JPH01290602A - 固定液 - Google Patents

固定液

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JPH01290602A
JPH01290602A JP11978588A JP11978588A JPH01290602A JP H01290602 A JPH01290602 A JP H01290602A JP 11978588 A JP11978588 A JP 11978588A JP 11978588 A JP11978588 A JP 11978588A JP H01290602 A JPH01290602 A JP H01290602A
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JP
Japan
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formalin
fixative
cineole
solution
added
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Pending
Application number
JP11978588A
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English (en)
Inventor
Tsunehiko Watanabe
渡辺 恒彦
Tsukasa Iwadare
岩垂 司
Hideki Yoshigi
吉儀 英記
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakura Seiki Co Ltd
Takasago International Corp
Original Assignee
Sakura Seiki Co Ltd
Takasago International Corp
Takasago Perfumery Industry Co
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Publication date
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Publication of JPH01290602A publication Critical patent/JPH01290602A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は生体組織の検査に関し、より詳細には、標本
固定液、標本保存液として利用できる固定液に関する。
〔従来の技術〕
生体から採取した検体は、固定などの処理を受けて標本
として種々の組織検査に共される。この固定は、組織、
細胞の諸成分、諸形態をできる限り採取前と同じ状態に
保つために、適当な固定液で検体を処理して行われてい
る。
従来、固定液として、ホルムアルデヒド水溶液である局
方ホルマリン1容量部と水4〜9容量部の組成の10〜
20%ホルマリン液、上記ホルマリン液に炭酸カルシウ
ムまたは炭酸マグネシウムを処理させた中性ホルマリン
液、局方ホルマリン1001と水9001とリン酸1ナ
トリウムとリン酸2ナトリウムとの組成の10%中性緩
衝ホルマリン液、エタノールなどがある(「臨床検査法
提要」、第26版、XXll−6、発行年月日)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の固定液のホルマリンを主成分とす
るホルマリン液は、有効な固定効果を示すが、そのホル
マリンの刺激臭が強く、生体から採取した検体の組織検
査に際しての作業環境を悪化させていた。これに対して
、ホルマリンの刺激臭を隠蔽するマスキング剤を添加し
た固定液が提案されている(特開昭60−45502号
公報)。
しかしながら、単にホルマリンの刺激臭を隠すだけで、
ホルマリン蒸気を抑制しないので、脱臭効果が良好では
ない。
この発明は上述の背景に基づきなされたものであり、そ
の目的とするところは、ホルマリンの刺激臭を軽減する
と共にホルマリン蒸気を抑制して良好に脱臭することが
できる固定効果に優れた固定液を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記の課題解決のために種々の研究試験を
行った結果、組織検査処理に際して用いる固定液として
、ホルマリンにシネオールまたは/およびその誘導体を
添加すれば、この発明の目的達成に有効であることを見
出し、この発明を完成するに至った。
すなわち、この発明の固定液は、ホルマリンを含む固定
液であって、シネオールまたは/およびその誘導体が添
加されていることを特徴とするものである。
この発明の好ましい態様では、添加すべきシネオールと
して、ユウカリ属植物などの植物から得れた精油を用い
ることができる。
〔作 用〕
上述の構成からなるこの発明では、理論的に明らかでは
ないが、シネオール類がショウノウやハツカに似た清涼
な香気を有するので、ホルマリン臭を隠し、しかも、ホ
ルマリン液に添加されたシネオールがホルムアルデヒド
分子と相互作用をしてこのホルムアルデヒド分子がホル
マリン液から飛散することを抑制する。
シネオール類は、また、ホルマリンの固定効果に悪影響
を及ぼさないので、ホルマリン液による優れた固定効果
を維持することができる。
なお、上述の記載は、この発明のより良い理解のためで
あり、この発明の範囲を限定するものではない。
〔発明の効果〕
上記の構成を有し、作用を示すこの発明によって次の効
果を得ることができる。
(イ) 請求項1記載の固定液では、シネオール類がホ
ルマリン液に添加されているので、ホルマリンの刺激臭
を軽減し、しかも、ホルムアルデヒドの蒸気発生を抑制
して良好な脱臭固定液を得ることができる。
(ロ) シネオールの添加により悪影響がないので、優
れた固定効果を維持することができる。−発明の詳細な
説明 以下、この発明をより詳細に具体的に説明する。
この発明の固定液は、ホルマリンを含む溶液であって、
シネオールまたは/およびその誘導体が添加されている
ことを特徴とするものである。
この発明で用いられるシネオールは、天然からは、フト
モモ科、クスノキ科、コシヨウ科などの植物の精油から
得られることができるほか、広く植物界に分布し、また
、種々の有機合成法により人工的に製造したシネオール
やその誘導体を用いることができる。この発明ではその
由来は任意である。製造コストなどの経済的観点から、
ユウカリ属などの植物から得られた精油を用いることが
好ましい。従って、シネオール以外に、精油中に、ホル
マリンの固定効果に悪影響を及ぼさない限り種々の有機
物を含んでいてもよい。
シネオールには、種々の異性体があるが、この発明にお
いて、いずれの異性体を、またはその混合物を用いても
よい。その様な異性体の種類として、例えば、1,8−
シネオール、1,4−シネオールおよびm−シネオール
などがある。
更に、シネオールの誘導体も用いることができる、その
様な誘導体として、シクロヘキサン環に炭化水素基や水
酸基など種々の有機基で置換させたもの、シネオールに
種々の官能基を縮合、付加または置換させたものなどが
ある。
この発明において用いられるホルマリンは、特に、その
濃度に制限はない。通常に用いることができるホルマリ
ンは、37%以上、例えば、37〜40%のホルムアル
デヒドを含有する局方ホルマリンである。
この発明で用いることができるその他のホルマリンは、
ホルマリン原液に炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウ
ムを処理させた中性ホルマリン液などがある。ここでは
更に、サリチル酸メチル、メントールなどの付番剤を添
加することができる。
この中性ホルマリンを用いることにより、副生物である
ギ酸を中和・除去して良好な固定を確保し、付番剤を添
加することより、ホルムアルデヒドの臭いを更に隠蔽す
ることができる。
なお、この発明においては、ホルマリンとして使用する
ことが必須ではな(、最終製品である固定液中にホルム
アルデヒドを所定量含めれば良い。
したがって、ホルムアルデヒドと他の成分とを混合した
後、水で希釈しても、またホルムアルデヒドと他の成分
と水とを同時混合しても、さらに、ホルムアルデヒドと
他の成分の水溶液とを混合して、目的の固定液を調製す
る°ことができる。
この発明において、ホルマリンにクエン酸などを添加す
ることができる。その様なりエン酸は、ヒドロキシトリ
カルボン酸であり、その塩として、クエン酸ナトリウム
、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸ア
ンモニウムなどがある。
好ましいクエン酸塩は、ナトリウム塩などのアルカリ金
属塩である。
この発明の固定液の組成は、検体の種類、迅速性の程度
などに応じて適宜選択することができる。
下記にその例を示す。
シネオールの添加量が、0.005〜5重量%、好まし
く0.01〜1重量%、より好ましく0.02〜0,5
重量%である。
上記した成分の他に、目的に応じて種々の添加剤を含め
ることができる。
次いで、この発明の固定液の使い方の一例を説明する。
採取した組織片をこの固定液またはこの固定液を水で希
釈した液に入れ、振盪しながら固定する。例えば、剖検
の肝の材料では、1時間で約1.75ans、2時間で
約2.75mmの速さで浸透する。次いで、固定が完了
した組織片は直ちに包埋器に装入してパラフィンで包埋
する。パラフィン包埋が完成して後、直ちに薄切り、染
色して染色標本を作製することができる。
〔実施例〕
この発明を、以下の例によって具体的に説明する。
製造例 下記組成の固定液1〜9を調製した。
第1表 組成(重量%) No、  1      固定液1(比較例)20%ホ
ルマリン         100.0(ホルマリン原
液二蒸溜水−20: 80)NO02固定液2 20%ホルマリン         99.9シネオー
ル             0.1No、3    
  固定液3(比較例)50%ホルマリン      
    100.0(ホルマリン原液:蒸溜水−50:
50)NO14固定液4 NO15固定液5(比較例) NO16固定液6 迅速固定液           99. 98シネオ
ール            0.02No、7   
   固定液7 迅速固定液           99.95シネオー
ル            0.05No、8    
  固定液8 NO09固定液9 使用例 前記製造例で示したシネオールを含有する迅速固定液6
〜9を用いて、zす横倒の肝を材料として固定した。そ
の結果、1時間で約1.75關、2時間で約2.75m
mの速さで浸透し固定が完了した。なお、24時間後に
は、約7.5■lにも達した。
比較のために、シネオールを含有しない50%ホルマリ
ン(固定液3)、20%ホルマリン(固定液1)につい
て同様に試験した。この比較からシネオールを含有する
迅速固定液6〜9は、速い固定速度を有することが分か
った。
ホルマリン蒸気試験 以下の測定法により、以下の結果が得られた。
測定法 a、 試料の採取 前記の固定液1〜9の試料の採取は、JISK0095
−1979排ガス試料採取方法に準拠して、密閉室内に
て、一定量の試料から発生させたホルマリン蒸気を一定
時間後に発色液に吸引吸収させた。
b、 蒸気濃度の測定 微量ホルマリンの測定(例えばJISK6911−19
79、P86)に用いられているアセチルアセトン法1
迎より、発色液中のホルマリン濃度を測定し、測定値か
ら上記の密閉室内のホルマリン蒸気濃度を求めた。
結果 上記の結果を第2表に示す。
第2表 固定液No      ホルマリン蒸気の相対濃度1、
(比較例)0.49 2、(1にシネオール添加)    0.193、(比
較例)1.0 4、(3にシネオール添加)    0.525、(比
較例>           2.096、 (5にシ
ネオール添加)    1.437、(5にシネオール
添加)    1.278、(5にシネオール添加) 
   1.179、(5にシネオール添加)    1
.11註)ホルマリン蒸気の相対濃度は、この濃度を比
較のために20℃で、50%ホルマリンの固定液3の濃
度を1.0に換算し、その他の濃度をその相&=l値と
し表示したものである。
上記の結果より、シネオールを添加することにより、い
ずれの無添加固定液よりも半分以上も少ないホルマリン
蒸気にすることができることが分かる。
出願人代理人  佐  藤  −雄

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ホルマリンを含む固定液であって、シネオールまた
    は/およびその誘導体が添加されていることを特徴とす
    る固定液。 2、添加すべきシネオールとして、植物から得られた精
    油が用いられる請求項1記載の固定液。 3、シネオールが、1,8−シネオール、1,4−シネ
    オールおよび/または、m−シネオールである請求項1
    記載の固定液。 4、ホルマリンを含む固定液が、更に、メタノール、ク
    エン酸またはそのアルカリ金属塩を含む請求項1、2ま
    たは3記載の固定液。 5、ホルマリンを含む固定液が、更に、水を含む請求項
    1、2または3記載の固定液。 6、クエン酸のアルカリ金属塩が、クエン酸ナトリウム
    である請求項4記載の固定液。 7、ホルマリンが中性ホルマリンとして混和される請求
    項1乃至6のいずれか1項記載の固定液。 8、シネオールの添加量が、0.01〜1重量%である
    請求項1記載の固定液。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014069519A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 学校法人金沢医科大学 透明化生物標本作製用キット及び透明化生物標本作製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014069519A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 学校法人金沢医科大学 透明化生物標本作製用キット及び透明化生物標本作製方法
US11035763B2 (en) 2012-10-30 2021-06-15 Kanazawa Medical University Kit for producing cleared biological specimens and method for producing cleared biological specimens

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