JPH0143868B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ シリンダとシリンダ内の往復ロツドと、上記
ロツドの前後にシリンダ室の軸線に沿つてある距
離を動かす出力装置とを有する圧縮機等の気密シ
ールにおいて、上記ロツドを囲み上記ロツドと上
記シリンダとの間に延長するベローズを備え、上
記ベローズは複数の巻きを有しベローズの一端を
上記ロツドに密封連結し上記ベローズの他端をシ
リンダ内周に密封連結し、一端が上記ロツドに連
結され他端が上記ベローズの中央部よりも上記ロ
ツドとの連結部寄りに位置する中間部に連結され
上記ベローズの一端が動いた時にベローズの中間
部を遅い速度で小さい距離だけ確実に動かす運動
伝達装置を備えることを特徴とする圧縮機等の気
密シール。

２ 前記運動伝達装置が一端を固定枢支点に枢支
し他端を前記ロツドに枢支した主レバーと、ベロ
ーズの中間部と主レバーの両端の中間とに枢支し
たリンク型レバーを含む請求の範囲第１項記載の
気密シール。

３ 前記リンク型レバーを前記ロツドを囲む管に
枢支し、管を前記ベローズの前記中間部に連結す
る請求の範囲第２項記載の気密シール。

４ 複数のリンク型レバーを主レバーの複数の位
置と複数の管とに連結し、ベローズの軸線方向の
長さの中間の複数の位置に上記管を連結する請求
の範囲第３項記載の気密シール。

５ 前記ロツドに連結した圧縮機ピストンとロツ
ドを作動させる出力装置とに組合せた請求の範囲
第１項記載の気密シール。

６ 前記出力装置を前記ロツドに連結したピスト
ンを有する型式の内燃機関とする請求の範囲第５
項記載の組合せ。

７ 前記ベローズの一端を前記ロツドに連結する
ため前記ロツドに連結した圧縮機ピストンの周辺
部に連結する請求の範囲第６項記載の組合せ。

８ 前記運動伝達装置をベローズの各巻きがほゞ
等しい量の応力値を受ける１つ又は複数の点でベ
ローズに連結した請求の範囲第１項記載の組合
せ。

明細書 本発明は圧縮機等の気密シールに関し、特に冷
凍装置又は空気調和装置の圧縮機に関する。この
種シールにおける主要な問題点は圧縮機内の冷媒
と冷媒圧縮機ピストンを駆動する出力ユニツトと
の間の所要のシールを行なうことにある。ベロー
ズを使用してベローズの閉鎖端を溶接等によつて
ピストンロツド又はレバーに固着して圧縮機ピス
トンをシリンダ内で作動させ、他端をシリンダの
開放端に溶接等によつて固着し、シリンダの圧縮
室とシリンダ外との間の気密シールを行なうこと
は当業界で広く行なわれている。しかし、内燃機
関駆動ピストン型の長いストロークの圧縮機にベ
ローズを使用すれば、ピストンに最も近いベロー
ズの巻きに他の巻きに比較して著しく大きな歪み
と撓みとが生ずる。通常は、各巻きの最大歪みは
ピストン端からシリンダ端に向つて順次減少す
る。この理由は、出力ピストンと圧縮機ピストン
との加速度がピストンのストローク変換点で最大
であり、更に多数の巻きの質量のために各巻きは
夫々前の巻きよりもピストンの動きに応答するの
が遅れることによるものである。これらの事実
が、ベローズがこれまで端部の巻きでピストンか
ら裂けて離れ又はベローズ壁の亀裂によつてシー
ルが破れることの説明となる。しかし、固有振動
が生じた時は最大応力最大歪みが何れの巻きにも
生ずる。これらの場合に本発明は最大応力最大歪
みを極めて低い値に保ち、ベローズの破損を防
ぐ。

本発明は上述の問題点を克服するために、１個
又は一連のベローズに組合せた装置を設けて中間
及び又は遠い巻きをベローズの端部に近い巻きと
共に動かす。かくしてピストンからベローズに作
用する応力はすべての巻きに、より均等に同時に
連続的に配分される。これによつてベローズ端か
ら始めの数個の巻きに過大歪みが生ずるのを防
ぎ、ベローズの寿命を増大する。

単一の図面は本発明の一実施例を示す線図であ
る。

図示の好適な実施例の圧縮機は通常の出力シリ
ンダ１１と、通常の圧縮シリンダ１２と連結ハウ
ジング１３とを有する。圧縮機ピストン１４はピ
ストンロツド１６によつて出力ピストン１５に連
結する。第１のベローズ１７は内方に延長するフ
ランジ１７ａを有してピストン１４に密封連結
し、第２のフランジ１７ｂをワツシヤ１８に連結
する。第２のベローズ１９は内方に延長するフラ
ンジ１９ａ，１９ｂを有し、ワツシヤ１８と第２
のワツシヤ２０とに夫々密封連結する。第３のベ
ローズ２１は内方に延長するフランジ２１ａと外
方に延長するフランジ２１ｂとを有し、ワツシヤ
２０とシリンダ１２の開放端に夫々密封連結す
る。

２個の主、即ち制御レバー２２をハウジング１
３の対向壁に２３として示す如く枢支し、内方端
を第１組のレバー２４を介してピストンロツド１
６に枢支する。第２のレバー２５を、レバー２２
の長さのレバー２４から1/3の点でレバー２２に
枢支し、他端をワツシヤ１８から延長する管２６
のレバー２４より上方の位置に枢支する。第３の
組のレバー２７はレバー２２の長さの枢支点２３
から1/3の点でレバー２２に枢支し、他端はワツ
シヤ２０から延長する管２８のレバー２５より上
方の位置に枢支する。

図の右半部の圧縮機の各素子の位置は、圧縮機
ピストンが吸込ストロークの終端にあり、出力ピ
ストンは圧縮ストロークの終にある。シリンダ１
１内の燃料に点火すればピストン１４はベローズ
１７の伸長を開始させ、ワツシヤ１８はベローズ
１７の下部の巻きを上げると共にベローズ１９の
伸長を開始する。ワツシヤ２０はベローズ１９の
下部の巻きを上げると共にベローズ２１の伸長を
開始する。

ピストンの加速度は移動距離に比例して減少す
るため、ベローズ１７の下部の巻きを持上げ、ベ
ローズ１９，２１を上げる補助となるレバーのな
い場合に比較して、ベローズ２１の巻きに作用す
る応力は著しく小さく、ベローズ１７の巻きに作
用する応力特にピストン１４に近接した巻きに作
用する応力は最小となる。ワツシヤ２１はピスト
ン１４に比較して移動距離速度共に1/3となる。

ピストン１５，１４が出力ストローク圧縮スト
ロークの終りから動いて図の右半部に示す位置と
なつた時は、ベローズ１７の下部の巻き及びベロ
ーズ１９，２１の全部を下げる構成がない場合に
は、ベローズ１７の巻きは著しく平になる。更
に、管２８とワツシヤ２０との動きによつて、下
部の巻き及びそれとシリンダとの連結部に作用す
る応力は安全な値内に保たれる。

明らかに、２個のベローとしてレバー装置によ
る速度を1/2又は所要速度比とし、又は４個以上
のベローとしてレバーを対応する配置とすること
によつて異なるストローク長に対応させることが
できる。更に、他の型式のレバー及び枢支装置を
本発明の要旨を逸脱することなく使用し得る。更
に、図示のレバー装置の機能を液圧装置によつて
行なわせることもできる。例えば、ベローズの１
個所以上の中間の巻きに連結した異なる直径のピ
ストンによる２個以上の段を有する段付シリンダ
を使用して各所の巻きに対して異なる速度と移動
長とを生ずるようにしてレバー装置と同じ機能を
生ずることができる。

所定ベローズ寸法、ベローズ巻数に対するばね
率、固有振動数、加速度、速度は、レバーの数と
位置又はベローズに対する他の型式の連結装置に
関して考察すべき関数であり、計算又は実験を用
いてベローズの巻きにほゞ均等な応力値を与える
ように連結部の位置を定めることができる。