JPH01311031A

JPH01311031A - 歯科外用薬用担体

Info

Publication number: JPH01311031A
Application number: JP63138202A
Authority: JP
Inventors: Yasuyuki Sugano; 康幸菅野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1988-06-06
Filing date: 1988-06-06
Publication date: 1989-12-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、歯周ポケットの中で、含有させた薬剤を、
徐々に溶出させることのできる徐放性担体としての機能
と、歯周ポケット内壁の創面を被覆し保護することを目
的とした、創面被覆材としての機能を合わせ持った２液
硬化型の、歯科外用薬用担体に関するものである。

［従来の技術］歯周疾患は、歯周ポケットの中の歯肉縁下プラークに存
在する細菌によって発症し、血管が危弱化し、歯周組織
が破壊され、最終的には歯牙が脱落する疾患である。　
そこで、薬剤を全身投与し、歯周ポケットの中の細菌を
抑制することによって歯周疾患を治療することが試みら
れたが、全身投与法として最も適した抗生物質であるテ
トラサイクリン、ミノサイクリン、メトロゾニダール、
スピラマイシンでも、長期間の投与を必要とし、副作用
や耐性菌の出現等の障害が生じるので、−船釣治療法と
は成りえなかった。次ぎに試みられたのが下記に示した
ように、各種の担体を用いることによって、目的とする
薬剤を歯周ポケットの中に直接入れ、薬剤を溶出させる
局所投与法でありノこ。

ａ）酢酸セルロースの空中繊維を担体とし、これにテト
ラサイクリンを満たして、歯周ポケットの中に挿入する
。

ｂ）アクリルレジンを担体とし、クロールへキシジン、
テトラサイクリン、メトロゾニダール等の薬剤を含何さ
せた、アクリルレジン製ストリップスを、歯周ポケット
の中に挿入する。

Ｃ）酢酸エチレンビニル繊維を担体とし、これにテトラ
サイクリンを混合し、歯周ポケットの中に挿入する。

ｄ）ハイドロキンプロピルセルロースを基剤とし、テト
ラサイタリンを主剤としたストリップスを、歯周ポケッ
トの中に挿入する。

しかしながら、水に不溶性の担体を用いた投与法では薬
剤の溶出後、歯周ポケットから担体を取り出す必要があ
ること、水溶性の基剤を用いた投与法では、唾液や浸出
液に基剤が溶解するので、゛　　薬剤の溶出が速いこと
、ストリップスを歯周ポケットの中に挿入する際に、歯
周ポケット内壁を傷害しやすいこと、歯周ポケットの中
全体に薬剤を充満させることが困難であること等の欠点
があり、歯周疾患の一般的治療法として確立されてはい
なかった。

［本発明が解決しようとする課題Ｊ本発明は、薬剤の局所投与法を改善することにによって
、歯周疾患の治療効果を上げることを目的とした、歯科
外用薬用担体の開発を課題とし、担体として具備すべき
点は下記の通りであった。

ａ）含有させた各種の抗生物質、抗菌剤、酵素剤、抗炎
症剤等を、歯周ポケットの中で徐放する。

ｂ）上皮が再生される間、歯周ポケット内壁の創面を被
覆し保護する。

Ｃ）体内分解性を有し、使用後の担体の取り出しが不要
である。

ｄ）注入時液状であり、歯周ポケット内壁を傷害するこ
となく、歯周ポケットの中全体に薬剤を充満できる。

こような条件を満たすためには、目的とする薬剤を含有
させた液状の担体が、尚周ポケットの中に注入された後
、水に不溶性のゲルまたは被膜となり、しかしその不溶
物が、生体適合性が高く体内分解性のあることが必要で
あった。

１課題を解決するための手段］キトサン溶液を第に液とし、陰イオン溶液を第２液とす
ることによって、２液硬化型の歯科外用薬用担体とする
。

［作用］ａ）キトサンは、希塩酸、酢酸に易溶性であり、同様な
性質を持つ各種の薬剤を、キトサン溶液に溶解すること
ができる。

ｂ）第１液または第２液に主薬を含有させておく。

使用時その第１液と第２液を混合して液状のまま歯周ポ
ケットの中に注入することにより、歯周ポケットの中で
、薬剤を含有したキトサンの不溶物が得られる。

Ｃ）第２液を構成する陰イオンの分子量を変えることに
より、不溶物の様態を調節することができる。

ｄ）キトサンの不溶物は、水に不溶性であるにもかかわ
らず体内分解性があり、歯周ポケットの中で分解される
に伴って、含有している薬剤を徐放する。

ｅ）キトサンの不溶物は生体適合性が高く、歯周ポケッ
ト内壁の創面を被覆し保護する。

［実施例］１）希塩酸にキトサンを溶解させたキトサン溶液を第１
液とし、トリポリリン酸溶液を第２液とする、２液硬化
型の、歯科性用役用担体。

２）希塩酸にキトサンを溶解させたキトサン溶液を第１
液とし、アルギン酸溶液を第２液とする、２液硬化型の
、歯科性用役用担体。

Ｆ発明の効果］本発明に抗生物質その他の薬剤を含有させ、歯周ポケッ
トの中に投与することにより、得られる効果は下記の通
りである。

ａ）全身投与法に比べ、薬剤の使用量が苫しく少ない。

ｂ）歯周ポケットの中に於ける薬剤の濃度を高く維持で
きる。

Ｃ）副作用や耐性菌の出現を抑制し、薬剤の長期間使用
を可能にする。

ｄ）原因菌の除去と創面の保護を同時に行うことができ
る。

ｅ）薬剤を含有させたまま液状で歯周ポケットの中に注
入することができるので、歯周ポケット内壁を傷つける
ことなく薬剤を充満させることが容易である。

ｆ）第２液にトリポリリン酸溶液を用いれば、キトサン
の不溶物がゲル状物となり、歯周ポケットの中に注入し
た後、回部に外力が加えられても痛みを生じない。

ｇ）キトサンは血液凝固を促進する作用があるので、歯
周ポケットの中の出血を抑制する効果が期待できる。

ｈ）キトサンはエンドトキシンと結び付いて、これを不
溶化する作用があるので、歯周組織の炎症を抑制する効
果が期待できる。

ｉ）従来のセルロース系創傷被覆材に比べ生体適合性が
高く、創傷の治癒を促進する効果が期待できる。

Claims

【特許請求の範囲】

キトサン溶液を第１液とし、陰イオン溶液を第２液とす
る、２液硬化型、歯科外用薬用担体。