JPH0130115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車等の座席におけるクツシヨ
ン部材支持用の樹脂製支持台の構造に関する。

従来、座席には例えば実公昭48−8165号公報に
示されるようなものがある。この構成では、着座
部にクツシヨン部材が設けられ、このクツシヨン
部材を支持する樹脂製の支持台が設けられ、この
支持台は上方に開口する偏平な箱状とされてい
る。

また、上記構成において、支持台にクツシヨン
部材を連結させるための係止突片をこの支持台に
突設させたものがある。

ところで、支持台を、繊維で強化される樹脂で
成形する場合には、上記係止突片のように突出し
た部分に繊維を均質かつ充分に充填することは容
易ではない。

この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、支持台にクツシヨン部材を連結させ
るために設けた係止突片に対し、強化用の繊維を
均質かつ充分に充填できるようにすることを目的
とする。

上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、支持台を繊維で強化される樹脂製と
し、この支持台の底板と側板とで形成される隅部
の一部がほぼ台形となるよう膨出され、この膨出
部の頂部を支持台に対するクツシヨン部材の係止
用係止突片とすべく同上膨出部の傾斜部が打抜成
形されている点にある。

以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

座席１は自動車等に設けられるもので、その着
席部には、ポリウレタンフオーム等によつて成形
されたクツシヨン部材２が設けられ、また、この
クツシヨン部材２を支持する支持台３が設けられ
る。この支持台３はガラス繊維で強化された樹脂
製とされ、かつ、上方に開口する偏平な箱状に形
成されたもので、底板４と、この底板４の周縁に
突設される側板６と、同底板４下面に突設される
脚部７とを一体的に有している。

上記底板４と側板６とで形成される隅部の一部
がほぼ角錐台状の台形となるよう膨出され、この
膨出部８の傾斜部８ａが打抜成形されてこの膨出
部８の頂部が上記クツシヨン部材２を支持台３に
係止させる係止突片９とされる。この係止突片９
は支持台３の両側部と、後部とにそれぞれ形成さ
れる。

一方、上記クツシヨン部材２には、その内部に
ワイヤ部材１１が埋め込まれ、このワイヤ部材１
１の一部がクツシヨン部材２の両側部と、後部と
に形成された切欠部１２でそれぞれ露出し、この
各露出部が係止突片９に係止される係止部１３と
される。そして、クツシヨン部材２を弾性変形さ
せることで係止部１３が係止突片９に対し係脱自
在に係合され、これによつてクツシヨン部材２が
支持台３に係止される。

この考案によれば、支持台を繊維で強化される
樹脂製とし、この支持台の底板と側板とで形成さ
れる隅部の一部がほぼ台形となるよう膨出され、
この膨出部の頂部を支持台に対するクツシヨン部
材の係止用係止突片とすべく同上膨出部の傾斜部
が打抜成形されているため、次の効果がある。

即ち、第１に、ほぼ台形の膨出部の頂部に対し
強化用繊維の充填を均質かつ充分にすることは容
易にできる。よつて、このように膨出部に強化用
繊維を充填しておき、その後、この考案のように
膨出部の傾斜部を打ち抜くことにより係止突片を
成形したときには、この係止突片における繊維の
充填は均質かつ充分になされることになる。

また、第２に、上記膨出部はほぼ台形となるよ
うに膨出されたものであり、従つて、この膨出部
は金型からの抜け勾配を有する形状であると共
に、その傾斜部は打ち抜きし易い部分となつてい
る。このため、上記した係止突片の成形は容易に
できるのであり、成形作業上好都合である。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図はその全
体斜視図、第２図は第１図の要部拡大図、第３図
は第１図の要部平面図、第４図は第３図の−
線矢視図、第５図は第４図の−線矢視図であ
る。 １……座席、２……クツシヨン部材、３……支
持台、４……底板、６……側板、８……膨出部、
８ａ……傾斜部、９……係止突片、１３……係止
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 着座部に設けられるクツシヨン部材と、このク
   ツシヨン部材を支持する支持台とを有し、この支
   持台が上方に開口する偏平な箱状に形成された座
   席において、上記支持台を繊維で強化される樹脂
   製とし、この支持台の底板と側板とで形成される
   隅部の一部がほぼ台形となるよう膨出され、この
   膨出部の頂部を支持台に対するクツシヨン部材の
   係止用係止突片とすべく同上膨出部の傾斜部が打
   抜成形されていることを特徴とするクツシヨン部
   材の支持台構造。