JPH0136743Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は中仕切付包装箱、特に包装すべき物品
（ビン類）の形状が異なつていても、それらに共
通して使用できるようにした汎用中仕切付包装箱
に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来知られている中仕切付包装箱は、特定の物
品の形状に適合するように中仕切が設計されてい
るために汎用性がなく、各々の形状の物品毎に中
仕切や包装箱を用意しなければならず、生産や在
庫の管理がそれだけ煩雑となり、また、コスト高
の要因ともなつている。

〔考案の目的〕

本考案は、叙上の欠点を解消し、断面形状の異
なる複数の物品（例えば出願人の一方の製造販売
に係る洋酒類）即ち第５図イに示すような水平断
面惰円のびん、同図ロに示すような水平断面円の
びん、同図ハに示すような水平断面矩形のびんに
共通して使用できる汎用中仕切付包装箱を得よう
とするものである。

〔考案の概要〕

本考案は、かかる目的を達成するために、外箱
と該外箱に挿入される中仕切とから成る中仕切付
包装箱において、中仕切に、嵌入すべき物品の断
面形状に応じて形状を適宜、選択可能とすべく内
方へ選択的に折込可能とした補助片を有する汎用
孔と、嵌入すべき物品の首部を固定する汎用孔及
びそれと連続した補助孔とを設けて、一つの箱を
様々の形状、大きさの物品の包装に使用できるよ
うにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図乃至第４図に
基いて説明する。

第１図は本考案の汎用中仕切付包装箱の中仕切
Ｂの展開平面図であり、正面板１と、該正面板１
に順次、連接された底面板２、背面板３、仕切形
成板４及び糊板５によつて形成される角筒体Ｐ
と、前記仕切形成板４の左右端に設けられ、必要
に応じて該仕切形成板４に対して垂直に折曲げら
れる左右面板１１，１１と、前記正面板１に順次
連接され、前記仕切形成板４内に適宜個数設けら
れ、嵌入すべき物品の断面形状に応じて適宜、変
形可能とすべく前記角筒体Ｐの内方へ選択的に折
込可能とし、つなぎを有する切目により形成した
補助片８，８′，８″，９，９′，９″を有する汎用
孔１０，１０′とを備えている。

この汎用孔１０，１０′をさらに詳しく説明す
ると、図面に示す如く、３枚の補助片８，８′，
８″，９，９′，９″は、だ円の一部を構成する内
保持円ｒが各々内側に形成され、円の一部をなす
対向する外保持円Ｓ１とこれに直交方向に形成さ
れた角型の端部に合致する外保持縁Ｓ２に、その
外縁の前記つなぎ部分を折線として連設されてい
る。

第２図は本考案の外箱Ａの展開平面図であり、
切欠き１２を有する正面板１３の左右端に側面板
１４，１５を連設し、一方の側面板１４にはさら
に背面板１６、糊代１７を連設してあり、側面板
１４，１５の上端には折込板１８，１８を設け、
背面板１６の上端には覆板１９先端に舌片２１を
有する蓋板２０を設けてあり、さらに正面板１
３、背面板１６、側面板１４，１５の下端にはオ
ートマチツクロツキングボトム式の底形成板２
２，２３，２４，２５が連設されている。

なお、第１図に示す６，７は補強用フラツプで
あり、必要に応じて設けても、設けなくてもよ
い。

次に本考案の組立て方について説明する。

まず、中仕切Ｂは第３図に示すように、底面板
２、背面板３、仕切形成板４を内方に折曲げ、糊
板５を正面板１に貼着して角筒体Ｐとする。この
ようにして組立てられた中仕切Ｂを、常法により
組立てられる外箱Ａ内に、第４図に示すように収
納して本考案の汎用中仕切付包装箱は完成する。
ただし、左右面板５０，５０を設けた場合は第３
図にあるように内方に向け（上方に垂直に起つよ
うに）折曲げておく必要がある。

また、物品を収納した後は箱全体を筒状の外装
（スリーブ）内にさらに挿入してもよい。

〔考案の効果〕

(イ) 仕切形成板４は、嵌入すべき物品の断面形状
によつて嵌入孔の形状が選択可能に形成されて
いるので、例えば、第５図イに示すような断面
惰円状の物品を包装する場合は、予め惰円状に
形成せられた汎用孔１０，１０′に単に嵌入す
ることによつて、また、同ロに示すような断面
円状の物品を包装する場合は、角筒体Ｐの内方
へ補助片８′，８″，９′，９″を予め、選択的に
折込んで汎用孔１０，１０′を円形状に拡開形
成した後に嵌入することによつて、更にまた、
同ハに示すような断面矩形状の物品を包装する
場合は、角筒体Ｐの内方へ補助片８，９を予
め、選択的に折込んで汎用孔１０，１０′を矩
形状に拡開形成した後に嵌入することによつ
て、互いに揺動しないように角筒体Ｐ内に安全
に固定することができる。

即ち、本考案の汎用中仕切付包装箱によれ
ば、単に補助片を選択的に折込むだけで、複数
の形状の異なる物品に対して、共通して使用す
ることができ、物品の形状に従つて物品毎に包
装箱を用意しなければならないという従来の包
装箱に伴う煩雑さが解消でき、生産、在庫など
の管理上多大の便益をもたらすことができるも
のである。

(ロ) 本考案の汎用中仕切付包装箱は、以上説明し
た通り構造が簡単で容易に組立てることがで
き、しかも汎用性があるので従来の包装箱に比
べて量産性が高く、それだけ安価に製作でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は中仕切の展開平面図、第２図は外箱の展開平面
図、第３図は中仕切の組立過程を示す斜視図、第
４図は物品を収納した状態を示す断面図である。
第５図イ，ロ，ハは本考案に包装される物品の
別々の例を示す斜視図である。 Ａ……外箱、Ｂ……中仕切、１……正面板、２
……底面板、３……背面板、４……仕切形成板、
５……糊板、６，７……補強用フラツプ、８，
８′，８″……補助片、９，９′，９″…補助片、１
０，１０′……汎用孔、１１，１１……左右面板、
ｒ……内保持縁、Ｓ１，Ｓ２……外保持縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱と、該外箱内に挿入され、水平な仕切形成
   板を有する角筒体の中仕切とから成り、前記仕切
   形成板に、内側にだ円の一部を構成する内保持縁
   を有する複数の補助片を切目によつて形成し、該
   補助片の外縁を円の一部を構成する対向する外保
   持縁と該外保持縁と直交方向の角型の端部に合致
   する外保持縁とに折線を介して連設して成る汎用
   孔を備えたことを特徴とする汎用中仕切付包装
   箱。