JPH0128808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は天吊形空気清浄機の吊下げ構造に関
するものである。

〔従来技術〕

従来の天吊形空気清浄機は第１図乃至第２図に
示すように構成されていた。すなわち、図におい
て１は外周を外側方向に折り曲げた一対の側板２
とこの側板２間の前面、後面および天面を覆つて
側板２にネジ等で固着された天板３から成るフレ
ームであり、側板２の上面折り曲げ部には吊下げ
穴２Ａが設けられている。４はフレーム１内に設
けられた粗大じん埃除去用のプレフイルタ、５は
プレフイルタ４の下流側に設けられた微小じん埃
除去用の高性能フイルタ、６は有害ガス除去およ
び脱臭用の活性炭フイルタ、７は送風装置であ
る。８はフレーム１の下面外周に沿つて下端面が
天井面Ａより露出するように取付けられた外装パ
ネル、９は一端が蝶番１０により外装パネル８に
支持され他端がネジ１１により外装パネル８にネ
ジ止めされたサービスパネルでありフレーム１内
のプレフイルタ４側の位置には吸込口１２、反対
側の位置に吹出口１３が設けられており、送風装
置７の運転により吸込口１２より室内の汚れた空
気を吸込み、プレフイルタ４および高性能フイル
タ５でじん埃を除去した後、活性炭フイルタ６で
有害ガスの除去等を行なつて浄化した空気を吹出
口１３より室内に吹出して室内の空気清浄を行な
う。

このように構成された空気清浄機を天井内に吊
下げるには、天井Ａを貼る前に空気清浄機本体か
らサービスパネル９および外装パネル８を取外し
た状態で天井内の吊下げボルト１４に固定する。
次に天井Ａを貼つた後天井Ａ面をフレーム１外周
に沿つて切り取つて開口１５を設けてから外装パ
ネル８およびサービスパネル９を取り付ける。し
かしこの場合、本体の吊下げ作業と天井の貼付け
および切り取り作業とパネルの取付作業は、業者
が異なる為に工事期間が長くなると共に、じん埃
の多い工事現場でパネルを取付けずに本体を長時
間吊下げ放置しておくと舞い上がつたじん埃によ
り各フイルタが目詰りして運転寿命を短かくする
と言う欠点があつた。

〔考案の概要〕

この考案は、かかる欠点を改善する目的でなさ
れたもので、本体の吊下げ穴をフレームの内側に
設けて天井貼付け、切り取り後に本体を吊下げる
ことにより工事期間を短縮する天吊形空気清浄機
を提供しようとするものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図にもとづき説明
する。第３図乃至第５図において、１は外周を内
側方向に折り曲げて左右に配置された一対の側板
２とこの側板２間の前面、後面および天面を覆つ
て側板２にネジ等で固着された天板３から成るフ
レームであり、側板２の上面折り曲げ部には吊り
下げ穴２Ａが設けられている。

７は送風機７Ａと送風機７Ａ駆動用の電動機７
Ｂを取付ける送風機台７ｃから成る送風装置であ
り、この送風装置７は側板２の内壁に固着された
コノ字状のレール２Ｂ間を送風機台７ｃが上下に
摺動するようにフレーム１内に配置され下端にお
いて側板２にボルト止めされている。１６は送風
装置７の後方のフレーム１内天面に取り付けた天
枠であり後方に突出した嵌合部１６Ａを有する。
１７は天枠１６の下方で側板２に着脱自在にネジ
止めされた台枠であり、台枠１７上にはＶ字状に
形成された有害ガス除去および脱臭用の活性炭フ
イルタ６が複数個載置されている。なお天枠１６
および台枠１７の前方には活性炭フイルタ６の前
方への飛出しを防止するストツパ１８が取付けら
れている。１９は活性炭フイルタ６の後方への飛
出しを防止する押え枠であり上部は天枠１６の嵌
合部１６Ａに嵌合され、下部は側板２に固着され
たスペーサ２０にネジ止めされてフレーム１内に
取付けられている。なお押え枠１９の側方には中
央と下方に向けて開口したガイド１９Ａを有す
る。

５は微小じん埃除去用の高性能フイルタであり
両側面に取付けた耳５Ａを押え枠１９のガイド１
９Ａに下方から挿入して上方にスライドさせ下部
で押え枠１９にネジ止め固定している。４は高性
能フイルタ５の吸込側に取付けられた粗大じん埃
除去用のプレフイルタであり、上方に押し上げて
クツシヨン４Ａを圧縮して下枠４Ｂから抜き取り
下方に取出すようになつている。８はフレーム１
の下半外周を覆う外装パネルで、上部はフレーム
１の内側から側板２とネジ止めされ、下部は側板
２の下部折曲げ面にネジ止めされている。９はフ
レーム１の下面を覆うサービスパネルであり抜き
差し蝶番１０を介して外装パネル８に着脱自在に
取付けられている。１２はフレーム１および外装
パネル８の後部を貫通して設けた吸込口、１３は
同じく前部を貫通して設けた吹出口である。なお
この天吊形空気清浄機は外装パネル８部分が天井
面Ａより室内に霧出し、外装パネル８のないフレ
ーム１上半が天井内に収納される。

以上のように構成された天吊形空気清浄機を吊
り下げる場合には、まず建築側が天井内に吊りボ
ルト１４を懸垂した後天井を貼り更に天井にフレ
ーム１を収納する開口１５を設けて建築側の作業
を終える。この時点で設備側は天吊形空気清浄機
を持ち込み、まず本体からサービスパネル９およ
びフレーム１内のプレフイルタ４、高性能フイル
タ５，押え枠１９、台枠１７、活性炭フイルタ
６、送風装置７を取り外しフレーム１内を空洞に
すると共に本体を軽量化し、次に残つたフレーム
１およびフレーム１に取付けられた外装パネル８
のみとなつた本体を持ち上げてフレーム上半を天
井の開口１５に挿入して吊り下げ穴２Ａに吊りボ
ルト１４を挿通させた後、空洞となつたフレーム
１内で吊りボルト１４に座金１４Ａおよびナツト
１４Ｂを取付けて本体を固定させてから、最初に
取外した各部品を逆の手順で取付けて作業を完了
する。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案では、フレームの内側に
吊り下げ穴を設けると共にサービスパネルおよび
フレーム内の各部品を着脱自在とし、取外した時
点でフレーム内に吊り作業用のスペースを確保し
て天井を貼り終えてから機器を吊り下げられるよ
うにしたので、建築側、設備側の作業が一貫して
行なえるので待ち時間がなくなつて、工期が短縮
でき、また建築現場に長時間放置しなくて済むの
で各フイルタが汚れることなく従つて運転寿命が
延び、更にフレームの外側に吊り下げ作業用のス
ペースが不要となる為天井から露出する部分の面
積が小さくて済み機器が小形化できて低コストに
なると共に居住者に圧迫感を与えないと言う長所
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の天吊形空気清浄機の側面断面
図、第２図は同じく正面図、第３図はこの考案の
一実施例を示す側面断面図、第４図は同じく正面
図、第５図は同じく平面図である。 図において、１はフレーム、２は側板、３は天
板、２Ａは吊り下げ穴、８は外装パネル、４はプ
レフイルタ、５は高性能フイルタ、６は活性炭フ
イルタ、７は送風装置、９はサービスパネル、１
２は吸込口、１３は吹出口である。なお図中同一
符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井開口より天井内に吊下げられるフレーム
   と、前記フレームの内側に位置するようにフレー
   ムに設けられ、吊りボルトを介してフレームを吊
   下げるための吊下げ穴と、前記フレームの側周下
   半を覆つてフレームに取付けられた外装パネル
   と、前記フレーム内に着脱自在に取付けられた空
   気清浄要素と、前記フレームおよび外装パネルの
   前面および後面に設けた吹出口および吸込口と、
   フレームの下面を塞ぎ、かつ、前記フレームまた
   は外装パネルに着脱自在に取付けられたサービス
   パネルとにより構成され、前記空気清浄要素及び
   サービスパネルを取外すことによりその空間から
   前記フレームを吊りボルトに吊下げるようにした
   ことを特徴とする天吊形空気清浄機。