JPH0139686Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はトラベラーズチエツク、名刺、クレジ
ツトカード、小銭、免許証等を区別して隠し収納
できるようにしたズボンウエスト部内面縫着隠し
ポケツトに関するものである。

（従来の技術） 最近、経済取引、日常生活の変化あるいは海外
旅行の増大に伴つて、トラベラーズチエツク、名
刺、クレジツトカード、免許証等の重要物を携帯
する機会が非常に多くなつているが、反面これら
重要物の盗難、紛失の事故も多くなつている。

その原因は、これら重要物を出し入れの仕易い
衣服のポケツトや鞄等に入れて携帯していること
にある。即ち、出し入れ仕易いポケツトに入れて
いるときはスリに狙われる危険性が大であり、ま
た脱いだ被服から落下する可能性も高い。また、
鞄の場合は、ひつたくりや置き忘れによる盗難、
紛失の可能性が大であつた。

そこで、このような盗難、紛失の事故を防ぐた
めに、昔からある隠しポケツトを利用することが
良いと考えられている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、従来の衣服に縫着されている隠
しポケツトでは、ズボンのウエスト内面側に所謂
袋状のポケツトを単に縫着しただけの構成であつ
たため、ズボンを着用しているときは、確かに前
記したような盗難や紛失の事態を回避でき、隠し
ポケツトとしての機能を十分に発揮することがで
きるが、ズボンを脱いだ場合には問題があつた。

即ち、ズボンを脱いだ場合、そのウエスト内面
側に縫着されている隠しポケツトはウエスト内面
側に露出してしまい、旅館やホテル等でズボンを
脱いで外出したときに、泥棒が侵入し衣服を物色
された場合、直ぐに隠しポケツトの存在を知られ
てしまい、盗難防止にはならなかつた。

更に従来の隠しポケツトは、隠しポケツトとし
ての機能だけで、種類の異なる収納物を区分けす
る収納機能や出し入易さの機能を十分に具備して
いるとはいえなかつた。

本考案は上記のような点に鑑みて考案されたも
のであり、その目的とする処は、隠しポケツトと
しての機能を十分に発揮することができると共
に、トラベラーチエツク、キヤツシユカード、免
許証等の種類の異なる収納物を区分けして収納で
きるズボンウエスト部内面縫着隠しポケツトを提
供することにある。

（課題を解決するための手段） そこで、本考案は上記目的を有効に達するため
に、次のような構成にしてある。すなわち、横長
矩形の三枚のポケツト用シート１，２，３を用
い、二枚のポケツト用シート２，３を開口部に未
縫着部を残し且つ中央部深さ方向に縫着仕切４を
形成した重合シートとして他の一枚のポケツト用
シート１に重合し、一方の長側縁がポケツト開口
部５となるよう且つ該開口部５の両側に未縫着部
を残して三周縁を縫着して二個の小ポケツト容部
６，６′と間口の広い一個の大ポケツト容部７と
を形成した独立したポケツト本体８が、各ポケツ
ト容部の間口を塞ぐことなくその上縁部がウエス
ト止着用ベルト９に止着１０，１０′され、更に
上記ポケツト本体８をウエスト止着用ベルト９と
ズボンウエスト部内面との間に位置させ且つ上記
各ポケツト容部の間口を塞ぐことのないようにし
て、該ウエスト止着用ベルト９をズボンウエスト
部内面に縫着した構成にしてある。

（作用） 上記構成により隠しポケツトのポケツト本体８
は、収納物出し入れ自在なように間口を開口した
状態で、ズボンウエスト部内面とウエスト止着用
ベルト９との間に位置するので、ズボン着用時は
勿論のこと、着用しない時でもウエスト止着ベル
トに隠れてその存在が分かりずらくなる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を第１図〜第３図に基
づいて説明する。

図に示す如く、１，２，３は横長矩形の三枚の
ポケツト用シートであつて、このうち二枚のポケ
ツト用シート２，３を重ねて重合シートとし、こ
の重合シートの中央部の深さ方向に縫着仕切４を
形成すると共に、開口部に未縫着部を残す。この
ようにした重合シートを、他の一枚のポケツト用
シート１１に重合し、一方の長側縁がポケツト開
口部５となるようにし且つ該開口部５の両側に未
縫着部を残して三周縁を縫着して二個の小ポケツ
ト容部６，６′と、間口の広い一個の大ポケツト
容部７とからなる独立したポケツト本体８を形成
する。このポケツト本体８は、各ポケツト容部の
間口を塞ぐことなくその上縁部をウエスト止着用
ベルト９に止着１０，１０′する。

更に上記ポケツト本体８をウエスト止着用ベル
ト９とズボンウエスト部内面との間に位置させる
と共に、上記各ポケツト容部の間口を塞ぐことの
ないようにして、該ウエスト止着用ベルト９をズ
ボンウエスト部内面に縫着する。

このようにして本考案に係るズボンウエスト部
内面縫着隠しポケツトは形成される。

尚、図示例においては縫着仕切が一ケ所である
が、数ケ所であつても良く、この場合も開口部に
未縫着部を残した深さ方向の縫着仕切であること
を要する。

上記構成によつて、ポケツト本体８は、収納物
出し入れ自在なように間口を開口した状態で、ズ
ボンウエスト部内面とウエスト止着用ベルト９と
の間に位置し、ズボン着用時は勿論のこと、着用
しない時でもウエスト止着ベルトに隠れてその存
在が分かりずらくなり、隠しポケツトとして十分
その効果を期待することができる。

また、間口の広い大ポケツトにトラベラーチエ
ツクを、他の小ポケツトに名刺、キヤツシユカー
ド、免許証、小銭等を夫々収納し、収容物を出し
入れする際には人体腹部を凹ませ或いはベルトを
外して手を隠しポケツト内へ挿入していくが、こ
の場合、大ポケツト容部７と小ポケツト容部６，
６′とを間口を並べて形成したから、収容物をそ
の大きさに応じたポケツト容部に区別して収納で
きると共に、その間口において挿入すべきポケツ
ト容部が指先で選択することができ、所要物を確
実に取り出し得る。しかも、大ポケツト容部７と
小ポケツト容部６，６′は完全に深さ方向に仕切
られているので、大ポケツト容部内の物を出す時
に小ポケツト容部内の物が引き出されることがな
い。

また、各ポケツトの間口部分にベルト９が重合
されているため、不用意に収納物がスリ取られた
り抜け落ちをことがない。

（考案の効果） 以上、上記説明でも明らかなように本考案のズ
ボンウエスト部内面縫着隠しポケツトでは、単に
ズボン着用時に、その間口やポケツト本体が隠さ
れるのではなく、着用しない時でも、ウエスト止
着ベルトに隠れて、その間口やポケツト本体の位
置確認が困難な状態となり、隠しポケツトとして
の本来の機能を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は腰巻着用ベルトの一部を省略した本考
案のポケツトの正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ
断面図、第３図は第２図のＢ部分詳細図である。 １，２，３……ポケツト用シート、４……縫着
仕切、６，６′……小ポケツト容部、７……大ポ
ケツト容部、８……ポケツト本体、９……ウエス
ト止着用ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横長矩形の三枚のポケツト用シート１，２，３
   を用い、二枚のポケツト用シート２，３を開口部
   に未縫着部を残し且つ中央部深さ方向に縫着仕切
   ４を形成した重合シートとして他の一枚のポケツ
   ト用シート１に重合し、一方の長側縁がポケツト
   開口部５となるよう且つ該開口部５の両側に未縫
   着部を残して三周縁を縫着して二個の小ポケツト
   容部６，６′と間口の広い一個の大ポケツト容部
   ７とを形成した独立したポケツト本体８が、各ポ
   ケツト容部の間口を塞ぐことなくその上縁部がウ
   エスト止着用ベルト９に止着１０，１０′され、
   更に上記ポケツト本体８をウエスト止着用ベルト
   ９とズボンウエスト部内面との間に位置させ且つ
   上記各ポケツト容部の間口を塞ぐことのないよう
   にして、該ウエスト止着用ベルト９をズボンウエ
   スト部内面に縫着したことを特徴とするズボンウ
   エスト部内面縫着隠しポケツト。