JPH0132642Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 本案の技術分野 本案は、車輛用灯具、とくに電球からの直射光
をレンズによつて所定の配光にする型式の、例え
ば、直射式前照灯の具体的構造に関する。

(ロ) 従来の技術 この種、直射式前照灯の従来用いられている型
式のものについて、第２図を以て述べると、同図
イは正面図を、同図ロは前記イ図のＡ−Ａ線にお
ける、同図ハは同じくＢ−Ｂ線における、夫々断
面図を、夫々示すが、各図中、Ｂは、後面に電球
ｌを備える略直方体状を呈する灯体、Ｌは、電球
ｌからの直射光を所定の配光として前方に投射す
るレンズ、を示す。

(ハ) 従来技術の問題点 以上述べたように、従来型式のものは、通常の
前照灯のレンズが、灯体反射鏡部で形成された平
行光線を制御し、これを所定の配光にするよう考
慮されているのに対し、この種直射式前照灯にお
いては、電球ｌからの直射光を、レンズＬによつ
て所定の配光に転換投射することを狙いとしてい
ることから、灯体Ｂが、単に略直方体状としてあ
るため、同図ロ，ハに符号R′で示す曲面状を呈
する隅角部に向う極小面積からの反射光をふく
め、灯体側に進む光の殆んどが、配光的に無効と
なり、光の有効利用性において劣る、のみなら
ず、略直方体としてあるため、灯体自体を小型化
すると云う点でも、理想的なものとは云い難い、
等の欠点がある。

(ニ) 本案の目的 本案は、以上述べた欠点を可及的に解消せんと
するもので、灯体の小型化および電球よりの発光
の有効利用、を共に計らんとすることにある。

(ホ) 本案の要点 本案は、灯体Ｂを、その後部に形成された電球
取付部近傍を、球面反射鏡部とし、その前方を、
略平面状を呈する中間反射鏡部とし、更に前方の
レンズＬに連なる部位を、前端反射鏡部として、
電球からの光の反射方向を、積極的に区分した点
にある。

(ヘ) 本案の実施例 第１図イは、本案実施例を示す正面図、同図ロ
は前記イ図のＡ−Ａ線における、同図ハは同じく
Ｂ−Ｂ線における夫々断面図、を夫々示し、各図
中、Ｌはレンズ、Ｂは、電球取付部Ｓの近傍を球
面反射鏡部R₁に、該反射鏡部R₁の前方を略平面
状を呈する中間反射鏡部R₂に、更に前方のレン
ズＬに連なる部位を前端反射鏡部R₀に、夫々形
成された灯体で、電球ｌの光源は、前記球面反射
鏡部R₁の焦点に一致するよう、且つ、前記中間
反射鏡部R₂との境界部位が、レンズＬの有効外
側端と前記焦点とを結ぶ線上に略一致するよう、
配設されている。

(ト) 本案の効果 本案は、以上の構成よりなり、次いで作用効果
について述べると、電球取付部Ｓの近傍に、球面
反射鏡部R₁が形成され、その焦点に一致するよ
う、且つ、中間反射鏡部R₂との境界部位が、レ
ンズＬの有効外側端と前記焦点とを結ぶ線上に略
一致するよう、配設されているので、電球ｌの光
源からの光は、球面反射により一旦光源に戻り、
改めてレンズ側に進む。

一方、その前方に連ねて、略平面状を呈する中
間反射鏡部R₂が形成されているので、この部位
での反射光も、略２分の１が、レンズＬの有効外
側面内に進むこととなるので、灯体Ｂ内面に進む
光を、有効に反射利用でき、レンズＬよりの投射
光量を増大し得る、のみならず、従来型式のもの
のように、直方体状ではなく、灯体Ｂの後面を、
前記各反射鏡部R₁，R₂に形成してあるため、そ
の容積が小さくて済み、それだけ小型化できる
等、本案所期の目的を充分達成し得る効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例を、第２図は従来型式の
ものを、夫々示し、各図共、イ図は正面図、ロ図
は前記イ図のＡ−Ａ線における、ハ図は同じくＢ
−Ｂ線における、夫々断面図である。 Ｂ……灯体、Ｌ……レンズ、ｌ……電球、R₀
……前端反射鏡部、R₁……球面反射鏡部、R₂…
…中間反射鏡部、Ｓ……電球取付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電球取付部Ｓの近傍に形成された球面反射鏡部
   R₁と、レンズＬの固定される前端反射鏡部R₀と、
   前記各反射鏡部とを連ねる中間反射鏡部R₂と、
   からなり、前記電球取付部Ｓに装着される電球ｌ
   の光源が前記球面反射鏡部R₁の焦点に一致する
   よう、且つ、前記中間反射鏡部R₂との境界部位
   が、レンズＬの有効外側端と前記焦点とを結ぶ線
   上に略一致するよう、配設されていることを特徴
   とする車輛用灯具。