JPH0130471Y2

JPH0130471Y2 -

Info

Publication number: JPH0130471Y2
Application number: JP1985180846U
Authority: JP
Priority date: 1981-10-28
Filing date: 1985-11-26
Publication date: 1989-09-18
Also published as: US4404712A; JPS5874486A; JPS61105383U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、スリング用フツクに関するものであ
り、一層詳細には、普通のように通すことによる
のではなく、ねじることによつて取付けを容易と
するためにスリーブ部分の中に湾曲されたスロツ
トを設けられたスリング用フツクに関するもので
ある。

本考案に関するフツクは、船舶、陸上車両の積
み卸し、伐木などのように、一つの場所から他の
場所へ動かすために荷物を支持するためにロープ
に関連して有利に使用されるものである。このス
リング用フツクは、一般的に、米国特許第
2381531及び4073042号に示されている、一端部に
湾曲された先端部を有し、他端部にスリーブ又は
ワイヤの受取り通路を有している一体の部材であ
る。

この技術分野の作業者は、数年の間、労力を必
要とするロープ通し作業（この作業においては、
ロープの端部がスリーブのアイを貫いて通され
る。例えば、米国特許第1420487及び1572347号を
参照のこと）を避けることを試みているが、作業
者は、これらの困難を我慢してきた。例えば、フ
ツクのスリーブ部分は、ロープの端部がアイ又は
ループに作られる前に、ロープの上に通されなけ
ればならない。フツクの取付けよりもより早く且
つ別の場所においてアイ又はループがワイヤロー
プの端部の中に形成されることは、大いに有利で
あるにもかかわらず、当業者はこの不利を我慢し
ている。

使用者の心の中に常にある他の因子は、フツク
の安全又は完全性にある。万一フツク又はロープ
が損傷するならば、大きな傷害（並びに貨物の損
傷）の可能性がある。従来技術のフツクは、フツ
クがその降伏点を越えて応力を加えられたか否
か、従つて、潜在的に不安全であるか否かを速や
かに確認する何らの手段も、欠いていることが特
長となつている。

本考案は、これらの不利益を、フツクのスリー
ブ部分の中に湾曲されたスロツトを、ワイヤロー
プの通すことによる取付けでは無く、ねじること
による取付けを可能とさせるように導入すること
によつて克服し、また、このスロツトは、スリー
ブ部分を１対の不均等なラグアイに分割するよう
に構成され且つ配置されている。これにより、フ
ツクは、全体として期待以上の強度を与えられる
という結果が得られ（荷重試験の結果、フツクは
最終的に従来のフツクにおけるように柄又は先端
部分において切損し、裂かれたスリーブ部分にお
いて切損することのないことが確認された）。一
層詳細には、従来技術からのこの只一の変更を与
えることが、二つの有利な結果、すなわち、取付
けの容易及び過負荷の視覚による指示を生じさせ
る。

以下、本考案をその実施例を示す添附図面に基
づいて説明する。

まず、第１図を参照するが、図において参照数
字１０は、底部にスイーベルフツク１１を備えら
れたホイストチエーンを一般的に示すものであ
る。ホイストチエーン１０を動かすための手段、
一般的には、クレーン又は同様のものは示されて
いない。

フツク１１に取付けられてワイヤロープ１３の
ループ又はアイ１２があるが、このワイヤロープ
１３は、一般的に、１４の符号を付けられたツウ
バイフオーの荷物の回りに延びていることが見ら
れる。ロープ１３の下端部は、他のアイ１５を設
けられているが、このアイ１５は、一般的に、１
６の符号を付けられている本考案によるスリング
用フツクの内部に受取られている。

さて、第２図を参照する。この本考案によるス
リング用フツク１６は、下方に且つ前方に先端部
１８に湾曲している柄１７を有している一体の本
体を含んでいることが見られる。先端部１８の上
端部は、柄１７に対して間隔を置かれており、そ
の中に、ワイヤロープ（図示されていない）を受
取るようにされたのど１９を与えるようにしてい
る。こののど１９は、下方に弓形２０となつてお
り、ワイヤロープの底部に対して最下点を与えて
いる。

フツク１６は、その上端部において、一般的に
２１の符号を付けられた一体のスリーブ部分を設
けられているが、これもワイヤロープを受取るよ
うにされている。

本考案によると、スリーブ部分２１は、一般的
に、その中心に長手方向に湾曲されたスロツト２
２を設けられているが、このスロツト２２は、ス
リーブ部分２１を１対のラグアイ、すなわち、前
部のラグアイ２３と、後部のラグアイ２４とに分
割している。ここでいわれている方向は、先端部
１８に関してであるが、先端部１８及びのど１９
は、フツク１６の前部部分と考えられている。

特に、第５及び７図を考慮することによつて、
前部のラグアイ２３が、後部のラグアイ２４より
もより大きく、すなわち、ロープとの接触の方向
においてより大きな長さのものであることが分か
る。このことは、前部のラグアイ２３が、フツク
が通常の様式で使用される時には、荷重の大部分
を取るので有利であることが分かつた。例えば、
いわゆる、5/8インチ（15.9mm）の寸法において
は、より小さなラグアイ２４の荷重負担表面２５
（第５図参照）は、約32mmの長さであり、すなわ
ち、ワイヤロープがスリーブ部分２１の内部に横
たわつている方向において、32mmである。前部の
ラグアイ２３の中の荷重負担面２６の対応する長
さは、48mmの長さであり、あるいは、約50％より
大きい。一般的に、最善の性能に対しては、荷重
負担面２６は、荷重負担面２５の長さよりも、約
35〜65％より大きくなければならないことが、実
験により確認された。

次ぎに、第７図を参照する。前部のラグアイ２
３の後端部分２７が、のど１９の最下点２０とほ
ぼ整列されていることが分かる。スリング用フツ
クが、本考案によつて構成され、張力の下におい
て、すなわち、荷重負担面２６及び２５の上にお
ける引張り荷重及びのど１９の内部に置かれる線
の上における他の引張り荷重の下において試験さ
れる時には、ラグアイ２３，２４は相互の方に動
き、スロツト２２を閉塞し、依然としてスリーブ
部分２１の内部に極限降伏のないことが発見され
る。スロツト２２を設けられたスリーブ部分２１
のない普通のスリング用フツクの場合のように、
切損は、柄１７又は先端部１８の中に生ずる。

スロツト２２は、一般的に湾曲されている。図
示された実施例においては、スロツト２２は、中
央の直線部分２８（第４図参照）を含んでいる
が、これは、湾曲部分２９（第２図参照）及び３
０（第３図参照）によつて、それぞれ、他の直線
部分３１（第５図参照）及び３２（第７図参照）
に連結されている。このようにして、スロツト直
線部分３２は、ラグアイ２３の上に直線又は一般
的に偏平な端部３３を形成しており、また、スロ
ツト直線部分３１は、同様にラグアイ２４の上に
直線又は偏平な端部部分３４を形成している。そ
れぞれの場合において、端部のスロツト直線部分
３１及び３２は、下方に且つロープの中心線Ｃに
関して発散して延びている（第５及び７図を参
照）。後部のラグアイ２４の上の端部３４と、ロ
ープの中心線Ｃとの間の角度は、実験の結果、
20゜〜50゜が最良であることが分かつた。前部のラ
グアイ２３の上の端部３３と、ロープの中心線Ｃ
との間の角度も、また、実験の結果、20゜〜50゜が
最良であることが分かつた。最善には、端部の表
面とロープ中心線Ｃとの間の角度は、約30゜であ
るべきである。更に、中央の直線部分２８の幅
は、ラグアイ２３，２４によつて形成される内孔
３５（第６及び８図参照）の直径とほぼ同一であ
る。実験の結果、最良の結果に対しては、直線部
分２８の幅は、ロープ直径の1.75倍よりもより大
きくてはならず、好適には、ロープの金属を保存
し且つ安定を達成するために、約1.5倍であるべ
きであることが分かつた。最善の安定は、約1.05
倍の時に達成される。

上記の特定の角度は、ロープがスリング用フツ
クの上にとどまることを確実にすることを助け
る。この場合に、ロープの曲げの弾性特性が、フ
ツクをロープの上に維持するための鎖錠機構とし
て使用される。これは、ロープはフツクをロープ
に取付け又はロープを取りはずすためには弾性的
に変形されなければならないという事実によるも
のである。ロープが過負荷されること無く、塑性
的に変形されることの無い限りは、ロープの弾性
特性は、フツクをスリングの上に維持する傾向と
する。

本考案によると、帯輪が、スリング用フツク
を、両端部にあらかじめアイに作られているスリ
ングの上に入れることを可能とさせる。ロープを
組立てられたスリングの上に置くことは可能であ
るが、フツクは、スリングを端末又はラグアイを
越えてはずすことは不可能である。フツクがつり
から意図的に取り去られることはできるが、こう
するためには、作業者は、ロープを注意深く取扱
わなければならない。

作業の際には、ロープが、スリーブ部分の中
に、ロープのスリングの本体を頂部スロツト２２
の中に置くことによつて、差し込まれる。スリン
グ用フツクは、それから、ロープの本体が、スリ
ーブ部分２１の中に、フツクの主要部の直上にお
いて所定の位置にぱちんと入るように、90゜回転
される。荷重が増加して切損してさえも、ラグア
イ２３及び２４は、フツクが切損する前に、相互
の方に曲がる。このことは、本考案の重要な利点
であり、使用者に、フツクが過負荷されたが、し
かしながら、フツクの破壊荷重の十分以下である
ことを、視覚による指示によつて与える。

このことは、最終使用者に従来は可能ではなか
つた様式で柔軟性を与えるものである。最終使用
者は、スリングを、その上にフツクを有してか、
又ろ、有すること無しにか、使用することができ
る。多くの場合において、使用者は、多くの異な
つた長さのスリングを有している。使用者は、フ
ツクをそれらのいずれかに永久的に取付けておく
必要は無い。若しも、使用者が短いスリングの上
においてフツクを使用することを希望するなら
ば、使用者は工具箱に手を伸ばし、本考案による
フツクを引き出し、それを短いスリングの上に取
付ける。若しも、使用者がより長いスリングを使
用することを欲するならば、使用者は、フツクを
一つのスリングから他のスリングへ動かすことが
できる。しかしながら、若しも、フツクがラグア
イの中における降伏点にまで過負荷されるなら
ば、その時には、使用者は、フツクをスリングか
ら容易には除去することはできない。このこと
は、使用者に対する、フツクが取換えられるべき
であるという一つの指示であり、また、実際、ス
リングは過負荷されており、多分、同様に取換え
られるべきである。このようにして、本考案によ
る構造は、単に、容易に取付けられるフツクを提
供するだけではなく、過負荷の明白な指示を与え
るフツクをも提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるスリング用フツクを利
用する環境内において作業をしつつある装置の部
分的な斜視図、第２及び３図は、本考案によるフ
ツクの反対側の斜視図、第４図は、フツクの平面
図、第５図は、本質的に第２図に相当しているフ
ツクの正面図、第６図は、フツクの後面図、第７
図は、第５図とは反対側からの、一般的に第３図
の斜視図に相当するフツクの他の側面図、第８図
は、正面図である。１６……スリング用フツク、１７……柄、１８
……先端部、１９……のど、２０……最低点、２
１……スリーブ部分、２２……スロツト、２３，
２４……ラグアイ、２７……後端部分、２８……
直線部分、２９，３０……スロツト湾曲部分、３
１，３２……スロツト直線部分、３３，３４……
端部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１下方且つ前方に先端部１８となるように湾曲
している柄１７を有しており、先端部１８の上
端部が前記柄１７と間隔を置かれていてその中
にワイヤロープを受け取るようにされているの
ど１９を与えるようになつている一体の本体を
有しており、前記のど１９は下方に湾曲されて
前記ワイヤロープの底部に対して最低点２０を
与えるようになつており、前記本体は、上端部
にワイヤロープのスリングを受け取るようにさ
れた一体のスリーブ部分２１を設けられている
と共にワイヤロープに対する下方に向いている
細長い荷重負担表面を与えており、前記スリー
ブ部分２１は、前記スリーブ部分２１を反対に
延びている前部及び後部のラグアイ２３，２４
に分割すると共に前記荷重負担表面を中断して
いる湾曲されているスロツト２２を設けられて
おり、前記スロツト２２は、前記スリングを、
ラグアイ２３，２４の中にねじることによつて
受け取るようにされており、前記前部のラグア
イ２３の後部部分２７は、前部のど１９の最低
点２０とほぼ整列されており、前記前部のラグ
アイ２３は、前部後部のラグアイ２４の荷重負
担表面２５よりも、より長い荷重負担表面２６
を有しており、更に、前記ラグアイ２３，２４
は、それぞれ、自由な直線状の端部３３，３４
に終わつており、また、前記端部３３，３４
は、前記スロツト２２から、前記スリーブ部分
２１の中のワイヤロープの中心線Ｃの下方の点
まで下方に延びているスリング用フツク。２前記前部のラグアイ２３の前記荷重負担表面
２６の長さが、前記後部のラグアイ２４のそれ
２５よりも、約35％〜65％より大きい実用新案
登録請求の範囲第１項記載のスリング用フツ
ク。３前記スロツト２２が、前記スリーブ部分２１
の上側においてほぼ直線状の部分２８を有して
おり、この場合、前記ラグアイ２３，３４は、
過剰応力の下に相互の方に動くようにされ、こ
れによつて、過負荷の視覚による指示を与える
ようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載
のスリング用フツク。