC AAA GTT AAT TTC TAT 50 GCC TGG AAG AGG ATG GAG GTC GGG CAG CAG 60 GCC GTA GAA GTC TGG CAG GGC CTG GCC CTG 70 CTG TCG GAA GCT GTC CTG CGG GGC CAG GCC 80 CTG TTG GTC AAC TCT TCC CAG CCG TGG GAG 90 CCC CTG CAG CTG CAT GTG GAT AAA GCC GTC 100 AGT GGC CTT CGC AGC CTC ACC ACT CTG CTT 110 CGG GCT CTG GGA GCC CAG AAG GAA GCC ATC 120 TCC CCT CCA GAT GCG GCC TCA GCT GCT CCA 130 CTC CGA ACA ATC ACT GCT GAC ACT TTC CGC 140 AAA CTC TTC CGA GTC TAC TCC AAT TTC CTC 150 CGG GGA AAG CTG AAG CTG TAC ACA GGG GAG 160 GCC TGC AGG ACA GGG GAC 166 AGA 3 リーダー部分が下記のアミノ酸配列をコード
    するDNA配列である特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。 Met-27 Gly Val His Glu Cys Pro Ala Trp Leu Trp Leu Leu Leu Ser Leu Leu Ser Leu Pro Leu Gly Leu Pro Val Leu Gly-1 4 リーダー部分が下記のDNA配列である特許
    請求の範囲第3項に記載の方法。 −27 ATG GGG GTG CAC GAA TGT CCT GCC TGG CTG TGG CTT CTC CTG TCC CTG CTG TCG CTC CCT CTG GGC CTC CCA GTC CTG −1 GGC 5 リーダー部分とマチユア部分が下記のDNA
    配列である特許請求の範囲第1項に記載の方法。 −27 ATG GGG GTG CAC GAA TGT CCT GCC TGG CTG TGG CTT CTC CTG TCC CTG CTG TCG CTC CCT CTG GGC CTC CCA GTC CTG −1 GGC −1 GCC CCA CCA CGC CTC ATC TGT GAC AGC 10 CGA GTC CTG GAG AGG TAC CTC TTG GAG GCC 20 AAG GAG GCC GAG AAT ATC ACG ACG GGC TGT 30 GCT GAA CAC TGC AGC TTG AAT GAG AAT ATC 40 ACT GTC CCA GAC ACC AAA GTT AAT TTC TAT 50 GCC TGG AAG AGG ATG GAG GTC GGG CAG CAG 60 GCC GTA GAA GTC TGG CAG GGC CTG GCC CTG 70 CTG TCG GAA GCT GTC CTG CGG GGC CAG GCC 80 CTG TTG GTC AAC TCT TCC CAG CCG TGG GAG 90 CCC CTG CAG CTG CAT GTG GAT AAA GCC GTC 100 AGT GGC CTT CGC AGC CTC ACC ACT CTG CTT 110 CGG GCT CTG GGA GCC CAG AAG GAA GCC ATC 120 TCC CCT CCA GAT GCG GCC TCA GCT GCT CCA 130 CTC CGA ACA ATC ACT GCT GAC ACT TTC CGC 140 AAA CTC TTC CGA GTC TAC TCC AAT TTC CTC 150 CGG GGA AAG CTG AAG CTG TAC ACA GGG GAG 160 GCC TGC AGG ACA GGG GAC 166 AGA 6 組換えDNAベクターがプラスミドRK1−4
    を用いて構築されたものである特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。 7 組換えDNAベクターがRKFL13である特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。 8 哺乳動物細胞がCHOである特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。 9 哺乳動物細胞がDHFR-/CHOである特許請
    求の範囲第1項に記載の方法。 10 哺乳動物細胞がC127である特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。 11 哺乳動物細胞が3T3である特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。
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